CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ブリティシュ・ロック、奥の細道その5

2021年04月05日 | BRITISH ROCK

またまた知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じの60年代英ビート・バンド、グレープフルーツ。

但しビートルズに詳しい人なら知っているかも。

ビートルズが所有の音楽出版社、アップル・パブリッシュと契約を結び1968年デビュー・アルバム、Around Grapefruitを出す。

ちょうどまだジョンと結婚前のヨーコ氏がGrapefruitなるタイトルの本を出版した事からのインスピレーションなのか、ジョンがバンド名をGrapefruitにしたとか、メンバーの一人がHey Judeの録音に参加したなどちょっとした接点があるらしい。

また、メンバーの一人、ジョージ・アレキサンダー(本名アレキサンダー・ヤング)がオーストラリアのハードロックバンド、AC/DCのマルコム/アンガス兄弟の実の兄貴だとか、後追いで知った者としてはヘェ〜てなネタもある。

作風は60年代後半のメロディアスなビート・バンドのそれで、時折ビートルズ風なサイケデリックさなんかも味わえる。

残念ながら他の英バンドと同様、ヨーロッパのマーケットで何枚かのシングルがチャートに登場しちょっぴり爪痕を残して消えて行く事に。

このアルバムからカットされたシングル盤。Dear Delilahが中ヒット。

 


ブリティシュ・ロック、奥の細道その4

2021年04月04日 | BRITISH ROCK

またまた知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じの英マンチェスター出身のモダーン・ポップが売りのロック・バンド、サッド・カフェが1976年にアルバム・デビュー。

一般的な洋楽ファンでもサッド・カフェと聞けばイーグルスの6枚目のアルバム、ロング・ランの最後に収録された悲哀感満タンのThe Sad Caféを思い出すかも...

またこのバンドのボーカルがポール・ヤングと聞いて、ホール&オーツのEverything You Go Awayをカバーし全米1位に送り込み80年代に大活躍したソロ・シンガーと同一人物とだと勘違いするかも...

この業界で知名度を上げるとなるとヒットの連発が欠かせない。

てな事で1980年に出た4枚目のアルバム、セルフ・タイトルのSad Caféが満を持して登場!

何しろ前年に出た前作、Facadesからカットされたシングルが全英3位、アルバムも健闘し8位にチャート・イン。

今回アルバム・タイトルにバンド名を掲げ、製作陣も前作と変わらず10CCのエリック・スチュワートを起用しここで勝負をかけようとしたのだが、ちょいと力みすぎたか46位と後退。

(日本ではまだまだ知名度が低かった事から、セルフ・タイトルでのアルバムのPRはデビューアルバムと勘違いされる事を恐れたのか、シングル・カットされたLa-Di-Daを本邦のアルバム・タイトルとして活用)

残念ながらその後は波に乗れずアルバム数枚を出し80年代末に活動停止。

ポール・ヤングはその後ジェネシスのマイク・ザ・フォード率いるMike+The Mechanicsのボーカリストとして加入し活動を続け、またキーボードのヴィック・エマーソンはエリック・スチュワートの引きで10CCのアルバムやツアーに参加したそうな。

演奏しっかりしてたんだけどね... 

移り変わりの早い大衆の心を捉える何かがほんの少し足りなかったのかな?

奥の細道からなんとか這い出でて、大通りまで出ることが出来ればなんとかその流れに乗っていけるんだけどね…

まあたとえ実力があってもこの業界生き残っていくのは本当に大変でありまして...

アメリカのウエスト・コースト系バンド、Silverがいみじくも歌ってましたっけ。

To Be A Musician,

And I Can See

It's Not An Easy Life

It's Not An Easy Life to Live〜 ♪

 


ブリティシュ・ロック、奥の細道その3

2021年04月03日 | BRITISH ROCK

またまた知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じの英ロック・バンド、ザ・コーギス。

1978年にスタックリッジ解散後、中心メンバーだったアンディー・ディビスとジェームス・ウォーレンが結成。

翌年セルフ・タイトルのアルバム、The Korgisを出す。

ちょっと待った!

そもそもスタックリッジ自体が、知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じですけどね。

スタックリッジは70年代に結成された英フォーク・ロック系バンドでその後プログレ系へと転身。特に1974年の3枚目のアルバム、The Man In The Bowler Hatはジョージ・マーティンによってプロデュースされ、当時田舎のビートルズと称されたことも。

1976年のアルバム、Mr. Mick発表のあと活動停止に至る。

こんなところで宜しいですかね?

芸風は英国のポップ系で、80年代流行するエレ・ポップを先取りした様なアイデアが随所に散りばめられている。

また、かって田舎のビートルズと称された様に、メロディー・メーカーとしての一面も。

このアルバム最後を飾りまたシングル・ヒットしたIf I Had You、その美しいメロディーは涙なしには聴けない。

さらにIf I Had Youのサビの一節にI Would Change The World, If I Had Youとある。

歌唱を担当するアンディー、曲によってはなんとなくジョン・レノンに似てやしないか? 

翌年ジョンは凶弾によって不慮の死を遂げるのだが、この愛が世界を変えるって歌詞にさらに涙がちょちょ切れる。

ちょっと待った!

それって完全に後付け。

単にオジンになった事からくる脳の機能低下で、ちょっとした事で涙腺が緩みやすいんだってば!


ブリティシュ・ロック、奥の細道その2

2021年04月03日 | BRITISH ROCK

またまた知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じの英ロック・バンド、セイラー。

1974年びセルフ・タイトルのデビュー・アルバムを発表。

本日はその彼らのもっともチャート的に注目を集めた翌年のセカンド・アルバム、Trouble

個人的には10CC系ポップ・ロック、もしくは90年代活躍したひねくれ感を控えめにしたXTCとでも形容できるかな? 

時折ロキシー・ミュージックのブライアン・フェリー風味のボーカルも登場するなど英国の70年代の意識高い系の香りが感じられる。

ニッケル・オデオンなるピアノのシンセを組み合わせた様な謎の楽器に加えて、マリンバやペルーの民族弦楽器チャランゴなど異国情緒溢れる楽器を使用し一味違う雰囲気を醸し出す。

オイラはしがない外航船の船乗りさ。

そこの暇そうな旦那さん、世界各地の港を駆け巡ったそんなオイラのとっておきの話でもちょいと聞いておくれよ。

そんな与太話をお気に召すかはあなた次第!


ブリティシュ・ロック、奥の細道

2021年04月02日 | BRITISH ROCK

スコットランドはグラスゴー出身のロック・バンド、ザ・センセーショナル・アレックス・ハーベイ・バンド。

当時、日本じゃ知る人ぞ知る、知らない人は誰それ?って感じで...

(1972年のデビューアルバム、Framed。2002年の再発CD)

70年代初め頃にアレックス・ハーベイとローカル・バンドが合体して結成に至る。

芸風はハード・ロック・バンドなれど、ブルース、ブギー、オールディーズにボードビル調などの要素が散りばめられれ、時にはグラム・ロックの雰囲気なんかも...

彼らの魅力は特にライブに於いて十二分に発揮される。

またスコットランド出身と言えばナザレスが思い起こされるが、そのナザレスと同様癖のあるボーカルに独特の味わいが。

トレード・マークの白黒横縞模様のTシャツを羽織ったアレックスのボーカルはちょいと芝居掛かったねちっこいさが特徴で、結構好き嫌いが別れるのじゃないかと思う。

(1973年のセカンド・アルバム、Next...)

これにハマれば、ザ・センセーショナル・アレックス・ハーベイ・バンド中々やるじゃんってなるかも?