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レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

地獄へつづく部屋

2023年10月12日 21時08分42秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「地獄へつづく部屋」
原題:HOUSE ON HAUNTED HILL
1959年 アメリカ 74分
■監督:
 ウィリアム・キャッスル
■出演:
 ヴィンセント・プライス
 キャロル・オーマート
 リチャード・ロング
 アラン・マーシャル

●あらすじ
風変わりな大富豪が、5人の客を不気味なお化け屋敷招き1人1万ドルを提供すると歌う...
ただし、朝まで生き残ることを条件に。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
結構前に観た「TATARI タタリ」と言う作品は、本作のリメイクにあたる。
「TATARI タタリ」の方はそんなに面白くはなかったのだが、オリジナルのこちらは面白かった。
1950年代、60年代の映画って全体の雰囲気や、俳優陣の演技とかが落ち着いていると言うかとても魅力的に感じる。
今の映画って余計なものがゴテゴテ付いていて上映時間が長いキライがあると思っている。
特に最近のピーター・ジャクソンとかに感じていて、「ホビット」三部作とか観てないけどどうしようと二の足を踏んでいる。
それに比べて1950年代、60年代の映画はシンプルでとてもいいね。
上映時間の短さも相まって、とても観やすかった。
この頃の他の映画も、もっと観ていこうかな。

ガス人間第1号

2023年05月16日 20時27分03秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「ガス人間第1号」
1960年 日本 92分
■監督:
 本多猪四郎
■出演:
 三橋達也
 八千草薫
 土屋嘉男
 左卜全
 佐多契子

●あらすじ
生体実験の犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、
彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー。
強盗殺人を捜査する岡本警部補たちは、容疑者として日本舞踊の家元・藤千代に目を付けた。
だが、彼女は無実であると主張する男が現れる。
彼・水野こそ、自在に身体を気体化できる能力を以て、強盗を働いていた真犯人だった。
通称“東宝変身人間シリーズ”第3作。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
東宝の変身人間シリーズはどれも良いねえ。
1960年代くらいまではあったスリラーと言うジャンル。
これって推理小説の世界観っぽくて好きなんだよねえ。
ただ本作は今までの変身人間シリーズと違う感じにはなっている。
何せ変身人間が途中で自ら名乗り出てきちゃうからね。
そのせいかミステリー風味は弱く、代わりにメロドラマ要素を強くしている。
確かに八千草薫の美しさは、まるで横溝正史の小説に登場するかのような美しさがあった。
だがガス人間と八千草薫の間の男女の関係については、始まりとか経過が全然描かれていない感じだったので
八千草薫が何故ガス人間を信用しているのか。全然恋心があったように見えないのに、
どうして最後に二人は結婚するとかまで発展してたのか。
などなどが全く見えず消化不良な感じであった。
ただガス人間の特撮などは見応えがあるので、スリラー映画が好きな方なら是非。

悪魔の呪い

2022年08月19日 14時57分25秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「悪魔の呪い」
原題:CREATURE OF DESTRUCTION
1966年 アメリカ 80分
■監督:
 ラリー・ブキャナン
■出演:
 レス・トレメイン
 パット・デラニー
 アロン・キンケイド
 スコッティ・マッケイ

●あらすじ
狂気の催眠術師が、先史時代の海の怪物の霊を肉体に呼び起こし、その怪物を使って連続殺人を犯す。
(Amazonより)

★感想など
と言った訳でリメイク版を。
まずカラーになっているのは進歩した点だね。
他は全てオリジナルの方が上かなあ。
まず本作はオリジナルの展開ほぼそのままだけど、オリジナルの脚本が100説明しているとしたら
このリメイク版の脚本は85くらいの説明になっているため、オリジナルを観ていないと所々解り辛い所がある。
あとキャラクターの演じ方も変わっているせいか、ちょっと違う風になってしまっている。
怪しげな催眠術師はオリジナルの方が怪しさ満点だったけど、そこは別にマイナス評価にはなっていない。
それに対比する心理学者は本作だとなんか喋り過ぎな感じ。
催眠術を掛けられる女性も、オリジナルでは自然と心理学者と惹かれあっていく描写があったのに本作では無し。
だから三人の関係がオリジナルとは違っているね。
そのせいかオリジナルとは違う悲劇的な結末を迎えるが、この改変はリメイク版ではあっているかも。
あと肝心なモンスターの描写なのだが、オリジナルはタイトルにもある通り霊なのでそれっぽい描写が中々良かった。
一方リメイク版のモンスターは実体を持っているのだが
歩き方が人間そのものなんだよね!
これは致命的だった。
ゆえにトータルするとオリジナルだけ観ればOKって事で。

海獣の霊を呼ぶ女

2022年08月17日 11時16分17秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「海獣の霊を呼ぶ女」
原題:THE SHE-CREATURE
1956年 アメリカ 77分
■監督:
 エドワード・L・カーン
■出演:
 チェスター・モリス
 マーラ・イングリッシュ
 トム・コンウェイ
 キャシー・ダウンズ

●あらすじ
B級映画の王様、サミュエル・Z・アーコフが手掛けたモンスターホラー。
ある日、新婚カップルが海岸近くで何者かによって殺害される。
事件当日、海辺で催眠術師・ロンバルディを見掛けていた精神科医・テッドは、不審に思い見せ物小屋を訪れるが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
ちょっとややこしいんだけど、先日Amazon Prime Videoのラインナップを見ていたら「恐怖の洞窟」と言うのがあった。
そこにはまたピンポン玉を目玉に見立てた素敵な怪物が映っていたのだが、それとは別に「悪魔の呪い」と言うのもあって
「悪魔の呪い」に映っている怪物がどう見ても「恐怖の洞窟」の怪物と同じなんだよね。
そこで色々調べてみると、「悪魔の呪い」と「恐怖の洞窟」の監督は同じ人だと判明した。
となると只の使いまわしだなと言うことまでは分かったのだが、調べている過程で「悪魔の呪い」はリメイク作と言うことが分かった。
で「悪魔の呪い」の元ネタになった作品が本作と言うわけなので、まずはオリジナルから観てみたと。
そしたらこれが中々面白くて、特にポール・ブレイズデルがデザインした怪物の造形は絶品!
ほんとポール・ブレイズデルと言えばの金星ガニの映画観たいなあ。

江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間

2022年07月08日 17時57分58秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」
1969年 日本 99分
■監督:
 石井輝男
■出演:
 吉田輝雄
 由美てる子
 土方巽
 小池朝雄
 近藤正臣

●あらすじ
江戸川乱歩の原作を石井輝男監督、掛札昌裕脚本で映像化したカルトホラー。
記憶を失い精神病院に監禁されていた医学生・人見広介は、どこからか聞こえた子守唄に誘われて病院を脱走する。
そして広介は、その歌の主・初代という少女に出会うが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
昔から邦画なのに日本では観るのが難しいと言われていた御三家の一本。
観るのが難しいと言うのは、地上波はおろかBSでもCSでも放送される可能性はほとんど無く
VHSを含めてもソフト化されていないので、ほとんど観る手段が限られている。
唯一観る方法は海外版のDVDを購入すること。
私も15年くらい前に海外版DVDを買って今まで温めてきましたが、そうこうしている内に国内版DVDも発売されたんだね!
世も末だ。。。
ちなみに御三家の残り二本は「ノストラダムスの大予言」と「獣人雪男」
どちらも買ってないけど、昔見つけた時に買っておけばよかったな。
さて本作と言えば石井輝男監督の異常性愛路線で知られているため、エロ・グロがメインかと思いきや
結構江戸川乱歩してる。これは石井輝男監督が江戸川乱歩のファンで、自ら本作の企画を売り込んだかららしい。
そのせいか江戸川乱歩のおどろおどろしい世界観が見事に表現されている気がする。
内容はもっとブッ飛んでいるのかと思いきやそうでもなく、何とも言えないネットリとしたような気持ち悪さでずっと進み
超有名なラストの「おか~さ~ん」で締める。
本作が繰り返し上映された名画座では、この有名なラストシーンになると観客が大爆笑したそうである。
とまあ本作は江戸川乱歩が超好きか、よっぽどの映画マニア以外には用は無いだろうが
自らをレレレと公言するようなマニアには、必修科目と言えよう。