goo blog サービス終了のお知らせ 

nishimino

にしみの鉄道情報局付属ブログ

謎解きはディナーのあとで2

2011-12-25 | 書評


謎解きはディナーのあとでの2冊目ですが、こちらはかなり凝ったトリックがあり、それなりに面白く読めました。

ドラマの方は、お嬢様の宝生麗子役が北川景子、執事の影山が嵐の櫻井翔、風祭警部が椎名桔平となっていました。ほぼ原作通りのストーリー展開の話もあれば、トリックこそ原作通りだけど、背景がかなり変わっているもの、犯人が原作と違う話などもありました。ドラマの9つのエピソードのうち、3つはこの2巻目からも採用されています。

ドラマはCGを多用して、かなりマンガチックな演出がされていて、北川景子が発した暴言が、文字として画面を飛んでいくという演出もありました。

突破者

2011-12-14 | 書評


宮崎学氏のデビュー作、突破者。この本を読むと同氏がいかにすごい人生を歩んできたかよく分かります。
元々は京都の伏見でヤクザの組長の息子として生まれて、その後早稲田大学に進学しました。早稲田大学では学生運動に身を投じ、大学中退後は週刊誌の記者になり、その後実家の土建屋を継いでいます。その後、いろいろ経緯があって、土建屋が倒産して再び上京し、今度は地上げ屋をやっています。
1996年に自叙伝というべきこの作品で作家になりました。

同氏はグリコ森永事件のキツネ目の男として一時期報道され、この本でもその時の顛末が書かれています。身の回りの人間からも、あの似顔絵はそっくりだと言われていたそうで、身近なヤクザからは面白がられたり、金を集られたりしたそうです(笑)。
前述のとおり、マスコミ関係者にもコネクションがある同氏は、雑誌新聞などの取材も結構受けていて、そこからの情報も結構受けていて、自身かなり疑われていると感じていたようです。同氏はこの本で、さらに詳しくグリコ森永事件については取り上げています。
右翼から左翼まで幅広い人脈があり、かなり早期から捜査線上には上がっていたそうです。

キツネ目の男としての顛末は1つの章を割いて書いていて、それも面白いのですが、それ以上にハチャメチャな事をしていて、それが面白い本です。

ところでタイトルの突破者ですが、これは「とっぱもん」と読み、関西では「思い込んだら一途でがむしゃら」、「無茶者」という意味があるそうです。


「謎解きはディナーのあとで」は連ドラの原作向き?

2011-09-26 | 書評



2011年に本屋大賞を受賞した「謎解きはディナーのあとで」、10月からはフジテレビ系でドラマ化も決まっています。
令嬢刑事と毒舌執事の凸凹コンビが事件を解決していくスタイルで、数編の短編で構成されています。

「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」というセリフに代表されるように、バカバカしい内容ですが、コメディとして読めば読めないこともない無いようです。
本格ミステリとしては今一つというか、未開封のワインのコルク栓越しに注射器で、毒物を入れるというトリックがありますが、素人でも思いつくような内容です。

基本的にコメディとして読むべきで、謎解きを期待するのはいまいちではないかと思います。

幻獣坐

2011-08-31 | 書評

三雲岳斗の作品を取り上げるのは、かなりの久しぶりです。以前には海底密室旧宮殿にてアースリバース聖遺の天使ワイヤレスハートチャイルドを取り上げたことがありますが、それ以来の紹介です。実に5年ぶりの三雲岳斗作品の紹介ということになります。



幻獣坐、三雲岳斗の作品の中では、レベリオンと同系統に有る作品です。つまり特別な能力のある人間が出てきて、それが幻獣坐というわけです。

この物語の世界観は近未来の日本で経済破綻の末、ある一つの企業グループに経済的に支配され、その影響が政治などにも及んでいる状態です。
そのため、その弊害があちこちに出ていて、そういった状況に立ち向かうのがこの小説のストーリーです。
主人公の少年は、ヒロインに利害だけで当初は近づきますが、その後の心境の変化が一つのこの作品の見所ではないかと思います。

アクションもある小説ですが、メインは頭脳戦というところで、三雲岳斗らしい作品に仕上がっていると思います。出来ればこの世界観の続編を読みたいところです。

http://www.bookclub.kodansha.co.jp/kodansha-novels/1003/special/


ウイスキーの科学

2011-07-24 | 書評

最近色々影響があって、ウイスキーをよく飲むようになっています。そのウイスキーを扱ったのがこの本、ウイスキーの科学(講談社ブルーバックス刊)です。

ウイスキーのは基本的に、麦を発酵させた醸造酒を蒸留し貯蔵したものです。
厳密には違うのですが、ビールを蒸留するとウイスキー、ワインを蒸留するとブランデーと言う事になります。

ウイスキーは大麦などの穀類を発酵させ、それを蒸留して樽で長期間熟成させて完成します。スコッチとその亜流と言える日本のウイスキーは大麦を使い、バーボンなどの北米のウイスキーはトウモロコシを原料にしています。
大昔のウイスキーは蒸留して、そのまま完成でしたが、16世紀以降スコットランドの酒税法が厳しくなり、密造酒が横行します。密造酒を樽に入れて貯蔵し、時期が来て出荷する事が行わてていました。
この時期に樽にウイスキーの原酒を入れ、長期間熟成すると味が変化して美味しくなるということが発見され、それ以来様々な熟成が行われるようになっています。
その後、連続蒸留機を用いたグレーンウイスキーが作られるようになりました。グレーンウイスキーとそれまでの単式蒸留のウイスキー(モルトウイスキーという)を、ブレンドすることが一般的になり、今のウイスキーはシングルモルトウイスキーもしくはピュアモルトウイスキーと名乗らない限りは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーのブレンドになっています。

シングルモルトと呼ばれているウイスキーも、単一の樽で熟成したウイスキーではなく、同じ蒸留所のモルトウイスキーをブレンドしたものです。一つの樽からのウイスキーはシングルカスクと呼ばれ、めったに市場には出まわらず、たまに蒸留所付属の売店で売っていたりします。

この本では、ウイスキーの製造方法や長期間熟成するとウイスキーがなぜ美味しくなるのかを科学的に説明しています。