ringoのつぶやき

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米ゴールドマンが「韓国ウォン暴落」の衝撃予測 人民元安に巻き込まれ…

2016年04月12日 17時13分09秒 | 為替

(ザクザク)

 外国為替市場では円高ドル安が進んでいるが、最強の投資銀行と呼ばれる米ゴールドマン・サックスが、1ドル=130円水準への円安反転を予測する一方で、「韓国ウォン売り」を推奨した。追加金融緩和をきっかけにした円安と中国の人民元安に巻き込まれ、アジアの新興国通貨が大幅下落するというのだ。通貨安は日本には朗報だが、韓国にとっては通貨危機や資本流出の悪夢を思い起こさせる事態でもある。

 海外市場で一時1ドル=107円台をつけるなど円高ドル安が加速、株安と連動する形で日本市場を襲っている。

 円高の背景について三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員の片岡剛士氏は「1月から日本の予想インフレ率が急落していることが直接的な要因だ。2%のインフレ目標への期待感が薄れてしまっている」と指摘する。

 原油など商品価格のリバウンドや米国の早期利上げ回避を背景にしたドル売りを背景に、円以外のアジア通貨も買われている。

 3月にウォンは8・2%、マレーシアのリンギットは7・8%上昇したが、「アジア通貨は、今が売り時」と明言するのは、ゴールドマン・サックスの新興市場マクロ担当チーフストラテジスト、カマクシャ・トリベディ氏。

 ブルームバーグのインタビューでトリベディ氏は、日本と中国が今後、追加緩和を実施することで「円と人民元は少なくとも2008年以来の安値まで下げる可能性が高い」とし、今後1年で円相場が1ドル=130円と02年以来の安値水準をつけると予測した。

 日銀は早ければ4月下旬に開かれる金融政策決定会合で追加緩和が打ち出されるとの観測もあるが、市場には量的緩和の限界説も出ている。1月のマイナス金利導入では一時的に円安に振れたものの、すぐに円高に戻った経緯もある。

片岡氏は、市場の疑念を政府・日銀が行動で駆逐する必要があるといい、「政府が公債を前倒しで発行し、これを財源として今年と来年で各10兆円規模の経済対策を実施し、日銀も市場で購入して追加緩和を行うべきだ」と具体策を提言する。

 こうした施策でゴールドマンが予測するように1ドル=130円まで円安に戻ることも可能か。

 「日本の予想インフレ率が現状の約0・4%から1%台前半まで上昇すると、為替も1ドル=120円台半ばまで円安が進む可能性はあるが、思い切った策を打たないとなかなか反転しない」と片岡氏はみる。

 トリベディ氏は、円安に加え、人民元下落の影響を直接受けるアジアの新興国通貨も下落するとみる。ウォンを筆頭に、タイ・バーツ、台湾ドルなどのアジア通貨について「ショート(売り建て)するには良い水準」としている。

 不透明な為替介入によるウォン安誘導で輸出を伸ばしてきた韓国だが、12年のアベノミクス発動以降、ウォン高が進んだこともあって日本メーカーとの競争力を失った。

 輸出が今年3月まで15カ月連続で前年割れしている韓国にとってウォン安は有利のはずだが、円や人民元も同時に下落すれば日本や中国メーカーとの競争力を取り戻すことは容易ではない。

 米財務省に「不透明な為替介入」を指摘され、「為替操作国」に認定されるのではないかと脅える韓国にとっては、政府がコントロールできない形で急速なウォン安が進むことへの警戒感も根強い。

 1997年にはヘッジファンドが新興国通貨を売り浴びせるアジア通貨危機が勃発、韓国はウォン暴落と資本流出が加速し、国際通貨基金(IMF)の管理下で改革を迫られたという苦い経験もある。

 ゴールドマンの予言通り、アジア同時通貨安は現実のものとなるのか。


米ゴールドマンが「韓国ウォン暴落」の衝撃予測 人民元安に巻き込まれ…

2016年04月12日 17時13分09秒 | 為替

(ザクザク)

