トラ・イアン・グルの部屋

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わたしの美しい庭 凪良ゆう

2020-10-10 16:52:05 | 本 2020年
ビルの屋上にある庭園
そこには「御建(みたち)神社」という縁切り神社がある
形代に縁を切りたいことを書いて願う

イスとテーブルもあり
天気のいい日はオープンカフェ気分が味わえる

その神社の神主は
親の後を継いだ統理くん

統理くんはまだ若いのに
亡くなった元嫁の子供を引き取って育てている

つまり元嫁が再婚してその相手との間にできた子供
元嫁も再婚相手も事故で亡くなってしまった

かわいそうなその子供は百音(もね)と言う名の女の子
当時5歳で
何でもズケズケいう所が読んでいて気持ちいい

そのビルは賃貸になっていて
その家賃と統理くんの翻訳の仕事
少しばかりの神社からの収入で生活している

隣の部屋に住んでいるのは
路有(ろう)くんという
ゲイで移動居酒屋を経営している
恋人の男性が
女性と結婚してしまい
大失恋を経験

他にも桃子さんと言う40歳の独身女性
お母さんと二人暮らし
こちらは初恋の相手を事故で亡くし
未だに忘れられずにいる

読んでいていろいろと
思い当たることがあり
普通ってなんだろうと
人と同じ人生が正しいのかと
考えさせられる

早く結婚しろと
結婚したら子供はまだかと
一人生まれたら二人目はまだかと

男と女の恋愛や結婚が当たり前
と思われている世間の中で生きる
LGBTの人の苦悩

「兄の恋人」という章では
話がガラッと変わって
あれ今までの話は終わって
新しい話なんだと思ってしまった
そしたらこの話の中心は
桃子さんの亡くなった恋人の弟 基くんだった

ゼネコンで一生懸命働いて
無理をしてとうとう
うつで退職

その病気の苦悩
去っていく恋人

長男を事故で亡くし
次男はうつという親の心情

読んでいてこの恋人と別れないかなあ
兄の恋人だった桃子と結ばれないかなあと
願ってしまう

出てくる男性が息子と同じくらいの年齢で
もしこういう状況に息子が置かれたら
自分はどう対処するだろうかと
考えてしまった

いろんな家族
いろんな人がいていいのだよ

ドラマ化したら
統理はやっぱり名前から松坂桃李さんで
路有はなんとなく綾野剛さん
桃子は黒木華さんのイメージ

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