(山下和美作)
9月11日の記事でも紹介した「天才柳沢教授の生活」の番外偏に
この「天才柳沢教授 華子との生活」があります
柳沢教授の長女の奈津子と、そのダンナ幸弘、
二人の間の子供が華子です。
柳沢教授にとっては「孫」にあたります。
幼稚園児の華子と横浜Y大の柳沢教授との
お話をピックアップして、まとめたマンガ本です。
華子はおじいちゃんが大好きです。
何でもマネをします。
歩く姿もマネをして、いつも直角に角を曲がります
しかも、スタスタと規則正しくスムーズに(笑)
難しいお勉強の本も、まだ字が読めないのに…読みます(笑)
逆さまでも読みます!
ナゼって…華子は一日も早く大きくなって…
おじいちゃんに、なりたいのです。
このお話の良いところは
決して、柳沢教授は華子のコトを子供扱いしないトコロです。
華子をいつも一個人として見つめています。
ですから、よくおじいちゃんが孫の相手をする時に使う
「ダメでちゅよ~」的な言葉は出てはきません。
どちらかと言うと
華子に対する態度と
大学で教えている大学生達に対する態度は同じです。
困ったり、悩んだりしていると「ヒント」を出して
考える時間を与えてくれます。
また、間違ったコトをすると
ちゃんと叱ります。
スグに正しい道を教えるのではなく
正しい道を見つけるための糸口を、一緒に探してくれます。
失敗しても、叱らずに一緒にしゃがんで
ナゼ失敗したのかを考えてくれます。
そうして、次は失敗しないで出来るように見守って居てくれます。
大人が子供に対する接し方の理想が、この本に載っています。
子供に対して真っ直ぐに向き合える大人は、どれ位いるでしょうか?
過剰に反応してしまったり、
過剰に愛してしまったり
過剰に叱ってしまったり
過剰に虐待してしまったり…。
日々、縁に触れて怒ったり、泣いたり、笑ったり
一言いった位じゃ言うコトなんて聞きや~しない!
そんな現実の子供相手に、日々接しているお母さんには
所詮、マンガの世界ですが…
でも、柳沢教授の華子への接し方は学ぶトコロが多いと思います。
さて、いつもはネタバレはしない主義で通している
私の本の紹介ですが…
ココからは、私のお気に入りの話しを一つ紹介します。
ネタバレですから…これから読みたい!っと思った方は
読むのを辞めてくださいね
ある日の日曜日
華子ちゃんはママに買ってもらった高級スリップだけを着て
おじいちゃんの家へまっしぐらに走って行きます。
華子はフリルが一杯付いたスリップが大のお気に入りなのです。
何故って…それは…バレリーナみたいだからです。
これを着ておじいちゃんに踊りを踊って見せたいのです。
ところが、おじいちゃんの家に着くと
おじいちゃんは出かける支度をしています。
「華子、残念ながら今日は一緒に、勉強出来なくなりました」
おじいちゃんの言葉に華子はビックリ!
「東京の知り合いの家へ、今から行かなくてはなりません」
実は、柳沢教授の恩師、森田さんの奥様が亡くなられ
そのお葬式に出席することになったのです。
華子は泣いておじいちゃんに、すがり付き、
自分も一緒に行く!っとダダをこねます。
おばあちゃんが華子をなだめます。
「華ちゃん、覚えてな~い?森田さんが亡くなったのよ」
おお泣きしている華子は大声で叫びます。
「亡くなったってなに?森田さんなんて知らないもん!」
その言葉を聴いて、柳沢教授は一つの決断をします。
「華子も一緒に来ますか?」
二人は東京へ電車に乗って出かけて行きます。
電車の中で華子は森田さんの奥さんが昔、バレリーナだったコトを聞きます。
しかも、華子の憧れのオーロラ姫を踊ったこともある人だと知り
華子は有頂天になります。オーロラ姫に会えるんだ!
「華子、申し訳ないが…オーロラ姫はずうっと眠ったままなのです。
死んでしまったのです」
「大丈夫でちゅ。オーロラ姫は王子様のチューで生き返るのでちゅ」
華子は森田さんのお宅で夢が壊れて行きました。
まず、王子様はヨボヨボのおじちゃんでした。
オーロラ姫もお布団で寝ています。
薄暗い部屋におばあちゃんが寝ています。
決して、王子様のチューでは目覚めそうにありません。
華子は死体の安置されている部屋から逃げ出してしまいます。
柳沢教授は言います
華子にはまだ「死」というものが解っていません
華子は理代子さんが生き返ることを信じていたのです
そして私のことも永遠に存在するものと思っています
今日の事で、私は華子の夢を壊してしまったのかもしれません
ただ、人は死ぬからこそ夢を持てるのだと
命には限りがあるからこそ、今が大切なのだと
いずれ彼女が考えてくれると良いと思います
別室で華子は若かりし頃のオーロラ姫の写真と出会います。
それは、華子が描いていたオーロラ姫より
もっとイキイキとしてキレイでした。
華子にはよくはわかりません。
ただ、悲しくて…涙が出てきました。
「オーロラ姫の眠り」からでした。
人生は始まった以上、必ず終わります。
子供時代には永遠っと考えていた時間が
年と共に日々、早まっています。
子供の頃の一日より、確実に今の一日の方が短く感じます。
多分、年を重ねるごとに一日は短くなって行くのでしょう。
永遠の苦しみは、この世にはありません。
永遠の楽しみも、同じくこの世にはないのです。
先を急がず、立ち止まらず、勝手に終わらせず
のんびり周りを見ながら進むのが
この世の旅路を楽しむ方法だと思います。
9月11日の記事でも紹介した「天才柳沢教授の生活」の番外偏に
この「天才柳沢教授 華子との生活」があります
柳沢教授の長女の奈津子と、そのダンナ幸弘、
二人の間の子供が華子です。
柳沢教授にとっては「孫」にあたります。
幼稚園児の華子と横浜Y大の柳沢教授との
お話をピックアップして、まとめたマンガ本です。
華子はおじいちゃんが大好きです。
何でもマネをします。
歩く姿もマネをして、いつも直角に角を曲がります
しかも、スタスタと規則正しくスムーズに(笑)
難しいお勉強の本も、まだ字が読めないのに…読みます(笑)
逆さまでも読みます!
