風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

スウェーデンの秋暮らし 3-2

2017-11-16 | 海外
その1からの続きです。 

● 女王さま通り

ランチを取ったレストランから、エレベーターで下に降りる時のこと。
普段のくせで「Close」ボタンを押そうとしましたが、探してもありません。
こちらのエレベーターには、「Open」ボタンしかないのです。
日本でのあくせくぶりが、胸に響きます。
「閉」に慣れないようにしたいわ~。

セルゲル広場から、ストックホルム最大の目抜き通り、ドロットニングガータン(Drottninggatan、女王通り)に来ました。
道の両側にH&Mの店舗。よく見ると、あっちにもこっちにもあります。もはやH&M通りといってもいいくらい。
ストックホルム最大ということは、スウェーデンで一番賑やかな通りです。



今年の4月7日にテロ事件が起こったのは、この辺りだそう。
大型トラックが、歩行者天国を500メートル以上暴走してデパートに突っ込み、4人が亡くなり、15人が負傷しました。
現場は騒然とし、一時は地下鉄や中央駅の電車もすべてストップしたとか。
平和な繁華街で突然起こったテロ。誰もが恐怖で大パニックになっただろうと思います。
テロ防止のために、王宮の近衛兵が迷彩服姿になるのは、仕方がないことかもしれませんね。



カフェの窓際にさりげなく置かれた、イングリッド・バーグマンのポートレート。
金髪碧眼の美男美女が多いこの国でも、やっぱりこの人が代表格です。

● 青空マーケット

ヒョートリエット(Hötorget)広場では、野菜や果物の青空市場が開催されています。
市はたくさん出ていますが、並べられている品物はほぼ一緒なので、目移りしそう。



スウェーデン人の大好きな森で採れる、新鮮なキノコやベリーがたっぷり売られています。
色鮮やかでおいしそう。見ているだけで元気が出てきます。



今はキノコのシーズンなので、北欧名物カンタレリ(Cantarelli=アンズダケ)がたくさん並べられています。
うーん、すごい。森の妖精が採ってきたとしか思えません。



私も森でキノコ狩りしたいわ~。ポルカとか踊りながら。

● 歴史上のヒーロー

ストックホルムのマンホール。
STOCKHOLM Vattenとストックホルム水道公社名が入っています。



王冠をかぶった人物は、16世紀にスウェーデンを国として統一し、騎士から王になったグスタフ・ヴァーサ王(グスタフ一世)の肖像。
あれ、市役所で見かけたのは誰だっけ?
13世紀に活躍した政治家、ビルイェル・ヤールさんでした。
どちらもスウェーデンの歴史になくてはならない二人です。



ハリポタに出てきそうな本屋さん。海外の書店は趣がありますね。

● ウプサラへの帰り

3時近くになりました。仕事が終わる4時過ぎには、電車は帰宅ラッシュになります。
日照の関係で、スウェーデンは仕事の開始時間も終業時間も、日本より早いのです。
日本よりもはるかに人が少ないこの国にも、ラッシュってあるんですね。

ベイビーとベビーカーをつれているため、ラッシュの波はなんとしても避けたい私たち。
駅に急ぎましたが、4時11分発の電車に乗ることになったので、もみくちゃにされないかとドキドキ。
でも一番乗りだったため、問題なく座席に座れて、シートの間にベビーカーを収納することができました。
たしかにすぐに、車両の中はいっぱいになりました。

ウプサラに到着したら、あとはもうのんびり帰るばかりです。
大都会のストックホルムから帰ってきて、ほっとしました。



このくらいの、落ち着いた静かな街が心地いいわ~。



市場ほどではありませんが、ここでも道端でいちごとキノコを売っています。
どちらも好きだし、売っていたら毎日でも食べたいもの。
いいなあ。日本でもあればいいのに。



配達中の郵便屋さんの自転車が停まっていました。
やっぱりスウェーデン国旗色です。



● リコリスのハリボー

スーパーには、リコリス味の黒いお菓子、シュネッケンがありました。
これは知っています。タイヤのような食感の「世界一まずいグミ」ですね。
前に仕事仲間がいやげものとして買ってきましたが、誰も手をつけなかったので、いつまでも職場の冷蔵庫の中に残っていました。



日本人はまず敬遠するそのお菓子が、こっちではたくさん売られています。
「ソウルフードだからね~」
声を大にして聞きたいです。ナゼ?ドーシテ?

「私もリコリス大好きだし」
平気だというリョコちゃんの顔をまじまじと見つめます。
きっとこれが、北欧の踏み絵。
これが食べられないようでは、ここには住めなさそう。
 
こちらの人たちは、スイーツではなく、食後の清涼食品としてたしなんでいるそうです。
キシリトール代わり?うーむ。

● スウェーデンのお酒事情

移民の導入により、以前よりも治安が悪くなっていると聞きますが、それでも道端に乞食や飲んだくれを見かけません。
「まず、寒くて外にいられないからね」
その大前提がありましたね。

街はどこを見てもきれいですが、そういえば野良猫一匹、見かけません。
「飼い猫にならないと、寒くて生きていけないよ」
そういうわけなのね~。



スウェーデンでは、お酒は政府によって厳しく管理されています。
20歳以上にならないと購入できないという法律があり、さらにアルコール度数の高いお酒が買えるのは、国営のシステムボラーゲット(Systembolaget)という酒屋のみ。
ちょっと覗いてみると、お酒がどーんと並んでいて、免税店のようでした。



