磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

069日本人なら

2006年05月26日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第一部ブロック・バスター

三、灯籠流し

069日本人なら



「まったくもう、日本人ならば柔道していたり、丁髷していたりと思っているよね」
勇気は勉が丁髷しているところを想像して吹きだした。
勉が勇気を一瞥した。

「そうだよね。日本人は丁髷をしていて、刀を腰につけて……」
「勇気、そんなこと本気で言っているの?」
「うそ! 冗談だよ。あはは……」

「でも、折り鶴も折れない人もいるということが、これで理解できたわ!」
ミス・ホームズが明晰な頭脳にデータをインプトした。しゅんとするマイクと勉。

「よし!負けないぞ。マイク!作ろう」
それが禎子の精神だ! と勉は心の中で思った。

「オーケー!」
しかし、二人は説明図を見ても駄目だった。

それにしても千羽鶴は千羽もつくるので、その時間内には覚えてやると勉は思っていた。
しかし、他の者が次々に折っていく。

「そうだ。文明の利器を使おう!」
勉は、ビデオ・カメラを持ってきた。

「駄目よ!私を写さないで……」
輝代は大きな声を出した。

「そんなに……、ああ、びっくりした」
勉はたいへん驚いていた。

「それじゃ、勇気先生、ゆっくり作って下さいよ」
勇気の手の動きをカメラは追う。勇気はできるだけ、ゆっくり作る。
こんなことをしているよりも、本当は手を早くして作りたいが、二人のためだと勇気はあきらめた。

「はい、これで、できあがり」
「ありがとう!」

そのビデオ・カメラには、テレビ画面もついており、撮ったものを映す。
できるだけ早く、みんなと同じように二人は、折り鶴を折りたいということで、ビデオの最初には、折り紙だけが空中に浮いていたのに気付かなかった。

「そうだ。そこで、ストップ」
「ここが、難しいのです」

「難しいところなんか、あったけ?」
勇気は首をかたむけた。

「ないと思うけど……」
ナンシーも首をかたむけた。

みんな、黙々と折り紙をしていた。
「テレビで、広島がはじまったよ」
「夏八木さんが何か話しているよ」

「少し休憩して、テレビを見ようよ」
マイクが提案した。

「まだ、一つも折ってないくせに……」
ミス・ホームズは証拠のよれよれになった折り紙を見ていた。

マイクは熱心にテレビ画面を見ている。
「今日、八月六日は広島に原爆が落とされた日です。この日に、灯籠流しをする人たちがいます。それは、今は亡き人たちに、この平和である日を祈念して、贈るのです」








閑話休題

千羽鶴は子どもの時に折りました。(-_-;)

これも日本の伝統みたいな感じですね。

しかし、こんなことまでビジネスにしてしまう人もいます。
ここをクリックしてくださいませ。

何か世知辛い世の中ですね。
贈られてあまりうれしい気がしないかも?
下手な折り鶴の方が感謝されたりしてね……。
ぼくのが褒められたりして……。(^^)






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ありがとうございます。






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