 外国為替市場では円高ドル安が進んでいるが、最強の投資銀行と呼ばれる米ゴールドマン・サックスが、1ドル=130円水準への円安反転を予測する一方で、「韓国ウォン売り」を推奨した。追加金融緩和をきっかけにした円安と中国の人民元安に巻き込まれ、アジアの新興国通貨が大幅下落するというのだ。通貨安は日本には朗報だが、韓国にとっては通貨危機や資本流出の悪夢を思い起こさせる事態でもある。

 海外市場で一時1ドル=107円台をつけるなど円高ドル安が加速、株安と連動する形で日本市場を襲っている。

 円高の背景について三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員の片岡剛士氏は「1月から日本の予想インフレ率が急落していることが直接的な要因だ。2%のインフレ目標への期待感が薄れてしまっている」と指摘する。

 原油など商品価格のリバウンドや米国の早期利上げ回避を背景にしたドル売りを背景に、円以外のアジア通貨も買われている。

 3月にウォンは8・2%、マレーシアのリンギットは7・8%上昇したが、「アジア通貨は、今が売り時」と明言するのは、ゴールドマン・サックスの新興市場マクロ担当チーフストラテジスト、カマクシャ・トリベディ氏。

 ブルームバーグのインタビューでトリベディ氏は、日本と中国が今後、追加緩和を実施することで「円と人民元は少なくとも2008年以来の安値まで下げる可能性が高い」とし、今後1年で円相場が1ドル=130円と02年以来の安値水準をつけると予測した。

 日銀は早ければ4月下旬に開かれる金融政策決定会合で追加緩和が打ち出されるとの観測もあるが、市場には量的緩和の限界説も出ている。1月のマイナス金利導入では一時的に円安に振れたものの、すぐに円高に戻った経緯もある。

片岡氏は、市場の疑念を政府・日銀が行動で駆逐する必要があるといい、「政府が公債を前倒しで発行し、これを財源として今年と来年で各10兆円規模の経済対策を実施し、日銀も市場で購入して追加緩和を行うべきだ」と具体策を提言する。

 こうした施策でゴールドマンが予測するように1ドル=130円まで円安に戻ることも可能か。

 「日本の予想インフレ率が現状の約0・4%から1%台前半まで上昇すると、為替も1ドル=120円台半ばまで円安が進む可能性はあるが、思い切った策を打たないとなかなか反転しない」と片岡氏はみる。

 トリベディ氏は、円安に加え、人民元下落の影響を直接受けるアジアの新興国通貨も下落するとみる。ウォンを筆頭に、タイ・バーツ、台湾ドルなどのアジア通貨について「ショート(売り建て)するには良い水準」としている。

 不透明な為替介入によるウォン安誘導で輸出を伸ばしてきた韓国だが、12年のアベノミクス発動以降、ウォン高が進んだこともあって日本メーカーとの競争力を失った。

 輸出が今年3月まで15カ月連続で前年割れしている韓国にとってウォン安は有利のはずだが、円や人民元も同時に下落すれば日本や中国メーカーとの競争力を取り戻すことは容易ではない。

 米財務省に「不透明な為替介入」を指摘され、「為替操作国」に認定されるのではないかと脅える韓国にとっては、政府がコントロールできない形で急速なウォン安が進むことへの警戒感も根強い。

 1997年にはヘッジファンドが新興国通貨を売り浴びせるアジア通貨危機が勃発、韓国はウォン暴落と資本流出が加速し、国際通貨基金(IMF)の管理下で改革を迫られたという苦い経験もある。

 ゴールドマンの予言通り、アジア同時通貨安は現実のものとなるのか。


揺らぐ資本主義。「パナマ文書」で流出した大物政治家の実名リスト

2016年04月12日 16時48分43秒 | その他

全世界を震撼させている「パナマ文書」。各国の首脳・有力政治家のみならず日本でもセコム創業者らの名前も上がっているといいます。たしかにタックスヘイブンの利用は今のところ違法ではありませんが、国民や消費者から「収奪」したカネを脱税もしくは避税することは、モラル的に大問題と言えるのではないでしょうか。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では今回の事態を受け、「グローバル資本主義は中枢部から腐り始めている」と厳しく糾弾しています。