(クラシカルだなあ、なんの建物だろう?)と思ったら、Bastard Burgersというバーガー屋さんが入っていました。
ちょっと意外。



ウプサラでも標識をみつけました。
飛び出し注意かな?のどかな絵ですね。

● 明朗会計・無印良品

スウェーデンにも、無印良品が入っていると聞きました。
シンプルなデザインは、こちらでも人気だそう。確かに北欧風ともいえますね。
以前、ウプサラにグラニート(Granit)というスウェーデン版無印良品があり、リョコちゃんも気に入っていたそうですが、そちらはなくなり、無印の方が残ったそう。



「ちょっと見てみない?」と言われて、売り場へ行ってみます。
わあ、MUJIも日本語もそのまま。
「日本の商品のままで売られているから、プリントされた日本の値札もそのままついてるの」
どれどれ、と、てぢかにあった色鉛筆を手に取ってみました。



「わあ、本当に日本で売られているものなのね」
「で、これが299クローネの値段がついているでしょう?」
「300クローネとして、15を掛けたら…4500円!」
「そう!なのに、日本円の値札は2100円って書いているのよ~」

きゃあ、こっちでは2倍以上のお値段になってしまっていますよ!!
いくらなんでも高すぎですね。
日本での値段がわかってしまうため、どうしてもブレーキが入ってしまって、なかなか買えないそうです。
里帰りした時に買いこもう!

ちなみに、ここまで高くなったのは、今の日本の金融計画のためだそう。
アベノミクスがこんな形で!?

● 北欧陶磁器

昨日、ムーミンマグカップコレクションを見せてもらいましたが、リョコちゃんはほかにもアンティーク食器を集めています。
彼女がチェックしている、北欧陶磁器のコーナーに行きました。


イッタラ


飽きのこない、シンプルで美しいデザインがいいですね。
ハイブランドのラインアップが充実しています。
あれ、でもロイヤル・コペンハーゲンとジョージ・ジェンセンは、デンマーク。
マリメッコ、イッタラ、アラビアは、フィンランド。

そういえば、スウェーデンのブランドってなんだったっけ?
「リサ・ラーソンよ」
そうそう、彼女が好きなブランドでした。
ほかにはグスタフスベリ。本社工場がある場所は陶磁器の産地として有名で、アウトレットが充実しているそう。



ここで、エルクの木製コースターを発見。
北欧の職人の完全ハンドメイドの、Skandinavisk Hemslöjd(スカンジナビスク・ヘムスロイド)の製品です。
前に来た時に買ったもので、今でも気に入って使っています。

ところでマリメッコとは「マリちゃんのドレス」という意味だそう。かわゆい。

寒く冬が長い北欧は、家で過ごす時間が長いため、居住空間を快適にするインテリアデザインが発展したそうです。
ということは、日本も東北以北のインテリアデザインが期待できるかもしれませんね。

● ライトアップ大聖堂

夕方になり、町は薄暗くなってきました。大聖堂に灯りがともります。



そばにある古い井戸は、今でも動きます。
ポンプを動かしてみると、私たち日本人の背丈よりも高い場所から水がジャーッと大量に流れ落ちてきて、あわてて横っ飛びしました。
北欧の秋の夜、外で水を浴びたら、すぐに冷え切ってしまいますからね。



日本でもおなじみの、道路標識。
完全に遊んでます。いいの?
いいんでしょうね。フリーダム~。



● 黄色い救急車

音を鳴らして救急車がやってきました。
見ると、黄色の車体です。
「派手だねー」と言ったら、「白いのは日本くらいじゃない?」と言われました。
あれ、そうだったっけ?



あとで調べてみたら、アメリカ・フランスは白、ドイツがオレンジメインでした。
北欧諸国とイギリス、オーストリア、チェコが黄色ベースで、やけに目立ちます。
雪国だから?

ちなみに消防車は、日本と同じく赤ベースだそうです。

● プジョーのペッパーミル

帰宅して、夕ご飯の支度。
塩胡椒入れに目が留まりました。
「あれ、プジョーのマーク?まさかね、ハハ」

と笑いかけたら、本当にプジョー製でした。
えー、プジョーがペッパーミルを作っているの?
ビックリ鳩の目の私に、リョコちゃんが教えてくれました。



粉挽き業者だったプジョー家の跡を継いだ兄弟が、刃の切削加工技術の特許をとり、ペッパーミルを誕生させたのだそう。
兄弟はその後、製粉所を製鋼作業所に改造し、現在の自動車工業のプジョー社に続いているとのことです。



そんな歴史があったんですね。知らなかった!
エルメスが革職人だったように、プジョーはかつては製粉業者だったんですね。
この技術は車のギアにも生かされているそうです。



もともと頭のいいリョコちゃんですが、知識も豊富。いつもいろいろなことを教えてもらっています。
プジョーのペッパーミル、私もいつか入手したいわ。

● 女子力ディナー

今日のメニューは、ミントとチーズ入りのトルテリーニ。



ラビオリにサラダとハムを載せると、女子力高いディナーにたちまち早変わり。
インスタ映えするわ~。



彼女はメニューの種類ごとにクックパッドを使い分けている達人です。

● フィーカの時間

今日は結構二人ともくたくた。久しぶりの人混みの中、石畳の古い道を歩いていたのもあるけれど、やはり赤ちゃんがいると、万事に気を払わなくてはいけないからです。
ママはこれが毎日のことなので、本当に大変ですね。

