墨汁日記

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徒然草 序段 つれづれ

2006-03-14 03:21:23 | 新訳 徒然草

 つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

<口語訳>

 つれづれなままに、一日暮らし、硯にむかって心に移りゆく由ない事を、そこはかとなく書きつければ、怪しく こそ もの狂おしくなる。

<意訳> 

 つれづれなまんま今日を過ごし、硯にむかって、心の中に現れたり消えたりする良いことや悪いことを、なんとなく書いているうちに、怪しいぐらいおかしくなる。

<感想>

 これは、有名な「吉田兼好」作『徒然草』の「序段」である。
 ようするに、この段で吉田兼好こと兼好の言いたい事は、
「ヒマだったので一日じゅう硯の前に座っていました。そんでもって、なんとなく机に向かってなにかを書こうとしているうちに、なんだか怪しいぐらい狂いそうになりました」
 というようなコトだ。

 おそろしく現代的な感覚で兼行は『徒然草』を書きはじめている。
 現代風のシュチエーション及びロケーションに置き換えるなら、こんなかんじだろうか。

<超現代語訳>

 今日もまたつまんない一日を過ごした。
 パソコンのモニターに向かって、心の中のつまらないことを、思いつくままにタイピングしているうちに、自分がわからなくなって、なんだか狂いそう。


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