「パナマ文書」で噴き出したグローバル資本主義の死臭

パナマの法律事務所──と言えば聞こえがいいが、実質はタックスヘイヴンを利用した「資金洗浄マネー・ロンダリング)」幇助専門のコンサルタント会社──「モサック・フォンセカ」から流出した膨大な内部文書の衝撃が広がっている。米誌「タイム」の4月4日付電子版は、これが「資本主義の大危機に繋がるかもしれない」という見出しの論説を掲げたが、それを大げさすぎると笑うことは出来ない。

もちろん、世界中の大富豪や大企業・大銀行だけでなく麻薬密輸団やテロリストなどの国際犯罪組織などまでがタックスヘイヴンを使って資金を洗浄して脱税したり秘密送金したりして来たのは、今に始まったことではなく、いわゆる「地下経済」の問題の一部としてさんざんに議論されてきた。しかし、今回の一件が特別に深刻なのは……。

2.6テラバイトの膨大な文書

第1に、漏出した資料の膨大さである。匿名の告発者から南ドイツ新聞に届けられた文書は、全部で1,150万件、電子データにして2.6テラバイトにのぼる。1977年から2015年末までの40年近くにわたり、モサックの本社及び全世界に35以上もある事務所と20万人/社に及ぶ顧客との間で交わされた480万通の電子メール、100件の画像、210件のPDF文書が含まれていた。2010年にスノーデンが米外交文書などを持ち出してウィキリークスで暴露した時に世界はその膨大さに驚いたのだったが、その量は1.7ギガバイトで、今回の文書はその1,500倍ほどもある。

とても1社では手に負えないと判断した南ドイツ新聞はこれを、ワシントンに本拠を置く「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」に持ち込み、そのコーディネートによって約80カ国の100以上のメディア(日本では朝日新聞と共同通信)から約400人の記者が出て、1年間かけて解析し取材した。ということは、これまでに報じられているのはまだ概略程度にすぎず、今後恐らく1年間かそれ以上にわたってさらなる新事実やディテール他の国際的腐敗事件との関連(例えばスイスと米国の検察当局が捜査中のFIFAの底なし汚職事件でもモサックを通じての資金操作疑惑が浮上して、すでにウルグアイ出身の幹部が辞任した!)などが次から次へと暴かれていくことになろう。

第2に、モサックの顧客たちの顔ぶれの豪華さ、とりわけ各国の大統領首相閣僚政府高官など政治指導者とその家族・親戚仲間たちの多彩さである。ICIJのウェブサイトではその主だったところを「パワー・プレイヤーズ」というタイトルで似顔絵入りで一覧に供していて「汚職と脱税のための世界首脳サミット」でも開けそうな雰囲気である。……と思っていたら、9日付朝日川柳に一句あり、「サミットはバージン諸島でどうでしょう」と。

似顔絵をクリックすると、それぞれの説明が出て来るので、詳しくは直接参照して頂きたいが、名前と肩書きだけ列挙すると(左上から)

● Panama Papers The Power Players

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マクリ=アルゼンチン大統領、イヴァニシヴィリ=元ジョージア首相、グンロイグソン=アイスランド首相(すでに辞任)、アラウィ=元イラク副大統領、アリ・アブ・アル・ラゲブ=ヨルダン元首相、ハマド・ビン・ジャーシム・ビン・ジャブル・アル・サーニー=元カタール首相、ハマド・ビン・ハリーファ・アル・サーニー=元カタール首長、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ=サウジアラビア国王、アフマド・アル・ミルガニ=元スーダン大統領、ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン=アラブ首長国連邦大統領、ラザレンコ=元ウクライナ首相(米国で服役後、財産差し押さえ)、ポロシェンコ=ウクライナ大統領。

