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音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

真冬の歌♪

2017-01-11 08:27:49 | 音楽療法実践
今日は残り恵比須の日です。
5日から寒の入りして一番寒い季節を迎えています
今週末は極寒の日々到来という予報が出ていますが、
この時期だからこ歌いたい歌もあります。

中でも真冬と雪に関係した歌は20日の大寒の頃までに歌いたいものです
四季を楽しむ日本ならではの豊富な歌唱になります。

明治、大正の歌から♪雪、♪冬の夜、♪ペチカ
昭和に入ると♪雪山讃歌、♪国境の町、♪新雪、♪スキー
戦後の歌は♪雪の降る街を、♪スキー、♪銀色の道、♪雪が降る
演歌になると♪函館の女、♪小樽のひとよ、♪北の宿から、♪津軽海峡冬景色
        ♪北酒場、♪兄弟船、♪雪國、♪雪椿
その他には♪北風小僧の寒太郎、♪なごり雪、♪冬がはじまるよ、♪冬のリヴィエラなど
多くの真冬の歌には一人ひとりの思い出と重なるのではないでしょうか?

来月の節分が終われば立春になり、気持ちとしては春を歌いたくなります。
ひな祭り、卒業、春休みという3月につながる音楽が心を軽くしてくれます。
春の歌は年中を通して最も多いと実感しています。
待ち遠しい春がすぐそこにあるからこそ、真冬の歌を楽しみませんか

お正月ならではのひと時♪

2017-01-08 21:19:00 | 音楽療法実践
新年明けましておめでとうございます
どうかどなた様にも平穏な日々の幸せが続きますように・・

昨日の7日は七草粥と大正月の日でした
松の内が明けるのは大正月という地域と15日の
小正月という地域があるようですが、
年明けて初めてお目にかかる人には
年賀のご挨拶をしていますので小正月でも良いかと思います

お正月の2日、3日にあった第93回箱根マラソンは
99歳で亡くなった義父が毎年とても楽しみにしていました。
ラジオ中継をご近所の皆で一緒に聞いていたと話し、
調べてみるとラジオの全国放送は戦後だったことが分かりました。

ラジオ放送ならではのマラソンの「想像の世界」はどのような
ものだったのでしょうか?
箱根八里の歌詞のような万丈の山、尖刃の谷という険しい関所の
イメージだったのかもしれません。
滝廉太郎作曲のメロディは一歩一歩の力強さを感じますが、
軽い足取りに見えるマラソンで峠を越える姿は想像出来たのでしょうか?

お正月を感じるお目出たい音楽は沢山あります。
酉年の歌は♪ミネソタの卵売りをご存知な方は思っていたより多いです
お手玉、コマ回し、羽根つきなどの正月遊びを楽しみながら
それにまつわる歌も一緒に歌うと日本らしい雰囲気が溢れてきます。
ゆったりとした穏やかな時間の流れはお正月ならではのひと時です

月を愛でる音楽♪

2016-09-20 20:59:13 | 音楽療法実践
‘月’が歌詞の中に或いは題名の中に入る歌はとても多く、
日本人特有の感性に気付かされます。

中秋の名月を歌うときにリクエストをいただくと唱歌、童謡、歌謡曲
などが多い中で、♪ムーンライトセレナーデ ♪フライミートゥザムーン ♪ブルームーン
♪ムーンリバー などの昭和のジャズや映画音楽を挙げられる人もおられます

実践では、まだまだ知らない曲を教えていただく機会になりますが、
ネットで調べれば殆どの曲は知ることができます。
ただ、その時の社会情勢や流行などを知るために、90歳の実家の母に直に
尋ねることが多くあります。

高齢になるので、電話で‘老化の確認’と‘刺激’も兼ねてになりますが、
蓄音機で聴いた話や当時の映画の話題などは白黒の雰囲気で伝わってきます。
芸能を好んだ亡き祖父の影響もあって音楽好きな母は色々と話をしてくれます

