それはもうえらい地響きを立てて岩が落ってきた。小さなつるの体は、それこそひとたまりもなかった。
そのつるは、はたで見とった若い衆によるとなんやら変な石を見つけて遊んでたらしい。
それは。人形(ひとかた)であったと言うものがおった。
せやけど、母親にとってはどうでもええことやった。若い衆らの手を借りてつるを掘り出そうとするその顔は閻魔さんみたいやった。
みんなは、ひしゃげたつるのなきがらを想像して重い気分で懸命に掘り出そうとした。
もう出て来てもいい頃なのに、つるの姿は消えとった。
そこには、三尺三寸の石の地蔵様の形をした石が土まみれになって
ころがっとるだけやった。
そのつるは、はたで見とった若い衆によるとなんやら変な石を見つけて遊んでたらしい。
それは。人形(ひとかた)であったと言うものがおった。
せやけど、母親にとってはどうでもええことやった。若い衆らの手を借りてつるを掘り出そうとするその顔は閻魔さんみたいやった。
みんなは、ひしゃげたつるのなきがらを想像して重い気分で懸命に掘り出そうとした。
もう出て来てもいい頃なのに、つるの姿は消えとった。
そこには、三尺三寸の石の地蔵様の形をした石が土まみれになって
ころがっとるだけやった。