ちょっとピンぼけ/倉敷界隈

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今日の見もの(トロン)

2013年07月25日 21時49分52秒 | 見もの

トロン / Tron
1982年 96分 アメリカ

近年作られたトロンのオリジナル。今から30年も前に作られた映画なのだが、今見てもその斬新さと先進性は色あせてないと思う。

ソフトウェアメーカー・エンコム社に在籍するケヴィン・フリンはゲーム「スペースパラノイド」を開発したものの、その全データを同僚のデリンジャーに盗まれてしまう。デリンジャーが自身の作として発表した「スペースパラノイド」は大ヒットし、たちまち彼はエンコムの社長に出世する。その一方でフリンは場末のゲームセンターのマスターへと追いやられてしまう。

憤慨したフリンは「スペースパラノイド」がデリンジャーの盗作である証拠を掴むべく、夜な夜なエンコムへのハッキングを行い始める。だが証拠のデータはデリンジャーがプログラムしたMCP(マスター・コントロール・プログラム、バロースのOSen:Burroughs MCPに由来)によって厳重に隠蔽されており、発見は不可能だった。

そんなある日、偶然にもフリンのハッキングの事実を知ったエンコムの社員アランが、恋人のローラと共にフリンの元を訪ねて来る。これをチャンスと考えたフリンはエンコム社内のコンピュータから直接、アクセスさせてもらえるよう懇願。了承した2人はフリンをエンコムへと導き、またアランも不正調査とMCP破壊のために、開発途中の監視プログラム・トロンを起動することを決意する。

しかし、フリンの侵入は既にMCPによって察知されていた。結果、フリンはエンコムが実験中の物質転送機によって、MCPが支配するコンピュータの内部世界へと送り込まれてしまう。そこはMCPによる圧制下にあり、あらゆるプログラムがネットを通じて集められ、奴隷のように扱われていた。

そんな中で、フリンはアランそっくりの1人のプログラムと出会う。実は彼こそが、MCP破壊の任を帯びてアランに送り込まれたプログラム・トロンだった。

2人は計算プログラム・ラムと共に、コンピュータ世界におけるMCPの圧政を打ち砕くため、戦いを挑んでいく・・。※あらすじはウィキより

画面に関して言えば、やはり古くさくチャチな面は否めない。服だってそれっぽく作ってはあるが、布でできたボディスーツだし、グラフィックもPC-98時代の物??(それが失礼ならWin3.1時代かな)と思える程度の物だ。それでも色褪せないのは、ほかの映画とは一線を画するユニークな設定で、見ていると、電脳世界って本当にこうなっているんじゃないのと思えてくるぐらいだ。惜しむらくはこれを先に見て新トロンを見たらもっとおもしろかっただろうと言うぐらいか。名作の香りがする。

残念ながらわかりにくい映画でもある。特にユーザーとかの話は、ほかに訳しようがなかったせいと思うが、日本語にジャストフィットの言葉がない(あっても長すぎる)ためにやはりぎくしゃくする。仕方ないことではあるけどね。まぁ言葉に関しては今の若者たちなら何の違和感も持たないのかもしれない。

しかし、しつこいけど、よくあんな時代にこれだけのCG(手描きアニメの部分もあるようだが)を作ったなと感心する。だって、ハッキングに利用していたのはアップルIIIで、音響カプラでつないでいたんだぜ。今いったい何人がこのことが理解できるだろう。私世代以上じゃないとわかないんじゃないか。あんな時代にこれを作ったことが超絶すごいことだ。その意味では間違いなく記念碑的作品だろう。