いくつになっても気にかかるのでしょう…
遠方から台風はどうかと電話がありました。有り難いことです。

「音楽介護」という授業

2015-03-29 07:10:09 | 音楽療法実践
別れの季節の3月に終わりを告げ、来週から新しい門出の4月に入ります

私事ですが、8年間非常勤講師を続けてきました専門学校の
卒業式に参加して「別れ」という心の整理をしてきました。
介護福祉の授業の中で「音楽介護」を担当していましたが、
摩訶不思議でとてつもない許容量を持つ「音楽」を介護の現場で
どのように役立てるのかについて学生とともに考えてきたつもりです。

音楽療法の現場で得た実践的な音楽利用、
老親を介護してきた体験的な音楽利用、
研究を通してみえてきた胎児期から臨終期にわたる音楽の存在・・・

「音楽」の守備範囲は広く、芸術的な音楽、口ずさむ歌、自然が奏でる音色、
教育的な音楽、日常生活に溢れている娯楽的な音楽などを利用して
介護の現場でお一人おひとりに寄り添ってもらえたら幸いです。

「音楽介護」を基礎教科として取り入れていただいていることに
感謝をお伝えしながら、より多くの介護の現場に音楽利用をお奨めしたいと思います

音楽療法の伴奏技法について♪

2014-10-19 19:37:52 | 音楽療法実践
音楽療法士の数だけ音楽療法の方法があると言われます。
音楽療法の伴奏者の技法を少し記述したいと思っていますが、
私自身はライブな演奏、楽器活動、歌唱、鑑賞を大切にしています。

「今、ここだけの音楽」を大切にしたいので生演奏、生伴奏をお願いして
その場、その時の参加者の人数、男女比、年齢層、嗜好の分野に
配慮しながら、テンポ、リズムなどの要素を決めて進行していくことになります。

伴奏技法はセラピストが現場で判断したテンポに合わせ、歌いやすい調に
転調して参加者の活動に寄り添います。
鑑賞の時は音楽に包まれるような雰囲気をお楽しみいただき、
歌唱活動の曲は歌いやすい音域に合わせて転調します。
歌唱とともに楽器活動の時は参加しやすいテンポに配慮しながら、
リズムやビートでリードしていき、
曲によってはその世界へ誘ってくれる聞き慣れた前奏が重要になります

なかなか難しいこともありますが、音楽療法の生伴奏を担当して
ご一緒していただくうちに、「何があっても驚かない(伴奏者の声)」
という現場になります。

皆様とコミュニケーションをしていく中で、参加者の方の声にお応えしながら
予定していない音楽(曲)をその場で提供することがあります。
メロディさえ知っていれば演奏できる技法も求められます。

ライブではコード進行を理解している方が有利です。
さらに経験を積みながら、年齢や男女比によってどのような
音楽が好まれる傾向にあるかを知っておくことから
多様な音楽分野と嗜好の個別性に対応できることになります。

失敗を経験しながら、出来ないことは正直にお伝えし、
間違えた時は素直にきっちり謝りたいと思います。
特に高齢者の皆様との「その時だけのひと時」を大切にしていきます。

幸せな表情をされた時の「音楽」を日々の暮らしの中でも
活かされて欲しいと願いながら・・・お訪ねしています

音楽療法の伴奏者に感謝♪

2014-10-18 21:04:44 | 音楽療法実践
10年前のことを考えると音楽療法の認知度は
徐々に上がってきていると実感しています。

それでも・・・よく言われます・・・音楽療法って?

