レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

アッシャー家の惨劇

2024年02月14日 18時04分47秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「アッシャー家の惨劇」
原題:HOUSE OF USHER
1960年 アメリカ 78分
■監督:
 ロジャー・コーマン
■出演:
 ヴィンセント・プライス
 マーク・ダモン
 マーナ・ファイ
 ハリー・エラービー

●あらすじ
フィリップは婚約者のマデリンを訪ねて、ニューイングランドにある彼女の実家であるアッシャー家にやってきた。
しかし、マデリンの兄ロデリックは不気味な男で、さらにマデリンも痩せて青ざめていた。
また、屋敷の地下室には、奇怪なことにロデリックとマデリンの名を刻んだ柩があった。
フィリップはマデリンを屋敷から連れて逃げ出そうとしたが、彼女は突然死んだ。
やがて、フィリップはアッシャー兄妹の恐るべき秘密を知る…。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
ロジャー・コーマンが一躍メジャーになった作品。
世界初の推理小説を書いたエドガー・アラン・ポーの原作を、低予算ながらも重厚感溢れる作りにし
さらに主役のヴィンセント・プライスの名演技も加えた結果、名作との評価を頂き
ポー原作の映画化としてシリーズ化されたほどだ。
今観ても映画全体の怪奇ムード溢れる雰囲気とか、アッシャー兄妹の迫力ある演技など見所は多い。
だがアッシャー家にやってくるフィリップの性格が自己中心的過ぎて、観ていて辟易してしまったが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憲兵と幽霊

2024年01月31日 18時43分47秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「憲兵と幽霊」
1958年 日本 73分
■監督:
 中川信夫
■出演:
 天知茂
 中山昭二
 久保菜穂子
 三原葉子

●あらすじ
軍の機密文書が何者かに盗まれた。
波島はそれを田沢の仕業であると断定、田沢は無実にも関わらず自白を強要された末射殺される。
だが全ては田沢の妻に目を付けた波島の謀略であった。
田沢は亡霊となって甦り、その怨念に悩まされた波島は破滅の道を歩んでいく。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
「憲兵とバラバラ死美人」とあわせて、新東宝憲兵二部作と言われている作品。
一般的にはこちらの「憲兵と幽霊」の方が評価が高いようだが、
私は「憲兵とバラバラ死美人」の方が好みであった。
まずストーリーや話の構成は、圧倒的に「憲兵と幽霊」の方が上。
話の骨格がブレてなく、一本道のストーリーは観ていて安心感がある。
また前作ではチョイ役だった天知茂が、今回は最初から最後まで出ずっぱりなところもポイント高し。
ただ随分と小物な悪役だが、それでも本作の話の中心に座っているのは、天地茂で間違いない。
タイトルにあるような幽霊物としては、結構弱いかなと言う気はする。
だがラストの墓場でのシーンは、公開当時としては相当怖かっただろうなとは思う。
何せ1958年と言えば、まだ昭和33年だからね!
昭和33年当時の本物の国鉄列車が走る街並みで撮影されている本作。
それだけでも堪らん魅力だが、中国の街を再現したセットも中々雰囲気が出ていて
話がきちんとまとまっているから、安心して楽しめる一本と言える。
ただ前作の「憲兵とバラバラ死美人」が持つ荒々しさとか、結果的に複雑化したプロットとかの
怪しげな雰囲気も、捨てがたい魅力がある。
果たしてどちらの方が良いのかは、それぞれ見比べてみて下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憲兵とバラバラ死美人

2024年01月29日 17時50分52秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「憲兵とバラバラ死美人」
1957年 日本 73分
■監督:
 並木鏡太郎
■出演:
 中山昭二
 天知茂
 鮎川浩
 小高まさる
 細川俊夫

