新刊のレビュー全部書き終えた。どれも面白かった。とか言いたい所なんですが。
HON屋さんの5巻だけは、ちょっとファンタジー過ぎるネタがあったのでレビューを見送りました。
そういった理由で見送る事も何気によくあって
逆に言えば自分が書いて更新してる作品は全部見送るつもりのなかった作品ってことなんですよね。
要は自分の文章として出した時点で程度の差はあれどの作品も気に入ってます、っていう。
じゃあなんで見送るのか、って話なんですけど
単純に違和感を掘り下げる事に興味やカタルシスが全然無くて
それよりは面白さを紐解く方が自分にとっては全然面白いし書き応えがある、
何よりそれは自分の為にもなりますし
言ってしまえば他人の共感の為に文章を書く事が一切出来ない人間なのかもしれません。
不特定多数と価値観を共有する事に拘らないっていうのか・・・。
だから、自分自分って方向に行っちゃうんだろうな。良くも悪くも、ね。
【第203回】 ewe/THE NOVEMBERS
去年のワンマン以来ライブに行けてないのでそろそろノベンバを生で観たい欲求が高まってるんですが
音源は常に聴いてその時の感覚を思い出したりして、中でも今日はこの曲の気分なんですけど。
生きて毎日を過ごしてる内に、知らず知らずの内に自分の個性が剥奪されている
或いはそれを余儀なくされるような心境に陥る
本来の自分の思ってる事や感じてた事が捻じ曲げられるって内容の歌なんですが
そういうのって意識してようがなかろうが、無意識下の内にサブリミナルとして行われてる可能性もある訳で
それを思うと怖いなといいますか、自分を保つ事って本当に難しいんだなあって感じますけど
それでもそこに対して危機感や恐ろしいなって感情を持つ時点で
まだ完全に他人の考えには侵されてない
そんな考え方も出来ると言えば出来るので、こういう曲ってそんな意思の確認の為にも絶対に必要なんだと思いますし
だからこそ、多くのミュージシャンがスローガン的なフレーズを掲げてるように見える中、個の大切さを尊重してくれる、改めて考えさせてくれるような
THE NOVEMBERSの音楽っていうのは非常に尊いものなんだな、って。
鮮烈でかつポップでもあるギターサウンド、王道のオルタナロックの匂い、抜けの良いメロディと
そんな訴えを伝える為の基盤がそもそも優れてるのもメッセージ・ソングとしては秀逸だと思えますね。
キャッチーで聴きやすい雰囲気の曲にシリアスな言葉が乗る事によって
余計にその切実さが際立つ、って手法が見事だと感じます。