ベイビーが見たがる幼児用DVDを家でずっとかけていると、ニュースが見られなくなり、世の中の流れがわからないまま家に引きこもることが、母親のストレスに繋がるそうです。
育児の悩みは、万国共通ですね。



スウェーデンでは、身近な人たちとお茶をすることを「Fika(フィーカ)」といいます。
この時間を人々は大切にしていて、勤務中も10時と15時がフィーカの時間。
食事の後のフィーカです。

スウェーデンのお菓子は、ペッパーコッカーというジンジャークッキー。
薄いのが主流ですが、これは厚いタイプ。



● 今日のマグカップ

今日のフィーカのカップ。惜しげなくムーミンマグが出てきたので、思わず「いいの?」と聞きました。
「いいの。使えるものだから好きなの」
ただ飾っておくだけではなく、実際に使える陶器を集めているという彼女。
すばらしい。モノは使ってこそですからね。

どちらもモスグリーンがベースですが、絵柄は違います。
こうやって色を合わせるところも、いいセンスだわ。



右側のカップルは、なんか変わった言葉をしゃべる小人でしたね。
名前、忘れちゃったなあ。
「トフスランとビフスランよ」
「そうそう」
言われて思い出しましたが、おしゃべりしながらゆっくりフィーカしているうちに、また忘れていきました。

4日目に続きます。


スウェーデンの秋暮らし 3-1

2017-11-15 | 海外
2日目からの続きです。 

● ストックホルムへ

3日目は、ストックホルムに行きました。この日はベイビーも一緒に連れて行きます。
ベビーカーを引いて歩いていき、20分ほどで駅に到着。
自販機でクレジットカードでチケットを購入します。

スウェーデンは徹底したキャッシュレス社会で、カード1枚あればほぼすべての買い物ができるようになっています。
なので今回、両替をしていません。
北欧はEU加盟国ですが、ユーロではなく現地通貨を使っており、スウェーデンはクローネです。
両替していたら、けっこう面倒だったことでしょう。

ストックホルム行きの電車は1時間に1本。11時台のに乗ることにしました。
ウプサラ-ストックホルム間は、50分ほどで片道95クローネ(約1400円)。
あれ?と考えます。
初日に降り立った空港は、ストックホルムとウプサラの間にあり、空港からの電車は20分程度だったのに、乗車料金は204クローネ(約3000円)でした。
考えてみればかなりの高さですね。北欧は日本よりも物価が高いのですが、それにしたって高すぎ~。



空港路線は新しくなり、その費用が利用者の負担になっているそうです。ムム。
乗車中、検察がきました。

● 久しぶりの町

終点のストックホルムに到着。さすがは北欧最大の首都、道行く人が増え、密集し建物が建ち並んでいます。
モダンな今風の建物が多く、北欧デザインだらけ。
大きなオブジェがありました。



駅からまっすぐ歩いて、市庁舎へ向かいます。
過去2回訪れた場所なので「思い出す?」と聞かれますが、正直全く思い出せません。
記憶に残っているのは、ガムラスタンの石畳と町並みくらいです。



ストックホルムはさまざまな運河が流れており「水の都」「北欧のヴェニス」と呼ばれます。
遊覧船が停泊していました。

● シティホール

リッダー湾に面して建つ赤茶色のレンガの建物が市庁舎。



ここはノーベル賞授賞者の公式晩餐会会場となっています。



壁のつたが紅葉し始めていて、きれい。



湾は静かに凪いでおり、宮殿に面した湖のよう。



対岸は高級住宅街。トーマス太郎さんの邸宅もあるそうです。



● 新旧デザイン

裏側に周ると、横たわる巨大な金の像がありました。
突然現れるバイキング感。



中世にストックホルムの街を築いた、ビルイェル・ヤール(Birger Jarls)さんの記念碑だそうです。



旧市庁舎から見える銀色の建物は、ラディソンブルー・ウォーターフロントホテル。
生け花の剣山のような斬新なデザインで、空から落ちてきた人は刺さってしまいそう。
ストックホルムには、中世の古さとモダンな新しさが同居しています。

ガムラスタンへ行く途中。
運河に囲まれたこの辺りは風が強く、人々の髪をなびかせ、身体を冷やしていきます。



ヘランズホルメン島という小さな島にある重厚な石造りの建築物の国会議事堂。
画像ではわかりませんが、島の形に添って、半円形をしています。



グループで行動していたティーンズ達。
ABBAみたい。a-haみたい。(あ、彼らはノルウェー人だった)



● 石畳の旧市街

ガムラスタンの町に入りました。
ガムラスタンとは、古い町という意味。旧市街というところですね。

北欧で南欧産のオレンジが売られています。君よ知るや南の国。



ポリスがセグウェイでパトロール中。
すてきー!小回りがきくからでしょう。



● 馬ではなく戦車

1時になるので、馬に乗った衛兵の交代式を見ようと王宮へ向かいました。
オランダ・ルネッサンス様式の宮殿には、600以上の部屋があるそうです。
ただ、王室はここには住んでおらず、今は郊外のドロットニングホルム宮殿が居城となっています。



