お話しようよ/goo

たとえば落ち込んだりした時に、
にやっと微笑むそんなことが、
小さな幸せだったりする。
来てくれてありがとう。

アクセスカウンター

つる地蔵2

2004年06月06日 22時44分34秒 | ウェブログ
それはもうえらい地響きを立てて岩が落ってきた。小さなつるの体は、それこそひとたまりもなかった。
そのつるは、はたで見とった若い衆によるとなんやら変な石を見つけて遊んでたらしい。
それは。人形(ひとかた)であったと言うものがおった。
せやけど、母親にとってはどうでもええことやった。若い衆らの手を借りてつるを掘り出そうとするその顔は閻魔さんみたいやった。
みんなは、ひしゃげたつるのなきがらを想像して重い気分で懸命に掘り出そうとした。
もう出て来てもいい頃なのに、つるの姿は消えとった。
そこには、三尺三寸の石の地蔵様の形をした石が土まみれになって
ころがっとるだけやった。

つる地蔵

2004年06月06日 22時13分00秒 | ウェブログ
むかしむかあしのことやった.
中の河原と言う所につるという、せやなア,3歳ぐらいかなあ、若い母親と二人暮しの娘がおった。
父親は遠くの昔にいんでもて、母親と二人で、河原の普請にその日暮しを続けて居たんだと。
ある日のことやった。石切り場で働いとる母親が、昼やというんで粗末な握り飯を石積み場にあそばせておったつるのはたへ持って行った時やった。、
母の顔を見たつるが喜んで立ち上がったとき、石をささえとったつっぱりが突然折れてしもうた。
えらい音がして10尺の岩山が崩れてきた。