演奏を聴くの? 歌うの? 体操するの? 楽器を演奏するの? など・・・

なかなか「ひとこと」でお伝えできませんが、
ある先生が分かりやすい言葉で表現されていました。

「音楽りょうほう=音楽りようほう」

どんな目的にどのような音楽を利用してアプローチをするのか・・
あらかじめ準備していく演奏家のプログラムのようにはいかず、
「その時、その場」或いは「目的」にあう「音楽の選択」が必要になります。

特に単発の依頼の時は、かなり幅広い分野の音楽と多様な楽器を用意して行きます。
本来は長い継続性をもって、短期及び長期の目的を作成することになります。

そんな中で、伴奏者(音楽療法ではコ・セラピストと言います)の役割は
非常に大きなものがあるとつくづく実感しています。

担当するセラピストが、その時、その場で選択する音楽を
汲み取りながら瞬時に伴奏する技術のお陰で進行がスムーズになります。

音楽療法では「鑑賞」以外に、歌唱時の適切な調への変換と
その場に合わせた速度と活動し易いリズム伴奏が求められます。

実践先の職員さんが担当していただくこともありますが、
継続していく中で学びとともに的確な技術を得る努力をされており、
日々の音楽利用に繋がっていただけることは嬉しい限りです。

活性、鎮静、気分転換、感動、娯楽、運動、発散・・・
日々の暮らしの中で音楽利用によって豊かで穏やかな時間を持っていただけますように

保健所が関わる音楽療法

2014-09-13 19:19:55 | 音楽療法実践
iPS細胞研究の臨床が始まりました。
「朗報につながるようじっくり時間をかけていきたい」と
周囲の逸る気持ちを抑えるかのような冷静な言葉が印象的でした。

今週は難病のパーキンソン病患者さんの集いと
がん患者さんの集いの音楽療法がありました

パーキンソン病患者さんの集いの音楽療法は今秋で15年目に入ります。
継続できていることに感慨もひとしおですが、
患者さんとご家族さんの優しい笑顔とその場の
ほっこりする雰囲気があればこそと感じています。
ただ、音楽の力を借りながら交流できていることに
感謝の気持ちでいっぱいです。

「参加すること」だけでも強い気持ちが必要になります。
今回も転倒で入院されている患者さんが外出許可を
いただいて来られ、一生懸命楽器活動や歌や
運動に笑顔で参加されている姿に感動しました。

初めてのがん患者さんの集いではパーキンソン病患者さんの
音楽療法の時に支えていただいた保健師さんとの再会が
あってとても嬉しく思いました。
参加された皆様の表情が徐々に和らいでいき、
音楽のシャワーを浴びるひと時、
一緒に歌うひと時、楽器演奏するひと時・・に
保健師さん共々、お楽しみいただけたかと思います。

いつものことながら、大きなテーマに関する準備を幅広くしていきますが、
当日のその場の雰囲気をとても大切にしています。
ましてや初めての時の進行は、「その時」「その場」の
相互交流の中で変更していくことになります。
今回は多くの保健師さんにも参加していただき、
全員が一つになれるひと時も大切にしたいと思いました。

日々の生活の中で寄り添う音楽がありますように・・

『認知症の“音楽療法”を追うドキュメンタリー、12月公開へ』

2014-08-24 21:04:50 | 音楽療法実践
認知症の患者さんへの音楽療法を追ったドキュメンタリー映画
『パーソナル・ソング』が12月に公開されるというネットニュースです。
日本音楽療法学会においても認知症に関する研究発表が多く、効果を実証しています。
以下、本日付けの cinemacafe.net からご紹介いたします。

現在、日本で高齢者の4人に1人、およそ400万人以上の患者がいるとされる、
アルツハイマーを始めとする“認知症”。
いまだ特効薬といえるものはない上、患者数は増加の一途を辿るとされており、
先進国全体でも深刻な社会問題となっている。

このほど、近年、医学的にも認知症への効果が高いと認められ始めてきた
「音楽療法」を題材にし、サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で
「観客賞」を受賞した『Alive Inside』(原題)が『パーソナル・ソング』として、
日本でも12月に公開されることが決定。

