竜王戦・渡辺ー三浦騒動もお互いの主張、そうして布陣も一応の完成を見ましたし、どうやら中盤の山場に差し掛かってきた模様です。
そうして、このまま連盟側に動きがなければ、三浦側に自動的に手番は移るものと予想されます。
さてそれで、この辺りでコンピュータ将棋と登場人物の関係を振り返りながら現在の状況を少々まとめてみたいと思います。
2007年 渡辺竜王(当時も)VS ボナンザ(Bonanza) 112手で竜王の勝ち。<--リンク
渡辺コメント・・・公の場で、コンピュータ将棋がタイトル保持者と平手で対局するのは初めてのことであったが、渡辺は「私は嫌でしたが、頼まれたので引き受けました」、と「公表すること」を条件として、これを引き受けた。・・・
2013年 第二回電王戦 第五局 三浦9段 VS GPS(670) 102手でGPSの勝ち<--リンク
三浦コメント・・・大事なスポンサーさんに頼まれたので、いやだったけれど引き受けました。
この時三浦は5名のプロ棋士の大将としての参加であった。・・・
2016年 第二回叡王戦 羽生三冠 準決勝進出 ガチでポナンザとの対局を目指している模様。
渡辺竜王はからくもボナンザの強襲をふせいで勝ちをおさめましたが、三浦9段は「670台連結のバケモノクラスターのGPS」に挑んで見事に負けました。
そうして、今度は羽生さんがガチでポナンザに勝負を挑みにいっている様にみえます。
そして今回の騒動。
渡辺さんも三浦さんもコンピュータ将棋とのかかわり合いの歴史の中に名前を残したという、同じ経歴を持つもの同士が、何かの手違いで不必要な争いを演じている、、、というのも不思議な歴史の因縁であります。
しかも、羽生さんと言う今の将棋界を代表する方がコンピュータ将棋に挑もうとしている状況の中での今回の騒動でありますので、この事についてもまた奇妙な同時性を感じるのであります。
時代は否応なしに、人々の感情や想いに関係なく移り変わっていきます。
そういう風が村の中にも吹き込んできます。
「見て見ないふりをしよう。」
そう決めていても外側の環境が変わりますので、影響は否応なしに村にも押し寄せてきます。
「強いものが正義」。
村の第一の掟でありました。
しかし今や誰の目にもCOM君の優位性がはっきりと見えています。
いままでは「村一番の強者」が「歩くルールブック」でした。
その人が「白」といえば「白」、「黒」といえば「黒」だったのです。
しかし外の世界により強い強者が出現しました。
しかも人ではなくCOM君であります。
もし人であればそれは村の中に吸収できます。
それは単に「トップが入れ替わる」ということにすぎません。
そうしてなんら今までと変わりなく村の生活が続けられたでありましょう。
しかしながらCOM君は村で独占することは不可能です。
もしCOM君が一つだけで、そうして村で独占できたなら、今までやってきた村のありようは多少の変更はありましょうが、それでも何とかやっていけたかとは思います。
しかしながら現実はそうではありませんでした。
絶対強者である事が村の存在意義、権力基盤でありました。<--リンク
それがCOM君の登場で根底から揺らいでいるのであります。
それが恐怖の根源です。
そうしてそこから今回の様な混乱が生じてきている様に見えるのです。
村は在りようを変えなくてはなりますまい。
今までと同じ行動様式、判断基準、価値観ではやっていけなくなったのであります。
そのような現実を直視できないとすれば、それは歴史が示している事実に従うのみでありましょう。
適者生存。
外部環境の変化に適応できない組織は、村は、自分から崩壊していくことになるのであります。
PS
「強さこそ正義」
そのような世界があってもいいでありましょう。
否定はいたしません。
しかしながら、「強さ」を取り除いたら、そこに残ったものが「正義」ではなくて「酬悪(しゅうあく)」であったとしたら、ただただ悲しいだけであります。
PS
やねうら騒動の時もそうでしたが、我々がいかにアンカリングの効果を受けやすいのか、某掲示板の議論を見ているとよくわかります。<--リンク
とはいえ、このような意見もあります。ご参考までに。
・プロ棋士がスマホ使って対局に勝つと訴えられる! 「行列」北村晴男弁護士<--リンク
追記(再確認事項)
読売新聞は「竜王戦の挑戦者交代」までは確かに認めました。
それは自分が主催する棋戦に関する事で、自分の権限が及ぶことであるからであります。
しかしながら、三浦9段への「3か月の出場停止という処分」は連盟が決めたことで、その決定については読売新聞は関与する理由もなく、関与する権限も持ちません。
従って「3か月出場停止」という処分によって、竜王戦以外の他の棋戦について生じる不都合、不合理については読売新聞にはなんの責任もなく、ひとえに連盟にその全責任があるのであります。
ちなみに読売は「竜王戦の権威を守りたい」と思って行動している事は明白です。
だれも自分が主催している棋戦に泥を塗りたくはありませんからね。
さてそうすると今回の渡辺ー三浦騒動、読売はけっして「心良い事だ」とはとらえていないでありましょう。
挑戦者交代の話も、「連盟がきっちり、すっきりと対応する事」が前提だったかと思われます。
PS
「電王戦記」はこちらから入れます。<--リンク
