ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

ジャングルぐるぐる探検隊 ♪わくわく鍵盤対決♪

2017-07-28 23:57:32 | 音楽

恩師であり、私が惚れ惚れしてしまう数少ない方の一人である山内房子先生から
7月7日(金)19時に、代々木上原駅近くのMUSICASA(ムジカーザ)
「ジャングルぐるぐる探検隊」と題した演奏会を行うと、ご案内を頂戴した。
しかも聴きどころは ♪わくわく鍵盤対決♪ のサブタイトルにもあるように
チェンバロは桒形亜樹子(くわがたあきこ)さんが
ピアノは寺嶋陸也(てらしまりくや)さんが
全く同じ構成の楽譜(声のパートとバスパートのみの二声楽譜)を元にして演奏し
山内先生は1曲につき、チェンバロとピアノのそれぞれの伴奏で歌うというのだ。
これは面白そう
早速山内先生にチケットを2枚注文する。


当日はダーリンとともにMUSICASAへ。

MUSICASAは、代々木上原駅東口から徒歩約2分。
時間に余裕をもって来たら、開場前に着いてしまった。

ポスターによれば、チェンバロとピアノのソロ対決もあるらしい。

座席は全席自由で、ぴすけとダーリンは奏者の手が見えるように
ホールに入って左側の2階席に座った。
開演時刻になり、お三方が登場。
山内先生、お変わりなくお美しい…
山内先生がチェンバロの前、ステージ中央に立たれて
まず、この演奏会の趣旨というか、演奏形態について面白くお話される。
「1曲につき、私はチェンバロとピアノの伴奏で歌います。
  つまり、2回同じ歌を歌うことになります」
とか
「この演奏会で聴いてほしいのは、私の歌ではなくて
  一つの曲が、チェンバロとピアノではどう違うかってところです。
  でも、私の歌がどうでもいいってわけじゃないんですけど」
などとおっしゃる。
会場から、笑いが起きる。


前半は、ストラデッラ(1639-1682)、ディンディア(1582頃-1629)
モンテヴェルディ(1567-1643)から全4曲。
ディンディア、モンテヴェルディは懐かしい響き。
30年前に初めてディンディアとモンテヴェルディを歌って
皆がモンテヴェルディに苦労していたなか
ぴすけだけはディンディアをつかみかねており、その面白さがよくわからなかった。
プログラムには、大変親切なことに各曲の楽譜冒頭のコピーが挟まれていて
それを見ながらチェンバロとピアノの伴奏の違いを感じることができる。
休憩を挟んでの鍵盤ソロ対決は、桒形さんと寺嶋さんの希望で
J.S.バッハ(1685-1750)のインヴェンション13番イ短調BWV784のみ同一曲を弾き
バルトーク(1881-1945)は桒形さんの後に寺嶋さんが
あとはそれぞれの楽器の特徴がわかるように、お好きな曲を選んで演奏された。
再び山内先生が登場し、スカルラッティ(1660-1725)、ヘンデル(1685-1756)
J.S.バッハと続き、パーセル(1659-1695)で〆。
いや~、面白い面白い。
あくまでこれは好みの問題なのだが、前半は意外や意外
チェンバロの伴奏よりピアノの伴奏の方がしっくり来るではないか。
でも、後から山内先生が
「寺嶋さんのモンテヴェルディが昭和40年ぽくて
  もう勝手に頭の中で浅丘ルリ子が『愛の化石』を歌い出すので
  練習の時、困ってしまいました。楽しかったけど」
とおっしゃっていたのには、思わず笑ってしまった。
でも、ぴすけは『愛の化石』を知らないのだ。
YouTubeで聴いてみたが、ぴすけの頭ではモンテヴェルディは鳴らなかった


それにしても、チェンバロとピアノのそれぞれの特性や奏法を活かした鍵盤対決と
山内先生の歌が1曲につき2回聴けるということ、楽しいお話があること
会場の雰囲気と、山内先生の美しい佇まい、全てが贅沢な演奏会だった。
ダーリンは特にこの時代の音楽に詳しいわけでも興味があるわけでもないが
伴奏の違いによって曲の印象ががらりと変わることはよくわかったらしく
「楽しかった~。あっという間の2時間だったよ~」
と、話していた。
山内先生、楽しい演奏会をありがとうございました



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