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興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

2型糖尿病の3つのサブタイプ

2015-11-07 06:03:56 | 代謝
Scientists deploy data analysis to identify subtypes of common disease

October 29, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151029101504.htm

マウント・サイナイ・アイカーン医科大学の科学者は新たな論文で、
現在進行中のプレシジョン・メディシン(精密医療/precision medicine)の片鱗をうかがわせた
彼らが進めているのは臨床的・遺伝学的に異なる2型糖尿病患者のサブタイプを同定する膨大なデータ分析プロジェクトである
この研究は今よりも個別化された2型糖尿病の診断と治療の可能性を示すだけでなく、ほとんどあらゆる疾患に応用できる新たなアプローチを明らかにするものだ


Science Translational Medicineで発表された論文では、
1万1000人以上の電子カルテ/electronic medical records (EMRs) と遺伝子型データ/genotype data を組み合わせて実施した複雑なネットワーク分析について述べられている

※medical record: 診療録、カルテ

患者らはEMRデータに基いて3つの異なるサブタイプに分けられ、
次いでそれぞれのサブタイプを表すような共通する遺伝子多型をゲノム分析により明らかにした

3つのサブタイプは異なる臨床的な特徴と関連しており、
サブタイプ1は糖尿病性腎症diabetic nephropathyと網膜症に罹患しやすい傾向があり、
サブタイプ2は癌と心血管疾患に、サブタイプ3は神経疾患、アレルギー、HIV感染にかかりやすかった
研究者はさらに、それぞれのサブタイプに関して数百の遺伝子に特有の多型が見られることを発見した

これまで医学会medical communityは2型糖尿病の診断と治療に奮闘してきたが、その理由は糖尿病患者が非常に様々な症状と広範囲の合併症を示すからである
糖尿病や癌のような疾患は、特異的な予後prognosesを持つ臨床的に異なるサブタイプに分類することで、よりうまく治療できるだろうと長く考えられてきた

※present with symptoms:「症状を示す」

※prognosis: 予後。複数形prognoses

「我々のアプローチは、電子カルテシステムに蓄積しつつある情報資産the wealth of informationから臨床的に意義のある患者集団サブグループを明らかにできる可能性を実証する
この研究で明らかになった独特な遺伝学的な構成要素は、2型糖尿病患者のフォローアップ研究で最優先すべき多型high-priority variantsを我々にもたらすyield」
論文の共著者でマウントサイナイ臨床糖尿病研究所のディレクターでもあるRonald Tamler博士は言う

「これまで大規模で精密な表現型研究は
一般的で複雑な疾患を説明することに限られた成功しか収めてこなかったが、
今回の研究チームの結果は興味深い『代案alternative』を示唆する」


http://dx.doi.org/10.1126/scitranslmed.aaa9364
Identification of type 2 diabetes subgroups through topological analysis of patient similarity.



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151015083414.htm
トリプルネガティブ乳癌を微生物シグネチャーで分類する



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http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/da5b1460551c4cedbd472dd8037649d4
アルツハイマー病の3つのサブタイプ
 

肥満や糖尿病は腸内細菌のせいかもしれない

2015-11-03 06:33:32 | 代謝
Gut bacteria could be blamed for obesity, diabetes

October 29, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151029185547.htm

国立衛生研究所/NIHが支援する研究ではアメリカ人はもっと食事に食物繊維を取り入れるよう推奨しているが、その理由は食物繊維が多くの面で健康に良いことがわかっているからである

しかしながら、ある集団ではこのアドバイスは利益よりも害になるかもしれない
ペンシルバニア州立大学の研究者によると、腸内の過剰な細菌は肝臓が脂肪を処理する方法を変化させ、肥満や糖尿病などのメタボリックシンドロームにつながる可能性があるという


「植物性の食物繊維はカロリーがないと一般的に信じられているが、それは誤解である」
ペンシルバニア州立大学栄養医科学の助教授/assistant professor、Matam Vijay-Kumarは言う

ヒトやマウスが植物性の食物繊維を消化できないのは正しいが、腸内細菌は繊維を容易に発酵して酢酸acetic acidのようなエネルギー豊富な短鎖脂肪酸に変換して放出する
これらの化合物は肝臓に到達すると脂質に変換されて脂肪として沈着し、
特にTLR5を持たないヒトとマウスではメタボリックシンドロームにつながる可能性があるという


TLR5は細菌のフラジェリンというタンパク質を認識する受容体である
TLR5は腸内細菌の恒常性を維持する自然免疫系の一部であり、腸内細菌が過剰に増えすぎないように保つ
しかし、Vijay-Kumarによるとヒトの約10%はTLR5に遺伝子変異があり、結果としてその機能を完全に失っている
そのようなヒトたちは免疫系が弱く、メタボリックシンドロームの発症リスクが増加するかもしれない

「我々の研究は、細菌による食物繊維の発酵と短鎖脂肪酸の産生が肝臓の脂肪沈着の一因であることを示唆する」
Vijay-Kumarはさらに、もしこのプロセスが調節を失うと肝臓に有害かもしれないと付け加えた
特に、一般的に腸や肝臓の疾患と関連する腸内細菌を過剰に持つヒトではなおさらである

短鎖脂肪酸は宿主の健康に有益かもしれないが、
調節を失った腸内細菌が長い期間制御不能のまま短鎖脂肪酸を作り続けるような特定の状況では望ましくない可能性がある

Cell Metabolism誌で発表された今回の研究で科学者は
抑制されることのない細菌による発酵ならびに短鎖脂肪酸と、肝臓の脂肪との間につながりを発見した
肝臓の脂肪蓄積は非アルコール性脂肪肝疾患につながり、肝臓の傷害につながりうる

また、TLR5が機能せず腸内細菌が過剰に増殖しているマウスでは
食物繊維の過剰な消費が有害な影響を生じるhave adverse consequencesかもしれないことを研究者は発見した

「短鎖脂肪酸の有益な効果を記述している観察のほとんどは短期間の研究に基づくものであり、主に健康な被験者と動物実験によるものである」
栄養科学のpostdoctoral fellowでもあるVishal Singhは言う

「我々の次の目標は、特に2型糖尿病の実験モデルまたはメタボリックシンドロームのどちらかまたはその両方で、短鎖脂肪酸の長期的な影響を分析することである
我々の研究は、免疫が損なわれたimmunocompromisedヒトが植物由来の食物繊維を摂取することに警告するような、『個別化personalized』に向けた方向へと、この研究分野を進ませるだろうと想像しているenvision」


http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.09.028
http://www.cell.com/cell-metabolism/abstract/S1550-4131(15)00515-X
Microbiota-Dependent Hepatic Lipogenesis Mediated by Stearoyl CoA Desaturase 1 (SCD1) Promotes Metabolic Syndrome in TLR5-Deficient Mice
SCD1によって仲介される微生物叢に依存的な肝臓の脂質生成は、TLR5欠損マウスでメタボリックシンドロームを促進する


[TLR5欠損]
 腸内細菌→SCFA→Gpr109a/Gpr41/Gpr43/Slc5a8→門脈→C16:0,C18:0→SCD1↑→C18:1→脂質生成→インスリン抵抗性

