蟲師(ムシシ) 遠野物語
著者の「漆原友紀」さんは
1974年1月23日生まれ。山口県出身。血液型O型
(つまり、現在は32歳ってことか~若いナ~)
『ぶ~け』(集英社)にペンネーム「吉山友紀」で投稿を始め、
その後「志摩冬青」とペンネーム変更。
大学中退後、ペンネームを「漆原友紀」と、もう一度変更し
『蟲師』でアフタヌーン四季賞の四季大賞を受賞してデビュー!
このデビュー作品の『蟲師』は
単行本では第1巻に『瞼の光』と改題されて収録されています。
現在、講談社アフタヌーン誌に「蟲師」を連載中。
「蟲」及び「現在の虫」(昆虫類)をなど多く描いていますが
本人はゴキブリ様が大の苦手だそうデス(笑)
忌憚のない意見を言いますと…
最初の出だしは…ん~私向きではないかも…っと思いました。
「百鬼夜行抄」などと比べると
絵の上手さとストーリーの良さは正直、感じられないナ~残念!
な~んて思った訳ですヨ(ハハハ)
ところが、1巻を読み終わる頃には
ググっと来て
2巻に入った頃には蟲師ワールドへ没頭致しました(スマン)
単行本の各巻の出版が、それぞれ1年程の間があるせいか…
どんどん絵に力が出てきて
しかも、ストーリにも一本の筋道が生まれて来たようです。
漠然と進めていた筆に読者及び編集さんが命を吹き込んだ
そんな感じを受けました。
蟲師ワールドは
次元がほんの少し違う、別の世界を描いています。
雰囲気は明治初頭から昭和初期
ノスタルジックな雰囲気が絶妙な味を出しています。
主人公は「ギンコ」←変な名前でしょう(笑)
読み進めていくと、こんな漢字の名前なのか~っと解ります。
(解っても…疑問は残りますヨ~何せ連載中ですから~)
「蟲」とは何ぞや?っと思われた方も多いのでは?
昆虫とは違いますデス。
太古の昔からこの世界に住んでいる
生命の原始の姿を「蟲」っと表現しています。
では、人間や動物、植物などの「根源の種」なのか?っと言えば…
違う感じです。
作者自身も主人公のギンコも「蟲」がはたして本当は何なのかは
ハッキリとは捉えて居ないと思います。
ただ、昔っから居る。それに触れた人間に影響があるだけで
「蟲」が進んで人間に悪さをする訳ではないようです。
昔から我々人間は何か理解不能な出来事に出会うと
あらゆるモノ(幽霊・神・たたり等)が原因と考えて居ましたが
その原因の源は「蟲」という「不明瞭な生き物」っと作者は表しています。
その「蟲」が原因で起こった様々な出来事を
解決して旅を続ける人々を「蟲師」っと言います
(ギンコ以外にも沢山居ます)
(もちろん、蟲が見える人でなければ蟲師にはなれませ~ん)
「蟲師」は蟲をやっつけるのではありません。
「悪魔祓い」の様なタイプではないのです。
彼らは太古からいる「蟲」の特徴を調べ
「蟲のタイプ別に処方を施しているのです」
ですから、派手なアクション及び呪文系はありません(笑)
粛々と手はず通りに処方を施していきます。
そこが、この「蟲師」の良いトコロだと思います。
アフタヌーンに掲載されていますが、連載ではないので
一話完結タイプで収録されています。
それぞれのお話の内容は
「蟲師」隣に写真を載せましたが「遠野物語」の雰囲気に良く似ています。
作者が色々な土地へ旅行へ行って
口述でその土地の民話やら不思議な話を聞くのが好きっと
あとがきに描いているのを見ると(あとがきが絵入りなので楽しいです)
「蟲師」のストーリーにも
田舎のおばあちゃんの不思議話が反映されているのだと感じました。
「遠野物語」の不思議なお話にも
もしかしたら…「蟲」がからんでいるお話があるのかもしれません。
このマンガはアニメになっているそうですが…
(まだ、見てないんです)
アニメの雰囲気の方がステキに表現出来るような気がします
(あくまで気です)
マンガの平面的な表現では、収まらない
3次元的な雰囲気を持ったマンガなので、そう感じるのかもしれません。
「蟲」そのモノが我々の住むコノ世界では認識しづらいからでしょうか?
異界であるアニメの世界でこそ、生き生きと蟲達がうごめくような~
そんな気がします(フフフ)
来年にはオダギリジョー主演(つまり、ギンコ)
監督:大友克彦
共演:江角マキ子他
で、あの怖いもの知らずの
「実写版映画」が公開されるそうです(笑)
どんな出来になるのか…今から楽しみですが…。
みなさん、出来がアニメと違っても暖かく迎えてあげましょう!
オダギリジョーのギンコ
ん~微妙だ~~~