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音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

秋の音楽

2022-10-16 20:08:47 | ひとりごと
秋晴れが続く中、遠くから運動会の音楽やアナウンスの声が聞こえてきます。
毎年、今年はどんな音楽がかかるのかと楽しみにしながら耳を傾けていますが、
昭和のポップスやアニメの曲、現在の流行曲などの中でマツケンサンバが
リズムも軽やかで乗り易いのか、よく利用されています

以前に、ある小学校の運動会ではスピーカーの音が悪すぎて、雑音にしか
聞こえず音楽として楽しめず苦痛だった経験があります。
日常生活における音質の良さが通常になってきたのかもしれませんが、
現代では音響技術がかなり進み、古いスピーカーでは音として
違和感を感じられる人も多いように思います。

コロナ禍では今までの運動会より、時間も種目も減って半日で終わるところも
多いようです。それはそれで良いこともあるように感じています。
当たり前だった今までの慣習を見直す良い機会になるかもしれません。

稲刈りを終えて10月の爽やかな季節にはお祭りも多く、和太鼓の音も
楽しみになります。
公民館や学校に立派な和太鼓が置いてある中で、秋のこの機会に誰もが
和太鼓を実際に叩いてみる体験やその音色や響きを身体全体で
感じて欲しいと願います

現代では音色もリズムもメロディもかなり大きな振り幅がありますが、
身近な音楽として親しみを感じられる秋でもあります。
感謝と希望をともに感じられる秋の音楽に出会えますように・・

『延命治療』から『延命措置』へ

2022-10-01 21:15:36 | ひとりごと
日本医師会 生命倫理懇談会は、令和2年5月に
『終末期医療に関するガイドラインの見直しとアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及・啓発』
の答申を発表しました。

27ページに亘る答申は生命倫理懇談会において議論を積み重ねた内容だと感じました。
現代の終末期医療に関する問題は数年前とは大きく異なる価値観を共有するためであり、
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及・啓発はその最前線の価値観を意味するものと
考えています。
終末期医療の問題点、医師及び医療関係者からの一方通行ではなく、
患者本人の意思確認(出来ない時のことも含む)、及び家族との共有認識を
話し合うことも記述されています。

以下、一部抜粋します。
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・
 前回の答申から10 年以上の月日を経て、終末期医療に関するわが国の状況にも
 相当の変化が生じた。それらを列挙すれば、少なくとも次のような点を、
 ガイ ドラインの改訂を促す事情としてあげることができる。
 ・ 超高齢社会の急速な進展
  ・ それに伴う在宅及び介護施設における療養・看取りの増加
  ・ 地域包括ケアシステムの構築が進められていること
  ・ いずれの状況にお いてもかかりつけ医の果たす役割が期待されていること
  ・ 医療・医学の進展(ここには遺伝子診断・治療の進展や、緩和医療の進展が含まれる)
 ・ 認知症患者の増加
  ・ 長期の高齢期に対応するべく、早期にACPを行うことの重要性が意識されるようになったこと
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・

終末期医療として4人の家族を見送ってきた私としては、以下の項目が重要だと感じています。

 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・
 <3.人生の最終段階における医療・ケアの方針決定の基本的手続き>
 延命措置の開始・差し控え・変更及び中止等、特に差し控え・中止に際しては
 その行為が本人の死に結びつく場合がある。
 したがって、医師は、本人の意思決定支援における ACPの重要性を認識するとともに、
 人生の最終段階における医療・ケアの方 針決定を行う際に、特に慎重でなければならない。
 その上で、延命措置の開始・差し 控え・変更及び中止等に際しての基本的な手続きとして、
 以下のことがあげられる。
(1) 本人の意思が確認できる場合には、担当医・かかりつけ医等の医療従事者による
適切な情報提供と説明に基づく本人の意思を基本とし、それを尊重した上で
医療・ケアチームによって決定する。その際、医師等は押し付けになら ないように
配慮しながら本人・家族等と十分な話し合いを行う。
本人の意思は変化し得ることから、時間の経過、病状の変化、医学的評価の変更等応じてその都度説明し、その意思を再確認する。 
この説明に当たっては、家族等も含めた十分な話し合いを行うことが必要である。
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・
 