ところが王宮前広場には衛兵も馬もおらず、時間が来ても衛兵交代式は始まりません。
代わりに銃を構えた迷彩服姿の兵士がいて、緊迫した雰囲気に包まれています。
 


「4月のテロ以来、変わっちゃったんだわ」とショックを受けた様子のリョコちゃん。
戦車の後ろに、銃を背負った女性兵士がいました。



テロは、この国に暗い影を落としています。
兵士たちを前に長居はできず、早々に王宮を後にしました。

● ハッピーボーイ

気を取りなおして、フィンランド教会へと向かいます。
ここの敷地内に、市内一小さい、高さ14cmの少年像があるのです。



小さな少年は、誰かが作ってあげた、手編みの帽子をかぶっていました。
帽子を取ると、ピカピカに磨かれた頭が見えます。



この少年の頭をなでると、幸せになると言い伝えられています。
誰もが幸せになりたいので、少年の頭はどんどん輝いていきます。
私もナデナデしてきました。



● 迷路小路

ガムラスタンは、こうした細い路地が張り巡らされています。
どこに出るのかは、行ってみないと分かりません!



なんか科学者の像がありました。
書かれている文字は中世ラテン語だったりするため、スウェーデン語ができるリョコちゃんも「?」といったところ。
ガイドブックを見ればいいのですが、持ってきていません。



迷路のような路地を抜けて、ガムラスタンの中心となる、ストールトルゲット広場に着きました。
噴水のある広場にカラフルな中世の建物が面しています。
右側にあるのは、ノーベル博物館。

● ノーベル博物館

かつては証券取引所の建物でしたが、ノーベル賞100周年を記念して2001年にオープンしました。
ノーベル受賞者がサインをする椅子は、ここのカフェにあるものです。



ノーベル賞授賞者は、授賞式の翌日にウプサラ大学で講演会を行うならわしになっているそう。
「京大の山中先生も講演したのよ」とリョコちゃん。
「今年は東工大の大隅先生ね」と言いましたが、彼女は大隅先生も、日本人がまた受賞したことも知りませんでした。
人によって話題性も違うのかしら?

この辺りでUターンをして、旧市街から新市街へと移動します。
そもそも古い石畳の続くこの辺りに、ベビーカーを引いてやってくるのはかなりの体力仕事。
リョコちゃん、大変なのにどうもありがとう。
時々交代しますが、日本のものより大きくて丈夫なベビーカーは、操縦が大変です。

● 日本料理店チェック



「将軍」という日本食レストランがありました
海外の和食店チェックがひそかな趣味の私。さっそくメニューに目を光らせます。



天ぷらとかしゃぶしゃぶとか、ちゃんとした和食メニューがありますが、「DimSum」(点心)のメニューの方がたくさんありました。
飲茶は中国よ~。
海外の日本料理店は、かなりの高確率で中国人経営の雰囲気和食店だと私はあやしんでいますが、このお店もどうやらそのようです。
世界中で人気が高い日本料理は、アジア人がビジネスにしていて、今では「類似品に注意」状態。
あまりにナンチャッテ系が多く、海外に間違った味と情報が伝わっているので、和食は基準を作った方がいいと思うんですけれどね。
日本政府、ちゃんと考えて!

● ロイヤルファミリー

写真館に飾られていた、二組の結婚写真。
これは、二人の王女様とその旦那さまだそう。
左がお姉さんのヴィクトリア、右が妹のマデレーン王女。



スウェーデン国民はロイヤルファミリーを慕っており、人気が高い2人だそうです。
王位継承権を持っている姉のヴィクトリアの旦那様は、元スポーツトレーナーだそう。
逆シンデレラ!

美男美女揃いのスウェーデン王室の中でも、女優並みにきれいな妹のマデレーンは、特に人気があるそうです。
妹の結婚相手は銀行マン。姉妹ともに庶民的ですね。

● 新市街

新市街に移動しました。古い石畳の道から舗装道路に変わります。
歩行者天国の通りには、ライオンの車止めが置かれていました。
ニコニコしててかわいい~。



誘拐犯にしか見えない標識を発見。



噂にはよく聞いていましたが、見るのは初めて。確かに危険なにおいしかしません!

● カフェ・パノラマ
 
ランチにしようと、リョコちゃんおすすめのMedelhavsmuseet(中世博物館)のカフェに連れて行ってもらいました。
ところが、ランチタイムの2時前なのに、なぜかお店は閉まっています。
お客さんがいないから、早じまいしちゃったのかしら?(ゆるい~)

そこで、文化会館の上のレストラン、Café Panorama(カフェ・パノラマ)に向かいました。
ここから新市街の中心、セルゲル広場(Sergels Torg)が見下ろせるため、窓際狙いが熾烈です。
広場はこの時期、一斉工事中で、あまり美しい光景ではないのですが。
私たちは場所取り合戦をじわじわ繰り広げる人たちを見ながら、中の方に座ります。
12時からのゴールデンタイムは避けたので、窓際以外は空いていました。



スウェーデン独特の日替わりランチメニューにサラダビュッフェ。
ここでもリョコちゃんに説明してもらいましたが、たくさんあって覚えきれません。
さりとてプレートを見てもわからない言葉が並んでおり、唯一フランス語で読みとれたBœuf Bourguignon(牛肉の赤ワイン煮込み)にしました。



