ringoのつぶやき

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WSJ-ウニクレディトの増資がバンカメの新たなリスク

2012年01月06日 21時41分47秒 | ユーロ危機

(ウォール・ストリート・ジャーナル)イタリアの大手銀行ウニクレディト(UCG.MI)の75億ユーロ増資には多くの
ものが賭かっている。同じく経営に苦しむ米銀バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)にとってもその通りだ。新株
への需要が振るわなければ、主幹事行として大きな負担を背負うことになる。

新株予約権の割り当ては、欧州企業が資金を調達する際によく使われる手段だ。既存株主に新株を割安な価格で
購入する権利を与え、既存株式の希薄化を防ぐ。資産額ベースで伊最大手行のウニクレディトは今回、欧州の新
たな自己資本規制に対応するために株主割当増資に踏み切る。

幹事行は、既存株主が割り当てを望まない新株をすべて引き受けることに同意している。来週9日から27日まで
の割当期間にウニクレディトの株主が尻込みすれば、幹事行が自らの負担で介入しなければならなくなる。

複数の事情筋によると、ウニクレディトの場合、主幹事を務めるバンク・オブ・アメリカの投資銀行部門メリル
リンチと伊メディオバンカ(MB.MI)が割り当ての10%に上る7億5,000万ユーロ分を引き受ける取り決めだ。ただ、
株主が一部でも取引に応じれば、すべての新株の買い取りを迫られる必要はなくなる。

いずれにしても、ウニクレディトは75億ユーロを手にする。それが投資家から、幹事行から、あるいは両者の組
み合わせで調達したものだとしても。

ウニクレディトの増資計画は、欧州銀行業界が政府支援に頼らず地盤を強化できるかどうかを問う試金石となる
。これまでのところ、新たな自己資本規制を受けて新株発行計画を発表した大手銀行はウニクレディトだけだ。
失敗すれば、資金を必要とするその他の銀行が追随する意欲を失う可能性がある。

ウニクレディトは黒字経営だが、価値が低下しているイタリア国債の保有高が大きいことが懸念材料だ。より大
きなリスクは、投資家が銀行業界を全体的に避ける傾向にある。

3年前に起きた米国の金融危機の後遺症に苦しみ続けるバンク・オブ・アメリカは、ウニクレディトの増資計画
が不振に終わった場合、イタリアの銀行業界にいや応なしに身をさらす結果となりかねない。

ウニクレディトは4日、3日終値を43%下回る価格で新株を発行すると発表した。この大幅な割引率が一部の株主
を動揺させ、同行株価はそれ以来29%下落している。5日には前日比17%安の4.48ユーロに沈んだ。これにより、
欧州の銀行銘柄が幅広く売り込まれた。とりわけイタリア国内の競合が悪影響を受け、バンカ・モンテ・デイ・
パスキ・ディ・シエナ(BMPS.MI)は8.6%安、インテーザ・サンパオロ(ISP.MI)は7.3%安となっている。
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