音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

コロナ禍におけるグループホームの音楽療法

2023-02-23 20:25:05 | 音楽療法実践
認知症対応型グループホームの音楽療法はコロナ禍においても
緊急事態宣言が出ていなければ継続されています

症状には個人差がありますが、グループホームでは身体的にも重い症状な上に
言葉によるコミュニケーションも難しい人が多く、緊急事態やマスクを付けることへの
理解はとても難しく、日々関わる職員さんには多くのお気遣いがあります。

現在でも外部からお訪ねする私たちは玄関先での体温測定、消毒を終えて
不織布マスクをした上にマスクガードを付け、対人距離も2メートル近くを
気にとめながら実践をしています。

ただ、ピアノやキーボードで奏でられる音楽は部屋全体に瞬時に響いて届きますので
曲の雰囲気を共有することが出来ます。伴奏の段階で歌い出す人もおられます。
今日という日の特別感と今の季節を感じられる音楽によって非日常の空間になります。

グループホームの生活は日々の暮らしを大切にされる在宅感があり、お訪ねしても
ゆったりとした穏やかな雰囲気を感じます。
皆様が集っておられる広い居間で、外からお訪ねする私たちと音楽を共有しながら
非日常のひと時をお楽しみいただきます。

目を閉じていても小さく口が開いて歌詞を追って歌われている人、
私への視線を絶やさず頷かれている人、
しんどそうにみえてもしっかり歌われる人、
楽しそうに微笑みながら参加される人、
下を向かれている人に手を添えながら話しかけて関わっておられる人、、、

お忙しい中でも、一人ひとりの関わりを大切にされる職員さんの心優しいお気遣いに
私の方が癒されていることがあります。
‘音楽’と‘人’が関わる相乗効果のある時空間になります