goo blog サービス終了のお知らせ 

金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

252:倉本一宏 編『古事談 ビギナーズ・クラシックス』

2020-12-05 16:00:28 | 20 本の感想
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

清少納言・藤原道長・安倍晴明…… 
想像を絶する貴族社会の奇譚・逸話が満載 

鎌倉時代初め、源顕兼により編修された『古事談』は、 
王道后宮・臣節・僧行・勇士・神社仏寺・亭宅諸道の 
6巻から成る説話集。 
後続の『宇治拾遺物語』『古今著聞集』にも
大きな影響を与えた。 
好色譚「称徳天皇が道鏡を愛した事」から始まり、 
貴人の逸話や故実・奇譚・霊験譚まで、 
王朝社会の多彩な説話が満載。 
清少納言・藤原道長・平将門・安倍晴明も登場。 
70話を厳選し、原文・現代語訳と書き下し文に
解説を付した決定版!

***********************

ビギナーズ・クラシックシリーズの新刊。
紙書籍で購入。

しょっぱなから称徳天皇の自慰という下ネタ全開な
トピック。
しかしながら、本としての作りは
このシリーズにしてはかなりお堅い印象。
説話はいろいろと人物や背景の説明が必要になるのも
あるだろうけれど、いろんな説の紹介や、
小右記や江談抄といった元ネタとなった書物との
内容の比較など、「かっちり」してる。

古事談をまとめたとされる源顕兼が、注として
「この設定、おかしくない?」「間違いじゃない?」
とツッコミ入れているのがおもしろい。

「行く」を「ゆく」と読むか「いく」と読むかは、
地方による違いだったのか。知らなんだ。

このシリーズの表紙、読む前に見ると
わけがわからなくてシュールなんだけど、
本編に出てきたアイテムがちりばめられていて
おもしろいね。

【メモ】
・道長から頼通への相続は
「藤原氏の成立以来、嫡子が後を継いだはじめての事例」。
P.102 

・法住寺合戦「法皇や天皇そのものが攻撃目標となり、
完敗したという点で、日本史上、画期的な意義をもつ戦い」P.240

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 徳川美術館「読み継がれた源... | トップ | 253-259:最近読んだ本 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