ringoのつぶやき

音楽、ガーデニング、株、社会経済政治、etc・・・・日常の色々なことを書きたいと思います。

WSJ-米製油業者の燃料輸出、過去最高に―国内生産急増に呼応

2013年10月09日 16時27分32秒 | 社会経済

 

 米国の製油業者が海外に販売した燃料の量が過去最高に上った。米国は国内のエネルギーブームに乗じて世界各地に石油製品を輸出している。

 テキサス州のイーグルフォード・シェール鉱区のような場所での原油生産が急増するなか、メキシコ湾岸の米製油業者は国内産の原油の利用をますます増やしている。国内産の原油価格は欧州の製油業者が使う北海原油のそれを下回っているからだ。これはおおむね、米国で作られたディーゼル燃料やその他の燃料が、輸送費を加えたとしても、海外で割安になることを意味する。

 米国で生産された大半の原油は海外輸出が連邦法で禁じられているが、製油業者は原油から作られた石油製品、つまりガソリン、ディーゼル燃料、それにジェット燃料などの輸出が可能だ。

 米エネルギー情報局(EIA)の最新の月例統計によると、米製油業者は7月に日量380万バレルと過去最大量の石油製品を、アフリカから中東に至る海外の国々に出荷した。この量は、米国の石油ブームがまだ初期段階にあった2010年の輸出水準を65%近く上回る。

 バンクオブアメリカ・メリルリンチのグローバル・コモディティー調査担当責任者フランシスコ・ブランチ氏は、「結局のところ、米製油業者はあらゆるところへ製品を輸出している」と話し、「彼らにはそれができる。売れるほどたくさんあるのだ」と付け加えた。

 この要因の1つには、より燃費の良い車のおかげなどで、米国のドライバーのガソリン購入量が減っていることがある。米自動車協会(AAA)によれば、ガソリン価格はここ1年間でガロン当たり約3.82ドルから3.35ドルに低下している。それにもかかわらず購入量は減っている。

 ヒューストン大学のエネルギー経済学者エド・ハース氏は、「米国の需要が減退するなかで、原油の供給と米国以外からの石油製品需要が増え、うまくパズルがはまった」と述べた。

 今年のアジアへの燃料輸出は3分の1増えているが、依然から米国の燃料を購入している日本が唯一の理由ではない。自国の製油産業を強化している中国やインドからの需要も増えている。

 中南米で米国産燃料に対する需要が旺盛なのは、ブラジルやベネズエラなどだ。両国のエネルギーインフラは老朽化しているため、燃料生産が需要に追いついていない。今年1~7月の同地域への燃料輸出は前年同期比5%増の日量160万バレル強に及んだ。

 海外の顧客は特に硫黄分の少ないディーゼル燃料を欲しがっている。厳しい環境基準が中南米で相次いで実施されており、欧州では既に法律化されたことが背景だ。米国のディーゼル燃料の輸出量は今夏初めて日量100万バレルを超え、年初の2倍となった。10年の輸出量はわずか日量30万バレルだった。

 これに加え、米国産燃料を求める新たな国々も出現している。西アフリカのナイジェリアなどだ。ナイジェリアが米国から輸入した燃料の量は今年上半期に60%増えた。地中海沿岸の北アフリカの国々が今年米国から輸入した燃料も52%増えている。

 これらの地域には従来、欧州の製油業者が供給していたが、欧州の製油業者は高い原油コスト、老朽化した施設、それに域内の経済停滞に苦しんでいる。欧州の非効率な製油所が少なくとも15カ所閉鎖されるなかで、米国産燃料の欧州への輸出は07~12年の間に倍増した。しかし、欧州の需要があまりにも低迷しているため、13年に欧州向けに大西洋を渡った米国産燃料は約19%減の日量50万バレル強になっている。

 最近のこうした減少にもかかわらず、米国の製油業者は欧州のライバルの市場シェアを奪い続けている。地中海沿岸やアフリカの市場のみならず、米東海岸の大都市の市場でもそうだ。欧州の製油業者は1980年代からこの地域にガソリンを供給しているが、今年の供給量は22.5%減っている。
-0-

Copyright (c) 2013 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。