丸森町から! 一條己(おさむ)のほっとする丸森

15頭の乳牛と田に30羽の合鴨。畑に特産ヤーコンを作っています。訪れるだけで「ほっとする町」丸森町の様子をつづります。

九月議会が終わりました

2011-09-15 12:16:01 | 日記

今議会は決算議会ですが

一般会計の補正第6号も出され

本年の一般会計は災害復旧等の予算7億1378000円が追加され104屋0275000円になりました。

町の貯金、財政調整基金が1憶65236000円繰り入れされ残高ははこれにより3憶68852137円になりました。

H22年度の決算額は76億97882000円です。

町が提出した財政調整基金の推移は

H20年度末8億46639377円

H21年度末9億16341961円

H22年度末12億98703137円

H23年度末見込み3億68852137円

財政課長の説明では4億円位あれば十分ということで

災害復旧の補助率がアップする見込みで自己負担分が減り

基金は十分間に合うという説明がありました。

 

議会広報に出した一般質問の要約です

質問 安心の町づくり

答え 町は安全な数値

   放射能で影響を受けた「農地の除染の取り組み」「作付する作物の選定」「畜産の振興」の政策は。

 

答え 「除染が必要なほどの数値ではない」「作物の選定は必要ない」「越冬飼料等支援の追加予算を計上する」

 

   町民が自由に利用できる「簡易食材の検査装置」「町の病院に簡易ホールボディカウンター」の設置を。

 

答え 「食材の簡易検査装置を購入する」(1か月ぐらいかかるそうです)「簡易式で5000万円する。ホールボディカウンタの導入は難しい。健康調査の実施を県等に働きかけていく」

 

   町には放射線測定器が数台あるが土日や授業をしている時間は使わないのはもったいない。町づくりセンターごとに区長や希望者に使用方法の講習会を開催して貸出してはどうか。

 

答え 町の放射線測定機は50万円の高額な精密機械であり貸し出しはしな い。教育施設全てに配置してる簡易測定器は無償で借りてるもので、他への貸し出しや目的外使用は認められてない。

 

   何も出ないのが安心で「放射NO」 「ND」シールを貼って安心の町づくりを進めるのは如何か。

 

答え 簡易検査装置では正式な検査は行えないので現時点では考えてない

 


丸森町の全調査地点で放射性ヨウ素、セシウムは不検出でした

2011-09-13 16:42:57 | 日記

やっと安心。こめが食べてもらえます

東日本の農産物は日本の50%人口は60%を占めます

やっと食料が確保できたという気分です

丸森が不検出だったら東日本は大丈夫でしょう

粘土がゼオライトのような鉱物が山が森が自然が

放射能を押さえていてくれたんですね

丸森町管内の米の放射性物質測定結果

すべての地点だ不検出でした

23年産米の出荷、は例年どおりにしてくださいと速報が来ました。


東都生協の考え方。基準について

2011-09-13 16:11:05 | 日記

政府が決定した食品衛生法 の「暫定規制値」は、あくまでも非常時のものであり、

平時の規制値とは同列 には扱えない、「がまん基準」であるという考え方

私達の仲間がコメを出荷している東都生協があります

いつもの年はホタル狩りや田んぼの生き物調査などを1泊の交流事業で行ってますが

今年は震災の影響でできなくていました

でも10月に稲刈り・調整体験、野菜の収穫などの交流をすることになりました

東京の消費者が丸森に来てくれるんです

とても嬉しいです

日本の生協でもっとも放射能対策が進んでいる東都生協はこういう言い方をしています。とても参考になるので引用します。
http://www.tohto-coop.or.jp/news/upload_pdf/upload/(20110707放射線当面の対応チラシNo6.pdf)

「東都生協は、今回の福島第一原発事故にともない政府が決定した食品衛生法 の「暫定規制値」は、あくまでも非常時のものであり、平時の規制値とは同列 には扱えない、「がまん基準」であると理解しています。

現在、「がまん」の許容程度についても専門家の間でも様々な意見が出されています。このような中で、東都生協が独自の残留放射能基準を設定することは、組合員や取引先、社会に誤解や混乱をもたらしかねません。

現状では、政府が発表する残留放射能検査結果(対象地域、品目、検出数値など)をしっかりと確認と分析をおこない、これを活用しながら自主検査を継続し、組合員に対して正確な情報提供をおこなっていくことが大切だと、考えています。」

この「がまん基準」という表現は、まさにそのとおりです。

今、この「がまん基準」から、もっと長い将来を見越した対策に立った本格的な規制値が作られようとしています。

 


