ちょっとピンぼけ/倉敷界隈

日々の記録。見たり、聞いたり、買ったり、食べたり。

今日の見もの(復興へ、サッカー)

2011年03月31日 20時05分34秒 | 見もの

東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ
がんばろうニッポン! 大阪・長居スタジアム
日本代表 2 - 1 Jリーグ選抜
(日本代表)遠藤、岡崎 (Jリーグ選抜)カズ

久々に泣いた。

サッカーが見たかった。Jリーグができる状態でないこともわかっているし、サッカーなんて娯楽だろう、こう言う時にしていいのかと言う人もいるだろう。それは真摯に受け止めるけど、世界中から色々聞こえてくるサッカーでの支援を目の当たりにして、やはりここでサッカーをしたかったし見たかった。

日本人選手のいないイタリアのチームが日本のために祈ってくれたり、ベルギーでもドイツでもフランスでも横断幕を掲げてくれる。有名選手が復興のために言葉を発してくれ、あちこちからチャリティーマッチの申し出がある。それはクラブチームでもあるし、イタリアやスペ
インなどの代表チームでもある。ベッカムが話してくれる。プラティニが発してくれる。ジーコがチャリティマッチを企画してくれる。そんな中で日本人選手もすべきだと思っていた。
 

前半は主力の日本代表の独断場だった。ザッケローニの戦術を理解したチームの連動性といい選手が集まっていても急造チームとの違いは明らかだったし、長友の切れについていける日本人DFがいないことも事実。得点は2点だが、チームのレベルは違った。特にゴール前の守備の堅さは、まぁ得点は無理だろうという感じだった。その中で始まりの寿人のシュートは素晴らしかった。遠藤のFKが決まった後みんなで喪章を掲げたシーンには感動した。 

後半は日本代表の方がガクンと落ちたのは誰の目にも明らかだったろう。圧巻はカズ。闘莉王がすらすようにして落としたボールに走り込んでのシュートは久々に叫んだし、カズダンスを見て泣いてしまった。ザックが「決められてうれしかったのは初めて」と言ってくれたのも嬉しかった。やはり試合をやって良かったし、見られて良かった。サッカーの神様はベストの演出をしてくれた。点を取った全ての人が最高だった。

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今日の買いもの(パソコンで制作)

2011年03月30日 21時34分06秒 | 買いもの

パソコンで作った色紙、信じられない・・

今日はある仕事で昔からの知り合いの方の家に行かせて貰いました。その方の趣味の話を聞かせてもらって、専門家とは何かというまぁ取材みたいなものだったのですが、途中から私の知らない話になってきて、表装が趣味と言うことでそれを見せてもらいました。

これ、スキャンしてカラープリンターで作ったものだそうですが、家人が「自筆で書いたんじゃないの??」と言うぐらいのできばえ。イヤ信じられない。パソコンにはこんな使い方があったんだ・・。

パソコン掛け軸(表装はご本人作)

これも同様にして作ったもの。趣味の表装は20年近く続けられている腕なのでうまいのは当然にしても、こういうのをちょっと掛けておけるなんてなんといい趣味。表装がしっかりしているのでちょっと見た目には本物とわからない。趣味とは言っても、私のなんかホントに役に立たないただの「趣味」以外の何物でも無いけど、こういうのは本当にいいですなぁ。『コピーだから売ることはできず、自分で作ることと人に差しあげるぐらい』だそうですが、そりゃいただいた人は喜ぶでしょう。ホント、こんなパソコンの使い方、素晴らしいと思います。

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今日の見もの(みきおとミキオ)

2011年03月28日 22時45分36秒 | 見もの

みきおとミキオ 藤子・F・不二雄 デジタルデータ

別にこの作者のマンガが好きな訳ではないのだが、この本は読んでみようかと思った。と言うのは、自分のよく見ているブログの作者が最近読んだと書いていて、自分も読んでみようかと思ったわけだ。最近は本の保管が面倒になったので多くはデジタルデータ。この本も例外ではない。私はページをめくって読むのが(それもベッドに寝転がって)好きなのだが、それを椅子に座ってパソコン画面で読むのはどうもイマイチだ。まぁ全一巻だから我慢できた。5巻以上になったらやはり本を買うだろう。手軽とは言え、デジタルで買うのはやはりイヤだなぁ。