アリエフ=アゼルバイジャン大統領の妻・子・妹、習近平=中国国家主席の義兄、李鵬=元中国首相の娘、プーチン=露大統領の仲間、アサド=シリア大統領のいとこ、キャメロン=英首相の亡父、ムバラク=元エジプト大統領の子、モハメッド4世=元モロッコ国王の秘書、シャリフ=パキスタン首相の子たち、クフオル=元ガーナ大統領の長男、ラザク=マレーシア首相の子、キルヒナー=元アルゼンチン大統領の秘書、ニエト=元メキシコ大統領のお仲間ビジネスマン、カルロス1世=元スペイン国王の姉、バグボ=元コートジボアール大統領のお仲間の銀行家、ズマ=南アフリカ大統領の甥、コンテ=元ギニア共和国大統領の未亡人……。

こうやって書き写しているだけで気分が悪くなってくるようなリストである。

この似顔絵リストには出てこないが、英紙ガーディアンの報道によると、北朝鮮の大同信用銀行(DCB)」もモサックの顧客で、06年にバージン諸島にフロント企業「DCBファイナンス」を設立し、同国の軍需企業のための資金調達など秘密の金融工作に当たっていた。DCBは13年以降、米国の制裁対象に指定されている。

ICIJによると、文書に出て来る政治家や政府高官は140人に上る。幸いと言うべきか、これまでのところ日本の政治家の名は出て来ていないが、経済界では、セコムの創業者の飯田亮と故戸田寿一=両最高顧問が大量の自社株をバージン諸島に移して管理する仕組みを作って、個人の持ち株を小さく見せかける操作を行っていた。他に福岡県のトレーダーや兵庫県の男性など400人ほどの名もあるらしい。

「1%ワールド」への反感

この一件が尋常なことでは済まないだろうと思わせる第3の要因は、米大統領選でのトランプ&サンダース現象をはじめ世界中で新しい格差と貧困への怒りが広がっている中で勃発したというタイミングの悪さである

上掲「タイム」誌論説の著者ラナ・フォルーハーは、この問題が米大統領選の焦点と直結していると感じている。

有権者は感覚レベルで、グローバル資本主義のシステムは「99%の人々」ではなく主に「1%の人々」の役に立っていただけだと分かっている。それがサンダーズとトランプが健闘を続けてきた大きな理由で、なぜなら彼ら2人は、別々の方法ではあるけれども、その真相をさらけ出しているからである。

パナマ文書は、グローバル化が「1%の人々」(それが個人であれ企業であれ)の資本や資産がどこへでも自由に移動出来るようにしているだけで、「99%の人々」はそんなことは出来ない。その結末は、グローバルな脱税の横行と雇用の海外流出であり、エリートは国民国家とそこで暮らす納税者が抱える様々な問題を3万5,000フィートの上空から見下しながら空を飛ぶ。

どうすればいいのだろうか。私が思うに、市場システムがいかに役に立つのか立たないのかを再評価するという根本まで立ち返らざるを得ない。自由貿易についての議論、脱税に対するグローバルなキャンペーン、金融資本の自由な移動に対する厳しい監視、等々。

行動経済学者のピ-ター・アトウォーターは言う。「金融・企業・政治のエリートの刹那性に有権者はますます怒っている。1%の人々はどこへでも移動することが出来て、その移動から大きな利益が生まれる。しかし99%の人々にそれは出来ない。もっと悪いことに、99%の人々はさびれたデトロイトの空きビルや、ウェスト・ヴァージニアの化学プラントの有毒廃棄物や、プエルトリコの到底持続不能な税負担義務といった廃墟の中に取り残されているのだ」と。

こうしたことを解決するには「成長」とは何かを問わなければならないが、それは米国はじめ豊かな国々にとってのみの問題なのではない。最近の研究では、モサックのような金融操作によって途上国経済は04~13年に7兆8,000億ドルもの損失を被っている。さらに、不法な金融取引は年率6.5%、世界GDPの2倍の勢いで伸びている……。

世界資本主義は行き詰まった

トランプ&サンダーズ現象が笑えないのはまさにここである。水野和夫が言うように、資本主義は(少なくとも原理的には)終わった(『資本主義の終焉と歴史の危機』、集英社新書、14年刊)。資本主義の根本原理は利潤率の増大であり、その資本主義が地球上のありとあらゆる辺境を食い尽くして、なお引き続き利潤率を確保しなければならなくなった時に何をしたかと言えば、自国の中間層の食いつぶしである。

