ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

浄土平野営場日記 8月15日の巻――霧の高山

2008-08-25 08:36:38 | 登山(東北南部)

【8月15日(金)】
浄土平キャンプ場→鳥子平→高山山頂→鳥子平→浄土平キャンプ場



耳栓をして熟睡していた我々には、セットした目覚まし時計の音など
聞こえるはずもなかった
今となっては、なぜあの時に目が覚めたのか不思議だが
ぴすけが目覚めて時計を見ると4時40分
5時に吾妻小舎に行くためには、急いで支度をしなければならない。
慌てて相方を起こし、身支度を整える。

今日の天気はどうなるのだろう…。
朝焼け?良くなることはないかも。


吾妻小舎での仕事を終えると、雅子さんが
「今日はお食事をされるお客様がいらっしゃらないし
 午後からベテランのお手伝いさんがみえるから、ゆっくりしてきなさい
といってくれた。
谷地平まで足を延ばすか、高山に行くか悩んだが
谷地平は丸1日使ってのんびり行った方が良く
高山は地味な山だが、安達太良方面と西吾妻への縦走路がかすかに見渡せる
静かな山登りができるから、今日は高山の方が良いのではないかと
雅子さんはアドバイスしてくれた。




テントを出発するころには、兎平は晴れていた。

鳥子平まで来ると、その東に聳える高山の方向は真っ白で
山頂付近は霧どころか雨が降っているかもしれない。

樹林帯に入ってしばらくは霧の影響はなかったが、途中から周囲は真っ白に。

頂上に出ると、そこだけ強風が吹き荒れていた。
これでは展望どころか、長居することさえできない。

飛ばされそうになるくらい強い風のため、立っているのがやっとだ。
そそくさと頂上を後にし、鳥子平へ引き返す。

帰りは、鳥子平まで霧が下りてきていた。

兎平に近くなると、高山の天候が信じられないくらい、晴れ渡って良い天気だった。
ちょっと残念だが、ただ行って帰ってきた高山登山になってしまった。
短時間で行ける山なので、秋に行くのも良いだろう。
秋ならば、空気が澄んで、展望も期待できるかもしれない。


A2に戻り昼食を済ませ、霧のために湿っぽくなってしまった体を温めに
高湯温泉にまたまた出掛ける。

浄土平は晴れていて、とても気持ちが良い。

天狗の庭付近からも、吾妻小富士のなだらかで美しい稜線を眺めることができる。
その向こうに見える山が高山だが、相変わらず上部は雲の中だ。
高湯温泉に着くと、お盆の中日ということもあるのかなんだか混雑しており
いつも行く風呂の日帰り入浴は早々に終了していたため
今まで入ったことがない、高原荘という宿で入浴させてもらった。
昨日から、やけに顔がかさかさして、顔中皺だらけになってしまい
瞼にはご飯の糊がついたように、皮膚が剥けてヒラヒラとくっ付いていたが
それが風呂に入って蒸されたためか、顔を洗っていると感触に違和感が。
何やらボロボロと、やがてベロンという感じで、顔から剥がれ落ちたのだ
石鹸が付いたまま薄目を開けて手を見ると、そこには薄茶色の鰹節のような物体が
一昨日の一切経山登山で真っ赤に日に焼けて、剥がれ落ちた皮膚だと悟った。
厚い面の皮が1枚剥けて、少しは謙虚になっただろうか




夕方、野営場から眺めた北東の空には、カッコイイ雲が。

刻々と変化する形と色に、見とれること暫し。

夕食を摂り、ランタンの優しい明かりに包まれながら
ゆったりした時間を過ごす。
テントに入ると、それを待ち構えていたかのように雨が降ってきた。
雨音は徐々に強くなり、再び登場、必殺、耳栓くん
しかし、夜半に鳴り出した雷に、耳栓をしていたものの
震えながらシュラフにくるまって寝たのだった



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2 コメント

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あさおさんを意識しました (ぴすけ)
2008-08-26 10:44:42
こんにちは。
実は、雲を見ながら、あさおさんのことを思っていたのです
って、変な意味ではなく、あさおさんの撮る素敵な写真の数々は、ある現象に対する感受性を、その瞬間に切り取って具現化したものなのだろうと…。
ああ、あの雲をあさおさんが見ていらしたら…と、思ったのです。
見ていらしたのですね
立ち位置が異なると、雲の形も変わって見えるものですね~
返信する
同じ雲? (あさお)
2008-08-25 21:04:39
こんにちは。
15日夕方のかっこいい雲、たぶん私の自宅から見ていた雲と同じものではー↓
http://log-house.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_ea9e.html

高山や上空の風が強かったことも、この雲を見れば納得ですね。
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