かつてIT業界で働いていたアメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンは、
あるとき「患者がiPodを自分の好きな歌(パーソナル・ソング)を聞けば、
音楽の記憶とともに何かを思い出すのではないか」ということを思いつく。

そこで患者たちに音楽を聴かせてみると、すぐにその効果は表れた。
長年認知症を患い、娘の名前も思い出せずふさぎ込んでいる94歳の黒人男性のヘンリー。
昔好きだったキャブ・キャロウェイの音楽を聴いた途端、突然スイッチが入ったように
音楽に合わせて陽気に歌い始め、周囲を驚かせた。
音楽を止めた後も饒舌になり、彼は音楽の素晴らしさや仕事のこと、
家族のことを次々に語り出す…。

本作は、アルツハイマーを始めとする認知症患者への音楽療法を追ったドキュメンタリー。
ヘンリーのほかにも、多くの患者たちが劇的な反応を見せており、
ダンが3年にわたって行った音楽療法の様子は、そうした奇跡の瞬間がいくつも連なっている。

全米でも500万人といわれる認知症患者やその家族だけでなく、
人々の関心の高さを示してか、2014年1月のサンダンス映画祭では
ドキュメンタリー部門「観客賞」を受賞。
カナダ、イタリア、イギリスなど世界各地でも高い評価を受けている。

人が失われた記憶を呼び戻す、その瞬間に立会うことができ、
幸せと喜びを手に入れた場面に触れることができる本作。
9月1日、2日には、監督を務めたマイケル・ロサト=ベネットの来日も予定されている。

『パーソナル・ソング』は12月よりシアターイメージフォーラムほか全国にて順次公開。
《text:cinemacafe.net》

雨にまつわる歌♪

2014-06-22 06:52:42 | 音楽療法実践
梅雨らしく、今朝もしとしとと雨が降っています

音楽療法でお訪ねする所々で「雨にまつわる歌」をお聞きしています。
10年前くらいまでは大正から昭和前半の曲を
挙げられていましたが、最近は高度経済成長期の頃の
昭和40年代以降の曲が増えてきました。

まだまだ知らない曲や暮らしぶりなどを教えていただくことばかりですが
「小学校で歌ったよ」と言いながら♪四季の雨
「傘はお嫁入り道具で持ってきたよ」
「たしか北原白秋の詩ですよね」

お一人が歌いだすと思い出の波が広がるように皆さんが歌われていく・・
そんな雰囲気が私は好きです。
年齢差の幅が広くなってきましたが、地域や生活に関する
話題の情報交換の場にもなっていきます。

高度経済成長期の時代は歌謡曲、演歌、フォークソング、
グループサウンズからアイドル元年へと
多様な音楽の世界が繰り広げられていきました。

現代のような個別に取得できる音楽環境とは異なり、
参加される皆様にはその時代を共有できる「時代の音楽」が存在しています。

お薦めの音色♪

2014-02-09 07:00:32 | 音楽療法実践
二月に入ると梅の花便りニュースが届いてきます。
私の地域でも雪降る中で盆梅展が始まりました
香りと見事な枝ぶりと色彩から、待ち遠しかった
春へのワクワク感が漂ってきます。

♪梅は咲いたか~ 桜はまだかいな~
粋な歌を口ずさむと続いて歌ってもらえる時があります。
重度の認知症の方が民謡や小唄や懐かしい歌謡曲をしっかり
歌われる姿から、介護の現場で人生に寄り添ってきた音楽を
利用して下さることを願っています。

小物楽器とはいえ、音色の効果が抜群なものがあります。
「うぐいす笛」「汽笛笛」「スカンポ笛(本物のスカンポを使用)」
「蛙ギロ」「マラカス」など・・・
特にうぐいすと汽笛の音色は一瞬に「空気」が替わります。
ポケットに入れていけるので在宅や施設の個室に使用できますので
お気軽なコミュニケーション道具としてもお薦めです