『小学生のみきおの家で変なことが頻発していた。物が無くなるのだ。そんな時、丸い毛むくじゃらの何かを見つけた。それを追いかけて洞窟に入っていくとそこでタイムトンネルに出くわす。1974年から2074年に行き来できることがわかった。あちらの世界にはみきおそっくりのミキオがいて、お互いに一日入れ替わって生活を楽しむ・・。』そんな話が18話。それで一巻が終わり。どうやら二巻へと続く予定だったらしいがそのまま終わってしまった。自分のとは違うが、19話入っている本もあるようだ。マニアならそちらを買うといい。

読んで気になることもいくつか。100年後の世界には自然と呼べる物はほとんど残ってはしなくて、昆虫館に行ってやっと昆虫を見ることができる。そこには土もあるが、普段の生活では土にも木にも生き物にも触れることはできない。人工的な道路に偽物の木、プラスチックの緑と高度な科学。風邪の菌もなくなったらしい。空を飛べる機械があったり月に旅行できるなど、科学文明は進歩しているのだが、人はもう自力で計算すらできなくなった。それは機械でするもの。紙と九九で答えを出すことはできない。筋肉は萎え、20世紀のみきおは超人的筋力を持っていることになる。機械に頼った結果はこんなものか・・。

いま東日本が自然の力で壊滅的被害を被った時、電気、ガス、ガソリン・・がなければ人が生きていくことさえままならなくなっている。それはきっと私も同じ。縄文人なら生きるたくましさを持っていたかも知れないが、今の私たちは誰もが持っていないだろう。文明とは人間という生き物から生物的強さを奪うものなのかも知れない。そんなことを考えた。

今の人間の強さがどうであれ困っている友人を助けるのは人としての使命だ。できることは少ないかも知れないが、いま自分にできることを考えている。勇敢に作業を続けてくださっている方たちのためにも、どうにか原発の心配が無くなることを祈る。それがなくなったら復興に力が注げるだろうから。無能な官邸、役に立たない政府の時にこんな大災害が起こるとは。パフォーマンスだけの民主党は害でしかない。これは間違いなく人災だ。唯一がんばっているのは枝野首相だけか。菅?あれはただのデストロイヤーだ。

ランク:是非お買い上げください。本屋にはないかもね。通販がいいだろう。

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今日の買いもの(ペン置き・他)

2011年03月27日 21時36分56秒 | 買いもの

ペン置き(290円)、ペンケース(290円) ニトリ

こういうペン置きが欲しかった。本当は革製の高級品が良いのだろうけど、高すぎることと手近に見当たらなかったから選択の余地もなかった。これは合成皮革だがまぁまぁいいものだ。ニトリは確かにお値段以上の物がある。実は職場では百円ショップのセリアの物を使っている。布製で当然ボロだが、これより細く長いから有り難い面もある。なんと言っても値段が値段だから惜しげがないしね。

赤色のシャープペン、赤芯(0.5mm)
セーラーの赤カートリッジ(420円)、消しゴム うさぎや

セーラーの赤インクカートリッジが欲しかった。もう一つ欲しかったのはシャーペンみたいにかちかちするタイプの消しゴム。これよりも高級品があるのだが、太くて長く使えるからこの程度のが良かった。倉敷うさぎやの方がこの手の消しゴムは品揃えがいい。岡山うさぎやにはもっと高級品ばかりがぶら下がっていた。

PARKER ジョッター フライター ボールペン 1,114円 アマゾン通販

油性のボールペンを買うとしたら何がいいかと友人に尋ねた。彼は文具オタクを自称していてとても詳しい。いいのは○○の××と教えてくれるのだが、そういう使い捨てのプラスティック製品ではなく、金属製か少し見栄えのいい物、人前に出して高級でなくてもあまり安っぽくない程度の物と限定すると「パーカーでいいんじゃない?」と言う。ブランドイメージもいいし、なんと言っても私たち程度の田舎でも換えインクが手に入りやすい。金額的にもリーズナブルだし。