ナゼって…華子は一日も早く大きくなって…
おじいちゃんに、なりたいのです。
このお話の良いところは
決して、柳沢教授は華子のコトを子供扱いしないトコロです。
華子をいつも一個人として見つめています。
ですから、よくおじいちゃんが孫の相手をする時に使う
「ダメでちゅよ~」的な言葉は出てはきません。
どちらかと言うと
華子に対する態度と
大学で教えている大学生達に対する態度は同じです。
困ったり、悩んだりしていると「ヒント」を出して
考える時間を与えてくれます。
また、間違ったコトをすると
ちゃんと叱ります。
スグに正しい道を教えるのではなく
正しい道を見つけるための糸口を、一緒に探してくれます。
失敗しても、叱らずに一緒にしゃがんで
ナゼ失敗したのかを考えてくれます。
そうして、次は失敗しないで出来るように見守って居てくれます。
大人が子供に対する接し方の理想が、この本に載っています。
子供に対して真っ直ぐに向き合える大人は、どれ位いるでしょうか?
過剰に反応してしまったり、
過剰に愛してしまったり
過剰に叱ってしまったり
過剰に虐待してしまったり…。
日々、縁に触れて怒ったり、泣いたり、笑ったり
一言いった位じゃ言うコトなんて聞きや~しない!
そんな現実の子供相手に、日々接しているお母さんには
所詮、マンガの世界ですが…
でも、柳沢教授の華子への接し方は学ぶトコロが多いと思います。
さて、いつもはネタバレはしない主義で通している
私の本の紹介ですが…
ココからは、私のお気に入りの話しを一つ紹介します。
ネタバレですから…これから読みたい!っと思った方は
読むのを辞めてくださいね
ある日の日曜日
華子ちゃんはママに買ってもらった高級スリップだけを着て
おじいちゃんの家へまっしぐらに走って行きます。
華子はフリルが一杯付いたスリップが大のお気に入りなのです。
何故って…それは…バレリーナみたいだからです。
これを着ておじいちゃんに踊りを踊って見せたいのです。
ところが、おじいちゃんの家に着くと
おじいちゃんは出かける支度をしています。
「華子、残念ながら今日は一緒に、勉強出来なくなりました」
おじいちゃんの言葉に華子はビックリ!
「東京の知り合いの家へ、今から行かなくてはなりません」
実は、柳沢教授の恩師、森田さんの奥様が亡くなられ
そのお葬式に出席することになったのです。
華子は泣いておじいちゃんに、すがり付き、
自分も一緒に行く!っとダダをこねます。
おばあちゃんが華子をなだめます。
「華ちゃん、覚えてな~い?森田さんが亡くなったのよ」
おお泣きしている華子は大声で叫びます。
「亡くなったってなに?森田さんなんて知らないもん!」
その言葉を聴いて、柳沢教授は一つの決断をします。
「華子も一緒に来ますか?」
二人は東京へ電車に乗って出かけて行きます。
電車の中で華子は森田さんの奥さんが昔、バレリーナだったコトを聞きます。
しかも、華子の憧れのオーロラ姫を踊ったこともある人だと知り
華子は有頂天になります。オーロラ姫に会えるんだ!
「華子、申し訳ないが…オーロラ姫はずうっと眠ったままなのです。
死んでしまったのです」
「大丈夫でちゅ。オーロラ姫は王子様のチューで生き返るのでちゅ」
華子は森田さんのお宅で夢が壊れて行きました。
まず、王子様はヨボヨボのおじちゃんでした。
オーロラ姫もお布団で寝ています。
薄暗い部屋におばあちゃんが寝ています。
決して、王子様のチューでは目覚めそうにありません。
華子は死体の安置されている部屋から逃げ出してしまいます。
柳沢教授は言います
華子にはまだ「死」というものが解っていません
華子は理代子さんが生き返ることを信じていたのです
そして私のことも永遠に存在するものと思っています
今日の事で、私は華子の夢を壊してしまったのかもしれません
ただ、人は死ぬからこそ夢を持てるのだと
命には限りがあるからこそ、今が大切なのだと
いずれ彼女が考えてくれると良いと思います
別室で華子は若かりし頃のオーロラ姫の写真と出会います。
それは、華子が描いていたオーロラ姫より
もっとイキイキとしてキレイでした。
華子にはよくはわかりません。
ただ、悲しくて…涙が出てきました。
「オーロラ姫の眠り」からでした。
人生は始まった以上、必ず終わります。
子供時代には永遠っと考えていた時間が
年と共に日々、早まっています。
子供の頃の一日より、確実に今の一日の方が短く感じます。
多分、年を重ねるごとに一日は短くなって行くのでしょう。
永遠の苦しみは、この世にはありません。
永遠の楽しみも、同じくこの世にはないのです。
先を急がず、立ち止まらず、勝手に終わらせず
のんびり周りを見ながら進むのが
この世の旅路を楽しむ方法だと思います。