上記の内容で私自身が体験とともに感じていた「延命措置」という言葉でした。
この答申の終わりの(注)に記載されていました。

 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・
 注 6) 従来、延命治療といわれてきたが、現在では、これはもはや「治療」ではな いとする
 考え方も有力になりつつあるため、本ガイドライでは、延命措置と いう言葉を用いた。
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・

既に2年以上前の答申ですが、実際の医療の現場ではどのような関わり方の変化が
あるのでしょうか?本人と家族との話し合いは十分にされているのでしょうか?
「それは単にガイドラインですから・・・」
と施設の面談で言われた時は唖然とし、在宅介護への意思を決定させる言葉になりました。
その後、家族の気持ちに寄り添っていただいた在宅での看取りを終えた時には
溢れる感謝の気持ちとともに、家族皆が穏やかな気持ちを共有していたことに安堵しました。

尚、冒頭には以下のように記載されています。
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・
 日本医師会の横倉義武会長より、「終末期医療に関するガイドラインの見直しと
 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及・啓発」に関する議論の取りまとめを
 行うようにとの諮問を受けて発足した。
 その後、年号が令和に改まる中で、次のように議論を積み重ねた。
 第1回:平成31年2月21日 第2回:令和元年6月27日 第3回:令和元年10月3日
 第4回:令和2年1月23日 第5回:令和2年5月25日
  (第5回目は新型コロナウイルスの感染拡大によりやむを得ず懇談会は中止し、
   答申案などの最終的検討についてはメール審議で代替した)
 ・・・・・・・   ・・・・・・・   ・・・・・・・

敬老の日

2022-09-19 22:49:34 | ひとりごと
今日は敬老の日でした。
敬老の日になると離れて暮らしている母へ贈り物を宅配し、電話をかけてきました。
90才を超えても変わらず、長電話をいつも楽しんでくれていました。
他愛のない話でも笑いながらの交流が出来、心の距離は近く楽しんできました。

高齢だったのでいつまでも続くことはないとは思いながらも、
昨年脳梗塞で入院してからは容態が急変しました。
コロナ禍でもあり、思うように会えることは出来ず、
電話で看護師長にお願いしてやっと面会が出来ました。
会った瞬間の母の嬉しい表情を忘れることはできません・・

ひと月半過ぎて老人ホームへ入所しましたが、コロナ禍で
2ヶ月に一度やっと会えた時でも、母との間はビニールで仕切られ、
手を握ることも出来ず、僅か10分で離れなければなりませんでした。
父を見送ってから90才までは一人で気丈に暮らしてきた自宅へ
帰って、母と一緒にいたいという気持ちが日々募っていきました。

僅かな時間しか面会できず、顔を拭くことも手を握ることもできないのは、
家族には余りにも辛すぎました。
5年前から同居してくれている兄夫婦に思いを伝えて相談し、
その後もお互いに話し合いながら、4ヶ月後には気持ちを一つにして
在宅介護にすることができました。

母が自宅へ帰ってきたときは、本当に嬉しく思いました。
お仏壇のあるいつもの部屋で陽射しも入り、好きな音楽が流れるという
母にとって心地よい雰囲気を心がけました。
長くはないと覚悟しながらでしたが、ご近所で親しくしていただいていた人も
会いに来てもらえ、曾孫や孫たちにも会え、コロナ禍の中でも会いたい人に
会える幸せを噛み締めながら、在宅介護及び看護に関わってくださる
日々の関わりにも感謝と喜びを感じていました。

見送る日まで充実した日々でした。
覚悟をして仕事や日々の暮らしの関わりも全て休み、母と同じ部屋で全てを共有しました。
関わってくださった全ての人に感謝しながら、家族で祝った母の誕生日の翌日に
静かに見送ることができました。

