世界中から たっくさん/マーク・マーテン・作 偕成社編集部・訳/偕成社/2020年
さまざまな映像があふれていて、知っていると錯覚しがちな世界。ところが視点をかえると、驚きが満ち溢れています。
ニューヨークやパリ、モスクワをはじめとする大都市から、香港やウランバートル、ニューデリー、カイロやリオ・デ・ジャネイロなどの都市から、ガラパゴス諸島、アマゾンの熱帯雨林、南極まで。
南極では、世界中の観測基地から、さまざまなクジラ、ペンギン(二千万組もの夫婦が!)。ATMが一台あるというのですが、どこの国が設置したのやら。
東京は、新宿駅の出口が300か所(そんなにあったけ?)、渋谷のスクランブル交差点は、世界で一番混んでいる交差点。日本には自動販売機が420万台。東京の街は、なんども怪獣(ゴジラ)にこわされているというのはユーモアでしょうが、震災や戦争で破壊されているから当たらずとも遠からず。
パリの犬の落とし物一日十トン、ニューヨークのネズミは200万びき。
リオ・デ・ジャネイロのマラカナン・スタジアムはお客さんの数約20万人の世界記録、ストリートアートも楽しい。
ページいっぱいに 動物、乗り物、建物など これでもか これでもかと ぎっしり。
目につくのは世界地図。日本ではアメリカ大陸は右、ヨーロッパやアフリカは左側に表示されていますが、アメリカ大陸は左側表示。世界地図は、すんでいる国を中心に描かれているのから不思議はありませんが、作者がオーストラリアのマーク・マーティンなのに、オーストラリアは右はじっこ。