辺境があった時代には、そこから得た利潤の一部を国内に環流させて自国の労働者を「中間層」として育て、そこそこ経済的にいい思いをさせながら政治的にも懐柔することが出来た。ところが資本はその本性として凶暴で、外がダメなら内を平気で食い尽くす。それが、米欧日の先進国で共通して「豊かさ」の中の格差と貧困が広がっている根本原因である。

ところがその時に、1%の人々は、自国の中間層以下の99%の人々の苦しみなど歯牙にもかけず、3万5,000フィートの上空をプライベート機かファースト・クラスの座席で高級ワインなど舐めながら、地上の貧民どもをあざ笑っているわけである。

注目すべきことに、ほとんどの場合、これらの政治家や独裁者や大富豪たちは、自分でモサックに電話をかけてトンネル会社の設立を依頼しているわけではない。彼らが隠し財産を預けている巨大銀行や運用を委ねているコンサルティング会社が「顧客サービス」の一環としてモサックを紹介し、脱税や資金洗浄を指南しているのである。パナマ文書には欧州系を中心に500もの金融機関がモサックを通じて1万5,600社のトンネル会社の設立に寄与している様が描かれている。そのうち最も上位の10行とそれが設立を手伝ったトンネル会社の数は次の通りである(ICIJ資料)。

エクスペルタ・コーポレート&トラスト(ルクセンブルク) 1,659
J・サフラ・サラシン(ルクセンブルク) 963
クレディ・スイス系(英領チャネル諸島) 918
HSBC系(モナコ) 778
HSBC系(スイス) 733
UBS(スイス) 579
クーツ系 (英領チャネル諸島) 487
ソシエテ・ジェネラル系(ルクセンブルク) 465
ランズバンキ(ルクセンブルク) 404
ロスチャイルド系(英領チャネル諸島) 378

もちろん、タックスヘイヴンを利用すること自体は「今のところ違法ではないし、そこに移される資金のすべてが犯罪がらみという訳でもない。しかし、タックスヘイヴンとは「租税回避地」のことであり、それを利用する全ての人が他人に知られたくない財産を持っていて、自国で税金を払いたくないと思っている「非愛国者」であることは間違いない。各国の最高指導者が率先して脱税もしくは避税したがって、妻や子や親戚や秘書やお仲間を使ってあの手この手でモサックに頼るという餓鬼道地獄に墜ちていく。その手引きをしているのが国際的に名の知れた巨大銀行であり、その意味でグローバル資本主義はすでにその中枢部から腐り始めているのである。

ちなみに、モサックが顧客の依頼に応じて設立したトンネル会社をどこに置いたかを見ると(INSIDER No.832「パナマ文書」のきらびやかな政治家リスト)、香港が2,212社で最多で、以下、英国、スイス、米国、パナマ、グアテマラ、ルクセンブルク、ブラジル、エクアドル、ウルグアイがトップ10である。資本主義はブラック・ホールだらけである。

一服の解毒剤としてのムヒカ

この資本主義が放つ腐臭で卒倒しないようにするには、解毒剤が必要だろう。この騒動の最中に、たまたま来日したのが「世界で最も貧しい大統領と言われたホセ・ヒムカ=前ウルグアイ大統領で、彼は2012年にブラジルで開催された「国連持続可能な開発会議」で人類がグローバル資本主義を超えて生きるべき道を説いて有名になった。その演説は日本でも書籍や絵本として出版され、とくに絵本は16万部も売れるロングセラーとなった。その絵本の出版社の招きで初来日したもので、各地で講演したりインタビューを受けたりした後、広島を訪れる予定である。

その有名な演説を今更紹介するのも気が引けるが、要旨はこうだ(英語版からの本誌抄訳)。

質問をさせてください。ドイツ人が1世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしょうか。息をするための酸素がどれくらい残るのでしょうか。別の言い方をすると、西洋の豊かな社会と同じ傲慢な消費を世界の70億~80億人の人ができるほどの資源がこの地球にあるのでしょうか。

市場経済の子供、資本主義の子供である私たちが、この無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。私たちがグローバリゼーションをコントロールしているでしょうか。それともグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのでしょうか。