秋には25000円台の土壌や野菜を計測できる製品が販売されるそうです

2011-09-07 06:20:57 | 日記

秋には、こういう測定機も出るようなので、また、流れが変わるのかもしれません。

http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201109050010.html
堀場製作所、物質の放射能判定キットを発売-食品や土壌を簡易検査

すぐに安心!食品を自らチェック
2011年9月 4日
http://www.horiba.com/jp/process-environmental/news-events/news/article/15465/

町長に機器の購入等をお願いしてもらちが明きませんでしたが

もう行政に頼らなくても自分の農産物は自分で測れるようになるかもしれませんね

この記事を見て興奮してしまいました


ツバメと百姓

2011-09-06 23:37:30 | 日記

丸森町の稲の葉と茎と穂を測った稲体の調査です

以前発表された土壌調査と照らし合わせると粘土質と砂質などの土壌の状態により稲の吸収率が大きく違います

校庭の除染をする時東北大の石井教授は表面5ミリ位の表土の粘土に90%のセシウムが吸着されていると言ってましたが

ヒマワリなどで除染をしている方の話では一度吸着されたセシウムがまた溶け出すには3年で5%ぐらいだそうですから毎年作付してもそれほどの除染効果は無いそうです

今日の日本農業新聞に宇根豊さんがこんなことを書いています。

「目の前に放射能に汚染された田んぼがある。かろうじて人間はそこで仕事ができるが、収穫しても米の汚染は基準を超えそうだ。

こういう場合には、国民は作付け禁止を支持するだろう。しかし、そこで暮らす百姓は作付けしたいと思う。それはなぜだろうか」

宇根さんはこう問いを投げかけた後に、こんな南相馬市の農家のことを語り始めます。

市内全域で稲作ができなくなってしまった農家は、ある時ツバメが例年のように飛来したのを見ます。

ああ、今年も来たのか・・・と彼は思ったのでしょうね。そして続けて、今年は来ない方が良かったのに・・・とも思ったのかもしれません。

だって、来ても去年のような田んぼの土はないぞ、と。

ツバメは田んぼがないと巣が作れません。田んぼの床土は適度な水分を含んでいて柔らかいので、それをツバメはセッセと巣作りに使うのです。

ツバメに言葉をしゃべれるならばこう言ったのかもしれません。「ねぇお百姓さん、今年は田んぼを作らないの?どうしちゃたの?」、と。

田を耕しながら、ツバメがさらうように低空で飛び、土や時に虫などをさらって飛び去っていく風景を見ると、私たち農家はなんともいえない友情のようなものを感じます。

そうか、今年も来たか。お前もいい巣を作って、いい子を育てていきな、みたいな。

ついでに車庫の天井は車にボタボタ泥が落ちるから、納屋のほうにしてくれと頼む百姓もいるかもしれません。

さて、この南相馬の農家は、今年も飛来したツバメを見て、あ、そうかオレが田んぼを耕さなかったらこいつら困るだろうなと思ったそうです。

で、彼は今年は使うことがないだろうと思っていた稲作道具を手入れして、田んぼを一枚だけ耕したそうです。ツバメのためにだけ。

耕していい粘土の床土がいつもどおり練れて、水を張りました。すると、真っ先にカエルが喜びいさんで飛び込みます。

カエルはうれしそうに虫を食べて、ニョロニョロとした卵を田んぼの隅に生みました。それを目当てにサギも飛んで来ました。

上空にはトンビが旋回し、すきあらば田んぼに水を飲みに来たり虫を食べに来る小動物をひっ捕まえようと待っています。

耕作禁止の村の数少ない「田んぼ」というオアシスを求めて、村中の大きな生き物、小さな生き物、地上を這うように飛び鳥、高く飛ぶ鳥たちが集まってきたのでした。

田んぼという土と水のコスモスは、決して人だけのためにあるのではないのです。

ツバメが農家に田んぼを作ってくれと頼み、農家もそれに応えて田んぼを作ります。ツバメは害虫を食べて恩返しをしてくれます。

カエルもまた害虫を食べながら、油断をするとサギが来ます。サギもまたカエルが増えすぎて田んぼがカエル天国とならないようにパクッとやります。

こうした穏やかな均衡は、私たち人間が適度の手助けをすることで生まれています。

放射能があろうとあるまいと、米が売れようと売れまいと、私たち農業者は自然の一部だし、そうありたいと願っています。

それが今年も飛んで来てくれたツバメへの約束です。