今日 8月6日は67年目の広島の原爆の日。(写真は昨年9月 山陰山陽旅行にて)
黙とう
エノラ・ゲイから人類史上最初の原子爆弾が投下された悲劇は67年たった今も、そしてこれからも終わることがなく、 唯一の被爆国である日本は「非核三原則」とともに核兵器廃絶を誓ってきたのにもかかわらず また新たな悲劇を自ら繰り返してしまった。
被爆の実相や叫びを描いた、「原爆の子」「第五福竜丸」「さくら隊散る」などで知られる新藤兼人監督は
自身の戦争体験と、その思いを 人生最後の作品として、「一枚のハガキ」を完成をさせ、今年5月、100歳で亡くなった。監督の故郷は広島である。
1961年にモスクワ国際映画祭グランプリを受賞し 世界中で上映されたという セリフのない映画で 監督の代表作でもある「裸の島」をこの夏、もう一度観ようと思う。
電気 ガス 水道のない貧しい自給自足の生活の中で 自然と戦いながら 毎日 天秤桶で畑に水を撒く様子は 「一枚のハガキ」のラストシーンと重なる。 人間にとって何が大切で 何が幸せなのかを 現代を生きる 物が豊かでも心が貧しい 私たちの渇いた心に水を注ぐように 人間が生きる真実の姿を教え 静かな感動を与えてくれるのだ。
新藤監督の遺骨は、「裸の島」の舞台となった広島県三原市の 宿祢(すくね)島に一部散骨したそうである。(奥様の乙羽信子さんの遺骨の半分も同島にまかれているそう)
原爆が戦争の武器であるのと同じように 原発もまた より豊かな生活を求める私たち人間の武器であり 平和(豊か)になるためという口実のもと どちらも「死の商人」のビジネスであることに違いはないと思う。 原爆で人間が幸せになるどころか不幸になることを知ったのに 原発で人々が幸せになれるはずがない。 結局人間は欲望のために 長い歴史の中でもいつも同じことを繰り返しているだけなのだ。また 無知であるがゆえに それらの恐ろしさを有事の後になってようやく知る・・・。一人一人がもっと勉強して真実を知らなければならないと思う。
東日本大震災の福島は67年前の広島、長崎である。
今朝 打ち鳴らされた「平和の鐘」が「核兵器廃絶」だけでなく 「核廃絶 脱原発」の平和恒久へ向けて鳴らされなければ ただのセレモニーだけの 偽りの音色になってしまう・・・。 本当の平和の鐘が鳴り響くのはいつのことだろう・・・。オリンピックのアスリートたちの熱い戦いを応援しながら 私たちの子孫のためにも武器(核)のない平和を心から願う・・・。
なでしこジャパン 決勝進出 初メダルおめでとう!
私のヒロシマ ナガサキの関連blog
* ヒロシマナガサキ ~WHITE LIGHT/BLACK RAIN
* 終戦記念日
********旅行記(広島編)************
グランドプリンスホテル広島から美しい瀬戸内海の島々や広島市街を望む
安芸の宮島 厳島神社
坂とお寺の町、尾道 千光寺から 尾道大橋 尾道水道 向島 因島などを望む。大林宣彦監督の映画 尾道3部作(転校生・時をかける少女・さびしんぼう)や、小津安二郎監督の「東京物語」を思い出す。
大林監督映画といえば 以前 臼杵に行った時も 監督作品の「なごり雪」に出会ってしまってびっくりしたことも。。。
旅をするといつも、そこに眠る魂に呼び覚まされ、
心が揺り動かされるような気がする ......