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烏合庵奇譚

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渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

“冬冬”@東札幌で“醤油ラーメン(チャーシュー麺)”

2009-11-01 13:43:37 | そとめし;ラーメン
土曜午前.半期に一度,職場の床ワックス掛け立会い.昼一寸前終了.帰りがけ一寸足を伸ばして白石バスセンター近く,気になっていたお店.かの“富公”似との評も聞こえる.


もと沢筋の傾斜地に建つ小さな雑居ビル.1階なのだが入口は下流側にあるため地盤が低く,5~6段の階段を上る.入って右手にボックス幾つか,左手に厨房と面するカウンター(反対側の窓際にもカウンター数席).空いた席は厨房向きのカウンター.鍋を振る親父さんの真前に腰掛け品書きを検める.富公ならば私は味噌(醤油派の諸兄,御免! ^^;)だが,初見の此方.トップメニューの醤油,勢いでチャーシューメン!


親父さんとの狭間に昇る炎を眺めつつ暫し.供された醤油チャーシュー麺,控えめな面構え.チャーシュー重ねず,拡げて付ければ掴みの押しは出るだろーに(注文した刹那,表面をチャーシューで覆われたら画面でスープの風合を表現し辛いかと後悔したが,それは杞憂に終わった ^^;)…
スープのレンゲを口に運ぶと,啜る前から炒め野菜(モヤシ&玉葱)と乳化した脂(こちらではラードとサラダ油をブレンドしているそうだ)の香ばしさが鼻をくすぐる.こういうの,好きだなァ.チャーシューのエキスを使うという醤油ダレと野菜の甘味が良く出た柔らかな出汁,中太縮れ麺との相性も心地良い.
薄味の良く滲みた肩ロースのチャーシュー・適度なしゃきしゃき感のメンマと炒め野菜.具材も其々安定感の有る仕上がりで,全体として構えず安心して味わえる一杯に仕上げられていると思う.


美味しかった.ご馳走様!
インスパイア系ではないと思うので富公とどーのこーのと言う論議は当らないだろう(違うとは思うが).ただ,炒め野菜(と乳化した脂)の香味の効いた一杯は,私が此方に移り住んだ頃に親しんだ,今にして言うなら“古臭い札幌のラーメン(当時の私には,それはエポックであった)”を現今美味しく頂けるお店として,私の中に確たる位置を占める事となった.今度は是非つれあいと坊主を伴い,味噌を頂いてみたい.

Remarks(只管私的な覚え書 …):
“富公”に始めてお邪魔したのは全くの偶然.札幌就学の折,身の回りの買出しに出掛けた狸小路.6丁目のはずれ,交差点越しに漂って来る,獣を宿した仕込みの匂いに空き腹誘われ,ふらふらと西に信号を渡った先に赤い暖簾のその店は有った.
何とも獣(乳)臭い出汁だった.それを,野菜とともに炎の上がる鍋で焼き,出汁を注いで乳化させた油(脂?)が上手く往なしていた.それが殆ど全てで,3味の差は(見てくれも)然程大きくはなかった.出汁の大半は恐らく,決まって2杯ずつ客前に運ばれる丼の縁に掛けられた親父の親指から出ていると思われた.幾ら混もうが一度に仕立てる丼は6杯まで,されど暖簾を潜った順と丼が供される順はついぞ違うことがなかった.
ハマった.クセになった.手錬Nクン(まだ‘手錬’じゃなかった)をハメた.つれあいも何度か(付合い始めてから長男坊が生まれるまで)連れて行った.自分で大人しく喰えるようになったら坊主共にも食べさせてやりたいと願ったが,それは終に叶わなかった.
富公のラーメンと親父とは,私にとっては不可分で,だから“富公の味”の再現を追求める気にはなれなかった.自身が富公に惹かれた要素(味のみならず)をそのお店なりに体現してくれている一杯(ないし一軒)に出会えれば,それは存分幸せなことだと思っている.

食べログ⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0103/A010301/1024335/

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