レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

恐竜・怪鳥の伝説

2024年06月13日 20時05分22秒 | 特撮

「恐竜・怪鳥の伝説」
1977年 日本 92分
■監督:
 倉田準二
■出演:
 渡瀬恒彦
 沢野火子
 林彰太郎
 野口貴史

●あらすじ
日本全土を震度100で突き上げる驚異の大パニック巨編!
プレシオザウルスVSランホリンクス!
神秘の富士五湖に潜む前世紀の謎!
1977年夏。
神秘のベールに包まれた富士の青木ヶ原樹海で事件は起こった。
やがて巻き起こる異変の数々…。
化石収集家・芦沢節(渡瀬恒彦)が見たものは果たして何か?
雄大な富士を舞台に展開するミステリアスアドベンチャー。
パニック映画ブームに沸く70年代に空前の巨費と時間をかけ、
世界市場をターゲットに製作した神秘と驚異の特撮巨編
「恐竜・怪鳥の伝説」、ここに大公開!(昭和52年4月公開)
(東映ビデオより)

★感想など
この映画はヒドイ!
どれくらいヒドイかと言うと
今まで観た邦画の特撮・怪獣映画で一番ヒドイ出来だ!
まずこの映画については、子供の頃に読んだ本にボロクソに書かれていたのが気になってたんだよね。
その本の冒頭には、以下のように書かれていた。

昭和五二年、米映画「ジョーズ」の大ヒットに便乗して「恐竜・怪鳥の伝説」が登場する。
東映のゴールデン・ウィーク超大作は制作費七億五千万を投入した大失敗作映画であった。
この映画が興行的にも作品的にも失敗した原因はいろいろ考えられるだろう。
特撮の貧弱さ、主人公ともいうべき恐竜の造形の悪さ、
「ジョーズ」を悪い意味で真似たストーリーのまずさ等々、数え上げればきりがない。
しかし、何にもましてこの映画を失敗させた原因は実はその演出の稚拙さにあったと言える。

とまあ、紹介文の最初からこの有様。ボロクソである。
褒めるところなぞ一つも無いと言った感じであったが、この紹介文で決定的だったのは、
以下の恐竜たちについての文章であった。

物語も半ばをすぎた頃やっと恐竜が画面に現れるのだが、これが前半の演出に輪をかけてひどい出来なのである。
首長竜の首が生物というよりも神の筒を折ったようにペコッとへこんで曲がるところなど
特撮映像としては最悪である。
怪鳥の方はまったくグライダーが飛んでいるという感じで、これで一体どこに七億五千万をかけているのだろう。
クライマックスの両者の対決はもう見なくても大体わかると言うものだ。

恐竜の描写については、さらにボロクソに書かれていたりする。
だが逆にここまで書かれると、一体どこまでヒドイのかこの目で確認したくなるのも世の常。
そう思って大人になってから観たハズだが、あまり記憶に残っていない。
中古でVHSを買ったくらいなのに。
だがあんまり面白いとは感じなかった程度の事は覚えているが、今回はなんだか面白いんじゃないかと
何かよからぬ期待をして久々に鑑賞してみたのだが
まさかここまでこちらの予想を大きく超えてヒドイとは!
まあ恐竜については、上記の通りだった。
1976年版の「キングコング」ばりに、等身大の恐竜を作って俳優たちとの撮影を合成無しでやりたかったんだろうが
如何せん特撮技術には弱い東映の弱点が出ている。
しかしそれ以外にヒドイのが演出で、全体的に抑揚がない感じで、観ていて何度も眠りに落ちそうになった。
話自体はシンプルなはずなのに、何故か話が全然頭に入ってこない。
まあ脚本も割とヒドくて、細かな整合性は全然取れていないし、何よりヒドイのがキャラクターの喋り方とか
性格が途中でガラっと変わってしまう事だ。しかも何でそうなったのかの説明は一切ない。
これだけでも頭痛が痛いのに、
絶望的にヒドイのが音楽だ!
音楽担当がジャズの人かどうか知らんが、恐竜が登場して人を襲うシーンなのに、のんきにジャズ。
これ程気の抜けたシーンを見た事がない!
それ以外のドラマパートでも、緊迫したシーンとかでも、当時の二時間ドラマみたいなのんきな音楽を流しやがる。
おまけにオープニングでは、全く意味不明の歌詞な「遠い血の伝説」と言う歌も流すし。
もうとにかく、音楽が場面に何一つあっていない。
音楽があっているシーンが一つもない。
この辺が観ていて苦痛な、最大なポイントかも。
とにかくこの映画は絶対に観ない方が良いだろう。
長年持っていたVHSも、今度ゴミの日に処分しよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄金バット

2024年06月04日 19時32分19秒 | 特撮

「黄金バット」
1966年 日本 73分
■監督:
 佐藤肇
■出演:
 山川ワタル
 千葉真一
 高見エミリー
 筑波久子
 アンドレ・ヒューズ
 青島幸男

●あらすじ
惑星イカルスの軌道を変え、地球に衝突させようという怪人ナゾーの野望を黄金バットが打ち砕く。
紙芝居出身のヒーロー・黄金バットの活躍を描いた冒険活劇。
エキセントリックな世界をうまく映像化しているが、キャスティングから来る東映テイストも濃厚。
主題歌は後にアニメ版でも使用されお馴染みとなった。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
確かに主題歌はアニメ版と一緒だった。
内容の方も完全に子供向けのアニメを実写にしたような感じ。
だが主演が千葉真一であり、太い眉毛が中央で繋がっている風貌も相まって、結構劇画臭い。
そして千葉真一による熱さがより物語を熱心なものにしている。
だが設定を知らなかったのもあるが、黄金バットって誰か人間が変身しているヒーローでは無くて
棺桶の中に眠っていたミイラだかゾンビだかが蘇ったヒーローだったんだね。
まさかあの髑髏の顔はマスクではなくて、本物の髑髏だったとは。
まあ東映による特撮物って以外と多くはないから、ここは素直に楽しむとしますかね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔神逆襲

