初の地下鉄ワンセグ、年内に専用放送局実験
総務省が、地下鉄の駅や車両内で視聴できる全国初の「地下ワンセグ(携帯電話向け地上デジタル放送)」の専用放送局を計画している都内の広告会社に対し、放送用電波の割り当てを検討していることが24日、明らかになった。
現在のワンセグ放送は電波が届かないため地下では視聴できないが、総務省は「地下ワンセグ」が災害時にも役立つと判断し、7月にも電波の割り当てを決める方針だ。
事業を計画しているのは、駅や電車内などの広告を手がける「NKB」(東京都千代田区)。同じグループ内で飲食店情報サイト「ぐるなび」を運営している。
年内に都内の一部地下鉄などで実証実験を行ったうえで、早ければ来年にも首都圏などで本格的な放送を始める計画だ。
地下鉄の駅構内や周辺の地下街、運行中の車両内などで視聴できるようになる。普段はニュースや天気予報、地域のイベント情報などを放送し、電車の遅れや地震などの災害時には関連情報を伝える。ドラマやバラエティー番組などについても、放送を望む声が多ければ、テレビ局から提供を受けることを検討する方針だ。
地下鉄利用者は災害時に電話が殺到して携帯電話がつながりにくくなっても、「地下ワンセグ」で最新の情報が得られるようになる。
2. 3Dテレビ、発売スタート PR映像に人だかり
白黒からカラーへ、標準画質からハイビジョンへ、に匹敵する「テレビの革命」となるのか-。23日、パナソニックから発売された初の国産3D(3次元立体映像)対応テレビが店頭に並んだ。市販ソフトも番組もまだ出そろわない中での発売。その日、街の中ではどんな映像が「飛び出した」のか? 番組を送り出す側の心境は?
「3Dテレビのある現場」を歩いてみた。
【池袋】
「ヤマダ電機LABI1 日本総本店 池袋」の3Dテレビ売り場。女子高生もオジサンも、次々と据え置きの眼鏡をのぞいていく。
3Dテレビの一番のPR方法は、実際に見てもらうこと。でも、素朴な疑問が浮かぶ。「3D番組もソフトもまだないのに、何を流すの?」
実は、パナソニックが家電店でのデモ用に映像集を用意している。グランドキャニオンの空撮、沖縄の海中映像、「鉄腕アトム」のハリウッドリメーク版CGアニメ、手書き風アニメ「ヒピラくん」、ゴルフの石川遼選手のバンカーショット、ビーチバレー、熱気球など、各ジャンルから十数種類で、何をどれだけ流すかは各販売店の選択に委ねられている。
同店でも、これらの映像が流れていた。一つ一つは短いので、三十分ほどで全映像が一巡する。
二十一日から先行販売していた同店。売り場の担当者は「スポーツやアニメーションが、色や臨場感を3Dで感じ取りやすいので、見ていただきたいです」とPR。
【有楽町】
ビックカメラ有楽町店でもパナソニックのデモ映像が流れていた。「混雑時はお一人さま三分のご視聴でお願いします」というのぼりがあり、3Dテレビの前で見る人が列をつくった。
同店ビジュアルコーナー主任の関口篤さんは「ゴムボートの水しぶきや石川遼選手のバンカーショットなど、見ている人に向かってくる映像に驚かれる方が多い。びっくりされて後ろに下がるお客さまもいます」と3Dの“威力”を説明。「二十一日からの先行展示が報道され、問い合わせや来客が増えている。事前予約も通常の新製品に比べ、多かった」と手応えを語る。
デモ映像には、オフロードを走る車も。来店していた主婦(48)は「車が走ってきて、目の前で急ブレーキをかける映像が迫力があった。いずれは欲しいけど、まだ値段が高いですね」と話していた。
【西荻窪】
ケーブルテレビ「JCOM」のジェイコムショップ各店では、「3D体験イベント」が始まった。
西荻窪駅前店を訪ねると、目に飛び込んできたのは、映画「アバター」のPR映像。3D映画の代名詞となった作品で、「あれが家で見られるのか」とインパクトは大きく、期待が膨らんだが、3Dのブルーレイは未発売だ。
ジェイコムショップの店頭で流れているのは、家電量販店で見られるデモ映像とはまた別で、韓流スターの「クォン・サンウ ファンミーティング」やグラビアアイドル・滝沢乃南のプロモーション映像など、「JCOMオンデマンド」で無料配信中の3D番組を試し見できる。
「この土日、そしてゴールデンウイークは3Dで盛り上げていきたい」と辻健二郎店長。
【フジテレビNEXT】
スカパー!の「フジテレビNEXT」は、この日午後七時から初の3D番組となる「アリス」の東京ドーム公演をオンエア。五十年のフジテレビの歴史上初めての挑戦。刻々と放送時間が近づく中、ペイTV運営部の手塚久部長は、都内のある家電店のテレビ売り場で「その瞬間」をソワソワ、ウキウキしながら待っていた。
午後七時。日本初の3DCMに続いて谷村新司らアリスの三人が飛び出すと、3D眼鏡の下の手塚部長の顔に無邪気な笑みが広がった。「おおっ」「おおっ」と二度繰り返し、親指をグッと立て「グッド!」のサイン。
「うれしいですね。こうやって一般のお客さまが大勢いる中で見ると、『本当に放送したんだ』って感じます。地上波では難しいが、CSとしては積極的に3D番組を届けていきたいです」