確かにそうだ。いま自分が使っているパーカーは軸の太いので、それだと服の内ポケットの小さなペンポケットに入れにくいし、無理に入れるともこもこする。じゃあ少し細め(と言っても普通の太さだが)で、長さもさほどないのが良いだろう。で、選んだのがこれ。古くからある伝統的なやつ。こういう長く続いている物は好きだ。本当は手にとってみたら良いのだろうが、アマゾンなら届けてくれて送料も無しなのでそこにした。今見てみるともっと安いところもあったが、送料を含めると割高。アマゾン自身は売り切れていた。私のせいかもね。

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今日の買いもの(ザーサイ)

2011年03月26日 10時22分41秒 | 買いもの

ザーサイ 640円 倉敷天満屋(たぶん特別イベント)

これには伏線がある。最近はあまりTVを見ていない。仕事が忙しいのと身体がついていけないこと、見たい番組がないこと、のせいだ。それでも一日に一度ぐらいはTVをつける。その時にたまたま桃屋の搾菜のことをやっていた。私は瓶詰めのおかずを買うことはほとんど無い。観光地などの手作り製品ならともかく、大手の製品を買うことはない。だけどザーサイが食べたい方が先に立ち、家人に桃屋の搾菜を買ってきてと頼んだ。そんな折、たまたま行った店の地下で大ぶりの容器に入っていたザーサイを売っていた。多すぎるなと言うぐらいだったけどいいタイミングだったので買うことにした。あれから毎日少しずつ食べている。美味しいのだが、昔の記憶にはなかなか勝てない。

ザーサイなんてものは大人になるまで全く知らなかった。大学生のある時、福田が「紀伊國屋の地下の中華料理屋の中丼(中華どんぶり)がすごく美味しい」から食べに行こうと誘った。貧乏学生にとって1000円もする昼食なんて敷居が高い。それでもまぁ行ってみようかと出かけた。その中華丼は大きなどんぶりになみなみと注がれた逸品で、確かに美味しかった。それ以降も一人でも何度か行ったぐらいだ。その店でご飯ものを頼むとお冷やと一緒に出てきたのがこのザーサイ。小さな皿に少しだけ入れてあって、福田は「これもめちゃくちゃ美味しいだろ」と絶賛していた。私は漬け物系が好きではなくて見ただけでご勘弁をと言う雰囲気だったのだが、その場の様子から食べざるを得なくなり口に入れた。うん、これはいい。それ以来中華店ではよく頼んでいた。家人と結婚する前にも大学近辺の中華料理屋で持ち帰りを頼んでいたぐらいだ。そのザーサイも最近はとんと食べなくなっていた。TVで見ていて、久しぶりに食べてみたくなった。量を食べるものではないから、もう数日間は楽しめそうだ。

同じくうどんも久々に食べてみたくなった。それも同じTVで、「パリでうどん店がはやっている」ことをしていたからだ。

若い時は天ぷらうどんとか肉うどんを食べていたが、今は素うどんがいい。入っていてもわかめや揚げぐらいでいい。倉敷で有名なぶっかけうどんに行き、ぶっかけではなく普通の汁の素うどんを頼んだ。それにトッピングで揚げを入れキツネに。今の自分にはこれで十分だ。

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今日の買いもの(プロじゃない)

2011年03月24日 20時21分27秒 | 買いもの

ダックスのボールペン(セーラー万年筆) 5250円 倉敷天満屋

家人はダックスを気に入っていて、買ってくれた財布もカバンもペンケースも全てここの製品だった。ボールペンが欲しかったんだけど、セーラー万年筆のHPを見ていたら同社がダックスのペンを売っていることを見つけ、じゃあどうせ買うならこれにしようかと思っていた。家人と昼食にうどんを食べに行っていた時にそのことを言うと、(出てきた)ついでだから天満屋で見てみましょうと言う。今すぐ欲しいわけじゃないんだけどと思ったのだが、彼女はすっかりその気になっていたのでまぁ行ってみるかと足を伸ばした。