見送ったあとも穏やかな気持ちでいられたのは、
短い日にちでしたが、最期まで一緒にいられたからだと思っています。
未だコロナ禍で面会が思うように出来ないことを聞くと本当に心が痛みます。

今年の敬老の日は電話も、贈り物もすることはありませんが、
母の写真に声をかけながらあらためて心の整理をしています。
やはり、寂しい気持ちが溢れてきます。
今年までの9年間で祖父母、義父母の4人を見送ってきました。
93才から100才までという超高齢家族で、幸せな思い出を沢山いただきました。

明日からお彼岸入り。
田舎のお墓参りに行きます


彼岸花の季節

2022-09-16 06:25:25 | ひとりごと
恒例の早朝散歩で赤い彼岸花がひっそりと咲いていることに気が付きました。
まだ数本だけですが、お彼岸の季節を知らせてくれています。
田舎での秋のお彼岸の頃には、畦道に溢れんばかりに咲いて迎えてくれます。

そんな自然の営みに出会えることは日々の散歩だけでも幸せを感じます
そんな中で、地球という単位、世界という単位、生命という単位で
一人の人間が生きることにエールを送られている本が9月10日に発売されました。
『世界は、愛でできている』 たかのてるこ 550円(税込)

以下、参照
<HP>『地球の広報・旅人・エッセイスト たかのてるこ』

2011年に18年間勤めた映画会社を退社して独立され、
世界中の魅力を伝えるラブ&ピースな“地球の広報”として、
紀行エッセイを出版されました。
「世界中の人と仲良くなれる!」と信じ、7大陸、70ヵ国を駆ける旅人。
映画会社のTVプロデューサーとして数々の番組を制作する傍ら、
有給休暇で世界旅へ。

本人が「制作」と「旅人」を兼ねた旅番組としてOAすると同時に、
紀行エッセイを出版する等、ユニークな活動を展開。
大学の教え子の悩みから生まれた本、「生きるって、なに?」を500円で
シェアしたい一心で自費出版したところ、大きな反響をいただきました。
そのシリーズの続きの本が9/10(土)に販売されています。

‘毎日生まれ変わって、自分を支えてくれている体内の全細胞を
ほめてほめてほめちぎりたくなる!’
何かを大事に思うこ気持ちは全て愛であるという
シリーズ第4弾『世界は、愛でできている』が誕生します‼

夏の終わりを感じる音楽♬

2022-09-04 07:18:44 | ひとりごと
昨夕は久し振りの雷と警報の豪雨と強い風で
台風が来ているのかと思う程でした。
慌てて懐中電灯とロウソクを準備して構えたのですが・・。
豪雨予報をみると直ぐに過ぎ去ることがわかりホッとしました。
その後、雨が上がり直ぐ近くで花火が上がっていました。

今朝も5時過ぎに散歩に出かけましたが、いつものせせらぎの小川は
濁流となり流れも速く、音も大きく凄味を感じました。
遊歩道沿いの大きな川も水嵩を増して濁流になっていました。
いつもの可愛い亀さんはどこへ行ったのか気になりながら・・。

台風ではなかったのですが、台風一過のような雰囲気の中で
虫の声を聴きながら眩しい朝日を浴びてきました。
そんな雰囲気の中でふっと無意識に口ずさんだ曲が「少年時代」でした。
夏の疲れを癒されながらも少し寂しげで、夏の終わりを感じる音楽です

そんな夏の終わりを感じる曲を私なりに意識して探してみると、
「さよなら夏の日」「涙そうそう」「夏の終わりのハーモニー」
「夏の終わり」「真夏の果実」・・
スローバラードな雰囲気が夏の別れに寄り添ってくれます。

コロナ禍でしたので8月の田舎でのお盆行事を含めた家族の帰省に
迷いもあって気を遣いましたが、無事に終えることが出来て安堵しています。
子ども達にとっては田舎の夏休みはかけがえのない楽しみなようで
全員集合して2泊3日を賑やかに過ごしました。
お寺さんへのお参りとお墓参り、花火、川泳ぎ等々