Highlights
・TLR5ノックアウトマウスの微生物叢は糞便中に短鎖脂肪酸/SCFAをより多く生成するが、SCFAは肝臓の脂質生成の基質である
・食事によるSCFAは、TLR5ノックアウト(T5KO)マウスでメタボリックシンドロームを悪化させるaggravate
・この悪化には肝臓のSCD1が関与する
・T5KOマウスでのメタボリックシンドロームは微生物叢-肝臓という軸axisに依存的である
 

水溶性食物繊維のない食事は体重増加を促進する

2015-11-02 06:06:47 | 代謝
Diet lacking soluble fiber promotes weight gain, mouse study suggests

October 30, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151030111740.htm

高脂肪で高カロリーな食品の食べ過ぎは、肥満とそれに伴う病気/糖尿病などの主な原因であると考えられている
過剰なカロリーが脂肪蓄積の直接の原因である一方、科学者は腸の微生物叢の変化による軽度の炎症も関与するかもしれないと考えている

アメリカ生理学会のAmerican Journal of Physiology, Gastrointestinal and Liver Physiology誌に発表された研究によると、
水溶性solubleの食物繊維を与えられていないマウスでは腸での炎症が促進されて腸の健康が損なわれ、それが体重の増加につながることを発見したという
さらに、水溶性食物繊維を食事に組み入れると腸の健康は回復できることもわかった


細菌や他の微生物から構成される腸の微生物叢microbiotaは腸の健康と機能の維持に重要であり、それは例えば食物の消化やビタミンの生成、外敵の微生物と戦うことなどによる
微生物叢の変化は、炎症性腸疾患やメタボリック疾患、2型糖尿病や肥満などの消化管疾患の発症と関連がある

ジョージア州立大学の研究チームは、食事中の水溶性と非水溶性の食物繊維の量、タンパク質や脂肪の量を様々に変えて、それがマウスの腸の構造や脂肪の蓄積、体重の増加に及ぼす効果を調べた

重要な発見は以下の通りである


・水溶性の食物繊維を欠くエサのマウスは、水溶性食物繊維を含むエサのマウスよりも体重が増加し、より多くの脂肪が蓄積した
また、水溶性の食物繊維を欠くエサのマウスの腸は短く、腸の壁が薄かった
これらの構造変化は食餌の開始から2日後には観察された

・水溶性の食物繊維をエサに入れると腸の構造は回復した
水溶性の食物繊維のイヌリンは、水溶性の食物繊維を欠くエサのマウスの腸の構造を回復した
不溶性の食物繊維のセルロースでは、そのような改善を示さなかった
さらに、高脂肪食を与えられたマウスで不溶性から水溶性の食物繊維に切り替えることで、過剰な脂肪消費によって起きる脂肪の蓄積ならびに腸の衰えから保護された
このデータは水溶性と不溶性との間の健康的な利益の違いを示唆するものだと研究者は述べたstate

※イヌリンは主に果糖からなる多糖類

・水溶性食物繊維による腸の構造の改善は、腸の微生物叢の変化ならびに腸の微生物叢が作る短鎖脂肪酸によるものだった
短鎖脂肪酸は腸の細胞によって燃料として使われ、抗炎症的な性質も持つ
水溶性食物繊維のないエサのマウスは短鎖脂肪酸が少なく、水溶性食物繊維を加えるとそのレベルは上昇した
水溶性食物繊維のないエサに短鎖脂肪酸をサプリメントとして加えると、その程度は低いもののイヌリンを加えたのと同様の効果が見られた

イヌリンを加えると通常のマウスの腸のサイズは増したが、微生物叢を持たないマウスの腸では変化はなかった
これは微生物叢が水溶性食物繊維による腸の健康への影響に関与することを支持する

研究者によると、水溶性食物繊維は微生物叢が短鎖脂肪酸を作るのを促すことにより腸の健康を促進するという

「我々の観察がヒトにも当てはまるなら、それは水溶性食物繊維量の多い食品の消費を推進することがメタボリック疾患の蔓延と戦うための手段になるかもしれないことを示唆する
さらに、イヌリンとおそらくは他の水溶性繊維を、加工食品、つまりカロリー的に肥満を促進する食品などに加えることが有害な影響を改善する手段になるかもしれない」


http://dx.doi.org/10.1152/ajpgi.00172.2015
Lack of soluble fiber drives diet-induced adiposity in mice.



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/88c66252f05b801628f65dd48393ab6f
アジア系のアメリカ人は伝統的な食事によりインスリン抵抗性が下がる



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/6994714477f2af1b5261eeacfb9bc598/
微生物と遺伝と食事の相互作用が肥満につながる



関連サイト
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/14/091100004/110400006/?P=2
食事を肉や卵、チーズなどから、穀物、レンズ豆、野菜や果物などに変えると、腸内細菌叢は1日足らずで変化する
 

コレステロールや脂質の代謝に重要な4つのマイクロRNA

2015-11-01 06:11:13 | 代謝
Four microRNAs identified as playing key roles in cholesterol, lipid metabolism

October 26, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151026174111.htm

以前の研究で、miR-33はHDLコレステロール産生を抑制することがわかっている


今回、miR-128-1、miR-148a、miR-130b、miR-301bという4つのマイクロRNAの関与が発見された

miR-128-1とmiR-148aは、細胞のコレステロール/脂質レベルの調節に必要なタンパク質の発現を制御することがわかった
miR-128-1は、脂肪肝蓄積、インスリンシグナル伝達、血糖レベル維持も調節する


http://dx.doi.org/10.1038/nm.3980
Genome-wide identification of microRNAs regulating cholesterol and triglyceride homeostasis.

miR-128-1、miR-148a、miR-130b、miR-301bは、LDL受容体やABCA1コレステロール輸送体のようなコレステロール-リポタンパク質の輸送に関与するタンパク質の発現を制御する



関連サイト
http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/131203_2.htm
2010年に、本研究グループを含む複数の研究グループによって、miR-33を抑制するとその標的遺伝子であるABCA1が上昇し、HDLコレステロールが上昇することが報告されました。
今回本研究グループは、miR-33欠損マウスが肥満症と脂肪肝を呈することを見出し、その原因としてmiR-33がSREBP-1を抑制する働きがあることを明らかにしました。

図3: コレステロール欠乏時はSREBP-2はmiR-33を介してSREBP-1を抑制する。コレステロール過剰時はSREBP-1の抑制が解除される。


[コレステロール過剰]
 コレステロール↑─┤SREBP-2↓─(miR-33↓)─┤SREBP-1↑
 コレステロール↑→LXR↑→ABCA1,ABCG1,SREBP-1↑→ACC1↑

[コレステロール欠乏]
 コレステロール↓─┤SREBP-2↑─(miR-33↑)─┤SREBP-1↓
 コレステロール↓→LXR↓→ABCA1,ABCG1,SREBP-1↓→ACC1↓
 

早期のインスリン治療が良い結果につながる理由

2015-10-28 06:58:44 | 代謝
Three months of intensive insulin therapy equal to 15 months of intensive oral therapy and may protect insulin-producing beta cells

October 17, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151017152227.htm

新規に2型糖尿病と診断された23人によるパイロットスタディで、早期のインスリンによる治療は経口薬による治療と同等に有効であり、インスリンを作る能力を改善する可能性もあることが明らかになった

現在の標準治療では、最初に経口薬(メトグルコ)で肝臓によるグルコース産生を抑制するよう求められている
それとは対照的に、インスリンは人体がグルコースを使えるようにすることで血糖値が高くなり過ぎないようにするホルモンである
インスリンを早く使うとより効果的な治療となり、代謝的な副作用も少なくなる