店を覗くとなんと現物が目の前にあった。HPでは新製品と書いてあったのでないだろうと高をくくっていたし、先にも書いたけど今すぐ欲しいと言うほどではなかったのでちょっと驚いた。彼女は買う態勢に入っていて、これも縁かと私も買う気になったのだが、一緒に替え芯を買っておきたかった。

セーラーのHPを見ていたのには理由がある。ペンは別にウォーターマンでもモンブランでもシェーファーでも良かった。実際昔使っていたボールペンはシェーファーだったから。しかし困るのは替え芯。外国製は手に入りにくく、高価なものも多い。それが面倒だった。万年筆はコンバーターで吸い上げて瓶インクを使えばいいけどボールペンはそういうわけにいかないから。セーラーならどこでも簡単に、ついでに安価に手に入るだろう。HPを見た時に(これのじゃなかったかも知れないけど)1本300円ぐらいと見ていたので、これならいいかなと思ったわけだ。

と言うことで一緒に替え芯も買った。店の人に替え芯もありますか?と聞くとあるという。一本いくらかというと500円(+税)だという。あれっ高いなぁと思ったけど、先述のようにこの機種の替え芯を確認してなかったので、まぁこんなものかとも思った。外国製なら1000円するから安いものだと思った。その二本が下の黒い筒だ。そして地下でザーサイを買って帰宅した。

帰宅してからも何か心に引っかかるものがあったので、1時間ぐらい経ってからネットを見てみた。アマゾンでは替え芯が105円。文具専門店では90円ぐらい。こりゃおかしい。セーラーのHPで調べても明らかに替え芯の型番が違う。大きさもおかしい。しかしこれは天満屋という大店のペン専門コーナーの店員が売ったものだ。さらに彼女はカタログのような本を見てもいた。それでこれ??何度も色々のページで見てみたがやはりおかしい。結局家人が電話して交換した。店員は私が印刷して家人に持たせたHPの情報を「すみませんが見せていただけませんか」と確認してやっとわかったらしい。私はとてもがっくりした。

正直、天満屋の店員の評判は良くない。岡山本店もここも「偉そうでつんけんしていてお高くとまっている」と多くの人が言っている。だから天満屋には行かないと言う言葉を聞くこともある。それが本当か偏見かは知らないが、それを名門店のプライドととる向きもあるだろう。そうなのかも知れない。しかし自分の売っている商品の知識がないのは店員として情けない。一体ここの店の社員養成システムはどうなったいるのか。これを一社員の間違いとか知識のなさ、あるいは人間的な一瞬の間違いと切り捨てるなら、もうこの会社(店)には未練は無いだろう。ホントにもうここで買うことはない。天満屋はちゃんと職員研修をすべきだ。プロとしての知識を持ってないような人に客の応対をさせるようではいけない。これを読んでいる天満屋関係者の方はいらっしゃいませんか。是非何が起こったのか解説してください。一人の店員に原因を押しつけるようなことはしないでね。お待ちしてます。

DAKS オルティード ボールペン
方式:回転式 芯色:油性ブラック ボール径:0.7mm

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今日の見もの(まっ白だ‥。)

2011年03月23日 20時58分43秒 | 見もの

あしたのジョー 最終ページ

私はマンガっ子だ。これ前にも書いたかな。マンガと言っても実は本はあまり読んでいない。サンデーやマガジンに続いてジャンプとチャンピオンが私の子どもの頃に創刊されたんだけど、子どもにとって毎週100円近いお金で週刊誌を買うことなど夢のまた夢であった。せいぜい時々買ってもらって読むか散髪屋の待ち時間に読むかぐらいだった。もちろん単行本など手に入れることすら考えつかなかった。だから見たものの多くは無料で見られるTVだった。当時はTVでも本でも、およそ絵が描いてあるものは全て「マンガ」という括りだった。TVアニメを見ているとよく、「マンガばっかり見ているとバカになるぞ」と叱られたものだ。親たちも全て「マンガ」と表現していた。

そんなことであしたのジョーのマンガ(本)は見てない。このマンガは私たちよりもう少し上、東大安田講堂に立てこもった世代のマンガだ。それでもさすがに最終回のシーンは知っていた。でも正確にあの言葉がわからなかった。私の記憶では、『燃えつきた‥。まっ白だ‥‥。』かなと思ったのだが、正しくはどうなのだろうかと本を調べた。

