日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

デフレの話と、二番底を生き抜くために

2009-11-24 20:33:01 | Weblog
そう言えばここ何年、まともな服を買わなくなったな~。

僕も昔はリーバイスのジーンズを買ったりしていたのですが、今は、メガドンキで買った690円のジーンズしか買えなくなってしまいました。でも、これ十分はけます(笑)

ジーンズが690円だとか、豆腐が3丁50円だとか、お弁当が198円だとか、今更デフレスパイラルの説明をニュースで聞かされるとは思いませんでしたが、いったい日本は、いつデフレを脱却したんでしたっけ?

IMFによると、デフレとは、「2年間に渡って物価下落が続いた」場合に認められるそうですが、今更認められたとしても、2年前といえば、昨年のリーマンショック以前からその兆候が出ていたということでしょう。

その2年前といえば、原油価格の高騰や、小麦価格の高騰によってインフレが認められたというものの、雇用者の賃金は下がり続けていました。

労務費のデフレと、輸入品の供給不足が招くインフレが混在する状態のスタグフレーションだったと思われますが、実質上デフレはずーっと続いていたものと考えていいと思います。

高度成長期の労働組合なら、「物価が上がっているので、賃金も上げてくれ」という要求に企業も応えられたでしょうが、多くの企業は、そのような要求には一切応えられなかったものと思われます。材料費の高騰を、少しくらい価格に転嫁できたとしても、足りない分は人件費に割り込まざるを得ない状況だったのですから。

僕の考えを言えば、直近の日本の景気低迷の原因は、安倍元首相が国債発行額を30兆円以内に絞るという緊縮財政をやってしまったのがスタートだったと思うわけです。

小泉元首相の場合は、緊縮財政というよりは毎年30兆円超えの赤字国債発行と、50兆円の為替介入による円安誘導が効果をよんだ、中途半端な積極財政だったのですが、それによって税収が騰がってきたので、財務省と、それにたぶらかされた安倍元首相は経済が軌道に乗ってきたと勘違いしてしまったのでしょう。

このところの不況を、リーマンショックなどの外的要因のせいにしている企業や国会議員も多かったのですが、世界経済が景気を戻しているときに出遅れているところをみると、もともと日本が抱えていた内的要因をほったらかしにしていただけでしょう。

それにしても困るのは、とっくに疲弊し切っている庶民が二番底をどうやって乗り切るかです。

実は、はっきり言って、アイディアはあまり残されていません。

今から民主党が政策転換したとしても、庶民が景気実感を得るには、あと1年以上かかると思います。それまで持つかどうかです。

どうすればいいかといえば、今後は節約といえるものの限界を超えていくしかないでしょう。

保険を解約するとか、家や車を手放すとか、大学や高校に通う子供を中退させるとか、食事は一日一食にするとか、もうやっている人はやっているようです(苦笑)

これらは、まともな生活ではありません。

いつぞや亀井派の桜井新元参議院議員にお会いしたときに、「このまま行けば、日本はフィリピン以下になる」と仰られた予言どおりになってしまいそうです。

犯罪に走る人も増えてきて、殺人事件も、麻薬汚染も、オレオレ詐欺も増えているでしょう。庶民は詐欺の警戒と、戸締りを忘れない緊張感のある生活をしなければなりません。

さすがに構造改革派の民主党議員も、事業仕分けなんてやっている場合ではないと、どこかで気がつくでしょうが、僕の予想では、景気回復まであと2年くらいかかるものと思われます。

川端康成の小説ではないですが、「トンネルを抜けると、そこは南国であった」てな感じで、どうにか生き残って、20年不況という長い長いトンネルを抜けた、明るい未来を見てみたいものです。