「大地震と源氏物語」 久保野 和行
2011年(平成23年)3月11日14時46分、宮城県牡鹿半島の東南東130kmの海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生した。地震の規模はマグニチュード9.0で、日本周辺における観測史上最大の被害になった。
あれから、もう2年の歳月が経つ、そして日本人の粘り強さや、きめ細かい優しさ協調性などが世界中の称賛を得た。
昨年の国際ブッフェアーで瀬戸内寂聴さんが講演した。その中で「代受苦(だいじゅく)」という仏教の教えを述べていた。自然の猛威に人間は何の力も発揮できない。しかし受けた傷を互いに癒しあう力は持っている。日本列島は、もともとは自然災害の坩堝にあるからこそ、ヒトの痛みが分かる社会ができている。
時間をさかのぼること平安時代初期の貞観(じょうかん)11年5月26日(西暦869年)に、やはり東北地方でマグニチュード8.3以上の貞観地震がおき、地震に伴もない津波の被害も甚大であった。この地震の内容が原子力発電所の津波検証の論点であったが、いつのまにか安心・安全神話で覆い隠された。
一方、平安時代当時の、日本の生活風習でのパワフルなエネルギーを兼ね備えていた。大震災が起きても、その後の平安中期に向ってエネルギッシュに国家を作り上げた。その代表的なのが源氏物語を書いた紫式部のウーマンパワーと言えるかもしれない。
物語の年月がおよそ70年間の時間空間がある。おおむね100万文字で構成されている。これは現代流でいえば原稿用紙で約2400枚に及ぶ。登場人物は500名余が参加して、800首弱の和歌が綴られている典型的な王朝物語である。物語のフィックションは絢爛でおわれ、登場人物の心理描写の巧みさ、ストーリーの上手さなど、その文章の美的な感覚の美意識の鋭さが、しばし「古典の中の古典」であり、同時に女流作家としての日本文化史上最高の評価を受けている。同時代には「枕草子」清少納言という良きライバルも存在していた。
最近良く女子力という言葉が聞かれるが、もともと日本大和撫子のDNAが、現在でも継承されている。そのもっとの成果が女子ワールドサッカーでの「なでしこジャパン」活躍である。その存在を世界中に証明した。
源氏物語は現代語版として、与謝野晶子が生涯に3度現代語訳を試みている。エピーソードがある。2回目の原稿は1923年9月1日の関東大震災により文化学院に預けてあった原稿がすべて焼失したため世にでることはなかった。
さて先ほども登場した瀬戸内寂聴さんが、やはり源氏物語の現代語版を出している。東北の中尊寺の大僧正の今春聴(作家今東光)の得度を得て。現在は京都の嵯峨野で寂庵にて尼僧で「青空説法(天台寺説法)」の活躍している。自然が猛威を振るう時の、その反動エネルギーが、もしかしたら潜在的にあった女子力を点火する要素かもしれない。と考えると日本社会の本当の復活は女子力が必要不可欠かも知れませんね!!
2011年(平成23年)3月11日14時46分、宮城県牡鹿半島の東南東130kmの海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生した。地震の規模はマグニチュード9.0で、日本周辺における観測史上最大の被害になった。
あれから、もう2年の歳月が経つ、そして日本人の粘り強さや、きめ細かい優しさ協調性などが世界中の称賛を得た。
昨年の国際ブッフェアーで瀬戸内寂聴さんが講演した。その中で「代受苦(だいじゅく)」という仏教の教えを述べていた。自然の猛威に人間は何の力も発揮できない。しかし受けた傷を互いに癒しあう力は持っている。日本列島は、もともとは自然災害の坩堝にあるからこそ、ヒトの痛みが分かる社会ができている。
時間をさかのぼること平安時代初期の貞観(じょうかん)11年5月26日(西暦869年)に、やはり東北地方でマグニチュード8.3以上の貞観地震がおき、地震に伴もない津波の被害も甚大であった。この地震の内容が原子力発電所の津波検証の論点であったが、いつのまにか安心・安全神話で覆い隠された。
一方、平安時代当時の、日本の生活風習でのパワフルなエネルギーを兼ね備えていた。大震災が起きても、その後の平安中期に向ってエネルギッシュに国家を作り上げた。その代表的なのが源氏物語を書いた紫式部のウーマンパワーと言えるかもしれない。
物語の年月がおよそ70年間の時間空間がある。おおむね100万文字で構成されている。これは現代流でいえば原稿用紙で約2400枚に及ぶ。登場人物は500名余が参加して、800首弱の和歌が綴られている典型的な王朝物語である。物語のフィックションは絢爛でおわれ、登場人物の心理描写の巧みさ、ストーリーの上手さなど、その文章の美的な感覚の美意識の鋭さが、しばし「古典の中の古典」であり、同時に女流作家としての日本文化史上最高の評価を受けている。同時代には「枕草子」清少納言という良きライバルも存在していた。
最近良く女子力という言葉が聞かれるが、もともと日本大和撫子のDNAが、現在でも継承されている。そのもっとの成果が女子ワールドサッカーでの「なでしこジャパン」活躍である。その存在を世界中に証明した。
源氏物語は現代語版として、与謝野晶子が生涯に3度現代語訳を試みている。エピーソードがある。2回目の原稿は1923年9月1日の関東大震災により文化学院に預けてあった原稿がすべて焼失したため世にでることはなかった。
さて先ほども登場した瀬戸内寂聴さんが、やはり源氏物語の現代語版を出している。東北の中尊寺の大僧正の今春聴(作家今東光)の得度を得て。現在は京都の嵯峨野で寂庵にて尼僧で「青空説法(天台寺説法)」の活躍している。自然が猛威を振るう時の、その反動エネルギーが、もしかしたら潜在的にあった女子力を点火する要素かもしれない。と考えると日本社会の本当の復活は女子力が必要不可欠かも知れませんね!!
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