柔らかく煮込んだお肉がほろほろと口の中でほどけ、マッシュポテトとよく合います。
パンもプチケーキも食べ放題。全種類を食べてみました。




赤ワインの酸味と風味がけっこう効いていて、大人の味つけでした。
おなかいっぱいになったところで、その2に続きます。


スウェーデンの秋暮らし 2-2

2017-11-14 | 海外
その1からの続きです。 

● スウェーデン料理ランチ

ガムラ・ウプサラを散策し、自然を満喫したのち、再びバスで町の中心に戻りました。
お昼になったので、ランチにします。
雰囲気のいいスウェーデン料理レストラン、Domtrappkällaren(ドムトラップシェラレン)に連れて行ってもらいました。



入口のステンドグラス。 



美しいドーム型の天井。
1200年代に建てられた、中世期のカーヴ(地下貯蔵庫)を改築した建物です。



いくつもの部屋に分かれており、こんなに細い通路を通っていきます。



スウェーデン語がペラペラのリョコちゃんに、読めそうで全く読めない文字の書かれたメニューをすらすら説明してもらい、さらにそれを謎のことばでオーダーしてもらいました。
現地語がわかるって無敵~。
サラダとパンがきました。どちらもおいしい。



彼女は白魚のムニエル、私はポークシュニッツェル。
サクサクでおいしかった~。



食事中に、突然明かりが落ちました。
(なにかサプライズの演出かな?)と思いましたが、ギャルソンたちがなんとなく騒然としています。
停電でした。お昼なので、外から入ってくる光で見えましたが。
日本なら、テキパキと瞬時に復旧させるところですが、こちらは至ってのんびり。
店員もお客も、誰もあせっていません。

● ウプサラ大学

食後は、ウプサラ大学敷地内へ。
ウプサラ大学は、北欧一古い歴史を持つ大学です。
大学都市のこの町は、大学を中心に街が開けています。



ここは大学教員の宿舎だそう。
とても人気が高くて、なかなか空きが出ないそうです。
デザインがいいし、隣が講義棟なら便利ですね。



● 午後は晴れ

午前中は雲が厚く、あまり陽が射しませんでしたが、午後になると日光が差し込み、青空が見えて晴れ渡りました。
ここはいつも、午前中は天気が悪く、午後に晴れるそうです。
町の中心、ウプサラ大聖堂。



さあ、大聖堂に入ろう、と向かいましたが、柱の時計を見るともう3時過ぎでした。
「えっ、そんな時間になっていたの?」



もうベイビーを保育園に引き取りにいく時間。
観光を取りやめて、保育園に急ぎます。

● ショートカット

保育園に向かってショートカット。地元の人しか知らないような細道を通っていきました。
それでもやっぱり、辺りはきれい。











保育園には3時半前に到着。ベイビーが私目がけてまっすぐ走ってきて、ひしっと抱きついてくれました。
ここまで大急ぎの早足で歩いてきたため、無事に引き取った帰り道は、休みながらゆっくり帰ります。
家に寄らずにまっすぐ保育園に向かったため、ベビーカーはありません。ベイビーをだっこしたり歩かせたり、時間をかけてのんびり。

● サイケな車



余分なものがなく、きれいでシンプルな町角に、突然こんなサイケな車が停まっていました。
よく見ると、描きなぐりではなくきちんとデザインされています。
ここは、運転席のドアハンドル部分。(上部にハンドルが)




● 家でのんびり

前日スーパーで会ったリョコちゃんのボスと、途中で合流して帰宅。
おうちで一緒にお茶をします。
秋に日本の学会に参加するという彼に「いい温泉に行きたいんだけど、どこがいい?」と相談されました。

気持ちがよさそうな、マンション踊り場のバルコニー。
住民ならだれでも使えますが、早い者勝ちなので、夏は毎日争奪戦になるそう。
みんな、クッションを持ち込んで、ここで一日中のんびりお茶をしているそうです。
こちらは、日本よりも日がなゆっくり時間が流れています。



家から臨む、きれいな街並み。
砂糖菓子のような街並みです。
やっぱり電線がないって、いいですね。



● ディナータイム

彼が帰った後もずっとおしゃべりをして過ごし、夕食になりました。





これは、スウェーデン食卓の定番という、マスタード漬けニシン。
スウェーデンのマスタードは甘いんですね。
はちみつも含まれているのかな。
茶色い点はマスタードシード、もち上げているのはニシンのマリネです。



これは、バジルのペースト。森の味っぽくて爽やか~。



これは、カマンベールとゴルゴンゾーラをあわせたフロマージュ。
こちらは日本よりもチーズの種類が多いです。
チーズの中でも個性の強いカマンベールとゴルゴンゾーラ。
その二つが一緒になったら、いったいどんな味になったんだろうと、こわごわいただきました。



どちらの味もしっかり生かされた、濃厚でおいしい味わい。
これはワインがすすむわ~。(飲めないけど)



そして、リョコちゃんがおうちで焼いたパン。
ランチに食べたパンのようなおいしさ。



そしてメイン料理です。
昨日のサーモンをさらにアレンジしてくれました。



おいしい食事をいただいて、食後のティータイム。
家に帰ってから、食べて飲んでばっかりです。

● 北欧陶器コレクション

リョコちゃんは陶器集めが趣味ということ。
北欧にはいくつも有名な陶器ブランドがあるので、コレクションを見せてほしいとせがみました。

「ではムーミンシリーズを」と、食器棚からムーミンマグカップが続々と出てきます。
これは、アラビア社(ARABIA)が出しているもの。
アラビアはイッタラ(iittala)と並んで有名なフィンランドの陶器ブランドです。
アラブの国とは関係なくて、フィンランドのアラビア地区に工房があるとか。



