認知症ケアにおける「ユマニチュード」技法

認知症ケアのひとつとして知られる「ユマニチュード（Humanitude）」は
39年程前にフランスで生まれ、人間らしさを共有するケア技術として普及し始め、
日本各地の行政、教育、医療機関、介護施設などにおいて利用されています。

行政としては福岡市が認知症ケアの技法としてユマニチュードを積極的に
研究及実践利用されており、ホームページにおいても「高齢・介護」→「認知症」で
紹介され更新度も高いです。

福岡市がユマニチュードについて紹介しているパンフレットのリンクです。
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/75711/1/2407humanitudepamph.pdf?20240702095233

２０１９年には「日本ユマニチュード学会https://jhuma.org/」も設立され、
ユマニチュードの哲学とその技法の普及、浸透と研究を目的に活動されています。
９月には福岡市において学会及び総会が開催されますが、HPにはオンライン講座
の情報も掲載されています。

音楽療法及び認知症ケアの分野においても学会始め、研修会などで取り入れられ
始めている技法になります
基本的な技法は認知症ケアだけではなく、「対人援助技術（コミュニケーション技術）」
として年齢幅も広く利用されるものと考えています。

修士論文の研究時に面接を取り入れた際、対人援助技術の技法として
「微笑み+ゆっくり丁寧に話す」「９０度の座席位置が望ましい」「メモは最低限」
「発言の自由度を高く」「長過ぎない」などを利用したことを思い出します。

その人らしさの尊厳及び平等を大切に優しく寄り添う気持は、年齢に関係なく、
お互いに関わり合う時の基本なのかもしれません。
人生の「命を授かった胎児期から最期の旅立ち」まで関わる音楽療法の基本的な
想いと重なります