そんな夏休みも無事に終わり、心身の疲れを癒すバラードの音楽を
求めていることに気がつきながら、無意識に口ずさむ曲にハッとすることがあります。
9月の敬老会に向けての準備を今日から始めます。
プログラムを考え、選曲する過程を楽しみたいと思います

脳卒中から復帰

2022-08-05 07:22:01 | ひとりごと
母の初盆がひと月早い7月にあって帰省してきました
実家のお仏壇の前にナスやキュウリのお盆飾りがあり、
故郷で過ごした日々が走馬燈のように思い出されました。

少しずつ心は落ち着いてきてきましたが、
何かあると、つい母に連絡しなければ、と思ってハッとすることがあります。
遠路離れていましたが、お互いに連絡だけはこまめにしていましたので、
心の距離は近いと思ってきただけに・・・。

コロナ感染者数が増加してきて、病院や施設での面会が再び制限されることに
なったニュースを聞くと気持ちが重くなります。
脳梗塞になって入院していた時も施設へ移った時も
面会が厳しく制限されたことは本当に辛く、帰路では涙が溢れたことを思い出します。

最近のニュースの中で、出口治明さんの著書が出ることを知りました。
母のことでバタバタしていたこともあり、ここ2年程は出口さんのニュースを
あまり聞かなかったことに気付きました。
立命館アジア太平洋大学(APU)の学長さんであり、常に前向きな言葉や
多分野にわたる著書に励まされていました。

2021年1月9日の朝に倒れ、救急搬送されて脳出血の診断で入院され、
その後のリハビリから学長さんへ復帰されたことが新書に書かれています。
「復活への底力 運命を受入れ、前向きに生きる」講談社現代新書.2022年7月

1月9日の朝に出口さんは御母様の四十九日の法要に出かける時でした。
私事ですが、母が施設から実家へ帰って在宅介護になる二日前に
兄も脳梗塞で入院しました。
私と義姉と姪の二人で母の介護から看取りと葬儀までバタバタでしたが、
四十九日法要に兄は間に合うことが出来ました。

そんな事も重なり、出口さんの復帰への物語に大変興味がありました。
私が著書などで知る限りは、「迷ったらやる」という言葉通り、
迷うことなく前向きにリハビリをされていることと思って読ませていただきました。
 終わりの章の「あらゆる人が生きやすい社会づくりを」では
 ‘身体に障害が出ると肉体的に以前と同じように動けなくなりますが、
 障害者の制約となるのは個人の身体機能だけではありません。
 バリアフリーの不備をはじめ、社会や環境の在り方によってもさまざまな
 「障害」が生みだされてくるのです。・・・社会的な障壁の解消促進に、一人の
 障害を持つ者として挑戦していきたい。’

他にも
 ‘人間は動物なので、病気になって回復しなければ死ぬのが自然です。
 必ずやってくる未来を心配しても仕方がありません。’
 ‘訓練の一つとして歌を歌いました。普段は言葉が出ない重症の失語症患者でも、
 童謡などなら歌える人が多いそうです。・・僕の好きな安全地帯の曲をタブレットで
 検索して、曲に合わせて歌いました・・歌っているときは抑揚やリズム、声を伸ばすこと
 などを含め、自分の思った通りに言葉を出しやすいので、歌を歌うのにはストレス発散や
 自信をつける意図もあったそうです’

右半身の麻痺と失語症に関わる治療から半年のリハビリの経過、
さらに在宅リハビリを経て一年三ヵ月後に学長へと復帰された日々が、
「人生は楽しまなければ損です」の持ち前の精神とともに丁寧に書かれています。
参考文献や資料などもきっちり記載されています

母の初盆に会った兄も少し不自由はある中で、以前からの楽しみを復活させたり、
運動プログラムを日課に入れて元気に暮らしていました。
母の葬儀に喪主として立ち会うことが出来なかったことに無念さはありながら、
「今」を前向きに元気に暮らせていることに感謝あるのみです