燃えたよ‥。
まっ白に‥燃えつきた‥。
まっ白な灰に‥‥。

セリフは最後から少し前にあった。ゴングが鳴って、おっちゃんにこうつぶやくように話した。そうか、そうだったのか。これで肩の荷が下りた気がする。私もホッとした。これでいい、これを使おう。燃えつきたよ。

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今日の見もの(睡魔のいる夏)

2011年03月23日 19時10分01秒 | 見もの

倉敷市立図書館で借りた本 佇むひと/筒井康隆

先日のピアノ協奏曲1番を借りに行ったついでに借りてきた本たち。筒井康隆ばかり数冊借りたのだが、その中で気に入った本を紹介しよう。

一番印象に残っているのは左側の佇むひと。20編ばかりの短編ばかりを集めた本で、リリカル短編集と書いてある。一部の話は読んだことがあったので、彼の発表した短編のなかでそのリリカルなる表現にあったものを集めて再編した本なのだろう。興味深い話を書いてみると、

  1. 佇むひと
    小説家の私が公園に散歩に行く。そこには犬柱が立っている。パンを持ってきてやれば良かったなと思った。きっともう少ししたら立派なけん(木へんに犬)の木になるだろう・・。今の時代、ささやかな批判をした人はみんな・・。ぞっとする話
  2. 睡魔のいる夏
    工場を退社した私は空に一片の雲のような煙のようなものを見つけた。あれ何ですかねぇ。さぁ花火でも打ち上げたんじゃないの。仕事あがりのビールを飲んだ私は眠くなってきた。イヤ自分だけではない。友人も同じだ。ベンチに腰掛けている人も・・。いや彼は死んでいる。そうか、いつかこうなると思っていた。そうなったらこの工場は真っ先に・・・。いま読むとよけい怖くなる話。勧めていいかどうか・・。
  3. 母子像
    猿の玩具を買って帰った。何の変哲もない、猿がシンバルを叩くやつだ。ただそれだけ白いやつだった。猿のアルビノだな。7ヶ月になる息子はそれを気に入っていつも持っていた。仕事帰り、買った店を見たら例の猿のオモチャが一斉に無くなっていた。自宅では母と子どもが消えていた・・。不気味なのか恐怖なのか悲しいのか表現しにくいけど、心から消えてくれない話

同じ短編でも星のショートショートとは違い全て小説の体をなしている。子どもの頃はそれがあまり区別できなかったけど、今となっては星のは読む気にならなくなってきた。こちらはひどく読み応えがある。お勧めです。

懲戒の部屋の方は自選ホラー傑作集と言うことで、お勧めは熊の木本線、顔面崩壊、蟹甲癬など。あらすじを書きたいのだが、読む気が残るように書けそうにないので遠慮しておきますわ。

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今日の買いもの(黒・青・赤)

2011年03月22日 17時46分58秒 | 買いもの

セーラーの万年筆 1万円ぐらい プレゼント イオン倉敷

家人が突然これをくれた。先日からものを書く時はインクを使っているのだが、特にこれ以上買いたいと言うほどではなかった。それに私にはどうしてもぬぐい去れない記憶があって、それは子どもの時に初めて使った万年筆の記憶なのだが、「万年筆=持ち歩くとインク漏れしてぐちゃぐちゃになる」というものだった。

その最初の万年筆というのは当時みんなが買っていた本のおまけだったと記憶している。

小学校を卒業するとみんな中一時代(旺文社)か中一コース(学研)のどちらかを定期購読した。人気はコースの方だったが、私は偏屈なので中一時代を買った。確かその最初の付録かまたは定期購読のプレゼントで万年筆がついていたのだと思う。当時万年筆を持つことは大人だった。そんな意味合いもこの付録にはあったのだろう。