このような残酷な競争で成り立つ消費社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄のための議論はできるのでしょうか。我々の前に立つ巨大な危機の原因は環境危機ではありません、政治的な危機の問題なのです。

私たちは発展するために生まれてきたわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。にもかかわらず多くの人々が高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しています。消費が社会を駆動する世界では、私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けが現れるのです。

このハイパー消費を続けるには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。10万時間保つ電球を作れるのに、1,000時間しか保たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです。人々がもっと働いて、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれもなく政治の問題であり、私たち首脳は別の解決の道に世界を導かなければなりません。

昔の賢者たちは言っています。「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と。これがこの議論の文化的なキーポイントです。根本的な問題は私たち作り出した社会モデルであり生活スタイルなのです。

私の国には300万人ほどの国民しかいません。しかし、世界でもっとも美味しい1,300万頭の牛がいて、羊も1,000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。私の同志である労働者たちは、8時間労働を獲得するために戦い、そして今では6時間労働を獲得した人もいます。しかしその人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜかと言えば、バイクや車などのローンの支払いに追われているからです。毎月、2倍も働いてローンを払っているうちに、いつしか私のような老人になっている。幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎていくの
です。

これが人類の運命なのでしょうか。私の言っていることはとても単純で、発展は幸福を阻害するものであってはならず、人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達に恵まれること、そして必要最低限のものを持つこと。こうしたものをもたらすような発展でなければなりません。幸福が私たちのもっとも大切なものだからです……。

パナマ文書に名指された首脳たちは、それこそバージン諸島に集まってヒムカの本の読書会でも開いたらどうか。チューターは、そう、バーニー・サンダースでしょう。

image by: nevodka / Shutterstock.com

 

高野孟のTHE JOURNAL』より一部抜粋
著者/高野孟(ジャーナリスト)
早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。


4月11日(月)のつぶやき

2016年04月12日 04時55分21秒 | その他

「一番大きな貧困は孤独」 世界で一番貧しい大統領 ホセ・ムヒカ氏の初来日講演 goo.gl/4S00Vv


IoT横断技術開発プロジェクト

横断歩道にIoT使うの?と読み間違えた私・・。
指の力で発電する発電機もね


松井のスマート使いやすいポン


金曜日のアベクロ年金ゆうちょ軍団の買い支えが水の泡よ~~。
税金はドブに捨てちゃ如何


gumiのニックネーム「gomi」

なるほど・・・。
gumiはgomiから生まれ変われるのか!


お?つたいの打ち返しのような分足

筍3本出てたんで掘ってきます。


仏ソシエテ・ジェネラル、「パナマ文書」関連で警察が本社捜索(ロイター)

ringoさんがリツイート | 32 RT

ロボットもマザなんですけどお・・・・


急激な円高進めば為替介入あり得る=UBS証 中窪氏(ロイター)

ringoさんがリツイート | 24 RT

ピンクなら可愛いけど、これ持ち運びするの?

「人類は昔に戻ることを選んだのか」スマホ用の受話器に反響続々 huffingtonpost.jp/2016/04/10/coc… @HuffPostJapanさんから


テクノス、あと50円で5000円なんですが、無理かしら・・・・


ファナック 110億円自社株買い release.tdnet.info/inbs/140120160…

ringoさんがリツイート | 19 RT

ボトムは2016年10月前後か?米ドル/円の5年周期サイクル goo.gl/q8gYyX


世界が阿鼻叫喚。「パナマ文書の震源地」にいた日本人が語る現場の様子 goo.gl/K0C5Nz


ringo村図書館運営、民間委託になり、ナクソスのネット配信の音楽が2週間無料(パス有効期限有り)で聴けるのですが、なにこれ!オモチャのピアノだわ。サンプル、アマゾンその他で聞いたことあるけど、あまりにも酷い!なのに2000円もの優良ですって!あまりにも酷いからクレームします


@ringo1244 この2000円の会費、市の税金で負担するんですもの。だったら、アマゾンにしたほうがいいです。税金はドブにすててはいけません、日銀や年金の真似して。
ml.naxos.jp