オハイオ大学と、ウェスタン健康科学大学・骨疾患学カレッジ/College of Osteopathic Medicineの研究者は、この最新のupdated研究成果をフロリダ州オーランドで開かれているOMEDカンファレンスで10月17日に発表する予定である

※American Osteopathic Association (AOA) Osteopathic Medical (OMED) Conference

15ヶ月の無作為化試験randomized controlled trialの結果、インスリン治療群のA1Cは10.1%から6.7%に改善し、経口治療群では9.9%から6.8%に低下した
インスリン治療群は重度の低血糖もなく忍容性も良好well toleratedで、体重も平均5ポンド(約2.3kg)減少したが、経口治療群は体重が増加した

※1ポンド=0.4536kg

「両グループでのグルコース改善はかなり似たようなものrelatively comparableだったが、
我々の結果は早期のインスリン治療が膵臓の自然なインスリン分泌能力を改善できるという考えを支持する」
筆頭著者のJay Shubrook, DO(Doctor of Osteopathy)は言う

「これはおそらく早期のインスリン治療がグルコースに応答してインスリンを作るβ細胞を保護するためだろう」


2014年にCell Metabolismで発表された別の研究から(※)、
このメカニズムはβ細胞の再分化/re-differentiationであるようだとShubrookは言う

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24746806
"Pancreatic β cell dedifferentiation in diabetes and redifferentiation following insulin therapy."

Shubrookは今回の研究の限界について
そのサイズと重度の肥満(BMIが40以上)と考えられる参加者の数について記している

そのような限界にもかかわらず、
今回の研究は糖尿病と新たに診断された患者の治療結果の改善について新たな手がかりcluesをもたらすものである


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24746806
Pancreatic β cell dedifferentiation in diabetes and redifferentiation following insulin therapy.


Highlights
・長期の糖毒性glucotoxic糖尿病では、β細胞のインスリン量が減少する
・糖尿病では、β細胞はニューロジェニン3陽性/インスリン陰性へ脱分化する
・血糖の正常化後(脱分化したβ細胞は)インスリン陽性β細胞に再分化する

Summary
糖尿病は糖毒性によるβ細胞の機能ならびにインスリン量の喪失が特徴である
我々はβ細胞の非興奮性(KATP機能獲得)によりインスリン分泌ができないマウスモデルの研究により、糖尿病の発症を実証し、ヒトの新生児糖尿病の特徴を再現するreiterates
糖尿病状態のβ細胞は成熟したアイデンティティを喪失し、ニューロジェニン3陽性/インスリン陰性の細胞に脱分化する
細胞系統追跡実験では、インスリン治療による血糖の低下後、脱分化したβ細胞は成熟したニューロジェニン3陰性/インスリン陽性の細胞に再分化する
我々はβ細胞はアポトーシスではなく脱分化がインスリン陽性細胞喪失の主なメカニズムであり、再分化はインスリン量回復ならびに抗糖尿病薬への応答性responsivityの原因であることを実証する

これらの結果は、長期の糖尿病でβ細胞量が徐々に減少することやインスリン治療後にβ細胞機能ならびに薬への応答性が回復することについての説明を助け、
さらに、『疲弊』したβ細胞を助けるアプローチをも示唆するものである



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150923134207.htm
ヒトの成体の膵臓では発現しないと思われていたニューロジェニン3/NGN3が、消化酵素を分泌する外分泌腺の細胞exocrine cellsで発現していた
NGN3を発現する細胞は、ヒトとマウスの外分泌『前駆体細胞』の特徴に極めて一致していた
この『前駆体細胞』は、膵島という膵臓組織の細胞のみを生じ、そして膵島の細胞の全てに分化する

http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0133862
Neurogenin 3 Expressing Cells in the Human Exocrine Pancreas Have the Capacity for Endocrine Cell Fate.
ヒトの膵臓の外分泌腺でニューロジェニン3を発現する細胞は、内分泌細胞に分化する能力を持つ



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/82f7c3a7cfab9d357ba28ebd02a421bb
α細胞からβ細胞へ、β細胞からδ細胞へのtransdifferentiation(分化転換)



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/21d0fd40e16dc12a2751eb54ade553d7
若い時に限って、δ細胞はβ細胞に変換することができるようだ



関連サイト
http://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(12)00940-3
Pancreatic β Cell Dedifferentiation as a Mechanism of Diabetic β Cell Failure
糖尿病のベータ細胞欠乏のメカニズムは、ベータ細胞の脱分化


Highlights
・アポトーシスではなく脱分化Dedifferentiationがβ細胞欠乏failureの主な原因
・FoxO1は、β細胞が代謝性ストレスに適応adaptation to metabolic stressする間に、β細胞の運命を強制するenforce
・脱分化したβ細胞は、α細胞、δ細胞、Pp細胞に変換する傾向がある

Summary
FoxO1は、β細胞の増殖を、適応的β細胞機能と結びつけるintegrates
我々はβ細胞でFoxO1を欠損させたマウスを使い、これら二つのプロセスがβ細胞の機能不全に寄与するのかを調べた

FoxO1の除去ablationは、
多産multiparityと加齢のような生理ストレスphysiologic stressの後に、β細胞量の減少をともなう高血糖を引き起こした

驚いたことに、
β細胞量の喪失はβ細胞の細胞死ではなく脱分化によることが系統lineage追跡実験で実証された
脱分化したβ細胞は前駆体様の細胞に逆戻りし、その細胞はニューロジェニン3/Neurogenin3, Oct4, Nanog, L-Mycを発現していた
FoxO1欠損β細胞のサブセットはα細胞の運命を受け入れadopt、その結果として高グルカゴン血症になった
印象的だったのはStrikingly、
異なるマウス糖尿病モデルの特徴featureとして同じイベントの連続sequenceを同定したことである

我々は、β細胞欠乏の自然な経過において内分泌細胞の死ではなく脱分化が中心であることを提案する
そしてβ細胞の機能不全の治療は、β細胞の増殖ではなく、脱分化を回復すべきであることを示唆する
 

ERストレスは2型糖尿病に強く関与する

2015-10-12 06:46:23 | 代謝
Endoplasmic reticulum stress plays significant role in type 2 diabetes

Linked to immune-system alterations, metabolic derangements

October 1, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151001130002.htm

ERストレスは2型糖尿病において重要な役割を演じ、ERストレスは免疫系の変化ならびに代謝の混乱と関連する


インドのチェンナイChennaiにあるマドラス糖尿病研究財団/Madras Diabetes Research Foundationの科学者は、健康な対照群と比較して2型糖尿病患者で増大するいくつかの小胞体/ERストレスのマーカーを同定した
これらのERストレスマーカーは、血糖コントロールの悪化、脂質代謝異常dyslipidemia、インスリン抵抗性、炎症、酸化ストレスを表すマーカーとも有意に正の相関を示した

さらに、炎症を調節すると考えられているmiR-146aというマイクロRNAも損なわれ、ERストレスならびに糖尿病患者の炎症と負の相関を示すことも明らかになった

 miR-146a↓─┤炎症↑


http://dx.doi.org/10.1189/jlb.3A1214-609R
Altered immunometabolism at the interface of increased endoplasmic reticulum (ER) stress in patients with type 2 diabetes.