爽やかな朝

2022-06-07 06:12:41 | ひとりごと
朝5時前から夜が明けた陽射しを感じて目が覚めます。
良いお天気の合図です

水分補給をしてからの爽やかな朝の散歩は一日の始まりに幸せを貰います。
河川敷の雑草が伸びて鬱蒼としていましたが、すっきりと刈られて
爽やかさが倍増します。
空は少し黒い雲が低く垂れこめていますが、
遠くの生駒山だけに朝日が射して輝いており、美しい景色だこと

出来るだけアスファルト舗装ではない地道を歩いて、土を踏んでいる感覚を
大切にして歩くようにしています。
殆どの田に小さな苗が植えられており、‘夏は来ぬ(明治29年)’の
二「さみだれの そそぐ山田に 早乙女が 裳裾ぬらして 玉苗植うる 夏は来ぬ」の
歌詞を口ずさみながら・・

田舎で畑を気持ちだけ手伝っていますので、散歩道沿いにある畑に目がいきます。
カボチャの黄色い花が可愛らしいこと、ジャガイモの葉は茶色くなり収穫が近いこと、
色とりどりなコスモスの花も綺麗です

少し汗ばむ程度で終える散歩は今が一番爽やかなのかもしれません。
途中で見知らぬ人とすれ違うだけなので、マスクをポケットに入れてはいるものの、
美味しい空気を身体全体にいきわたらせます。

寒さを身体いっぱいに感じながら散歩していた今冬を思い出していました。
辛い時はいつも自然に励まされ、自然に癒され、自然に語りかけていました。
感謝しながらの散歩になりました





お気軽なコンサート♪

2022-05-10 06:19:31 | ひとりごと
爽やかな新緑の空気を全身で感じる季節になりました

春休みに入る頃に、娘一家がコロナに感染してあたふたしていると、
次に体調が悪くなる家族も出て宿泊予定をキャンセルすることになりました。
4月中旬には母の百か日法要も終わり、先週の連休には田舎で家族全員が集まり、
翌日は新緑の吉野山へハイキングに行ってきました

やっと落ち着いた平日ですが、今日は楽しみにしていた「お気軽な」コンサートに
出かけます。弦楽四重奏のクラシックのコンサートですが、お買い物のついでに
寄っていただけるようなコンサートにしたいとの想いから、時間は休憩無しの45分間、
演奏者は平服で改まったパンフレットも無く、ドリンクだけの人は千円という
本当にお気軽さの趣旨が伝わってきます

ただ、残念なことにこの喫茶店が閉店されることになり、本日が最後になるそうです。
いつもの改まった緊張感のあるクラシックコンサートも良いのですが、
誰でも、ふっと立ち寄れる、こじんまりとした喫茶店でコーヒーを飲みながらの
弦楽四重奏のひと時も良い雰囲気で楽しみにしていました。

街中の喫茶店や集う場所でクラシックコンサートがさり気なくあって、
散歩や買い物の途中で立ち寄れるようになればと願っています

「頼れる医療、寄り添う介護」ワンストップサービス

2022-03-17 06:49:35 | ひとりごと
他の記事を読むために借りてきた図書に、医療と介護の垣根を超えたケアシステムとしての
ワンストップサービスと地域包括ケア病棟の内容に共感しましたので、以下抜粋しました。

  ・・・・・・・    ・・・・・・・    ・・・・・・・        
大阪市城東区にある森之宮病院の森之宮地区は高齢化率33%、単身世帯率40%と高く、
超高齢社会における2025年、2040年問題が前倒しで生じており、
2016年に病院の基本方針に
「医療・介護の垣根を超えた地域包括ケアシステムの構築」を追加した。

今後、ますます増大する介護需要に応えるためには、入院機能だけでなく、在宅支援充実が
必須である。地域包括ケア病棟と同じフロアに外来リハ、介護保険による通所リハ室を設け、
訪問リハも拡充した。2019年には在宅強化型へと意向した。

