どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ぺこぺこ

2024年06月20日 | 絵本(日本)
 
 
    ぺこぺこ/作・絵:佐野洋子/講談社/2024年新装版
 
 1993年の復刻版です。
 
 子どもに せがまれ お父さんが「ぺこぺこしたやつ」の話を はじめました。「ぺこぺこ王さま」のはなしをはじめると、子どもは「ぼくが カンけりしたら、カンがぺこぺこになっただろ、ああいうやつ」といいますが、かまわず 話をすすめていきます。
 
 むかしむかし、王さまは、お妃にも、家来にも、庭のクジャクにも、かえるにも ぺこぺこ。

 ある日、お皿の魚に いただきますと ぺこぺこしてから、食べていると 突然、隣の国から「戦争をして お前の国を わしのものに するぞ」という手紙。
 
 王さまは、あわてず騒がず、魚をきれいに食べると 骨にむかって ぺこぺこ。

 遠くから、土煙をあげて、隣の国の軍隊がやってくると、<いつものように ぺこぺこたたかうのだ>と命令。
 なにしろ鉄壁のお城。隣の国の大砲の玉が とんでくると、城が ぺこりと おじぎするので どこにもあたりません。木の枝に 鉄砲の玉がとんでくると、木がぺこんと お辞儀するので、木の葉一枚落ちません。
 
 王さまのほうの大砲と鉄砲の玉も、敵の前で ぺこりと おちるので だれも 傷つきません。すっかり玉を使い切って、戦争は終了。
 
 二つの国は、食事をともにし、隣の国の王さまは、お妃に たまごぐらいのダイヤモンドのネックレスを プレゼントすると、軍隊は 歌を歌いながら かえっていきました。
 
 へんてこな話で、「ぺこぺこで 平和」 たしかにうまいぐあいに おさまりました。おまけは、お妃と王さまの カンけりです。
 
 
 
 食べられる魚が、恨めし気に、王さまをみていたり、兵隊が ぺこりと頭を下げている場面、みょうに肉感的なお妃など、どこかとぼけた感じの絵です。
 コーラが出てくるが、これはあのコーラ?

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