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MMC9は重度の食物アレルギーを説明するかもしれない

2015-10-10 06:08:11 | 免疫
New cell type may help explain why some people have dangerous food allergies

September 22, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150922150225.htm

シンシナティ・チルドレンズ・ホスピタル・メディカルセンターの研究者は、食物アレルギーを強く促進するように思われる新しい種類の細胞をマウスで発見した
9月22日にImmunity誌で報告された彼らの研究は、なぜ食物アレルギーの反応が強い人とそうでない人がいるのかを説明するかもしれない


著者たちの今回の報告は『IL-9を産生する粘膜肥満細胞/IL-9-producing mucosal mast cells/MMC9』についてである
この細胞はIL-9という炎症性の免疫タンパク質を大量に作り、摂取した食物に対するアナフィラキシーショックを増幅する
細胞によって作られるIL-9の主な源はこれまで不明だったという

「食物アレルギー反応を引き起こすにはいくらかのIgEレベルが必要ではあるが、強い反応とアナフィラキシーanaphylaxisが起きるためにはMMC9細胞も必要であることを我々の研究は示唆する」
シンシナティでアレルギー免疫部門のYui-Hsi Wang, PhDは言う

「MMC9細胞がなければ、強い食物アレルギーにはならないだろう」


ピーナッツや貝などによって始まるIgEと関連する食物感受性は、子どもの免疫系を刺激して急激に高め、制御不能になる
それは腸や他の臓器に分子的な連鎖反応を引き起こし、結果として、下痢diarrhea、低体温hypothermia、呼吸窮迫/respiratory distress、ショックが起きる
約40%の子どもがIgEに関する何らかの食物感受性を持つが、アナフィラキシーショックのような強い反応が起きるのはそのうち8%だけである
WangたちはIgEに関するアレルギー反応への感受性の強弱が遺伝的に影響されると考えているが、
どのようにして遺伝学的な要因がこれらの分子的な連鎖反応につながるのかは正確にはなお不明のままである


ヒトの感受性の程度が多様であるように、マウスの感受性も様々である
それを説明するために研究者はいくつかの遺伝的に異なる系統のマウスで研究を実施し、
マウスに卵の白身/オボアルブミンを与えてアレルギー反応と生物学的反応が起きるよう刺激した

それらのマウスにアレルギー感作を誘導すると、ある系統のマウスはMMC9細胞を大量に作り、他の系統は作らなかった
MMC9細胞が作られなかったマウスはわずかなアレルギー反応しか示さず、
MMC9細胞が腸に作られたマウスは、それはIgEレベルが高いか低いかにかかわらず、全て重度のアレルギー反応が生じた

MMC9細胞が作られるためには、Th2というCD4+T細胞の存在と、IL-4とSTAT6が必要であるとWangたちは報告する
大量のIL-9を産生することでMMC9細胞は肥満細胞症/mastocytosisを引き起こして、肥満細胞を作らせる
肥満細胞は腸から他の臓器に移動して、ヒスタミンや他の分子を分泌してアナフィラキシーを引き起こす

※IL-9: インターロイキン9。活性化T細胞、肥満細胞などの増殖を促進する


MMC9細胞がマウスで重度のアレルギー反応を促進するのかを確かめるため、
研究者はマウスに『抗FcεRIモノクローナル抗体/anti-FcεRImAb』を投与した
この抗体は(MMC9)細胞を消去してアレルギー症状を抑制したが、
同じマウスにMMC9細胞を戻すと再び食物アレルギー症状を示すようになったresumed exhibiting food allergy symptoms

※mAb: モノクローナル抗体


MMC9細胞がヒトの食物アレルギーにも関与するかを確認するために食物アレルギー患者の小腸の生検サンプルを分析した結果、
Il9の遺伝子転写ならびに関連する転写の発現が増加しているのが判明した
Wangたちは現在、ヒトでマウスのMMC9細胞と同等の細胞(オーソログortholog)を発見しようとしているところだという

研究者の目的の一つは、細胞とその生物学的メディエーターを同定して、食物アレルギー用の血液テストの開発に使えるようなバイオマーカーを見つけられるかどうか調べることである
最終的には、どの患者が重度の食物アレルギーリスクがあるのかを決定するための血液テストを開発し、食物アレルギーの治療を改善したいとWangは言う


http://dx.doi.org/10.1016/j.immuni.2015.08.020
Induction of Interleukin-9-Producing Mucosal Mast Cells Promotes Susceptibility to IgE-Mediated Experimental Food Allergy.


Summary
これらの事情を考慮してherein、我々は多機能multifunctionalのIL-9産生粘膜肥満細胞/IL-9-producing mucosal mast cells (MMC9s) を同定したことを報告する
MMC9は大量のIL-9とIL-13をIL-33に応じて分泌し、
肥満細胞プロテアーゼ-1/mast cell protease-1 (MCPt-1) を抗原-IgE複合体の架橋crosslinkingに応じて分泌する



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