Abstract
ERストレスマーカーの遺伝子とタンパク質の発現が、T2D患者の末梢血単核細胞/PBMCsで有意に増大していた (GRP-78, PERK, IRE1α, ATF6, XBP-1,CHOP)
炎症性サイトカイン (TNF-αとIL-6)、酸化ストレスマーカー (p22phox, TXNIP, TRPC-6) のmRNA発現もT2DM患者のPBMCsで増大していた
SOCS3のmRNA発現は患者で有意に低下していた

PBMCsにおけるほとんどのERストレスマーカーのmRNA発現は、血糖コントロールの悪化、脂質異常、インスリン抵抗性、炎症マーカーならびに酸化ストレスマーカーと有意に正の相関を示した
PBMCsにおける慢性的なERストレスは、カスパーゼ-3の活性の増大から明らかだった(カスパーゼ-3はアポトーシスの実行役)

miR-146aレベルの異常と一致して、miR-146aの下流の標的、つまりviz、IRAK1とTRAF6のmRNAレベルもT2D患者で有意に上昇していた
miR-146aレベルと、ERストレスマーカー、炎症性マーカー、血糖コントロールとの間には逆相関inverse relationshipが存在した

我々はT2D患者におけるmiR-146aレベルの異常ならびに炎症促進性シグナルの増大を伴うERストレスマーカーの増大のエビデンスを実証する




関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/06/150617144459.htm
小胞体ストレス/ERストレスに作用する新しい糖尿病薬azoramide

http://dx.doi.org/10.1126/scitranslmed.aaa9134
表現型アッセイにより同定されたazoramideは小胞体ストレス応答/UPRの小分子モジュレーターであり抗糖尿病効果がある



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/10/141016123612.htm
miR-146aがないマウスは、年を取ると炎症が起きやすくなる



関連サイト
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/144/2/144_53/_article/-char/ja/
β細胞は小胞体ストレスに対して脆弱であり,閾値を越えた小胞体ストレスを受けると積極的にアポトーシスを誘導する



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150921182105.htm
過剰なERストレスはβ細胞を殺すが、適度なERストレスはβ細胞を増やす
 ERストレス→PERK,IRE1,ATF6→ER拡大
 ERストレス→ATF6→核へシグナル→細胞増殖


関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150917130452.htm
β細胞にはインスリン受容体Aとインスリン受容体Bがあるが、糖尿病ではインスリン受容体Bがインスリンに感受性がなくなり、シグナル伝達経路の1つが不活化する
代わりにインスリンはPI3K-C2αによってスイッチを切り替えて別のシグナル伝達経路を活性化し、それがβ細胞の増殖につながる
 

飽和脂肪は炎症反応により糖尿病やアテローム硬化症に関与する

2015-10-08 06:46:51 | 代謝
Inflammatory response may fan the flame of dietary fats' role in obesity-related diseases

Study supports merits of Mediterranean diet

September 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150924142927.htm

※fan the flame(s): 激情[怒りなど]をあおりたてる, 事態をさらに悪化させる.


飽和脂肪の摂取の多さと、2型糖尿病やアテローム硬化症のような疾患の発症との間の重要なつながりは、炎症応答の促進かもしれない
飽和脂肪は肥満関連疾患のリスク要因である

地中海食の特色は飽和脂肪が少なく一価不飽和脂肪が多いことだが、Journal of Nutritional Biochemistryで新たに報告された研究によると、地中海食と似た脂肪の摂取は炎症応答を減少させるようである
そしてそれは高飽和脂肪食と比較してというだけでなく、低脂肪食と比較しても同様に減少させた

「肥満(体内に脂肪が異常に蓄積した状態が特徴)ならびに不健康な食事は、アテローム硬化症や2型糖尿病、アルツハイマー病のような慢性メタボリック疾患のリスクを上昇させる場合があると認識されてきた」
筆頭著者の C. Lawrence Kien, M.D., Ph.D.(バーモント大学/University of Vermont/ UVM) は言う

サイトカイン分泌のような炎症応答は感染に対する免疫系の正常な防御の一部だが、
環境中や体内の物質の中には炎症性の刺激であるかのようにふるまうものがあり、食事に含まれる化合物でさえ同様である
それは感染中に起きるのと同じ副次的作用をも引き起こし、長期にわたって健康に影響を与える

飽和脂肪は概して間接的なメカニズムを介した代謝的な影響があり、
そしてメタボリック疾患は炎症性の要素があるという事実にもとづき、
Kienたちはこのように直感した
『飽和脂肪による炎症促進効果が、メタボリック疾患リスクへの飽和脂肪の影響の与え方を促進するのかもしれない』


科学者たちは、単離した細胞や動物モデルを研究することで、食事による脂肪摂取が炎症に与える影響を理解しようと努力してきたstrived
2011年には(※)、食事に最も多い飽和脂肪のパルミチン酸が炎症性サイトカインのIL-1βの産生を増加させ、
それはNLRP3インフラマソームという自然免疫系による応答の活性化を含むプロセスによることが報告された
しかしながら、とKienは言う
「これらの発見がヒトの食事と関係があるのか?という疑問は残ったままだった」

※2011: "Fatty acid-induced NLRP3-ASC inflammasome activation interferes with insulin signaling. "
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21478880
論文のReferenceを参照


Kienたちによる今回の最新の研究では(※)、一般的なヒトの食事に見られる正常な範囲のパルミチン酸を変化させると、IL-1βの産生に影響することが初めてヒトで実証された
彼らは、健康で痩せている成人と肥満で健康な成人にランダム化クロスオーバー試験を実施し、3週間の食事で比較した

※2015: "Lipidomic evidence that lowering the typical dietary palmitate to oleate ratio in humans decreases the leukocyte production of proinflammatory cytokines and muscle expression of redox-sensitive genes."
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26324406

実験食の一つは対象者のいつもの食事と似ていて、パルミチン酸が多かった
別の実験食はパルミチン酸が少なく、オレイン酸が多かった
オレイン酸は食事で最も良く見られる一価不飽和脂肪である

それぞれの食事の後に炎症と関連する数値などを計測した結果、
低パルミチン酸食と比較して高パルミチン酸食は、NLRP3インフラマソームによって調整modulatedされるサイトカインの産生を刺激した(IL-1β、IL-18)
ゆえに炎症は増加し、メタボリック疾患のリスクと関連した


Kienはこれまで、パルミチン酸とオレイン酸の異なる代謝的な影響を約15年間探求してきた
2013年にDiabetes誌で発表されたデューク大学と協力した研究では(※)、
低パルミチン酸・高オレイン酸食と比較して、
高パルミチン酸食は複数の炎症性バイオマーカーを血液と筋肉で増大させ、女性でのインスリンの作用を損なった

※2013: "A lipidomics analysis of the relationship between dietary fatty acid composition and insulin sensitivity in young adults."
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23238293


別の研究で(※)、研究チームはこの同じ食事が日々の身体活動の可逆的な減少a reversible decrease in daily physical activityならびに怒りの増大increased angerと関連することも報告している
これは飽和脂肪酸の多い食事が正常な認識プロセスに干渉する可能性を示唆する

※2013: "Substituting dietary monounsaturated fat for saturated fat is associated with increased daily physical activity and resting energy expenditure and with changes in mood."
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23446891


「我々は最終的に、食事による脂肪が摂取の直後に、そして長年摂取された結果として脂肪組織に蓄えられた後に、
どのようにしてふるまい、そして炎症とメタボリック疾患リスクの一因になるのかを理解したいと考えている」
Kienは言う
「言い換えれば、毎日の食事、特に摂取した脂肪の種類が、肥満と関連する疾患リスクを(部分的であるにしても)決定する可能性があるということだ」

「しかしながら、」とKienは付け加える
「飽和脂肪の摂取の多さがどのくらい持続的に健康に影響を与えるかを決定するのは、例えば身体活動のような他の要因ならびに複合的な食事の他の特徴だろうということを認めることも重要である」


http://dx.doi.org/10.1016/j.jnutbio.2015.07.014
Lipidomic evidence that lowering the typical dietary palmitate to oleate ratio in humans decreases the leukocyte production of proinflammatory cytokines and muscle expression of redox-sensitive genes.
 

