梶谷のシガーフライ
家人が懐かしがって買ってきた。値段は聞いてない。昔と同じ味がするように感じるけど違っているのだろうか。昔の方が脂ぎっていて塩味も濃かったような感じもする。昔と違ってどんなものも「ヘルシー」を意識しているからなぁ。味はひょっとしたら違っているかも知れないが、同じものが残っていて、それを知っている人と一緒に食べられるのはいいことだ。
ネットには妙なニュースがいっぱい転がっていて、痛いニュースなんて見ているとそのソースも見たくなる。いくつかは教えてgooであるし、読売新聞の発言小町のこともある。時にそんなコーナーの男女・夫婦などのカテゴリーを覗くことがあるがあまりのことにあきれることもある。
そういうカテゴリーだから離婚とか浮気、不倫なんてのも多いが、最近の人たちって本当に相手のことも考えているの?って疑問を持つ。こんなことで離婚を考えているって言う書き込みのほぼ全部が自分にとって都合がいいかどうかだけつらつら書いている。まぁそんなところに書くんだから自分の都合の悪いことは書かないにしても、その書き方でどんな人なのかもわかる。ホントに自分のことしか考えてないように見える。私の見方違いならいいのだが。
ふと周りを見渡してみても似たような状況は多い。子どもの仲良しだったおうちでは、お父さんが単身仕事に行っている間に奥さんは別の人と遊び、時には子どもを連れて一緒に遊んでいてそのまま一家離散。家は荒れ果てたまま残り、男の子は家を捨ててばあちゃんちから田舎の学校へ。娘はどこに行ったかもわからず、この浮気妻が幸せになっているのかどうかは知らない。すぐそばの家では長くお父さんの車がない。お父さんの自転車は奥に押し込められ、元気にあいさつしてくれていた子どもたちは目を合わすこともなくなった。単身長期研修に行っているのかも知れない。ただいつもゴミ出しや買いものに行って(行かされて)いたから、ひょっとして・・と家人は言う。散歩道の家では、お父さんは朝五時に起きて始発で仕事に行き、終電で十二時過ぎて帰ってくる。公務員がそんなに早くから遅くまで職場にいるはず無いだろう。と言うか、いる場所がないだろう。二十年以上、ご飯の片付けは三人で交代でやっていた。四人家族だが、奥さん以外の三人が順番で掃除も洗濯もご飯の片付けもするのだそうだ。おかあさんは何もしない。ご飯は近所のおばあさんが作る。奥さんは自分が寝る時には玄関の灯を消して寝る。旦那さんは奥さんの寝た後に帰って来て、三畳のスペースで寝て、奥さんの寝ている間に出て行く。そんな生活を長く続けていたんだから、どこかに心休まるところを見つけたなら、近所みんなが「良かったね」と言うだろう。浮気してひどいなんていう人は誰もいないと思う。まぁ奥さんは旦那さんは仕事が忙しくて顔もあわさないんだと全く何も考えてない。私なら帰りたくないが、ちゃんと毎日帰ってくるのは旦那さんの優しさなんだろう。
このおつまみ、子どもが中学の時から仲良かった女の子がお土産に買ってきてくれた。その子、ずっと親の借金を払っている。親が滞納した家賃、ガス・水道代、保険料、兄貴が踏み倒した車代、全部この子が被っている。親は苦労だけ作り、にっちもさっちもいかなくなったら「Nちゃんだけが頼りだから」と言ってきたそうだ。もう親子の縁を切ると絶縁してみても、親が大阪でぼろぼろになって働かされているのを見てこの子もつらいのだろう、少し余裕ができて親に会いに行き、その足で京都を巡って帰って来た。そのお土産がこれ。
「京都のだから高かったでしょう」と子どもが言うと、高かった。だけど(今まで食べさせて貰うばかりだったから)、買ってきてあげたかったと言う。よく子どものところに来てご飯を食べさせて貰っていた。そんなこと気にしなくていいのに。
子どもを育てるのは親だ。学校でも社会でも国でもない。親が子どもを育てるのだし、その責任を負わなければならない。それなのに自分のことばかり考える親でいいのか。自分は大切だが、家族は大切じゃないのか。このお土産は少し悲しい味がする。
上の、発言小町や教えてgooに不倫の果てにどうなったかが書いてることもある。奥さんから旦那を奪ってみたが、暫く生活するとあらが見えてきて「別れるべきでしょうか」なんて相談がある。自ら不倫し、相手も平気で家族を裏切る人間なんだから、お互いが似たもの同士。信頼とか相手を考えるなんて人間じゃないんだから所詮そんな人だよ。相手に非を見つける前に自分はどうなのと思うが、それはわからないのだろう。だからそういうことをするとも言えるな。何度やってもうまくいくわけがない。