その1からの続きです。
● 入国時の攻防
いよいよストックホルム国際空港に到着しました。
アジアからアラビアを通り、北欧へ。次々に変わる世界。
入国審査には長い列ができています。北京からのフライトも着いたらしく、中国のおばさんグループに割り込まれました。
おばさんの一人が短い列を見つけて、そちらに移動していきましたが、そこにはEU専用口と書いてあります。
案の定、違うと言われた彼女たち、再びこちらの列に戻ってきました。
最後尾に並ぶかなと思ったら、また途中にグループ全員で割りこもうとするので、並んでいる人々との仁義なき攻防戦が始まります。
地味に緊張感いっぱいの中、EUの人たちの入国手続きが済んだらしく、EU専用口でビザがいらない旅行者を受け付けだしました。
そのアナウンスを聞いた私は、イチ抜けしてEU専用口へと移動します。
中国人はビザが必要なので、こちらからは出られません。日本人でよかったー。
● 半袖からフリースに
無事に入国でき、友に教えてもらったとおりに電車乗り場へ向かいます。
長い長い空港を横断していくと、前方にクルーたちが見えました。
空港の中は空調が効いていますが、電車のホームに降りていくとぐっと冷え込み、震えながらトランクを開けてフリースを取り出しました。
日本は、みんなまだ半袖1枚なのに、こちらではもうダウンジャケットの人もいます。
駅も電車もモダンな感じ。北欧デザインね~。
ここから友の住むウプサラまでは30分ほど。
空港駅を出るとすぐに緑が広がります。
あ、本場のIKEAがありました。日本のと一緒だわ。
● 新旧ウプサラ駅
終点のウプサラ駅に到着。ウプサラは前から来たかった場所です。名前の響きが楽しくて!
駅前には、逆さ台形のマンションがにょきにょき建っています。
これもモダンデザイン?
ここで、お出迎えに来てくれたスウェーデン在住の友、リョコちゃんと会いました。
「遠路はるばるようこそ~!」「お世話になります~!」
彼女に会うまでが、行きの旅のゴールだったので、無事に会えてホッとしました。
もう迷わずに済むわ~。
降り立ったのは新駅舎で、その隣にクラシカルな古い駅舎がありました。
首都ストックホルムにほど近いウプサラは、便利で暮らしやすいと人気が高い町。
東京と横浜のような感じでしょうか。
● バスの男性専用席?
バスに乗ると、目の前の座席に「MAN」と書いてありました。
驚いて二度見しますが、やっぱり見間違いではありません。
よもやまさか、男性専用の席があるの?
男女平等の行き届いている北欧なのに?
驚いて、リョコちゃんに聞いてみました。
「あれ、男の人用の席なの?」
聞くなり彼女は吹き出します。
「違うの、あれはMANっていうブランド名」
・・・まぎらわしい~。どんな男尊女卑かと思ったわ!
● 電線レスの街並み
リョコちゃんのおうちは、マンションの最上階角部屋でとても居心地がいい感じ。
荷物を家に置いてから、保育園にベイビーを迎えに行く彼女に、私もついていきます。
辺りはマンションの並ぶ住宅街ですが、それでも広々と感じます。
あ、電線がないからだわ。
日本では、限られた観光地のみが電線を地中に埋めていますが、ここは普通の住宅地でも埋められています。
それで美しい景観が保たれているんですね。
彼女の旦那さんが来日した時、ごちゃっと絡まった日本の電線を珍しがって撮影していたそうです。
そういえば私もネパールで、もうどうにもならないような危険なほどに絡まりまくった電線を撮影したことがありました。
程度の差はあれ、日本も電線があることで相当景観を損ねていますね。
どこを見ても美しい景色に、胸がいっぱいになります。
冬の長い北欧は秋の訪れが早く、もう紅葉も色づきはじめています。
● 保育園にお迎え
保育園に着きました。
ママさん仲間と「ヘイドゥー」と言い合うリョコちゃん。
ヘイドゥー?