1型糖尿病の胃腸症状を防ぐ実験薬

2015-10-05 06:35:42 | 代謝
Preclinical drug developed to prevent gastrointestinal side effects of type 1 diabetes

October 1, 2015
Source: Cell Press
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151001125647.htm

1型糖尿病の80%が胃腸に障害が生じるが(腹部膨満abdominal distension, 過敏腸症候群irritable bowel syndrome, 大便失禁fecal incontinence)、その理由は不明で治療法も存在しない

糖尿病モデルのげっ歯動物の実験によると、
糖尿病は粘膜内層mucosal liningを変化させ、それは腸の幹細胞によって再生されて維持されることが示唆される
しかしそれがどのように生じ、そしてヒトと関連があるのかどうかは知られていなかった


Boston Children's Hospitalと、Harvard Medical School in Boston、San Raffaele Hospital in Milan, Italyの研究者たちが糖尿病患者と健康な人たちの腸の組織を調べたところ、
長期の1型患者、糖尿病の腸疾患の人たちでは、腸の幹細胞colonic stem cells (CoSCs) が変化し、血中のIGFBP3という調節タンパク質が増加していた(IGFBP3は肝臓で作られる)

さらなる実験により、
IGFBP3は腸の幹細胞に有害であり、腸の粘膜内層の構造を変化させることが明らかになった
マウスにIGFBP3を捕捉する実験薬を投与したところ、胃腸症状を防ぎ、粘膜内層の完全な機能と構造を回復した



Rescuing intestinal stem cells from attack in type 1 diabetes
Study suggests cause of diabetic enteropathy and possible treatment approach

October 1, 2015
Source: Boston Children's Hospital
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151001125658.htm

ボストン・チルドレン・ホスピタルのFiorinaたちは長期にわたって1型糖尿病である60人の研究を開始した
患者の血液をプロテオミクスで分析したところ、IGFBP3レベルが健常者のほぼ5倍に上昇していることが判明した
IGFBP3レベルは胃腸症状ならびに腸幹細胞の異常に相応し、そしてIGFBP3は血糖レベルに従って劇的にdramatically上昇した

「IGFBP3は誰にでも存在するが、高血糖の人の肝臓はIGFBP3をより多く作る」
Fiorinaが説明する
「肝臓は高血糖を感知してIGFBP3を多く作り、腸が吸収するグルコースの量を減らそうとするのだろうと我々は考えている」

IGFBP3は、腸の幹細胞の過剰な増殖を抑制して健康な腸を維持するために必要なのかもしれないとFiorinaは言う
不幸なことに、1型糖尿病ではこの防御メカニズムが暴走状態overdriveである

Fiorinaたちは糖尿病のマウスモデルを研究し、IGFBP3が腸のTMEM219という受容体に結合して幹細胞の機能を阻害することを示した
彼らがTMEM219タンパク質の一部を複製cloneしてマウスに与えると、血液中のIGFBP3に結合してレベルが低下し、幹細胞の機能は回復した

Fiorinaたちは現在、TMEM219に由来する薬のテストを実施して糖尿病性の腸疾患enteropathyを予防または治療できるかどうかを調べている
彼らは同時に、肝臓がそもそもto begin with大量のIGFBP3を作らないように止める方法もテストしている



Research shows a cause of gastrointestinal symptoms in Type 1 diabetes
Excess of growth factor binding protein damages colon-maintaining stem cells

October 1, 2015
Source: University of Texas Health Science Center at San Antonio
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151001165025.htm

(略)



http://dx.doi.org/10.1016/j.stem.2015.07.010
Circulating IGF-I and IGFBP3 Levels Control Human Colonic Stem Cell Function and Are Disrupted in Diabetic Enteropathy.


Highlights
・IGFBP3の末梢レベルは、T1Dならびに糖尿病性腸疾患diabetic enteropathy (DE)で増大する
・IGFBP3は、TMEM219に依存的な/カスパーゼを介するメカニズムによって、CoSCsを破綻させる
・T1Dの治療は適切なIGFBP3末梢レベルを回復し、DEを改善する
・外からの/ecto-TMEM219組み換えタンパク質recombinant proteinは、末梢IGFBP3を奪いquench、CoSCsを保存する

Abstracts
長期T1D患者で腎臓-膵臓の移植による正常血糖値の回復、または糖尿病マウスにecto-TMEM219組み換えタンパク質を投与すると、
循環するIGF-I/IGFBP3レベルは正常化され、CoSCの恒常性homeostasisは再び確立されたreestablished

これらの発見は末梢IGF-I/IGFBP3がCoSCsを制御していて、そして末梢IGF-I/IGFBP3のDEにおける機能不全を証明するものである
 

スタチンで筋肉痛が起きる理由

2015-09-06 06:25:45 | 代謝
Statin side effects linked to off-target reaction in muscle mitochondria

September 1, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150901134944.htm


(スタチンは副作用として筋障害/ミオパチーが起きることが多い。Schirrisらは、スタチンラクトンがミトコンドリア複合体IIIのQo部位を的外れにoff-target標的にすることを明らかにした)

スタチンを服用する人の4分の1に、筋肉痛や硬直stiffness、痙攣cramp、脱力weaknessが起きる

※a cramp in the leg: こむら返り

※weakness: 脱力。随意運動・動作が障害されること



Cell Metabolismの9月1日号でオランダの研究者は、スタチンが的外れな反応を引き起こして筋肉のミトコンドリア機能を混乱させ、これらの副作用を生じる可能性があることをマウスとヒトで示す

「スタチンなど多くの薬剤の副作用はミトコンドリアと関係があるが、その正確なメカニズムは不明だった」
首席著者の一人でオランダのラドバウド大学メディカルセンター・ミトコンドリア病ナイメーヘンセンター/Nijmegen Center for Mitochondrial DisordersのFrans Russelは言う

「今回の研究は筋肉への副作用がない新たなコレステロール低下薬の合成や、これらの影響に拮抗する新たな方法の開発につながる
どちらも現在研究中である」


スタチンは体内で酸型acid formとラクトン型lactone formという2つの形で存在する
酸型のスタチンは肝臓のコレステロール産生を低下させるが、酸型は体内でラクトン型に変化し、ラクトン型は治療的効果がない


Russelは共著者のJan Smeitinkたちとともに、ラクトン型が意図せずunintentionallyミトコンドリアのATP産生に干渉することを発見した
マウスの筋肉においてラクトン型は酸型よりもミトコンドリアの機能を約3倍強く阻害した
この発見はスタチンの副作用に苦しむ患者の筋肉の生検でも確認され、ATPの産生は減少していた
ラクトンはミトコンドリアの酸化的リン酸化経路の一つ、複合体IIIのQo部位を阻害する