2015年には「森之宮地域におけるスマートエイジング・シティの理念を踏まえた
まちづくりに関する研究」に着手し、医療・介護を超えた支援事業にも着手している。
行政、警察・消防署、ライフライン業者、社会福祉協議会、地域包括支援センターなどを
巻き込み、孤独死を含む生活リスクの想起発見・早期介入を目指した検討会議を発足した。
  ・・・・・・・    ・・・・・・・    ・・・・・・・      

高齢化率と単身世帯率が高いことと、人口が多い団塊世代が後期高齢者に入ってくる
2025年問題とが重なり、早くから地域全体で医療・介護の垣根を超えた事業に
取り組まれています。同時にワンストップサービスとして、救急、外来、予防、紹介などの
診療の入り口を一つにし、その後の回復期と地域包括ケア病棟へ、さらに在宅介護へと
繋ぐサービスの動線は分かり易く、「患者と家族の健康を生涯を通じてサポートする」という
メッセージは心強いです。
患者と家族にとって重要なACP(人生会議)が充実されていくと感じました。
スマートエイジング・シティ構想が多くの地域へと今後広がることを期待しています。

<参考資料>
   近代建築11Vol.75 2021 特集「医療建築」p68、69


超高齢社会に期待される「地域包括ケア病棟」

2022-03-15 08:04:34 | ひとりごと
調べ事をしている時に偶然「地域包括ケア病棟」という、
私にとっては聞きなれない単語があり調べてみました。

1月に亡くなった母が急性期病院から急かせられるように有料老人ホームへ移り、
最期は自宅で看取られることになりましたが、この「地域包括ケア病棟」という
「急かさない時間と空間」は本人と家族にとって重要だと感じました。

地域包括ケア病棟は、平成26年(2014年)度診療報酬改定で新設されました。
厚生労働省はその役割を
「急性期治療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受け入れ
並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシステムを支える」
と定義しています。

地域包括ケア病棟とは?
   急性期治療を終えた患者さんは、通常すぐに退院する必要がありますが
   在宅療養までの間、医療や支援を受けることのできるのが地域包括ケア病棟です。

対象になる人は?
  ・急性期治療は終わったが、しばらく経過観察が必要な人
  ・在宅療養復帰・社会復帰にリハビリテーションが必要な人
  ・在宅復帰のために療養準備が必要な人
  ・在宅・介護施設等で療養してる人で症状が急性増悪した人や、
   集中治療の必要はないが入院が必要な人
  ・レスパイト(介護をする人の事情で短期的に入院すること)が必要な人

地域包括ケア病棟は2025年日本型高齢社会が到来し、団塊世代が75才を迎える年になり、
それ以降も医療・介護需要が最大化するために、構築された地域包括ケアシステムです。

*医療機関に在宅復帰支援担当者が必要です

*地域包括ケアシステムの中核は在宅医療である

*在宅医療が安心して活動できるためには、地域包括ケア病棟の存在は必須である。

〇医療のパラダイムシフト
   「治す医療」から「治し支える医療」へ
   「臓器の回復」から「機能の回復・維持」へ
   「病院の時代」から「在宅の時代」へ⇒「ときどき入院、ほぼ在宅」
   「多死社会」⇒「病院看取り」から「在宅看取り」へ

〇課題と対策・・看取りの問題⇒在宅においてACPへの取り組みは必須
   ACP・・・Advance Care Planning・・人生会議への取り組み
    定義:今後の治療・療養について患者・家族と医療従事者があらかじめ話し合う
       自発的なプロセス
    目標:重篤な疾患ならびに慢性疾患において患者の価値や目標を実際に受ける
       医療に反映させること

<参考資料>
   地域包括ケア病棟について 以下pdf資料参照(神奈川県病院協会・2019年)
   https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/houkatsu/000107158.pdf
   近代建築11Vol.75 2021 特集「医療建築」