ビックリしているうちに、こんなに積み重なりました。
すごいですね。屋根つきのカップもあって、すてき。



ムーミンマグは、毎年デザインが変わり、一定数しか出ない限定品。
これを毎年、こつこつと集めている、まさにコレクターの鑑です。

私も、アラビア製のムーミンの小皿を持っていたことを思い出しました。
そういえばあれ、どこにしまい込んだのかしら。
置き場も思い出せないなんて、コレクターの風上にも置けませんね。

母もロイヤルコペンハーゲンのイヤープレートを集めているなあと、思い出しました。
私は何を集めてたっけ?ああ、御朱印。
教会と神殿ばかりのこの辺りでは、神社もお寺も、もうすっかりはるかかなたの話です。

3日目に続きます。


スウェーデンの秋暮らし 2-1

2017-11-13 | 海外
1日目からの続きです。 

● フィリス川の橋

2日目の朝。とてもとても静かなので、ぐっすり寝られました。
6時台はまだ暗く、7時になってから日が昇ります。

外はもう冬の寒さ。持参したフリースではとても間に合いません。
リョコちゃんの厚手のコートを借り、ベイビーを保育園に預けて、彼女と街に繰り出しました。

街の中心を流れるフィリス川。



川にかかる吊り橋。中世の時のまま止まっているようです。



この橋は、以前は隣のバス通りにかかっていたそうです。
道路拡張にあたり、橋を外すことになりましたが、失くさずに少し離れた場所にかけ直したんだとか。
古いものをきちんと残そうとする国民性ですね。



橋を渡ると、真ん中に金の王冠がついていました。
まあ、ロワイヤル。
恋人たちのかけた錠もギッシリついています。これは世界共通ですね。



● カフェとスズメ

道端のカフェ。
もう寒くなってきたので、オープンカフェはほとんどクッションを外してしまっています。
お客さんがいるところだけ。



その一組のお客さんのそばに、スズメたちが集まっていました。
みんなモフモフにふくれています。かわいい~。



● 紋章の旗

お店には、ときどきこうした中世風の旗がかかっています。
地方の紋章で、自分の出身地の旗のお店に人は集うんだとか。
すてきですね。三田会みたいな?ギルドフラッグみたいな?
この羊さんは、ゴットランドシープ。つまりゴットランド島の紋章だそうです。



大聖堂近くになると、フィリス川は少し狭まり、流れも速くなります。
シンプルな石橋がいいですね。



石橋の上から川の上流を見ると、小さな滝ができていました。



● BADは悪くない

川を越えて、ウプサラの中心街に入ります。
レンガ造りの建物に、大きくBADと書かれていました。

BADですって!
青少年更生施設とか?でもこんな町の中心地にあるもの?
Because I'm bad, I'm bad ~♪
頭の中をマイケル・ジャクソンが流れます。



またもやリョコちゃんにおそるおそる聞くと、「あれはお風呂っていう意味よ」と言われました。
えっ、お風呂?
「BATHのこと」
ぜんぜん悪じゃなかった~!

MANといいBADといい、教えてもらわなければきっと誤解したままだったわ~。

賑やかなドラガルブルンスガータン通り(Dragarbrunnsgatan、長い…)からバスに乗りました。
この辺り、前は彼女一人でも深夜の散歩ができていたけれど、移民の増加に伴って治安が悪くなり、今ではできなくなったそう。



● ガムラ・ウプサラ

バスの行先は、ガムラ・ウプサラ。ストックホルムにガムラ・スタンがありますが、ガムラとは「Old=古い」という意味だそうです。
ガムラ・ウプサラ。呪文のようですね。(それはアブラ・カダブラ)
終点で降りると、そこには緑の丘陵が広がっていました。



ここは、古代スカンディナビア最大の聖地。
5世紀から6世紀にかけて、スウェーデン王が居住した、政治と宗教の中心地でした。
緑の小高い山が三つ連なっており、王、子、孫の3代が眠る古墳と伝えられています。
「あれ、前に来た時にはこんな柵はなかったのに」とリョコちゃん。
前は上に上れたそうですが、今は入れなくなっていました。保存調査のためでしょう。
ゴロゴロころがり降りたかったけど、王が許してくれませんでしたのね。



墳墓からは、私たちがやってきた今のウプサラの町が見えます。
高い塔は、5キロほど離れたところにある、現在の町の中心の大聖堂。



これは歴史博物館。古めかしい作りですが、中は立派です。



これは一般の(?)おうち。真っ赤なのに目立ちすぎず、緑の中のアクセントとしてしっくり調和していました。
赤い家に赤い紅葉。すてきです。



かつて王が住んでいだ中心地ですが、今あるのはとても小さな集落。



● 緑の散策

緑の中を散策します。都会よりもこうした風景の方が好き。



途中、すれ違ったのはこの2人だけでした。
人が少ない北欧。街を離れると、本当に人影を見なくなります。



鮮やかな自然。
緑が美しいと、紅葉も美しいものなのかしら。



● 古めかしい教会

古めかしい教会がありました。
この場所には、かつて北欧神話の神々を祀った木造の古代神殿が建っていたそうです。
石ではなく木造というところが、北欧風。



12世紀にキリスト教化した後には、古代神殿の跡にスウェーデン最初の大司教座と大聖堂が置かれました。
13世紀後半になって現在の町の中心にあるウプサラ大聖堂に移るまでの約1000年間、ここはスウェーデンの宗教上の中心地でした。



