トライアングルの部屋

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堪忍箱 宮部みゆき

2021-09-16 10:12:55 | 本 2021年
堪忍箱

蓋を開けたら災いが降りかかると言う
近江屋に代々伝わる文箱

その店の娘お駒は
その箱のせいで父と祖父を失い
母も意識不明

最後は悲しい
開けない代わりに部屋の行灯を倒す

結局はこの中身はわからず

かどわかし

料亭辰美屋の一人息子小一郎が
畳職人箕吉の所へやってきて
じぶんをかどわかして
身代金を取ってくれと言う

そのお金で乳母に会いに行くと
乳母だったお品は店をやめ家に帰っていた

店の仕事で忙しい母親に代わって
小一郎を育ててくれたのだが
母親より乳母になつく小一郎を見て
追い出されたのだった

箕吉はもちろん断り
お店へ小一郎を連れて行くが
その後本当にかどわかされてしまう

犯人は奉公人
主人が彼らを相手にあこぎな金貸しをやっていた
結局それがばれて主人は遠島
身代は取り上げられた

そして母と息子二人の暮らしが始まるのだった

実は小一郎には兄がいたが
生まれてすぐに亡くしていた
小一郎は次男につける名前らしい

敵持ち

板前加助が命を狙われたので
浪人小坂井を用心棒に雇う
おかげで危ないところを助けられたが
そのせいで小坂井の名が有名になる

そして小坂井は忽然と姿を消す
実は彼は仇持ちだったと

最後の方
彼は剣術はからきしーの
ことばが効いている

ドラマでは小坂井役
三浦浩一さんだった

十六夜髑髏

米屋 小原屋

十六夜月は小原屋に祟る
十六夜月の下で
初代に殺された人の恨みで

お墓の下まで

差配人 市兵衛とお滝
二人の間に子はなく
迷子や捨て子を貰い子にしていた

長女おのぶは迷子
藤太郎とおゆきは兄弟そろって
捨てられていた

お滝は亡くなったが
4人それぞれ秘密を抱えていた

市兵衛夫婦は赤子をさらい
病気で死なせてしまった過去

おのぶは虐待する親が火を出した時
助けずに逃げてきた過去

藤太郎兄弟の場合は
自分たちを捨てた母親が
時々会いに来ていた

謀りごと

一度も火事を出していない丸源長屋
そこの差配人黒兵衛が店子の家で
死んでいた
その家の住人は
浪人香山又右衛門

さてどうしようと長屋の連中で
話し合っていると
差配人の意外な面がわかってきた

そして黒兵衛は病死だとわかるが

なぜ又右衛門の家にいたか

それは又右衛門しか知らない
ご禁制の書物を隠していたことに
気付いていたから

それが火事を出していない長屋と言う点と
結びつく

てんびんばかり

幼なじみのお美代とお吉
二人とも両親に死なれてから
一緒に暮らしていた

そしてお美代に料亭大黒屋から
後添いの縁談が持ち込まれる

内心嫉妬するお吉

しばらくしてお美代に子ができるが
それは旦那様の子ではないと言う

二人のことをすべて知って
助言をくれるのは差配人の徳兵衛

お美代はこれからどうするのかは
わからない
でもお吉はもう関わるなと

砂村新田

これはドラマでは「ならずもの」
と言う題だった

父親が病気で目が見えなくなり仕事ができないので
通いの奉公に出ているお春
ある日見知らぬ男に声をかけられる

おっかさんは達者かいと

その男がお尋ね者の市太郎で
遠藤憲一さん

お春の母お仲の幼なじみ
お春は松田美由紀さん

ドラマでは茂七の義妹の幼なじみと言う設定だった

奉公先を紹介した口うるさい
おきんおばさんはドラマでは出てこない

いろいろ心配してくれるので
実は親切なおばさんだったんだと思ったら
お春を世話した代わりにと
奉公先に無心していたんだな

市太郎のことを母親に話せないお春

その後市太郎は病気で亡くなる

彼との思い出を話す母親

原作にはなかったが
ドラマでの突然父親の目が見えるようになり
母娘で喜ぶシーンよかったな

どちらというと
ドラマの方が面白い
脚本は金子成人さんで
「堪忍箱」とその周辺という
あとがきを書いている

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