特集記事一覧にはこちらから入れます。<--リンク
そうして、このまま連盟側に動きがなければ、三浦側に自動的に手番は移るものと予想されます。
さてそれで、この辺りでコンピュータ将棋と登場人物の関係を振り返りながら現在の状況を少々まとめてみたいと思います。
2007年 渡辺竜王(当時も)VS ボナンザ(Bonanza) 112手で竜王の勝ち。<--リンク
渡辺コメント・・・公の場で、コンピュータ将棋がタイトル保持者と平手で対局するのは初めてのことであったが、渡辺は「私は嫌でしたが、頼まれたので引き受けました」、と「公表すること」を条件として、これを引き受けた。・・・
2013年 第二回電王戦 第五局 三浦9段 VS GPS(670) 102手でGPSの勝ち<--リンク
三浦コメント・・・大事なスポンサーさんに頼まれたので、いやだったけれど引き受けました。
この時三浦は5名のプロ棋士の大将としての参加であった。・・・
2016年 第二回叡王戦 羽生三冠 準決勝進出 ガチでポナンザとの対局を目指している模様。
渡辺竜王はからくもボナンザの強襲をふせいで勝ちをおさめましたが、三浦9段は「670台連結のバケモノクラスターのGPS」に挑んで見事に負けました。
そうして、今度は羽生さんがガチでポナンザに勝負を挑みにいっている様にみえます。
そして今回の騒動。
渡辺さんも三浦さんもコンピュータ将棋とのかかわり合いの歴史の中に名前を残したという、同じ経歴を持つもの同士が、何かの手違いで不必要な争いを演じている、、、というのも不思議な歴史の因縁であります。
しかも、羽生さんと言う今の将棋界を代表する方がコンピュータ将棋に挑もうとしている状況の中での今回の騒動でありますので、この事についてもまた奇妙な同時性を感じるのであります。
時代は否応なしに、人々の感情や想いに関係なく移り変わっていきます。
そういう風が村の中にも吹き込んできます。
「見て見ないふりをしよう。」
そう決めていても外側の環境が変わりますので、影響は否応なしに村にも押し寄せてきます。
「強いものが正義」。
村の第一の掟でありました。
しかし今や誰の目にもCOM君の優位性がはっきりと見えています。
いままでは「村一番の強者」が「歩くルールブック」でした。
その人が「白」といえば「白」、「黒」といえば「黒」だったのです。
しかし外の世界により強い強者が出現しました。
しかも人ではなくCOM君であります。
もし人であればそれは村の中に吸収できます。
それは単に「トップが入れ替わる」ということにすぎません。
そうしてなんら今までと変わりなく村の生活が続けられたでありましょう。
しかしながらCOM君は村で独占することは不可能です。
もしCOM君が一つだけで、そうして村で独占できたなら、今までやってきた村のありようは多少の変更はありましょうが、それでも何とかやっていけたかとは思います。
しかしながら現実はそうではありませんでした。
絶対強者である事が村の存在意義、権力基盤でありました。<--リンク
それがCOM君の登場で根底から揺らいでいるのであります。
それが恐怖の根源です。
そうしてそこから今回の様な混乱が生じてきている様に見えるのです。
村は在りようを変えなくてはなりますまい。
今までと同じ行動様式、判断基準、価値観ではやっていけなくなったのであります。
そのような現実を直視できないとすれば、それは歴史が示している事実に従うのみでありましょう。
適者生存。
外部環境の変化に適応できない組織は、村は、自分から崩壊していくことになるのであります。
PS
「強さこそ正義」
そのような世界があってもいいでありましょう。
否定はいたしません。
しかしながら、「強さ」を取り除いたら、そこに残ったものが「正義」ではなくて「酬悪(しゅうあく)」であったとしたら、ただただ悲しいだけであります。
PS
やねうら騒動の時もそうでしたが、我々がいかにアンカリングの効果を受けやすいのか、某掲示板の議論を見ているとよくわかります。<--リンク
とはいえ、このような意見もあります。ご参考までに。
・プロ棋士がスマホ使って対局に勝つと訴えられる! 「行列」北村晴男弁護士<--リンク
追記(再確認事項)
読売新聞は「竜王戦の挑戦者交代」までは確かに認めました。
それは自分が主催する棋戦に関する事で、自分の権限が及ぶことであるからであります。
しかしながら、三浦9段への「3か月の出場停止という処分」は連盟が決めたことで、その決定については読売新聞は関与する理由もなく、関与する権限も持ちません。
従って「3か月出場停止」という処分によって、竜王戦以外の他の棋戦について生じる不都合、不合理については読売新聞にはなんの責任もなく、ひとえに連盟にその全責任があるのであります。
ちなみに読売は「竜王戦の権威を守りたい」と思って行動している事は明白です。
だれも自分が主催している棋戦に泥を塗りたくはありませんからね。
さてそうすると今回の渡辺ー三浦騒動、読売はけっして「心良い事だ」とはとらえていないでありましょう。
挑戦者交代の話も、「連盟がきっちり、すっきりと対応する事」が前提だったかと思われます。
PS
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