「様々なスタチンのミトコンドリアへの影響と、複合体IIIがスタチンの筋障害の予測マーカーとして使えるかについてはさらなる研究が必要だが、
酸型からラクトン型へ変換する酵素の個人差はスタチンによる筋肉痛の感受性の違いの説明となりうるだろう」
Russelは言う


http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.08.002
Statin-Induced Myopathy Is Associated with Mitochondrial Complex III Inhibition
スタチンによる筋障害は複合体IIIの阻害と関連する

Highlights
・ほとんどのスタチンラクトン型は、酸型より強く複合体IIIを阻害する
・複合体IIIのQo部位は、スタチンラクトン型のoff-targetである
・複合体IIIの活性は、スタチンによる筋障害の生じた患者で低下している
・複合体IIIへの電子の流れを集中させることにより阻害は弱まりうる


Summary
スタチンの最も重要な副作用は筋障害myopathyであるが、そのメカニズムは不明だった

C2C12の筋芽細胞myoblastsにおいて、いくつかのスタチンラクトンは呼吸能を低下させ、複合体IIIの活性を強く阻害するようである(84%阻害)
概して、ラクトン型は相応するcorresponding酸型よりも3倍強く細胞毒性cytotoxicityを引き起こす

スタチンラクトンのoff-targetとして複合体IIIのQo部位を同定した

スタチンによる筋障害の生じた患者でも確認され、複合体IIIの活性は18%低下していた

C2C12筋芽細胞における呼吸の阻害は複合体IIIへの電子の流れを集中させることにより弱まり、呼吸はコントロールの89%まで回復した



関連サイト
http://ta4000.exblog.jp/18404873/
>高用量の経口イソトレチノイン治療を受けた患者のうち、2%から5%で関節痛と筋肉痛が起きる可能性がある

>C2C12: マウス由来の筋芽細胞株



https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%93%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B7%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A0c%E3%83%AC%E3%83%80%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BC
複合体III

Qo site
 ubiquinol oxidation site
 ユビキノール酸化部位/ ユビキノールが酸化される部位

Qi site
 ubiquinone reduction site
 ユビキノン還元部位/ ユビキノンが還元される部位
 

イルカのメタボが飽和脂肪酸で改善

2015-09-06 06:12:03 | 代謝
Research with dolphins provides hope for prevention of diabetes in humans

A modified diet higher in heptadecanoic acid, a saturated fat present in some fish and butter, reversed metabolic syndrome in dolphins

July 22, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150722144627.htm

オメガ3脂肪酸がヒトの健康サプリメントとして人気があるので、NMMFの研究チームは49頭のイルカとエサの魚で55の脂肪酸を研究した
驚くべきことに、飽和脂肪酸の一つ「ヘプタデカン酸」がイルカの代謝に最も有益な影響があるようだった

National Marine Mammal Foundation/NMMFのVenn-Watsonは言う
「ヘプタデカン酸の血中濃度が最も高かったイルカは、インスリンとトリグリセライドがより低かった」

研究では魚によってヘプタデカン酸の濃度が高いものとそうでないものがあることもわかった


ヘプタデカン酸/マルガリン酸/C17:0の脂肪酸は、魚やチーズ、バター、全脂肪乳に多い
ヘプタデカン酸の摂取は、イルカでのフェリチンferritinの減少ならびにメタボリック症候群の軽減と関連した


ヘプタデカン酸の濃度が低かった6頭のイルカは、この脂肪酸が多い魚を与えられた
メタボリック症候群の指標/indicators、例えばインスリン上昇、グルコース、トリグリセライドは、6ヶ月以内に正常化した

驚くべき結果は高かったフェリチンレベルの低下である
高フェリチンはメタボリック症候群への基本的な前兆underlying precursor to metabolic syndromeである

「この食事を与えると、3週以内に6頭のイルカすべてで血中フェリチンレベルの低下を観察した」
Venn-Watsonは言う


http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0132117
Increased Dietary Intake of Saturated Fatty Acid Heptadecanoic Acid (C17:0) Associated with Decreasing Ferritin and Alleviated Metabolic Syndrome in Dolphins.



関連サイト
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2014/022236.php
飽和脂肪酸でも炭素原子が奇数(15、17)のものの血中比率が高かったグループでは、糖尿病のリスクは低かった。



<コメント>
イルカの代謝はまったくヒトの参考にはならないという話も


http://kettouchi-iji.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/victo.html




なぜランニングをするとハッピーになるのか?

2015-09-06 06:04:55 | 代謝
Why does running make us happy?

September 1, 2015 Source:University of Montreal

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150831085456.htm

「持久運動の報酬効果はrewarding effects of endurance activityは、レプチンによって調整される
レプチンは、ドーパミンニューロンを通じて身体運動physical activityを阻害する」
CRCHUMの研究者であり筆頭著者のStephanie Fultonは言う

レプチンは脂肪組織から分泌され、空腹感feeling of satietyを制御するのを助ける
そしてレプチンは身体活動にも影響する

「脂肪が多いほどレプチンも多く、食べたいという気分になりにくい
我々の発見はレプチンが走る動機付けmotivationにおいても重要な役割を演じることを示す
走ることは食物を探すことにつながる」
Stephanie Fultonは、モントリオール大学の栄養学部Université de Montréal's Department of Nutritionの教授でもある


事実、摂食と運動を調整するホルモンシグナルは近い関係にあると考えられている
哺乳類の持久走能力endurance running capacity、特にヒトのそれは、食料を見つけるチャンスを最大化するために進化してきたと考えられる
今回の研究は、レプチンが
 エネルギーバランスの調節と
 食料を見つけるための身体活動に没頭させるengaging in
その両方で重要な役割を果たすことを示唆する


研究では、レプチンによって活性化される分子のSTAT3を抑制するよう遺伝子を修飾したマウスと、通常のマウスの身体活動を比較した
これらのマウスに回し車を1日7キロメートル走らせた
STAT3は中脳midbrainのドーパミンを作るニューロンで見られる
この『中脳辺縁系のドーパミン作動性経路mesolimbic dopaminergic pathway』は、動機付けを促進する脳内の高速道路のようである

「ドーパミン作動性ニューロンにSTAT3を持たないマウスはかなり多く走るが、
通常のマウスはそれほど活発に走らない
なぜなら、レプチンがドーパミンニューロンのSTAT3を活性化させ、
『体内のエネルギーの蓄えは十分で、これ以上活動して食料を探しに行く必要はない』というシグナルを伝えるからだ」


レプチンはヒトの動機付けにおいても重要なのか?
答えはイエスだ

「これまでの研究でレプチンとマラソンの走る時間marathon run timeの相関が明確に示されている
つまり、レプチンレベルが低いほどパフォーマンスは高い

我々のマウスの研究では、レプチンが身体運動をした時に経験する報酬作用rewarding effectsにも関与することが示唆される
ヒトでは、レプチンレベルの低さは運動の動機付けを増してランナーズハイを得やすくするのだろうと我々は推測している」


マウスやヒトのような哺乳類は一般に、効果的な食料獲得行動に対する報酬returnを増すように進化してきたと考えられている
結局Ultimately、ホルモンは脳に「食べ物が足りない時は、走って追いかけるchase some downのが楽しい」という明確なメッセージを送っているのである


http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.08.003
Leptin Suppresses the Rewarding Effects of Running via STAT3 Signaling in Dopamine Neurons