「ハイホー」とか「ヘイ、ジュード」ならわかりますが。
「バイバイ」という意味だそうです。
こちらではみんな英語がわかるので、困ったことはありませんが、そういえばスウェーデン語って、ちっとも知らないわ。
砂遊びをしている子供たち。ちなみに砂場はありません。
日本では待機児童問題が深刻ですが、こちらスウェーデンでも、なかなか希望の保育園に入ることができず、大変なんだそう。
ほえー、社会福祉が整っている国でも、スムーズにいくわけではないんですね。
● 近くの公園
ベイビーを連れての帰り道。
どの道を通っても、人は少ないです。
そして、どこを見てもすてき~。
普通の公園でも、ロマンチックなポエムが生まれそう。
樹の下にバーベキューコンロが置いてありました。
「使った後、熱を冷ましてるところ」と教えてもらいましたが、置きっぱなしにしていられるのは、すなわち治安がいい証拠ですね。
美しい街並みは絵のようにきちんとしていて、どこもすさんでいません。
安心できる環境です。
瀟洒なマンション。
青い壁に紅葉が映えて、すてきなコントラスト。
● ヨウ素入りの塩
スーパーに行く途中にも、いくつも公園がある、緑の多い街です。
スーパーでの買いもの中、ベビーカーの前に立ち、突然しゃがみこんでベイビーに声をかけるおじさんがいました。
(こちらの人は、赤ちゃんに気軽に声をかけるのかな)と思っていると、今度は両足を持ってあやし始めました。
(いや、それにしてもやり過ぎじゃない?止めるべき?)とあせったら、今度はリョコちゃんに喋りかけます。
仕事帰りの彼女の上司でした。あーびっくりした。
これは食塩ですが、片方には「MED JOD」と書かれていますね。
ヨウ素(ヨード)入りの塩なんだそうです。
「ヨウ素が入ってるの?」聞いてびっくり。
子供の脳の発育に必要なヨウ素が入っている塩は、こちらでは人気だそう。
(じゃあ買って帰ろうかな)と思いましたが、日本人はコンプなどの海藻類や魚からヨードを摂取しているため、むしろ過剰気味なんだそうです。
気にする必要がなくて、よかった~。
「夜は何食べたい?」と聞かれて、お魚をリクエスト。
スウェーデンっていったら、お肉?お魚?どっちもかな。
この左上のものは、巨大なジャガイモではありません。
教えてもらいましたが、忘れちゃったので、あとで聞いて、こっそり書き直しておきます。
(リョコちゃん、教えてね~)
・・・さっそく教えてもらいました。
あれはRotselleri(セロリの根)でした!
セロリって、あの形でしょう?なのにこんなにまん丸い根っこを持っているなんて、オドロキですね!!
● おうちごはん
おうちでゆっくり夕食タイム。
リョコちゃんは日本にいる時から料理上手。彼女に教わったレシピを、私は今でも大切に使っています。
サーモンを使ったスウェーデン家庭料理を作ってもらいました。
おいしい~!箸(もといフォーク)が止まりません。
● よもやま話
単身スウェーデンに渡り、ウプサラ大学で働いていた彼女は、ここで妻になり、母になっていました。
ドイツ人の旦那さんは、ちょうどノルウェーの学会に出席中でお留守。
ベルゲンからバスで2時間半もかかるという相当辺鄙な場所に、世界中の学者の精鋭たちが集まっているようです。
スウェーデンの出産事情も教えてもらいました。
旦那さん同伴での無痛分娩が主流だそうです。
彼女のベイビーは、1才8ヶ月のパワフルな弾丸坊や。
人好きで、私にもすぐ慣れてくれました。
部屋には、おもちゃコーナーがありました。
マンションの地下には共同の洗濯機があるそうです。
ヨーロッパでは、各家庭に洗濯機があるわけではないようです。
毎日洗濯しないということなんでしょうね。日射が少ないことも理由かもしれません。
リョコちゃん宅には、立派なドイツ製洗濯機がありました。
マンションは、賃貸ではなく購入したそう。
「すごいね!」と驚いたら、こちらでは賃貸を探す方が大変なんだそうです。
「そういえば、LiLiCoがストックホルムにマンションを持っているっていうもんね」
「それは太朗さんから譲ってもらったもので…あ、私LiLiCoの弟さんのトーマス太郎さんと知り合いなの」
世間は狭いわー。太郎さんは、スウェーデンで学者をしているそうです。
● 実は真夜中すぎ
久しぶりに会ったので、積もる話はたっぷりあります。