嬉しかった私は、カートリッジインクを入れ、ペンを胸に挿して持ち歩いていた。ある時、おばさんがひとこと書いてくれるというのでそのペンのキャップを抜いた。そうしたらインクが盛大に飛び散った。安物だからその程度だったのかも知れない。だけど私はすごくショックだった。もう万年筆なんか使わないと思った。

大学に行き、レポートはインクで書かないといけないといわれ、父にもらったシェーファーで書いた。さすがにボテることはなかった。それでも万年筆を持ち歩こうとは思わなかった。あくまで自宅で書く時だけ使用していた。

そんなことがあって、今でもペンを持ち歩こうとは思わない。持ち歩くのはボールペンと決めている。そんなボールペンは100円ので十分だし、300円も出せば上を向いても書ける圧力入り特殊ボールペンさえある。書きやすさも抜群だ。他に何も必要ない。

とそれはわかっているのだが、やはり高級感のあるのも必要だ。この歳になって人前に出す時にはそれなりのものが必要だ。だから家人に言っておいた。

「イオンに行くなら(そんな少し高級な)ボールペンを見てきて」

家人にはちょっとしたお金が入ったようで、そのお裾分けをしたかったらしい。帰るとプレゼントの箱を渡されてどうぞという。ペンって好みがあるから買うなら一緒に行きたかったし、今日は見てくるだけ(いいのがあるかとか値段の程度とか)で良かったのにと開けてみたら万年筆だった。いつもの彼女の勘違いに苦笑した。

ありがとうといって書いてみると、ものすごく書き心地がいい。シェーファーやウォーターマンの方が遙かに高いのだが、書き心地はこれには全くかなわない。太めの線のせいもあってとにかく滑るように書ける。こんな書き心地はなかなか手に入らないだろう。ペン先もとてもきれいで、私の全てのペンの中でも一番気に入りそうだ。高級品との違いは表面の仕上げや手に持った時の重さ、存在感かな。その辺は仕方ないだろうが、書き心地は他を圧倒しているのだからさすが国産品と唸ってしまった。

昔のトラウマを払拭するためにもカバンに入れて持ち歩いてみた。さすがに全く問題ない。だけど心にはやはり不安が残っている(笑)。

ペリカンの子ども用(持ち方矯正用)万年筆
ペンが1500円ぐらい、コンバーターが60
0円ぐらい

これは、『ペリカーノJr - Pelikan Pelikano Junior - 』というやつで、ドイツのペリカンの万年筆だ。『ペリカン社が子供向けに、万年筆というものの使い方を覚えてもらうために開発したモデル、自然に正しい持ち方ができるように軸に面を付けている』のだそうだ。さらさらと流れ出るように太めのインクが出て、引っかかることもなく使いやすい。家人は細い線が好きなようだが、私はこれぐらいの太さがいい。芥川の自筆の原稿を見たことがあるが、作家さんたちが原稿用紙に書き付けている線と同じぐらいの太さといったら理解できるだろうか。私も細い線の字が好きだった時期もあったが、インクが少なくて引っかかるような感覚がどうしても出てきてしまうことと、書いた気がしないから今は好きではない。と言うか、そんな細い字なら極細ボールペンかシャープペンでいい。何もインクを使って必要は無いと思っているからだ。

一番いいのは値段かな。職場ではぞんざいに扱うことも多いし、これなら壊れても惜しげがない。インクを買いに行くのが面倒だから、コンバーター(スポイトみたいに吸い上げるやつ)を同時に買った。赤のペンには赤インク、写真にはないが青のやつにはロイヤルブルーインク、冒頭の写真のには黒インクを入れて使い分けている。職場にはもうこれ以上必要は無くなった。満足している。

話は変わるが、田舎ではなかなかこういう文具が手に入らない。おかげでネット購入を使ったのだが、600円のインクに送料が380円(関東地区)なんてのが多く、とても買う気にならなかった。ところがこのは送料込みだったので、少し割高だったが送料を含めるとずいぶん安かったのでこちらで買った。うさぎやで直に買うよりも全部で1000円以上も安かった。有り難い話だ。

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今日の見もの(サティ)