中脳の腹側被蓋野ventral tegmental area (VTA) のドーパミン作動性ニューロン
 


鉄の過剰摂取は食欲を増大させる

2015-08-29 06:41:07 | 代謝
High iron intake may increase appetite, disease risk

August 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824212301.htm

鉄は、脂肪細胞からのレプチン分泌を減少させて、食欲を増加させる

「高レベルの鉄を食べたマウスは食べる量が増加したことを我々は示した」
ウェイク・フォレスト・ユニバーシティ・バプティスト・メディカル・センター/Wake Forest Baptist Medical Center の Don McClain 博士は言う

「鉄の多い食事は、それが通常から多い範囲でさえ、糖尿病、脂肪肝疾患、アルツハイマーなど多くの疾患の一因contributing factorとして関与する
これは、それほど多くの赤身肉を食べるべきではないというもう一つの理由になる
なぜなら、赤身肉の鉄は、植物性の鉄よりも、容易に吸収されるからである」


今回の研究では、オスのマウスに鉄を多く含む食餌 (2000 mg/kg) と鉄が低い~通常の食餌 (35 mg/kg) を2ヶ月間与え、その後に脂肪組織の鉄レベルを計測した
実験の結果、鉄の多い食餌のマウスは鉄が215%増加し、血中のレプチンレベルは42%低かった


http://dx.doi.org/10.1172/JCI81860
Adipocyte iron regulates leptin and food intake.

Abstract
食事による鉄の補給は、食欲の増大と関連する
我々は鉄のレプチンへの影響を調査した

メタボリックシンドロームの患者コホートにおいて、血清フェリチンは血清レプチンと負の相関を示した
さらに、食餌から鉄を多く摂取したマウスで同様の逆相関が観察された


鉄を排出するトランスポーターiron exporterであるフェロポーチンferroportinの脂肪細胞特異的な喪失が結果として鉄負荷増大ならびにレプチン減少につながった一方で、
遺伝性ヘモクロマトーシスhereditary hemochromatosisのマウスモデルにおいて
ヘプシジンhepcidinレベルの低下は
 脂肪細胞のフェロポーチン発現を増大させ、
(鉄が排出されることで)脂肪細胞の鉄を減少させ、
 レプチンを増加させた

※遺伝性ヘモクロマトーシス: 鉄の腸からの過剰吸収により、肝臓、膵臓、皮膚、心臓、内分泌腺にヘモジデリン(フェリチンの変性集合体)の沈着が起こり、二次性の糖尿病などが起こる

※ヘプシジンはフェロポーチンの分解を誘導する


3T3-L1脂肪細胞に鉄を投与すると、用量依存的dose-dependent mannerにレプチンのmRNAは減少した
我々は、鉄がcAMP応答配列結合タンパク質/CREBの活性化によりレプチンの転写を負に調節することを発見した
さらに、レプチンのプロモーター領域に2つの潜在的potentialなCREBの結合箇所を確認した

ChIP分析によると、鉄を投与した3T3-L1脂肪細胞では鉄を投与しない細胞と比較してリン酸化CREBの結合がこれら2箇所で多いことが明らかになった

 鉄→CREB─┤レプチン


レプチンの変化と一致して、食事の鉄の量は、摂食量と直接関連し、体重の変化からは独立していた


Introduction
鉄が欠乏した人は食欲がなく、一方で鉄の補充は子供の食欲の増加と関連する (2, 3)


Discussion
間葉系幹細胞において分化プロセス中のCREBの活性化はレプチン分泌ならびに発現を抑制するという報告がある (51)

生命情報科学的分析では2箇所のcAMP応答配列/CREがヒトobプロモーター内に存在することが示されるが、その機能についての報告はこれまで存在しない (32)


興味深いことに、我々は以前、
ヘキソサミン(六炭糖の水酸基/OHがアミノ基/NH2で置換された化合物)の生合成経路/hexosamine biosynthesis pathway /HBPという別の栄養感知経路を発見している
HBPもCREBの調節に関与することが知られ (52)、レプチン発現を調節することが報告されていて (53)、鉄により誘導されるレプチン発現の変化にも寄与する

すなわち、CREBのリン酸化の増加は、CREBのO-N-アセチルグルコサミン化/O-GlcNAcylationの減少と関連する
グルコサミンによるHBP経路の活性化は、鉄により誘導されるレプチン阻害を抑制するovercome (data not shown, Yan Gao, unpublished data)

※リン酸化とO-GlcNAc化による修飾はどちらもセリン/スレオニン残基で起きるために両者は拮抗する

ゆえに、飢餓経路 (CREB) と過食経路 (HBP) の相対するreciprocal相互関係interplayは、鉄応答的なやり方でin an iron-responsive mannerレプチン発現を調整する
これらの発見は、鉄レベルと全ての栄養状態ならびに全ての代謝調節との間の密接な関係の重要性をさらに示すものだ
 


糖尿病性心疾患の分子レベルでの発見

2015-08-20 06:00:36 | 代謝
Molecular discovery paves way for new diabetic heart disease treatments

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812103657.htm

最近の研究で糖尿病患者の少なくとも60%は心血管の合併症によって死亡することが示されているが、
なぜ糖尿病が心臓にそのような大きな打撃を与えるtake a toll onのかは長い間ずっと謎だった

ニュージーランド・オタゴ大学の新しい研究は糖尿病の心臓で起きる分子レベルの変化を明らかにした
それは心血管の症状が現れる前に始まる


研究者は2型糖尿病マウスモデルを使い、オートファジーというプロセスが糖尿病の心臓で制御不能になるderegulatedことを明らかにした
このオートファジーの著しい増大は細胞死促進タンパク質pro-cell death proteinsを活性化させ、結果として心臓の細胞はだんだん失われる
細胞が死ぬにつれて心臓の機能不全が生じ、続いて心不全が起こるensue


ニュージーランド・ダニーディン病院と協力して冠動脈バイパス手術coronary bypassの心臓組織サンプルを集めて糖尿病とそうでない患者をマッチさせて分析した結果、糖尿病の患者では著しくオートファジーが増加していた


研究者はさらに、糖尿病で起きるオートファジーの増加はBeclin-1の活性化を通じてであることを明らかにした
Dr Katareはこれを「糖尿病と関連する心疾患の新たな治療への非常に有望な標的である」と言う


高濃度のグルコースに曝露させたラットの心臓でBeclin-1の遺伝子の発現を低下させると、
過度のオートファジーならびに細胞死の割合は大幅に減少した


http://dx.doi.org/10.1016/j.ijcard.2015.08.111
Type-2 diabetes increases autophagy in the human heart through promotion of Beclin-1 mediated pathway.
2型糖尿病はBeclin-1を介する経路を通じてヒトの心臓でオートファジーを増大させる


 糖尿病─┤Akt→mTOR─┤Beclin-1

 糖尿病→FOXO→BNIP3→Beclin-1

 糖尿病→NF-κB→BNIP3→Beclin-1

 糖尿病→TGF-β→Beclin-1

 糖尿病→MCP-1→ROS(→AGE)→Beclin-1

 糖尿病─┤miR-30a─┤Beclin-1


 Beclin-1→オートファジー→Bim→アポトーシス

 Beclin-1→pBcl-2─┤Bcl-2─┤アポトーシス



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/01/150130132817.htm
Study links deficiency of cellular housekeeping gene with aggressive forms of breast cancer