重い扉を押して、中に入ってみました。ミニチュアの家具や衣裳があって、ここは小人の世界?
いえ、子供たちのためのコーナーのようです。



● オルガンの音色

聖堂内には、パイプオルガンの音色が鳴り響いていました。
夢の中にいるようです。



スカンジナビア、そしてウプサラの長い歴史を知ったあとで、人里離れた教会のオルガンの音を聴くと、自分もまたその歴史の中にいるという荘厳な気持ちになります。



上の階に、オルガンで賛美歌を演奏している人がいました。
私たちが入ってきたことに気づかず、熱心に練習していました。



教会に隣接する木造の鐘楼。北欧風の建物です。



別の角度から見た教会。違う建物のようですが、今入ったところです。
どこから見ても絵になります。
柵が斜めなのは、実用性でしょうけれど、なんだかおしゃれ。

● 森の民が還る場所



スウェーデン人は国旗が大好き。みんな国旗カラーの青と黄色の取り合わせが好きなんだそう。
そういえばIKEAカラーも青と黄ですね。今さら気づいたりして。



風が吹くと、はらはらと散る落ち葉。
鳥やリスがひょっこり姿を現しそう。

北欧では、人は森から来て森に還るといわれます。
たしかにここにいると、自然と一体化したように落ち着きます。



冷たい風が吹き抜けて、もうすっかり秋の中。
日本の暑さを忘れてしまいました。

その2に続きます。


スウェーデンの秋暮らし 1-2

2017-11-10 | 海外
その1からの続きです。 

● 入国時の攻防

いよいよストックホルム国際空港に到着しました。
アジアからアラビアを通り、北欧へ。次々に変わる世界。

入国審査には長い列ができています。北京からのフライトも着いたらしく、中国のおばさんグループに割り込まれました。
おばさんの一人が短い列を見つけて、そちらに移動していきましたが、そこにはEU専用口と書いてあります。
案の定、違うと言われた彼女たち、再びこちらの列に戻ってきました。
最後尾に並ぶかなと思ったら、また途中にグループ全員で割りこもうとするので、並んでいる人々との仁義なき攻防戦が始まります。

地味に緊張感いっぱいの中、EUの人たちの入国手続きが済んだらしく、EU専用口でビザがいらない旅行者を受け付けだしました。
そのアナウンスを聞いた私は、イチ抜けしてEU専用口へと移動します。
中国人はビザが必要なので、こちらからは出られません。日本人でよかったー。

● 半袖からフリースに

無事に入国でき、友に教えてもらったとおりに電車乗り場へ向かいます。
長い長い空港を横断していくと、前方にクルーたちが見えました。



空港の中は空調が効いていますが、電車のホームに降りていくとぐっと冷え込み、震えながらトランクを開けてフリースを取り出しました。
日本は、みんなまだ半袖1枚なのに、こちらではもうダウンジャケットの人もいます。
駅も電車もモダンな感じ。北欧デザインね~。



ここから友の住むウプサラまでは30分ほど。
空港駅を出るとすぐに緑が広がります。





あ、本場のIKEAがありました。日本のと一緒だわ。



● 新旧ウプサラ駅

終点のウプサラ駅に到着。ウプサラは前から来たかった場所です。名前の響きが楽しくて!
駅前には、逆さ台形のマンションがにょきにょき建っています。
これもモダンデザイン?



ここで、お出迎えに来てくれたスウェーデン在住の友、リョコちゃんと会いました。
「遠路はるばるようこそ~!」「お世話になります~!」

彼女に会うまでが、行きの旅のゴールだったので、無事に会えてホッとしました。
もう迷わずに済むわ~。



降り立ったのは新駅舎で、その隣にクラシカルな古い駅舎がありました。
首都ストックホルムにほど近いウプサラは、便利で暮らしやすいと人気が高い町。
東京と横浜のような感じでしょうか。

● バスの男性専用席?

バスに乗ると、目の前の座席に「MAN」と書いてありました。
驚いて二度見しますが、やっぱり見間違いではありません。
よもやまさか、男性専用の席があるの?
男女平等の行き届いている北欧なのに?



驚いて、リョコちゃんに聞いてみました。
「あれ、男の人用の席なの?」
聞くなり彼女は吹き出します。
「違うの、あれはMANっていうブランド名」
・・・まぎらわしい~。どんな男尊女卑かと思ったわ!

