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レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

キックボクサー2

2025年05月10日 18時08分21秒 | 功夫/空手/武侠片

「キックボクサー2」
原題:KICKBOXER 2: THE ROAD BACK
1991年 アメリカ 91分
■監督:
 アルバート・ピュン
■出演:
 サシャ・ミッチェル
 ピーター・ボイル
 ケイリー=ヒロユキ・タガワ
 デニス・チャン

●あらすじ
デイヴィッド・スローン(サシャ・ミッチェル)は
ロサンゼルスで少年たちのためにキックボクシングのジムを開いていた。
試合から引退した彼を現役に戻そうと大物プロモーターの
マカイア(ピーター・ボイル)がもってくるが、彼は即座に断った。
しかし、マネージャーのジャック(ジョン・ディール)はジムの窮乏を訴え、
仕方なくデイヴィッドは試合に応じる。
第一戦でチャンプを倒し、マカイアが麻薬を選手に使っていることを暴露して、
デイヴィッドはジムを焼かれ、重傷を負わされる。
彼を助けたのは兄の師匠のクシャン・チョウ(デニス・チャン)だった。
一方、デイヴィッドの弟子ブライアンはマカイアの下で薬を使いながら
ボクサーとして頭角を顕していた。
回復したデイヴィッドとチョウが彼の試合を観に行ったとき、
急遽対戦相手として現れたのはトン・ポーだった。
彼は兄--前作の主人公--をリング外で殺した男だった。
ブライアンはトン・ポーの反則技で殺された。
サンシャ(ケイリー・ヒロユキ・タガワ)を黒幕に持つ彼の目的は
汚れた面目を音魚とを相手に晴らすことだった。
2時間後、デイヴィッドとトン・ポーの試合が始まった。
チョウの助言を得て、トン・ポーをデイヴィッドは倒した。
彼は再び子供達を相手にチョウと共にジムを再開する。
(MOVIE WALKER PRESSより)

★感想など
何ともヒドイ話だなと思ったね。
まず本作の主役は、前作では1ミクロンも語られていない、末弟のデビッド。
新たな弟が出てくるのは常套手段なので別に良いのだが、では前作の兄たちはどうなったのかと言うと
何と前作の試合後に闇討ちにあい、射殺されていたのだ!
しかも兄たちを銃で撃った犯人は、何とヴァンダムと死闘を繰り広げた選手のトン・ポーだった。
こうなると最早ライバルへの敬意も何も無く、只のゴミ野郎である。
それだけならまだしも、本作ではそのトン・ポーと弟のデビッドが戦う理由と言うか
必然が全く無く、無理矢理にも程があるほど、脚本もヒドい。
さらに付け加えると、本作で主役を務めるサシャ・ミッチェルは格闘経験が全く無かったらしい。
ゆえにアクションはしょぼしょほ。
なのにクライマックス付近の格闘シーンは、全てスローで撮影すると言う
格闘映画ではやってはいけないことを連発する。
とまあここまでヒドイ事しか浮かんでこない映画を作れるのは、やっぱり監督がアルバート・ピュンだからだろう。
だが本作が凄いのは、何とこの後もサシャ・ミッチェルを主役にして、シリーズが続く事だ!
アルバート・ピュンもパート4で再びメガホンを取るみたいだし。
もうこうなったら、シリーズ作は全て付き合いますぜ!
だが、人には全くオススメしませんけどね。

燃えよデブゴン2 正義への招待拳

2025年05月06日 14時25分26秒 | 功夫/空手/武侠片

「燃えよデブゴン2 正義への招待拳」
原題:鹹魚番生/By Hook or by Crook
1980年 香港 94分
■監督:
 麥嘉(カール・マッカ)
■出演:
 洪金寶(サモハン・キンポー)
 石天(ディーン・セキ)
 午馬(ウー・マ)
 麥嘉(カール・マッカ)
 鍾發(チュン・ファト)
 林正英(ラム・チェンイン)
 曾志偉(エリック・ツァン)
 咖喱(カ・リー)
 劉雅麗(アニー・ラウ)

●あらすじ
昔の中国のお話。
義賊怪盗「一枝花(ヤ・チ・ホア)」が世間を騒がせていた。
警察部長はこの一枝花を捕まえる事に躍起になっていた。
そこで情報を集める為にヒョー・ロリンというおかしな男を雇う。
ヒョー・ロリンは一枝花と思わしき太めの男
プー・チャン(サモ・ハン・キンポー)を見付け近づき、罠に嵌めようとする。
(Wikipediaより)