総務省が、地下鉄の駅や車両内で視聴できる全国初の「地下ワンセグ(携帯電話向け地上デジタル放送)」の専用放送局を計画している都内の広告会社に対し、放送用電波の割り当てを検討していることが24日、明らかになった。
現在のワンセグ放送は電波が届かないため地下では視聴できないが、総務省は「地下ワンセグ」が災害時にも役立つと判断し、7月にも電波の割り当てを決める方針だ。
事業を計画しているのは、駅や電車内などの広告を手がける「NKB」(東京都千代田区)。同じグループ内で飲食店情報サイト「ぐるなび」を運営している。
年内に都内の一部地下鉄などで実証実験を行ったうえで、早ければ来年にも首都圏などで本格的な放送を始める計画だ。
地下鉄の駅構内や周辺の地下街、運行中の車両内などで視聴できるようになる。普段はニュースや天気予報、地域のイベント情報などを放送し、電車の遅れや地震などの災害時には関連情報を伝える。ドラマやバラエティー番組などについても、放送を望む声が多ければ、テレビ局から提供を受けることを検討する方針だ。
地下鉄利用者は災害時に電話が殺到して携帯電話がつながりにくくなっても、「地下ワンセグ」で最新の情報が得られるようになる。
2. 3Dテレビ、発売スタート PR映像に人だかり
白黒からカラーへ、標準画質からハイビジョンへ、に匹敵する「テレビの革命」となるのか-。23日、パナソニックから発売された初の国産3D(3次元立体映像)対応テレビが店頭に並んだ。市販ソフトも番組もまだ出そろわない中での発売。その日、街の中ではどんな映像が「飛び出した」のか? 番組を送り出す側の心境は?
「3Dテレビのある現場」を歩いてみた。
【池袋】
「ヤマダ電機LABI1 日本総本店 池袋」の3Dテレビ売り場。女子高生もオジサンも、次々と据え置きの眼鏡をのぞいていく。
3Dテレビの一番のPR方法は、実際に見てもらうこと。でも、素朴な疑問が浮かぶ。「3D番組もソフトもまだないのに、何を流すの?」
実は、パナソニックが家電店でのデモ用に映像集を用意している。グランドキャニオンの空撮、沖縄の海中映像、「鉄腕アトム」のハリウッドリメーク版CGアニメ、手書き風アニメ「ヒピラくん」、ゴルフの石川遼選手のバンカーショット、ビーチバレー、熱気球など、各ジャンルから十数種類で、何をどれだけ流すかは各販売店の選択に委ねられている。
同店でも、これらの映像が流れていた。一つ一つは短いので、三十分ほどで全映像が一巡する。
二十一日から先行販売していた同店。売り場の担当者は「スポーツやアニメーションが、色や臨場感を3Dで感じ取りやすいので、見ていただきたいです」とPR。
【有楽町】
ビックカメラ有楽町店でもパナソニックのデモ映像が流れていた。「混雑時はお一人さま三分のご視聴でお願いします」というのぼりがあり、3Dテレビの前で見る人が列をつくった。
同店ビジュアルコーナー主任の関口篤さんは「ゴムボートの水しぶきや石川遼選手のバンカーショットなど、見ている人に向かってくる映像に驚かれる方が多い。びっくりされて後ろに下がるお客さまもいます」と3Dの“威力”を説明。「二十一日からの先行展示が報道され、問い合わせや来客が増えている。事前予約も通常の新製品に比べ、多かった」と手応えを語る。
デモ映像には、オフロードを走る車も。来店していた主婦(48)は「車が走ってきて、目の前で急ブレーキをかける映像が迫力があった。いずれは欲しいけど、まだ値段が高いですね」と話していた。
【西荻窪】
ケーブルテレビ「JCOM」のジェイコムショップ各店では、「3D体験イベント」が始まった。
西荻窪駅前店を訪ねると、目に飛び込んできたのは、映画「アバター」のPR映像。3D映画の代名詞となった作品で、「あれが家で見られるのか」とインパクトは大きく、期待が膨らんだが、3Dのブルーレイは未発売だ。
ジェイコムショップの店頭で流れているのは、家電量販店で見られるデモ映像とはまた別で、韓流スターの「クォン・サンウ ファンミーティング」やグラビアアイドル・滝沢乃南のプロモーション映像など、「JCOMオンデマンド」で無料配信中の3D番組を試し見できる。
「この土日、そしてゴールデンウイークは3Dで盛り上げていきたい」と辻健二郎店長。
【フジテレビNEXT】
スカパー!の「フジテレビNEXT」は、この日午後七時から初の3D番組となる「アリス」の東京ドーム公演をオンエア。五十年のフジテレビの歴史上初めての挑戦。刻々と放送時間が近づく中、ペイTV運営部の手塚久部長は、都内のある家電店のテレビ売り場で「その瞬間」をソワソワ、ウキウキしながら待っていた。
午後七時。日本初の3DCMに続いて谷村新司らアリスの三人が飛び出すと、3D眼鏡の下の手塚部長の顔に無邪気な笑みが広がった。「おおっ」「おおっ」と二度繰り返し、親指をグッと立て「グッド!」のサイン。
「うれしいですね。こうやって一般のお客さまが大勢いる中で見ると、『本当に放送したんだ』って感じます。地上波では難しいが、CSとしては積極的に3D番組を届けていきたいです」