日本のニュースでも報じられていたので、ご存知の方もいるかと思いますが…
金曜日から土曜日にかけての夜中、1時半ごろ ブラジル海岸部北部パラ州で橋の一部が川に落ちる事故がありました。
事故が起こったのは、アカラ河の支流 モジュ河にかかる橋。
パラ州の州都ベレンから近郊の街アカラを結ぶ幹線道路をつなぐ橋です。
夜の暗闇の中、橋脚部分に船が衝突、その衝撃で橋脚が折れ 全長868mの中央部分がそっくり落下しました。
事故当時、2台の車が落下した部分を渡っていたとみられ、近くの住民が「Socorro!助けてくれ!」という叫び声を聞いたそうです。
州当局は土曜日朝から被害にあったと思われる人たちの救助に当たっていますが、手掛かりは得られていません。
川幅が800m以上ですし、橋の部分の高さが23mということですから、捜索には潜水士も参加しているそうですが、被害者の発見はなかなか難しいようです。
今回の事故、直接の原因は船が橋脚にぶつかったことですが、橋の強度管理について以前から問題があるといわれていて、今年一月に行われた調査でも特に橋げた部分の劣化についての注意があったということです。
モジュ河にかかる橋では、5年前にも上流部分で同じような事故が起こっています。
同じような事故が繰り返されていることに関して、州と橋のある町に対して管理責任を問う声が上がっています。
また、衝突した船はデンデヤシの油を搾った後の廃棄部分を運ぶ船で、正式な運航許可書を持っていない船だそうです。
ブラジルには河に架かる橋、海に架かる橋、大きな橋がたくさんあります。
中には強度などの管理に関して「本当に大丈夫?」って疑問を持つようなところもたくさんあります。
実際に、近年 サンパウロでも同時期に2か所で「橋(陸橋?)」の崩壊がありましたし、ブラジリアでも立体交差の橋部分がそっくり落ちる事故がありました。
新しいものの建設は人目をひき、アピール力も大きいですが、その後の維持管理が本当は一番大きな力を入れるべき仕事ではないかと思います。