● 電線レスの街並み

リョコちゃんのおうちは、マンションの最上階角部屋でとても居心地がいい感じ。
荷物を家に置いてから、保育園にベイビーを迎えに行く彼女に、私もついていきます。
辺りはマンションの並ぶ住宅街ですが、それでも広々と感じます。
あ、電線がないからだわ。



日本では、限られた観光地のみが電線を地中に埋めていますが、ここは普通の住宅地でも埋められています。
それで美しい景観が保たれているんですね。
彼女の旦那さんが来日した時、ごちゃっと絡まった日本の電線を珍しがって撮影していたそうです。

そういえば私もネパールで、もうどうにもならないような危険なほどに絡まりまくった電線を撮影したことがありました。
程度の差はあれ、日本も電線があることで相当景観を損ねていますね。





どこを見ても美しい景色に、胸がいっぱいになります。
冬の長い北欧は秋の訪れが早く、もう紅葉も色づきはじめています。 

● 保育園にお迎え

保育園に着きました。
ママさん仲間と「ヘイドゥー」と言い合うリョコちゃん。
ヘイドゥー?
「ハイホー」とか「ヘイ、ジュード」ならわかりますが。
「バイバイ」という意味だそうです。
こちらではみんな英語がわかるので、困ったことはありませんが、そういえばスウェーデン語って、ちっとも知らないわ。



砂遊びをしている子供たち。ちなみに砂場はありません。
日本では待機児童問題が深刻ですが、こちらスウェーデンでも、なかなか希望の保育園に入ることができず、大変なんだそう。
ほえー、社会福祉が整っている国でも、スムーズにいくわけではないんですね。



● 近くの公園

ベイビーを連れての帰り道。
どの道を通っても、人は少ないです。
そして、どこを見てもすてき~。
普通の公園でも、ロマンチックなポエムが生まれそう。



樹の下にバーベキューコンロが置いてありました。
「使った後、熱を冷ましてるところ」と教えてもらいましたが、置きっぱなしにしていられるのは、すなわち治安がいい証拠ですね。
美しい街並みは絵のようにきちんとしていて、どこもすさんでいません。
安心できる環境です。



瀟洒なマンション。
青い壁に紅葉が映えて、すてきなコントラスト。



● ヨウ素入りの塩

スーパーに行く途中にも、いくつも公園がある、緑の多い街です。
スーパーでの買いもの中、ベビーカーの前に立ち、突然しゃがみこんでベイビーに声をかけるおじさんがいました。
(こちらの人は、赤ちゃんに気軽に声をかけるのかな)と思っていると、今度は両足を持ってあやし始めました。
(いや、それにしてもやり過ぎじゃない?止めるべき?)とあせったら、今度はリョコちゃんに喋りかけます。
仕事帰りの彼女の上司でした。あーびっくりした。

これは食塩ですが、片方には「MED JOD」と書かれていますね。
ヨウ素(ヨード)入りの塩なんだそうです。
「ヨウ素が入ってるの?」聞いてびっくり。
子供の脳の発育に必要なヨウ素が入っている塩は、こちらでは人気だそう。



(じゃあ買って帰ろうかな)と思いましたが、日本人はコンプなどの海藻類や魚からヨードを摂取しているため、むしろ過剰気味なんだそうです。
気にする必要がなくて、よかった~。

「夜は何食べたい?」と聞かれて、お魚をリクエスト。
スウェーデンっていったら、お肉?お魚?どっちもかな。
この左上のものは、巨大なジャガイモではありません。
教えてもらいましたが、忘れちゃったので、あとで聞いて、こっそり書き直しておきます。
(リョコちゃん、教えてね~)



・・・さっそく教えてもらいました。
あれはRotselleri(セロリの根)でした!
セロリって、あの形でしょう?なのにこんなにまん丸い根っこを持っているなんて、オドロキですね!!

● おうちごはん

おうちでゆっくり夕食タイム。
リョコちゃんは日本にいる時から料理上手。彼女に教わったレシピを、私は今でも大切に使っています。



サーモンを使ったスウェーデン家庭料理を作ってもらいました。
おいしい~!箸(もといフォーク)が止まりません。



● よもやま話

単身スウェーデンに渡り、ウプサラ大学で働いていた彼女は、ここで妻になり、母になっていました。
ドイツ人の旦那さんは、ちょうどノルウェーの学会に出席中でお留守。
ベルゲンからバスで2時間半もかかるという相当辺鄙な場所に、世界中の学者の精鋭たちが集まっているようです。

スウェーデンの出産事情も教えてもらいました。
旦那さん同伴での無痛分娩が主流だそうです。



彼女のベイビーは、1才8ヶ月のパワフルな弾丸坊や。
人好きで、私にもすぐ慣れてくれました。
部屋には、おもちゃコーナーがありました。



マンションの地下には共同の洗濯機があるそうです。
ヨーロッパでは、各家庭に洗濯機があるわけではないようです。
毎日洗濯しないということなんでしょうね。日射が少ないことも理由かもしれません。
リョコちゃん宅には、立派なドイツ製洗濯機がありました。

マンションは、賃貸ではなく購入したそう。
「すごいね!」と驚いたら、こちらでは賃貸を探す方が大変なんだそうです。
「そういえば、LiLiCoがストックホルムにマンションを持っているっていうもんね」
「それは太朗さんから譲ってもらったもので…あ、私LiLiCoの弟さんのトーマス太郎さんと知り合いなの」
世間は狭いわー。太郎さんは、スウェーデンで学者をしているそうです。

● 実は真夜中すぎ

久しぶりに会ったので、積もる話はたっぷりあります。
食後、お茶をしながらいろいろな話をしていたら、瞼が重くなってきました。
飛行機を乗り継いで、大陸を越えてきたからでしょうか。

そういえば、時差があることを忘れていました。
こちらはまだ夜の7時半ですが、日本ではもう深夜2時半になっていると判明。
どうりで眠くてたまらないはずです。

フカフカのベッドを準備してもらいました。
わあ、ハッピーな夢が見られそう。リョコちゃん、ベイビー、おやすみなさい。

2日目に続きます。