例に拠っての休日スーパー.
入荷が有りさえすれば是非にと求めたい陸奥(みちのく)の浜の恵みは,事象後一月を過ぎて(鮮魚としては)未だ届かず.沖に出ることも儘為らぬ漁師の無念を,今更に想う.
代りに札幌のスーパーでは終ぞ見掛けたことの無い道南/函館産のコイツを,有難く求める.

和名“ムラソイ(斑曹以)”.北海道での地方名は体色の変異の多さに因む“八柄”が由来とか.主に体色に因って4亜種に分けられているが,山吹色の斑紋が鮮やかなコイツは“オウゴンムラソイ(黄金斑曹以)”にあたると思う.

大きさ(尺を越えれば大物)の割に引きが強く,道南では磯の夜釣の好対象として夙に人気も高いが,市場には余り出回る魚ではない.
今日の入荷は大きさにより3~6尾のパック,600円前後.気分で煮付け用に大きめの3尾パックをチョイス.開けてみれば活〆こそ施してはいないが硬直が解れ始めたばかり,そのまま切り付けての刺身にはまだ早いほどの鮮度.早速仕込み.

鱗を落して腹を割きワタと鰓を外したら,背骨の下身側(盛付けて下になるほう)に沿って隠し包丁を入れておく.
身厚の煮魚の場合,味の廻りが良いようにと身頃に×(バッテン)の切込みを入れるレシピも多いが,背骨に沿ったほうが味も廻るし身崩れも少ないように思う.

あとは何時もの如く.
昆布を浸しておいた鍋に はちがらを並べ酒(水と等量)を振込みほんの少しの薄切生姜を散らして弱火に掛ける.
くらっと沸いたら煮汁の味をみて(大事なことなので,何度でも言いますよ),味醂と醤油で薄めに塩梅.
再び沸きかけたらキッチンペーパーの落し蓋をして,ペーパーの上から煮汁を廻し掛けながら10分程くらくら炊いて火を止め休ませる.
食べ際に弱火で温めて皿に盛り,片栗粉(馬鈴薯澱粉)で緩いとろみを付けた煮汁をたっぷりと掛けて供する.彩には冷凍市販の鞘隠元を煮汁(とろみを付ける前)でさっと煮付けて添えてみた.
“はちがらの煮付け”,早速いただきます!

うん,なまらイイ感じです.
きしゅきしゅと歯の上で軋むほどの身締り.加えて磯臭さが微塵も感じられない白身の仄かな甘さとむちむちした皮目の脂の旨味はソイ類のなかでも群を抜き,“北の鯛;ソイ”の名に些も恥じない.
で,有ればこそ.煮立てた濃い煮汁にどっぷりと浸し,ものの2~3分で仕上げてみたい欲求に駆られるが,それは煮汁を使い廻せるプロだけに許される手法だわな.残った煮汁の美味さは保証するから,誰か試してみてくれないかなァ?
今度良さゲな型モノが手に入ったら,是非とも紙〆の焼切りに造ってみたいなァ! 勿論,粗は潮でネ (o^ ')b
今日も有難く,存分に いただきました!
入荷が有りさえすれば是非にと求めたい陸奥(みちのく)の浜の恵みは,事象後一月を過ぎて(鮮魚としては)未だ届かず.沖に出ることも儘為らぬ漁師の無念を,今更に想う.
代りに札幌のスーパーでは終ぞ見掛けたことの無い道南/函館産のコイツを,有難く求める.

和名“ムラソイ(斑曹以)”.北海道での地方名は体色の変異の多さに因む“八柄”が由来とか.主に体色に因って4亜種に分けられているが,山吹色の斑紋が鮮やかなコイツは“オウゴンムラソイ(黄金斑曹以)”にあたると思う.

大きさ(尺を越えれば大物)の割に引きが強く,道南では磯の夜釣の好対象として夙に人気も高いが,市場には余り出回る魚ではない.
今日の入荷は大きさにより3~6尾のパック,600円前後.気分で煮付け用に大きめの3尾パックをチョイス.開けてみれば活〆こそ施してはいないが硬直が解れ始めたばかり,そのまま切り付けての刺身にはまだ早いほどの鮮度.早速仕込み.

鱗を落して腹を割きワタと鰓を外したら,背骨の下身側(盛付けて下になるほう)に沿って隠し包丁を入れておく.
身厚の煮魚の場合,味の廻りが良いようにと身頃に×(バッテン)の切込みを入れるレシピも多いが,背骨に沿ったほうが味も廻るし身崩れも少ないように思う.

あとは何時もの如く.
昆布を浸しておいた鍋に はちがらを並べ酒(水と等量)を振込みほんの少しの薄切生姜を散らして弱火に掛ける.
くらっと沸いたら煮汁の味をみて(大事なことなので,何度でも言いますよ),味醂と醤油で薄めに塩梅.
再び沸きかけたらキッチンペーパーの落し蓋をして,ペーパーの上から煮汁を廻し掛けながら10分程くらくら炊いて火を止め休ませる.
食べ際に弱火で温めて皿に盛り,片栗粉(馬鈴薯澱粉)で緩いとろみを付けた煮汁をたっぷりと掛けて供する.彩には冷凍市販の鞘隠元を煮汁(とろみを付ける前)でさっと煮付けて添えてみた.
“はちがらの煮付け”,早速いただきます!

うん,なまらイイ感じです.
きしゅきしゅと歯の上で軋むほどの身締り.加えて磯臭さが微塵も感じられない白身の仄かな甘さとむちむちした皮目の脂の旨味はソイ類のなかでも群を抜き,“北の鯛;ソイ”の名に些も恥じない.
で,有ればこそ.煮立てた濃い煮汁にどっぷりと浸し,ものの2~3分で仕上げてみたい欲求に駆られるが,それは煮汁を使い廻せるプロだけに許される手法だわな.残った煮汁の美味さは保証するから,誰か試してみてくれないかなァ?
今度良さゲな型モノが手に入ったら,是非とも紙〆の焼切りに造ってみたいなァ! 勿論,粗は潮でネ (o^ ')b
今日も有難く,存分に いただきました!