リフォーム徒然なるままに Reform turezure naru-mamani

我が家のリフォーム日記です。忘れないように記録していきます。参考になれば幸いです。

和のすすめ(55)秋の田の 警報機ほら 気車迎ふ:a ki no ta no ke i ho u ki ho ra ki sha mu ka u

2016-12-14 11:28:24 | Weblog

秋の田の
警報機ほら
気車迎ふ

あきのたの            a ki no ta no
けいほうきほら       ke i ho u ki ho ra
きしゃむかう          ki sha mu ka u





動画の通りなので、説明は不要と思うが、念のため、補足する。


「汽車」と思われた読者の方もおられると思うが、ここでは気車。
汽車は蒸気機関車で、気車はディーゼルカーのこと。

正確には気動車。

気車は、小湊鉄道のキハ204である。


この可愛い2両編成のディーゼルカーを、踏み切りの警報機が迎える。

その警報機の可愛いらしい音と言ったらない。

最近の警報機は、電子音に切り替わっているのに、この踏切の警報機は、鐘を物理的に叩いて出している。

音が優しい。

音が柔らかい。

音が高音まで、シャープ。

ノイズまで綺麗。

まるで、音楽を聴いているようだ。

こんな、柔和な優しい音楽のような警報機の鐘の音に、2両編成のディーゼルカーが迎えられている!

ディーゼルカーがうらやましくなるほどだ。
(⌒-⌒; )

 


 

 

「迎ふ」という言葉は、最初「迎え」と決めたが、ディーゼルカーと警報機の懐かしい感じを出すために、「迎ふ」と旧仮名遣いにした。

文語的な表現をして、動画を見なくても懐かしさが分かるようにした。

成功したかどうか、読者の判断はいかがでしょうか?


 


 

 

この句の最も心をくだいたのは、「ほら」である。

「ほら」は、最初「鳴り」だった。

だが、これでは「警報機」と「鳴り」で音がかぶってしまう。

警報機と言っているのだから、わざわざ鳴りは必要ない。

いろいろ考えた末に「ほら」にした。

日本語では、「ほら」は優しい呼びかけに使う。

ほら、そうでしょう。
ほらね!

のように。

美しい、いい言葉だ。


ここでは、優しい鳴り方をする警報機について、親が子どもに呼びかけるように、


「ほらキハ204が来たでしょう。」

「まるで警報機が優しく鳴って、ディーゼルカーを優しく迎えているようでしょう!」

という意味で「ほら」と表現した。


実際、「親」は尊敬する友人であった。

友人がこの踏切のこの警報機を案内してくれなかったら、この句は出来なかった。

感謝している。


 


 

 

本当にこの警報機の音はいい音で、優しい。

どこかで、聴いたことがあるなと考えて、分かった!

宇多田ヒカルさんの「人魚」だ。

お手持ちの方は、聴き比べてほしい。

本当に優しさがそっくりだ。

そう、宇多田ヒカルさんが、アルバムFantomeの「人魚」の最後で「ほら、ほら」と繰り返している!

あまりにいいフレーズで頭に記憶されていて、その優しい言葉「ほら」が、踏切の警報機の音を聴いて思い出された。

 

 


 

 

最後に、この踏切は、千葉県にある小湊鉄道の光風台駅から、少し上総中野よりのところにある。

しかし、冒頭の動画のように線路に沿った道路と、鉄道の敷地の間に余裕がない。

現地で撮影されたり、警報器の音を聞かれたりする時は、車の走行の妨害やあなた自身に危険が及ばないよう、十分に注意してご鑑賞ください。