近事変々

思いつくまま、気の向くまま綴る「おとりん」のサイトです。
※表題の「変々」は字面の遊びです。(念のため)

五穀豊穣を祈る伝統行事、北野神社の「田遊び」

2007-02-12 15:19:18 | 民俗・行事
 きのうは地元の氏神様である北野神社において、「田遊び神事」が執り行われた。
「もがり」と呼ばれる神域で太鼓を田に見立てて一年間の農作業を模した仕草が行なわれるもので、国指定の重要無形民俗文化財に指定されてからことしで30年になる。

 毎年この日は肌寒い陽気で有名なのだが、ゆうべも夕方から気温が下がり、風も出てきて演者も見物客も寒さに震えるような夜であった。
暇なので見に行くつもりでいたのだが、寒さがつのって来たので一時は断念して夕食をとっていた。食事を終えたのが7時ちょっと前だったので、かみさんが「まだ7時だよ、行ってくれば・・・」というので、その気になって家を出た。
祭りはちょうどクライマックスにさしかかる前で、境内は見物客でごった返していたが、「田植え」の場面から最後まで見ることができた。

 板橋区の北西部、赤塚・徳丸地区は近年まで広漠とした穀倉地帯で、こうした地域環境と純朴な住民意識にひっそりと守り継がれてきた民族行事「田遊び」がある。
拝殿前に四方の角に青竹を立て、注連縄を張り巡らした、二間四方の「もがり」がその舞台となる。中央に田に見たてた大太鼓を据え、周囲を巡りながら農民の1年間の農耕行事を面白おかしい所作と唱え言葉で現出し、迎えた田の神を楽しませ、農民自身の努力を誓い、順調な農作業と五穀豊饒を祈るものだ。国の重要無形民俗文化財に指定されている。


近藤英一郎・東京の祭り/板橋の田遊び(北野神社) ・・・・・ より引用。


 【「呼び込み」の場面、太郎次と安寿女】






 【「もがり」に並んだ太郎次と安寿女】



 【「稲むら積み」(収穫)の場面)】





 【ユーモラスな人形「よねぼう」】



 【終演直後の境内】




板橋区観光協会/国指定重要無形民俗文化財「田遊び」

クリスマスローズの花は下向きに咲く。

2007-02-09 10:54:50 | 花好きずき
 きょうは晴れてはいるものの、朝のうちはなんとなくぼんやりしたような陽射しである。
 近年にない暖冬とかで2月に入っても雪を見ることができないが、そのせいか、なにやら花の咲くのが少し早いような感じもある。
地植えのクリスマスローズはようやく蕾が見られるようになったばかりだが、鉢植えのものはだいぶ前から花を広げている。
クリスマスローズの花は下向きに咲くのであまり派手さはないが、近くで見るとしっかりした咲き方をしている。







【クリスマスローズ】

・金鳳花(きんぽうげ)科。
・学名 Helleborus niger(クリスマスローズ)
Helleborus orientalis
(レンテンローズ)
Helleborus : ヘレボラス属
niger : 黒色の,黒い
orientalis : 東方の
Helleborus(ヘレボラス)は、ギリシャ語の「地獄」に由来する。
荒れた土地に自生することから。
・いい名前ですねー。
「クリスマスローズ」は、クリスマスの時期に咲く、バラ(ローズ)
に似た花、ということから命名。
多くは2月の節分頃から3月頃の開花だが、クリスマスの時期に咲く
品種もあるらしい。

「レンテンローズ」は、キリスト教のレント(受難節、イースターまでの
 40日間)の頃に咲くためにそう呼ばれる。
季節で言うと2月頃から3月頃まで。

・ヨーロッパ原産。
・花はなぜか下を向くものが多い。(花を雪から守ってるのかな?)
・学名の niger は、地下に横たわる、黒く短い ”根”にちなんだ名前。
 この根は、ヨーロッパでは古くから薬用として利用していたらしい。
・別名 「雪起こし(ゆきおこし)」、
 寒さに強く、冬枯れの大地で雪を 持ち上げて花を咲かせる
 ところから。