食後、お茶をしながらいろいろな話をしていたら、瞼が重くなってきました。
飛行機を乗り継いで、大陸を越えてきたからでしょうか。
そういえば、時差があることを忘れていました。
こちらはまだ夜の7時半ですが、日本ではもう深夜2時半になっていると判明。
どうりで眠くてたまらないはずです。
フカフカのベッドを準備してもらいました。
わあ、ハッピーな夢が見られそう。リョコちゃん、ベイビー、おやすみなさい。
2日目に続きます。
● 入国時の攻防
いよいよストックホルム国際空港に到着しました。
アジアからアラビアを通り、北欧へ。次々に変わる世界。
入国審査には長い列ができています。北京からのフライトも着いたらしく、中国のおばさんグループに割り込まれました。
おばさんの一人が短い列を見つけて、そちらに移動していきましたが、そこにはEU専用口と書いてあります。
案の定、違うと言われた彼女たち、再びこちらの列に戻ってきました。
最後尾に並ぶかなと思ったら、また途中にグループ全員で割りこもうとするので、並んでいる人々との仁義なき攻防戦が始まります。
地味に緊張感いっぱいの中、EUの人たちの入国手続きが済んだらしく、EU専用口でビザがいらない旅行者を受け付けだしました。
そのアナウンスを聞いた私は、イチ抜けしてEU専用口へと移動します。
中国人はビザが必要なので、こちらからは出られません。日本人でよかったー。
● 半袖からフリースに
無事に入国でき、友に教えてもらったとおりに電車乗り場へ向かいます。
長い長い空港を横断していくと、前方にクルーたちが見えました。
空港の中は空調が効いていますが、電車のホームに降りていくとぐっと冷え込み、震えながらトランクを開けてフリースを取り出しました。
日本は、みんなまだ半袖1枚なのに、こちらではもうダウンジャケットの人もいます。
駅も電車もモダンな感じ。北欧デザインね~。
ここから友の住むウプサラまでは30分ほど。
空港駅を出るとすぐに緑が広がります。
あ、本場のIKEAがありました。日本のと一緒だわ。
● 新旧ウプサラ駅
終点のウプサラ駅に到着。ウプサラは前から来たかった場所です。名前の響きが楽しくて!
駅前には、逆さ台形のマンションがにょきにょき建っています。
これもモダンデザイン?
ここで、お出迎えに来てくれたスウェーデン在住の友、リョコちゃんと会いました。
「遠路はるばるようこそ~!」「お世話になります~!」
彼女に会うまでが、行きの旅のゴールだったので、無事に会えてホッとしました。
もう迷わずに済むわ~。
降り立ったのは新駅舎で、その隣にクラシカルな古い駅舎がありました。
首都ストックホルムにほど近いウプサラは、便利で暮らしやすいと人気が高い町。
東京と横浜のような感じでしょうか。
● バスの男性専用席?
バスに乗ると、目の前の座席に「MAN」と書いてありました。
驚いて二度見しますが、やっぱり見間違いではありません。
よもやまさか、男性専用の席があるの?
男女平等の行き届いている北欧なのに?
驚いて、リョコちゃんに聞いてみました。
「あれ、男の人用の席なの?」
聞くなり彼女は吹き出します。
「違うの、あれはMANっていうブランド名」
・・・まぎらわしい~。どんな男尊女卑かと思ったわ!
● 電線レスの街並み
リョコちゃんのおうちは、マンションの最上階角部屋でとても居心地がいい感じ。
荷物を家に置いてから、保育園にベイビーを迎えに行く彼女に、私もついていきます。
辺りはマンションの並ぶ住宅街ですが、それでも広々と感じます。
あ、電線がないからだわ。
日本では、限られた観光地のみが電線を地中に埋めていますが、ここは普通の住宅地でも埋められています。
それで美しい景観が保たれているんですね。
彼女の旦那さんが来日した時、ごちゃっと絡まった日本の電線を珍しがって撮影していたそうです。
そういえば私もネパールで、もうどうにもならないような危険なほどに絡まりまくった電線を撮影したことがありました。
程度の差はあれ、日本も電線があることで相当景観を損ねていますね。
どこを見ても美しい景色に、胸がいっぱいになります。
冬の長い北欧は秋の訪れが早く、もう紅葉も色づきはじめています。
● 保育園にお迎え
保育園に着きました。
ママさん仲間と「ヘイドゥー」と言い合うリョコちゃん。
ヘイドゥー?