トリプルネガティブ乳癌とbeclin 1との関連

beclin 1は、オートファジーを調節する
beclin 1の活性の低下は、生存転帰の悪化poor survival outcomesと関連する
beclin 1の発現の低さは、トリプルネガティブ乳癌に罹患していることと35倍関連する
beclin 1はBRCA1の近くにあるが、悪い臨床的特徴と関連するのはbeclin 1だった
beclin 1の発現の低さは、乳癌で死ぬ可能性を67%上昇させる

http://dx.doi.org/10.1016/j.ebiom.2015.01.008
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352396415000316
Decreased BECN1 mRNA Expression in Human Breast Cancer is Associated With Estrogen Receptor-Negative Subtypes and Poor Prognosis.
ヒト乳癌におけるBECN1のmRNA発現の減少は、エストロゲン受容体ネガティブなサブタイプならびに予後の悪さと関連する


beclin 1の発現の減少は、オートファジーの低下につながる
別のオートファジー遺伝子であるATG5が低下すると、RAD51の発現が抑制されるという研究もある
まとめると、beclin 1の減少は、特定の乳癌の、特にERネガティブのサブタイプの病因 and/or 進行に寄与する可能性がある

オートファジーが減少すると、リソソームによる分解が障害され、染色体が不安定になる
代わりになるべきものとしてalternatively、
beclin 1の他の機能(例えば受容体のエンドサイトーシス)の喪失 (Funderburk et al., 2010) も、おそらく発癌carcinogenesisに関与する



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/01/150115122007.htm
Scientists find how cancers can evade treatment

癌はどのようにして治療を逃れるか


不活性化したEGFRは、LAPTM4Bと共にオートファジーを開始して生き残る


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2014.12.006
A Kinase-Independent Role for EGF Receptor in Autophagy Initiation


Beclin1複合体+Rubicon

Rubiconが、EGFR+LAPTM4B+Sec5によって外される

Beclin1複合体がオートファジーを開始する
 


1型糖尿病の合併症発症への新たな洞察

2015-08-12 06:00:49 | 代謝
New discovery provides insight into the development of complications in type 1 diabetes

Findings may lead to early detection, treatment of complications

August 4, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150804143435.htm

ジョスリンの50年メダリストで、
合併症complicationsが重症の人/Medalist +Cと、合併症が軽いか全くない人/Medalist -Cを比較した

Medalist +C群ではDNA修復プロセスを監視するDNAダメージチェックポイント経路機構machineryが変化していた
Medalist -C群ではそれが十分に機能していて、ダメージは修復され、細胞死と合併症を予防する


iPS細胞を作成して神経細胞に分化させて比較した結果、Medalist +C群の神経細胞は早く死にやすかった


分析の結果、Medalist +C群ではmiR-200のレベルが高かった

「これは非常に重要な発見だ。なぜなら、miR-200はDNA修復で重要な役割を演じるからだ」
ジョスリンのDr. Kulkarniは言う


50年メダリストで合併症のある/Medalist +C群のiPS細胞ならびに皮膚細胞でmiR-200の発現を低下させると、
DNAダメージチェックポイント経路機構machineryが回復し、細胞のDNAダメージは減少した


http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.07.015
http://www.cell.com/cell-metabolism/abstract/S1550-4131(15)00344-7
Preserved DNA Damage Checkpoint Pathway Protects against Complications in Long-Standing Type 1 Diabetes.

 


関連記事
http://allabout.co.jp/gm/gc/381579/
>なぜか糖尿病で合併症にならない人の共通点
>研究者たちはAGEs(最終糖化産物)が鍵を握っていると考えています。 
 

糖尿病腎症の重要な要素がメタボロミクスにより明らかになる

2015-08-04 11:12:39 | 代謝
Researchers find key player in diabetic kidney disease through power of metabolomics

Discovery could lead to new, better diagnostic marker for chronic kidney disease

July 22, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150722194742.htm

NADPHオキシダーゼ/NADPH (nicotinamide adenine dinucleotide phosphate) oxidase (NOX) の
NOX1とNOX4は、
現在、糖尿病腎疾患diabetic kidney diseaseの治療に関するフェーズII臨床試験の課題subjectである


糖尿病と関連する腎機能障害の仲介における、NOXの特にNOX4の役割を我々の研究はさらに明らかにする

さらに、TCA回路と尿素回路の産物であるフマル酸は糖尿病性腎疾患の根本にあり
代謝経路における重要な関連として確認する


研究ではNOX4を過剰産生するマウスを作成し、腎臓の足細胞podocyteにおけるNOX4の過剰産生は糖尿病腎症の特徴の多くを生じることを確認した

GKT137831というNOX1/4阻害剤は現在、糖尿病性腎疾患、いわゆる糖尿病性腎症diabetic nephropathyでのフェーズII臨床試験中である


多くのTCA代謝産物が無治療の糖尿病マウスで上昇するが、フマル酸fumarateだけがNOX1/4阻害剤の投与にともない用量依存的に減少を示した

フマル酸ヒドラターゼfumarate hydrataseはヒトとマウスの糖尿病の腎臓で減少していて、それがフマル酸の上昇に寄与すると研究者グループは考えている

※フマル酸ヒドラターゼ: TCA回路においてフマル酸および水とリンゴ酸の相互転換を可逆的に触媒する酵素。この酵素の遺伝子異常は腎細胞癌などの原因

そして高レベルのフマル酸は「糖尿病腎症と関連する2つの重要な経路の強力な調節因子である」ことがわかった
その2つとはHIF-1αとTGF-βである


フマル酸はさらに、ERストレスを引き起こし、アポトーシスとマトリックス遺伝子の発現を刺激する
それらはすべて、線維症fibrosisに寄与することが以前示されているプロセスである


「NOX1/4阻害剤のGKT137831は下流に影響し、フマル酸の蓄積を減少させて、腎臓の繊維化fibrotic活性を抑制する」
UC San Diego School of MedicineのKumar Sharma博士は言う


フマル酸は尿中の計測しうる代謝産物であり、アルブミンに代わる糖尿病性腎症の新しいバイオマーカーとして役立ち、さらにNOX4阻害剤の活性を見るのにも使える可能性があるとSharmaは言う


http://dx.doi.org/10.1681/ASN.2015030302
Metabolomics Reveals a Key Role for Fumarate in Mediating the Effects of NADPH Oxidase 4 in Diabetic Kidney Disease.

NOX1/NOX4阻害剤は、糸球体のglomerularフマル酸ヒドラターゼレベルを、糖尿病マウスで上昇させた

フマル酸は、ERストレス、マトリックス遺伝子発現、HIF-1αならびにTGF-βの発現を刺激した

同様の腎臓HIF-1αとTGF-β発現上昇はNOX4トランスジェニックマウスならびに糖尿病マウスでも見られた



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2013/10/131010204758.htm
Mitochondrial dysfunction in diabetic kidney disease
糖尿病腎症におけるミトコンドリア機能障害

University of California, San Diego
ミトコンドリア=TCA回路



関連記事
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/023615.php
腎機能バイオマーカーのゴールドスタンダードは血清クレアチニンだが、不十分な点も多く、タイムリーな治療はできない。
このような背景から、腎虚血に伴い早くから尿中に発現するL型 fatty acid binding protein「L-FABP」が同定された。