2011年03月21日 10時48分31秒 | 見もの

BS朝日開局10周年記念番組
エリック・サティの世界 2011/03/20 2時間特番

サティの音楽は自分にはわからない。良いと思えない。

こう書くと大変多いサティ・ファンの反感を買うだろうけど、本当に私にはサティの音楽の魅力がわからない。BGMや物憂げな午後にカフェで聴くのもごめん被りたい。それでも、多くの人を惹きつけ、CMに曲が使われ、本が出版されるのだから、私の感覚がずれているのだろう。そう思ってこの特番を録画した。最近音楽番組に凝っていることと、民放BSが10周年を迎え特番が作られているのも理由だった。

番組HPから転載してみると、

『誰もが一度は耳にしたことがある、癒しのメロディ、エリックサティの音楽。サティは、その穏やかな曲調とは裏腹に、さまざまな奇行や激しい行動で異端児として扱われた“早すぎた天才作曲家”でした。女優・成海璃子がフランスを訪ね、数々の名曲を残した天才音楽家の数奇な人生をたどります。』

であり、サティの略歴は

『エリック・アルフレッド・レスリ・サティ(1866年~1925年)、フランスの作曲家。

「音楽界の異端児」「音楽界の変わり者」などと称されるが、西洋音楽の伝統に大きなくさびを打ち込んだ革新者とみなされている。印象主義の大作曲家たち、ドビュッシーもラヴェルも、その多くの作曲技法はサティによって学んだと公言している。西洋音楽史上、もっとも重要な人物の一人。

パリ音楽院在学中にピアノ小品「ジムノペディ」「グノシェンヌ」などを発表。芸術酒場「黒猫」に集う芸術家の一人となり、コクトーやピカソらと交流。同じメロディーを840回繰り返す手法を用いた「ヴァクサシオン」、現代の環境音楽の原点ともいうべき「家具の音楽」なども書いた。

また「官僚的なソナチネ」「犬のためぶよぶよとした前奏曲」「冷たい小品」「梨の形をした3つの小品」「干からびた胎児」といったように、作品に奇妙な題名をつけたことでも知られている。

私生活では音楽学校を喧嘩してやめるほど、気難しく人づきあいが苦手だった。アパートに引きこもり宗教家を目指した時代もあったが、39歳で一念発起、音楽学校に入り作曲法の理論を学び直した。ジャン・コクトーやピカソとコラボレーションをした革新的な舞台「パラード」は、スキャンダルな事件とも言われた。享年60歳。』

と言う人物だ。

話戻って、番組とサティの音楽だが、

教会音楽に幼い頃に接していたこととか、東洋的な「間」があるとか色々出てきたのだが、それを聞いたからといって彼の音楽に傾倒する気分にはなれなかった。番組の構成も、若い女の子があちこちの町を見て歩き、食べたり飲んだりして、音楽家を掘り下げたいのか音楽を掘り下げたいのか、きれいな映像で目を楽しませたいのか散漫だ。これなら無理して2時間特番にせず1時間の世界不思議発見のような番組で十分だったのではないだろうか。逆に、このだらだら感がゆったりした気分でリラックスして見られることにもなった。真剣さはないが、ギスギス感もなかった。

今も彼の曲を聴きながら書いている。聞き終わっての充実感も達成感もない。晴れやかな気分はうち沈み、憂鬱とか退廃的な気分がする。もし私が後ろ向きになっていたら、その気分に合っているのかも知れない。

ではどうして多くの人がサティを好むのだろうか。何十年も前に買ったクラシックのススメのような本(クラシック好きの珈琲店オーナーの本)にも「○○な気分の時にはサティはいかが」のように書いてある。私はますます混乱する。

ひょっとしたらこれが「向き・不向き」なのだろうか。確かに人にはそれはある。

おまけ:彼が愛し、半年後に仲違いして別れたシュザンヌ・ヴァラドンの若い時のモデル写真が出てきたが、こりゃ素晴らしい。あれなら多くの人が夢中になるはずだ。そして私も、あんな写真が撮ってみたい。もしモデルになってくれる人がいたら今の自分なら撮れそうにも思っている。5,6年前までは撮れないどころか、撮る気にさえならなかったのだけれどね。残念だがモデルになってくれる人を見つけるのはかなわないだろう。

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