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肥満や糖尿病は腸内細菌のせいかもしれない

2015-11-03 06:33:32 | 代謝
Gut bacteria could be blamed for obesity, diabetes

October 29, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151029185547.htm

国立衛生研究所/NIHが支援する研究ではアメリカ人はもっと食事に食物繊維を取り入れるよう推奨しているが、その理由は食物繊維が多くの面で健康に良いことがわかっているからである

しかしながら、ある集団ではこのアドバイスは利益よりも害になるかもしれない
ペンシルバニア州立大学の研究者によると、腸内の過剰な細菌は肝臓が脂肪を処理する方法を変化させ、肥満や糖尿病などのメタボリックシンドロームにつながる可能性があるという


「植物性の食物繊維はカロリーがないと一般的に信じられているが、それは誤解である」
ペンシルバニア州立大学栄養医科学の助教授/assistant professor、Matam Vijay-Kumarは言う

ヒトやマウスが植物性の食物繊維を消化できないのは正しいが、腸内細菌は繊維を容易に発酵して酢酸acetic acidのようなエネルギー豊富な短鎖脂肪酸に変換して放出する
これらの化合物は肝臓に到達すると脂質に変換されて脂肪として沈着し、
特にTLR5を持たないヒトとマウスではメタボリックシンドロームにつながる可能性があるという


TLR5は細菌のフラジェリンというタンパク質を認識する受容体である
TLR5は腸内細菌の恒常性を維持する自然免疫系の一部であり、腸内細菌が過剰に増えすぎないように保つ
しかし、Vijay-Kumarによるとヒトの約10%はTLR5に遺伝子変異があり、結果としてその機能を完全に失っている
そのようなヒトたちは免疫系が弱く、メタボリックシンドロームの発症リスクが増加するかもしれない

「我々の研究は、細菌による食物繊維の発酵と短鎖脂肪酸の産生が肝臓の脂肪沈着の一因であることを示唆する」
Vijay-Kumarはさらに、もしこのプロセスが調節を失うと肝臓に有害かもしれないと付け加えた
特に、一般的に腸や肝臓の疾患と関連する腸内細菌を過剰に持つヒトではなおさらである

短鎖脂肪酸は宿主の健康に有益かもしれないが、
調節を失った腸内細菌が長い期間制御不能のまま短鎖脂肪酸を作り続けるような特定の状況では望ましくない可能性がある

Cell Metabolism誌で発表された今回の研究で科学者は
抑制されることのない細菌による発酵ならびに短鎖脂肪酸と、肝臓の脂肪との間につながりを発見した
肝臓の脂肪蓄積は非アルコール性脂肪肝疾患につながり、肝臓の傷害につながりうる

また、TLR5が機能せず腸内細菌が過剰に増殖しているマウスでは
食物繊維の過剰な消費が有害な影響を生じるhave adverse consequencesかもしれないことを研究者は発見した

「短鎖脂肪酸の有益な効果を記述している観察のほとんどは短期間の研究に基づくものであり、主に健康な被験者と動物実験によるものである」
栄養科学のpostdoctoral fellowでもあるVishal Singhは言う

「我々の次の目標は、特に2型糖尿病の実験モデルまたはメタボリックシンドロームのどちらかまたはその両方で、短鎖脂肪酸の長期的な影響を分析することである
我々の研究は、免疫が損なわれたimmunocompromisedヒトが植物由来の食物繊維を摂取することに警告するような、『個別化personalized』に向けた方向へと、この研究分野を進ませるだろうと想像しているenvision」


http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.09.028
http://www.cell.com/cell-metabolism/abstract/S1550-4131(15)00515-X
Microbiota-Dependent Hepatic Lipogenesis Mediated by Stearoyl CoA Desaturase 1 (SCD1) Promotes Metabolic Syndrome in TLR5-Deficient Mice
SCD1によって仲介される微生物叢に依存的な肝臓の脂質生成は、TLR5欠損マウスでメタボリックシンドロームを促進する


[TLR5欠損]
 腸内細菌→SCFA→Gpr109a/Gpr41/Gpr43/Slc5a8→門脈→C16:0,C18:0→SCD1↑→C18:1→脂質生成→インスリン抵抗性

Highlights
・TLR5ノックアウトマウスの微生物叢は糞便中に短鎖脂肪酸/SCFAをより多く生成するが、SCFAは肝臓の脂質生成の基質である
・食事によるSCFAは、TLR5ノックアウト(T5KO)マウスでメタボリックシンドロームを悪化させるaggravate
・この悪化には肝臓のSCD1が関与する
・T5KOマウスでのメタボリックシンドロームは微生物叢-肝臓という軸axisに依存的である
 

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