★感想など
いつものサモ・ハンの仲間大集合な面子だけど、どちらかと言うと新藝城(シネマシティ)寄りな感じ。
麥嘉(カール・マッカ)は監督もやっているし、いつもは脇役でちょろっとしか出演しない
石天(ディーン・セキ)が準主役と言っていいくらい、最初から最後まで大活躍しているのが珍しい。
他にも曾志偉(エリック・ツァン)が出演しているのも、この頃の映画にしては珍しい。
と言う、どちらかと言うと新藝城に関わる面子が中心を占めているなか
鍾發(チュン・ファト)、林正英(ラム・チェンイン)と言った、いつものサモ・ハンの仲間も出ているのが嬉しい。
ストーリーの方は石天がメインなせいか、功夫よりもコメディが話の核になっている。
だが功夫シーンとのバランスも良く、暗い展開にもならずに明るい話なのでオススメ。
何よりサモ・ハンたち皆が若々しく、楽しそうに映画を作っている雰囲気が画面から感じられ
彼らの若き日の青春って感じがするのが、何より最高だ。

キックボクサー

2025年04月24日 22時56分43秒 | 功夫/空手/武侠片

「キックボクサー」
原題:KICKBOXER
1989年 アメリカ 97分
■監督:
 マーク・ディサール
 デヴィッド・ワース
■出演:
 ジャン=クロード・ヴァン・ダム
 ミシェル・クイシ
 デニス・アレクシオ
 デニス・チャン

●あらすじ
「サイボーグ」と共に、ジャン=クロード・ヴァン・ダムの人気を決定づけたスポーツ・バトル・アクション。
非道な世界チャンピオンにより、兄を半身不随にされた弟の復讐劇を描く。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
最近、この作品がリメイクされて、師匠役をジャン=クロード・ヴァン・ダムが演じていると知ったので
久々にオリジナルから観てみようかと思い、シリーズ鑑賞スタート。
ハリウッドでブレイクする前のヴァン・ダムの格闘映画は、主に東南アジアを舞台にした
ちょっと香港映画を意識したような作品が多くて、結構面白かった。
本作もキックボクサーの師匠に弟子入りして鍛えてもらう展開は、完全に「酔拳」だね。
本作にはヴァン・ダムも思い入れが強かったのか、主演以外にも原案とか武術指導なども関わっている。
だが話の方は恐ろしく単純で、30分で終わる話を懸命に薄くして映画にした感じだ。
まあでも複雑にするよりかは、これくらいで丁度良かったのかも。
本作は結構ヒットして、その後のヴァン・ダムの躍進に繋がったのかな?
そのせいかこの後も無限にシリーズが続いていったのは、いかにもで笑えるが。
何せ本作自体が兄の復讐を果たす弟の話なのに、2以降ではさらに下の弟が登場するらしいからね。
ちょっとこの後のシリーズに興味を持ってしまったので、近いうちに2も観ると思います。

南北酔拳

2025年04月17日 19時56分22秒 | 功夫/空手/武侠片

「南北酔拳」
原題:南北醉拳/Dance of the Drunk Mantis
1979年 香港 94分
■監督:
 袁和平(ユエン・ウーピン)
■出演:
 袁小田(ユエン・シャオティエン)
 黄正利(ウォン・チェンリー)
 袁信義(ユエン・シュンイー)
 元奎(ユン・ケイ)
 林瑛(リンダ・リン)
 任世官(ヤム・サイクン)
 錢月笙(チン・ユーサン)
 袁振洋(ブランディ・ユエン)
 石天(ディーン・セキ)

●あらすじ
成龍(ジャッキー・チェン)主演の「ドランクモンキー/酔拳」の続編。
黄飛鴻に酔拳を教えて悪党を倒させることに成功した酔拳の達人である蘇化子は
3年振りに自宅に戻ると、そこには妻が養子にした息子がいた。
妻から義理の息子に酔拳を教えて欲しいと頼まれた蘇化子は
前作に負けず劣らずの、奇妙な特訓を始める。
その頃、北酔拳の達人が南酔拳の達人である蘇化子を倒すために街にやってきた。