2024年02月14日 18時05分10秒 | 特撮

「大魔神逆襲」
1966年 日本 88分
■監督:
 森一生
■出演:
 二宮秀樹
 堀井晋次
 飯塚真英
 長友宗之
 名和宏
 橋本力

●あらすじ
「大魔神」シリーズ第三弾。
非道な領主のもとで強制労働をから逃げ出した村人たちを救うため、四人の子供たちが禁足地の山中へ向かう。
領主側は追っ手を放ち、子供の一人が命を落としてしまう。そしてついに、山の武神像が動き出す。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
「大魔神」シリーズ第三弾は、シリーズ第一弾「大魔神」と同じく子供が主役で話が進んでいく。
脚本の完成度はシリーズ随一と言ってよい。
そもそも「大魔神」シリーズは最後に大魔神が登場することは決まっているが、
最後になるまでは登場しないので、如何に大魔神が登場する最後まで話を引っ張っていくかが重要となる。
その点本作は可愛らしい子供たちが、親や大人たちのために険しい魔神の山に挑戦する冒険物の要素も入り
さらに悪い大人たちとの追いかけっこも交えるので、飽きる事なく最後まで観ることができる。
そして肝心要の大魔神の売りは、腰に据えてある刀を初めて抜くと言うもので
これまた格好良い姿を見せてくれて大満足である。
わずか一年の間に3作を作り上げ、そこからリメイクを含めて全く新作も作られていない伝説のシリーズ。
特撮の技術は進んだけど、時代劇を撮ろうと思うと逆に退化していないか気になってしまう昨今では
逆にこのまま新作は作らない方が幸せなのかもしれない。
2010年に「大魔神カノン」というドラマが製作されたらしいが、恐ろしく評判が悪いので観る気はしないしね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウルトラマン物語(ストーリー)

2024年02月13日 18時58分31秒 | 特撮

「ウルトラマン物語(ストーリー)」
1984年 日本 93分
■監督:
 高野宏一
■声の出演:
 石丸博也
 野沢雅子
 石田太郎
 池田昌子
 津田喬
 堀内賢雄

●あらすじ
『ウルトラマンT』番外編。
少年時代のウルトラマンタロウが特訓を経て、やがて一人前のウルトラ戦士として成長するまでを、
ライブフィルムを交えて描いた劇場オリジナル作品。
今までの再編集ものに比べ、新撮部分が大幅に加えられている。
『アンドロメロス』のキャラクター・ジュダが登場し、作品世界を拡げた。
なお本作では、ウルトラマン・レオがタロウに先立って地球を訪れている。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
テレビ版にはいない、子供版のタロウが出てくる映画で、いつか観たいと子供の頃に思っていたんだよね。
今観ると声優の人たちが知っている声ばかりで懐かしくなる。
子供時代のタロウは「ドラゴンボール」のゴクウだし、成長したらジャッキー・チェンの吹き替えでお馴染み石丸博也になる。
あとウルトラの母の声である池田昌子さんは、「銀河鉄道999」のメーテルの人?
なんか声が似てたから。
まあそういったのを置いておいても、テレビ版ウルトラマンシリーズから映像をふんだんに使い
実に沢山の怪獣が登場してくるのは、当時の子供にとってみればこれほど贅沢で楽しかったことは間違いないだろう。
大人になるとそれだけで90分は長く感じるけどね(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す

2023年11月20日 19時09分35秒 | 特撮

「世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す」
原題:EARTH VS. THE FLYING SAUCERS
1956年 アメリカ 83分
■監督:
 フレッド・F・シアーズ
■出演:
 ヒュー・マーロウ
 ジョーン・テイラー
 ドナルド・カーティス

●あらすじ
宇宙からの侵略者によって、人工衛星を搭載したロケットが撃墜された。
科学者マーヴィン博士と妻のキャロルの前に現れたエイリアンは、地球の無条件降伏を要求するが……。
レイ・ハリーハウゼンの特撮が見どころのSF映画。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
まだ観てなかった、レイ・ハリーハウゼンの特撮映画の1本。
本作でのダイナメーションは珍しく生物ではなく、空飛ぶ円盤と破壊される建物と珍しい。
ストーリーの方は簡単の極みで、地球を攻撃する宇宙人と人間が戦うだけである。
こういったストーリーの映画は山ほどあるが、本作では地球側が宇宙人にどうやって勝ったのかが、イマイチ分かり辛かった。
この手の映画は、圧倒的な科学力を持つ宇宙人に、人類がどうやって勝つかがアイデアの見せどころなんですけどね。
それと余談なのだが、本作が公開された同じ年に、日本の新東宝でも同様の映画が作られている。
タイトルは「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」と言う、完全に本作を意識している。
ストーリーの方も完全に本作を意識しまくりらしいが、おいそれと鑑賞する事はできない幻の作品である。
だが近年フィルムが見付かり、DVD化する機運が高まったが未だ実現せず。
「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」をDVD化して欲しいぞ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする