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にしみの鉄道情報局付属ブログ

コートールド美術館展

2020-02-22 | 美術館・博物館
愛知県美術館で3月15日まで開かれているコートールド美術館展に行ってきました。

注目すべき作品もいくつかありました。


今回のイメージビジュアルにもなっている、マネのフォリー=ベルジェールのバー。1882年に描かれたこの作品、バーカウンターの反対側にも客席が見え、もうひとりのバーテンダーの女性の後ろ姿が見えることから、バーカウンターが反対側にある牛丼チェーン店のような半島形か、それとも島形なのかと思えましたが、バーカウンターの後ろに鏡があるらしいです。
となるとかなり疑問なのが、後ろ姿の女性ですが、中央の女性の鏡に映った姿を意図的にずらして描いているようです。


同じくマネの草上の昼食。オルセーに同じ構図の作品があり、この作品はその習作だと言われています。



同じくマネのアルジャントゥイユのセーヌ河岸。マネが印象派の画法に最も近づいた1874年の作品です。
モデルはクロード・モネの妻と長男で、モネもこの絵を描いたとき同席していたと言われています。


そのモネのアンティーブ。1888年にモネが南仏のアンティーブに滞在したときに、38点描いた作品のうちの1点です。南仏の光をよく捉えた作品だと思います。



ジョルジュ・スーラのクールブヴォワの橋。スーラの点描の1886~1887年頃に描かれた最初期の作品。この点描を認めるか認めないかで、印象派展が終了したと言われています。
人工的すぎるので、点描は好き嫌いが分かれるところです。
点描は手間がかかりすぎるので、スーラが早死するのも、なんとなくわかる気がします。



アンリ・ルソーの税関。ルソーの務めていた税関を描いた唯一の作品です。ルソーは印象派よりも少しあとの時代の画家ですが、エコール・ド・パリの時代の作品もいくつか展示されていました。



ルノワールは何点か来ていました。その中の靴紐を結ぶ女。日本人がイメージするルノワールの作品だと思います。



ブータンのドーヴィル。ブータンらしく空が大きく描かれています。


ホイッスラーの少女と桜。ホイッスラーは、印象派と同時代ですが、少し異質な感じがしました。


個人的に好きなエドガー・ドガの踊り子。
ドガはバレリーナを描いた踊り子シリーズ以外に、馬の絵も描いています。


モディリアーニの裸婦。モディリアーニは近年値段が上がっていて、とんでもない値段がつくこともあるようです。
モディリアーニは印象派というより、エコール・ド・パリの代表的な画家で、コートールドコレクションの収集期の1916年に描かれた作品のようです。

久々に見応えのある展覧会となっていました。

https://courtauld.jp/
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