「ハイホー」とか「ヘイ、ジュード」ならわかりますが。
「バイバイ」という意味だそうです。
こちらではみんな英語がわかるので、困ったことはありませんが、そういえばスウェーデン語って、ちっとも知らないわ。
砂遊びをしている子供たち。ちなみに砂場はありません。
日本では待機児童問題が深刻ですが、こちらスウェーデンでも、なかなか希望の保育園に入ることができず、大変なんだそう。
ほえー、社会福祉が整っている国でも、スムーズにいくわけではないんですね。
● 近くの公園
ベイビーを連れての帰り道。
どの道を通っても、人は少ないです。
そして、どこを見てもすてき~。
普通の公園でも、ロマンチックなポエムが生まれそう。
樹の下にバーベキューコンロが置いてありました。
「使った後、熱を冷ましてるところ」と教えてもらいましたが、置きっぱなしにしていられるのは、すなわち治安がいい証拠ですね。
美しい街並みは絵のようにきちんとしていて、どこもすさんでいません。
安心できる環境です。
瀟洒なマンション。
青い壁に紅葉が映えて、すてきなコントラスト。
● ヨウ素入りの塩
スーパーに行く途中にも、いくつも公園がある、緑の多い街です。
スーパーでの買いもの中、ベビーカーの前に立ち、突然しゃがみこんでベイビーに声をかけるおじさんがいました。
(こちらの人は、赤ちゃんに気軽に声をかけるのかな)と思っていると、今度は両足を持ってあやし始めました。
(いや、それにしてもやり過ぎじゃない?止めるべき?)とあせったら、今度はリョコちゃんに喋りかけます。
仕事帰りの彼女の上司でした。あーびっくりした。
これは食塩ですが、片方には「MED JOD」と書かれていますね。
ヨウ素(ヨード)入りの塩なんだそうです。
「ヨウ素が入ってるの?」聞いてびっくり。
子供の脳の発育に必要なヨウ素が入っている塩は、こちらでは人気だそう。
(じゃあ買って帰ろうかな)と思いましたが、日本人はコンプなどの海藻類や魚からヨードを摂取しているため、むしろ過剰気味なんだそうです。
気にする必要がなくて、よかった~。
「夜は何食べたい?」と聞かれて、お魚をリクエスト。
スウェーデンっていったら、お肉?お魚?どっちもかな。
この左上のものは、巨大なジャガイモではありません。
教えてもらいましたが、忘れちゃったので、あとで聞いて、こっそり書き直しておきます。
(リョコちゃん、教えてね~)
・・・さっそく教えてもらいました。
あれはRotselleri(セロリの根)でした!
セロリって、あの形でしょう?なのにこんなにまん丸い根っこを持っているなんて、オドロキですね!!
● おうちごはん
おうちでゆっくり夕食タイム。
リョコちゃんは日本にいる時から料理上手。彼女に教わったレシピを、私は今でも大切に使っています。
サーモンを使ったスウェーデン家庭料理を作ってもらいました。
おいしい~!箸(もといフォーク)が止まりません。
● よもやま話
単身スウェーデンに渡り、ウプサラ大学で働いていた彼女は、ここで妻になり、母になっていました。
ドイツ人の旦那さんは、ちょうどノルウェーの学会に出席中でお留守。
ベルゲンからバスで2時間半もかかるという相当辺鄙な場所に、世界中の学者の精鋭たちが集まっているようです。
スウェーデンの出産事情も教えてもらいました。
旦那さん同伴での無痛分娩が主流だそうです。
彼女のベイビーは、1才8ヶ月のパワフルな弾丸坊や。
人好きで、私にもすぐ慣れてくれました。
部屋には、おもちゃコーナーがありました。
マンションの地下には共同の洗濯機があるそうです。
ヨーロッパでは、各家庭に洗濯機があるわけではないようです。
毎日洗濯しないということなんでしょうね。日射が少ないことも理由かもしれません。
リョコちゃん宅には、立派なドイツ製洗濯機がありました。
マンションは、賃貸ではなく購入したそう。
「すごいね!」と驚いたら、こちらでは賃貸を探す方が大変なんだそうです。
「そういえば、LiLiCoがストックホルムにマンションを持っているっていうもんね」
「それは太朗さんから譲ってもらったもので…あ、私LiLiCoの弟さんのトーマス太郎さんと知り合いなの」
世間は狭いわー。太郎さんは、スウェーデンで学者をしているそうです。
● 実は真夜中すぎ
久しぶりに会ったので、積もる話はたっぷりあります。
食後、お茶をしながらいろいろな話をしていたら、瞼が重くなってきました。
飛行機を乗り継いで、大陸を越えてきたからでしょうか。
そういえば、時差があることを忘れていました。
こちらはまだ夜の7時半ですが、日本ではもう深夜2時半になっていると判明。
どうりで眠くてたまらないはずです。
フカフカのベッドを準備してもらいました。
わあ、ハッピーな夢が見られそう。リョコちゃん、ベイビー、おやすみなさい。
2日目に続きます。
心強いでしょうが
到着までは大変でしたね。
EUに行く機会が出てきたんだけど
やっぱり不安だし
飛行機腰痛に大丈夫かな?
スウェーデンはこれから昼が超短くなるんでしょうね。
電線の地中化、早く日本も進んで欲しいですね。
EU行かれるかもしれないんですね。ヨーロッパ、すてきじゃないですか!
きれいな写真が今から楽しみです~(^^)
電線が見えなくなるだけで、かなり日本も美しくなると思うんですけれど、さほど問題にもなっていないようですし、まだまだ先の話になりそうですね…。