★感想など
当時、羅維(ロー・ウェイ)監督の会社の元で主演していたジャッキー・チェンの映画は、
香港では全くヒットせず、ジャッキーの映画はヤバイと言う悪評判が立つ程になっていました。
そんな状態なのに、何故か手を貸してくれたのが呉思遠(ウー・シーユエン)。
彼は実はジャッキーが通っていた京劇の学校の先輩にあたるので、
苦境にあえぐ弟弟子を助けようとしたのかも知れません。
ジャッキーを自社である(思遠影業公司)シーゾナル・フィルムに、2本の映画にレンタルする契約をします。
するとこの二本が香港で大ヒット!
それが「蛇拳」と「酔拳」の二本でした。
「酔拳」の大ヒットは香港でも影響が大きかったのか、似たような映画がその後乱発されるようになりました。
それはオリジナルを制作した思遠影業公司も同様で、早速前作のキャストも動員して作られた続編が本作なのです。
なので脚本も功夫シーンも、前作と比べても落ちることはない傑作に仕上がっているのは
流石シーゾナル・フィルムと言ったところである。
ただいくつか気になるところもあって、前作で圧倒的な強キャラとして描かれていた蘇化子が
北の酔拳使いに負ける展開は良くなかったなあ。
しかもそれを打ち負かすのが義理の息子なんだが、蘇化子は義理の息子には功夫の才能が無いと
結構ヒドイ事を言って一回弟子じゃなくなるくらい、扱いがヒドイんだよね。
しかもその義理の息子は別の功夫の達人に拳法を習って強くなるし。
さらにそこで習う拳法が酔拳ではなくて、病気拳と言う良く分からない謎の拳法だし。
ここはタイトル通り、酔拳を覚えて欲しかった。
敵となる北の酔拳使いが、酔拳に蟷螂拳を混ぜて発展させていたのもあるから
義理の息子が南の酔拳に、何か新しい要素をプラスして、新南酔拳で勝つでも良かったと思うが。
ただそうなると「蛇拳」と同じになってしまうので、そうできなかったのかも。
だがそうは言っても、本作は功夫映画の傑作であることに間違いは無いので
功夫映画好きであれば、必見と言っても問題ないであろう。
オススメです。

楽園の瑕

2025年04月02日 18時49分25秒 | 功夫/空手/武侠片

「楽園の瑕」
原題:東邪西毒/ASHES OF TIME
1994年 香港 100分
■監督:
 王家衛(ウォン・カーウァイ)
■出演:
 張國榮(レスリー・チャン)
 梁家輝(レオン・カーフェイ)
 林青霞(ブリジット・リン)
 張學友(ジャッキー・チュン)
 梁朝偉(トニー・レオン)
 劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
 楊采妮(チャーリー・ヤン)
 張曼玉(マギー・チャン)

●あらすじ
砂漠の宿屋で“西毒”こと陽峰は、殺し屋の元締めを営んでいる。
彼が剣のために捨てた女は、兄の妻となっていた。
そして、親友の“東邪”薬師がやって来る。
薬師はそのあと桃花林へ向かい、親友の妻、桃花に出会う。
その親友は薬師によって妻との仲を裂かれ、行方不明になっていた……。
「恋する惑星」「天使の涙」で若者に熱狂的な支持を受けたウォン・カーウァイが、
剣士たちの生き様を描いた作品。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
一言で言うと、つまらない!
まず本作のジャンルは武侠片であっているのかな?
一応、武侠小説を原作としているらしいからね。とは言え脚本は監督のオリジナルらしいが。
と言っても原作を読んでいないと、登場人物たちのキャラクターとかは分からないので
映画を観ながら、大体の予想をするかと思って観ていても、全然わからない。
各登場人物が時々何かをボソっと呟いたりするが、それが特に話の前後を繋げるわけでもなく
バラバラに勝手に呟いているだけなので、話にまとまりがない。
では代わりに何をやっているのかと言えば、何か監督が恰好いいと思っている映像をひたすら撮っているだけ。
恐らくアートっぽさを狙っているのだろうが、とにかく全編に渡ってそればっかり。
さらにタチが悪いのは、武侠片らしく剣を使った戦いのシーンもあるのだが
これがカメラがぶれまくっていて映像がヒドイ。
さらに敵を切りまくっているシーンも、何故かカメラは剣士の顔をアップでブレながら撮っているだけ。
肝心のアクションシーンは全く映さない。
とまあ、最初から最後まで何を見せられているのか、さっぱり理解できない、ヒドイ監督のオナニー映画だった。
でもやっていることはジョニー・トーと同じなのに、本作は何故か続きが観たくなる不思議な中毒性があった。
クソマズイと分かっているのに、何故か箸が止まらない料理みたいな。
ただ本作についての評論で、失敗以外の評価を聞いたことが無いので、
よっぽどこの監督のファンとかでないのなら、観ることはやめておいた方が良いと言っておく。
多分途中で寝ると思うよ。