御嶽山の噴煙はいつにもまして盛んに見える。捜索は打ち切られ、見捨てられた被害者の憤怒と遺族の嘆きがそこに重なる。
自衛隊の中でも、山岳戦を想定して訓練を重ねてきた優秀な隊員たちもいるやに聞いていたが、長野県知事の総合的判断が、拙速でなかったことを祈る。
二重遭難なぞだれもあってほしいとは思っていない。しかしどうも、充分な成果を上げれなかった選手が体調を理由にして、不成績を糊塗しているのと似ていなくはないのか。責任ばかりを回避する昨今の風潮は、やがてはしかるべき筋に対して信頼を欠き、不信を増幅することになる。「覚悟」のない政治判断であってほしくない。
と、言って、自身に置き換えてみれば、山に放置されることにあまり異存はない。戦争の遺骨収集にしても、もしそれが自身のこと、はたまた身内のことであったなら、このままに、あるいはそのままに、しておいて欲しい。
オフロードバイカーが牧柵を切り、草地を走り、爆音を残して去っていく。最も腹の立つ光景である。気のイイ山やも、また来てくれたというのに。
山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。