(出典:「季節の花300」)

わが家のお稲荷様は「女化稲荷大明神」。

2007-02-07 15:26:09 | 民俗・行事
 5日の月曜日は初午の日であった。立春の翌日というのは滅多にないことではなかろうか。
まだ農家も多いこの地区では初午を祝う風習が残っているし、近くの四葉地区にも稲荷神社がある。
 この日は赤飯を炊き、蛤と油揚げをお供えするのだが、なぜかわが家では小銭も一緒に供えることになっている。たぶん、お賽銭のつもりではないかと思うのだが・・・。
 また、普通のお稲荷様には「正一位稲荷大明神」という幟が立てられるが、これは京都の伏見稲荷大社の祭神を勧請した証で、伏見稲荷と同格の地位であることをあらわすものである。
 わが家のお稲荷様は「女化稲荷大明神」という称号で、父の晩年から染め抜きの幟を立てている。故事来歴を聞いたことはないが、茨城県の龍ヶ崎市に「女化稲荷神社」があり、女化原の「狐の恩返し」伝説があるというので、こちらから勧請したのではないかと思われるのだが、幟以外に何の言い伝えもないし証拠もない。





 
牛久観光協会/女化稲荷神社


【初午】

初午(はつうま)は、2月の最初の午の日。稲荷社の縁日で、雑節の一つとすることがある。

全国で稲荷社の本社である京都の伏見稲荷神社の神が降りた日が和銅4年のこの日であったとされ、全国で稲荷社を祀る。この日を蚕や牛・馬の祭日とする風習もある。江戸時代には、この日に子供が寺子屋へ入門した。

本来は旧暦二月の最初の午の日であるが、現在では新暦2月の最初の午の日とされている。そのため、元々は春先の行事だったのが、冬の一番寒い時期の行事となってしまった。 また今では二月最初の午の日とされるが、古来は、立春以降の最初の午の日に行われていた。

2月の2回目の午の日を二の午(にのうま)、3回目を三の午(さんのうま)と言い、これらの日にも祭礼を行う地方や、二の午もしくは三の午にのみ祭礼を行う地方もある。

初午は、その年の豊作祈願が原型で、それに稲荷信仰が結びついたものである。4月初めの巳の日の菜の花祭りの夜と初午のいづれかに雨が降らないと火に祟られるとか、初午の早い年は火事が多いとかいう俗信もある。


【出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】

立春とは名ばかり、冷たい風が吹いている。

2007-02-04 11:18:56 | 花好きずき
 節分の豆まきを終えて立春を迎えたが、文字通り「春は名のみの風の寒さや・・・」である。
ここのところ雲ひとつない晴天が続き、きょうも青空が広がっているが、吹く風がことのほか冷たい。



 きょうの花は、かみさんが町会婦人部の新年会でもらってきたサイネリアである。
濃いピンク色なのだが、日なたで写した写真で見ると赤に近い花のようにも見える。







【サイネリア】

(シネラリア、富貴菊(ふうきぎく))

・菊科。品種多い。
・学名 Senecio cruentus
Senecio : キオン属
cruentus : 血紅色の
Senecio(セネシオ)は、ラテン語の
「senex(老人)」が語源。
この種の植物に、灰白色または白色の冠毛があることから。
・カナリヤ諸島原産。明治初期に渡来した。
・12月~4月頃に、いろんな色の花が咲く。
・葉はハート形。
・夏越しは難しいとされる。暑さに弱いのかな。
・正式な名前は「シネラリア」だが、
  花屋さんでは「シネラリア」より名前の感触が良い「サイネリア」
  の名で売られていることが多い。
・別名「富貴菊(ふうきぎく)」
   蕗(ふき)のような葉っぱなところから。
   ふき→ふうき、で「富貴」の字があてられたと思われる。

(出典:「季節の花300」)