●あらすじ
帝国陸軍内で発生した猟奇事件を描く怪奇スリラー。
日本軍の歩兵部隊で、井戸から死体が発見されるという事件が発生した。
調査に赴いた小坂憲兵は、死体が陸軍病院でバラバラにされたことを突き止めた。
やがてその線から一人の男が浮かび上がる……。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
天知茂の大ファンである私は、江戸川乱歩の美女シリーズは全作観終わっているので
新作を求めると、若手の頃の新東宝映画を探すしかないんですよね。
本作も1957年と相当古い作品で、憲兵を主役にすると言うのも今ではもう作られない内容であろう。
内容の方はホラー風味強めのスリラーと言う言葉がピッタリである。
推理物の要素もきちんと骨格としてありながら、序盤は帝国陸軍内の理不尽な描写が目に留まる。
実際序盤の、とある特殊な状況の井戸水で作ったご飯を新兵に食べさせるシーンなどは、おぞましい事このうえない。
その後は東京から来た憲兵の助手役である鮎川浩の、ちょっとコミカルな演技を楽しむ。
彼は後に「ゴジラ」シリーズで、何回か見た顔なので、本作でも出会えてちょっと嬉しかった。
そして天知茂が拷問に耐えるシーンで関心し、謎解きへ進む構成と。
天知茂の拷問シーンは中々凄くて、逆さづりにされた状態で水をぶっかけられると言う過酷なもの。
こういったシーンを頑張って演じていた若き日の天地茂を見られるだけでも、本作には価値があるかも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地獄へつづく部屋

2023年10月12日 21時08分42秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「地獄へつづく部屋」
原題:HOUSE ON HAUNTED HILL
1959年 アメリカ 74分
■監督:
 ウィリアム・キャッスル
■出演:
 ヴィンセント・プライス
 キャロル・オーマート
 リチャード・ロング
 アラン・マーシャル

●あらすじ
風変わりな大富豪が、5人の客を不気味なお化け屋敷招き1人1万ドルを提供すると歌う...
ただし、朝まで生き残ることを条件に。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
結構前に観た「TATARI タタリ」と言う作品は、本作のリメイクにあたる。
「TATARI タタリ」の方はそんなに面白くはなかったのだが、オリジナルのこちらは面白かった。
1950年代、60年代の映画って全体の雰囲気や、俳優陣の演技とかが落ち着いていると言うかとても魅力的に感じる。
今の映画って余計なものがゴテゴテ付いていて上映時間が長いキライがあると思っている。
特に最近のピーター・ジャクソンとかに感じていて、「ホビット」三部作とか観てないけどどうしようと二の足を踏んでいる。
それに比べて1950年代、60年代の映画はシンプルでとてもいいね。
上映時間の短さも相まって、とても観やすかった。
この頃の他の映画も、もっと観ていこうかな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガス人間第1号

2023年05月16日 20時27分03秒 | 怪奇/スリラー/幻想

「ガス人間第1号」
1960年 日本 92分
■監督:
 本多猪四郎
■出演:
 三橋達也
 八千草薫
 土屋嘉男
 左卜全
 佐多契子

●あらすじ
生体実験の犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、
彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー。
強盗殺人を捜査する岡本警部補たちは、容疑者として日本舞踊の家元・藤千代に目を付けた。
だが、彼女は無実であると主張する男が現れる。
彼・水野こそ、自在に身体を気体化できる能力を以て、強盗を働いていた真犯人だった。
通称“東宝変身人間シリーズ”第3作。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
東宝の変身人間シリーズはどれも良いねえ。
1960年代くらいまではあったスリラーと言うジャンル。
これって推理小説の世界観っぽくて好きなんだよねえ。
ただ本作は今までの変身人間シリーズと違う感じにはなっている。
何せ変身人間が途中で自ら名乗り出てきちゃうからね。
そのせいかミステリー風味は弱く、代わりにメロドラマ要素を強くしている。
確かに八千草薫の美しさは、まるで横溝正史の小説に登場するかのような美しさがあった。
だがガス人間と八千草薫の間の男女の関係については、始まりとか経過が全然描かれていない感じだったので
八千草薫が何故ガス人間を信用しているのか。全然恋心があったように見えないのに、
どうして最後に二人は結婚するとかまで発展してたのか。
などなどが全く見えず消化不良な感じであった。
ただガス人間の特撮などは見応えがあるので、スリラー映画が好きな方なら是非。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする