ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

NEKOのブログです。最近は更新が滞りがちですが気長にお付き合いくださいませ

【年末特別企画】自分への完結記念雑文、「マリン暗殺計画」に寄せて

2011-12-23 12:02:34 | 制作日記
誰が褒めてくれる訳ではないので、自分で自分を褒める。
まあ、お手盛りというやつだ。
自分でいうのも何だが、10、11月の鬼のような忙しさの中
よくやったと思う。

元来自分、長編作品が苦手だった。

「絵が描きたい」気持ちが先行するあまり
シナリオやネームをきっちり練り上げずに描き始めて
中途で放擲してしまうことが多々あった。
中途で放り投げて未完の漫画作品は沢山ある。

今回は既存アニメ作品の二次創作だが、一応オリジナル話。

目標は生涯最長の作品を書くこと。
約200ページ

きっちりシナリオを作りこんで、伏線も引いて
ネームもきっちり作って製作した。

なので、途中でお話が破綻したりすることなく
なんとか「終」の文字まで辿り着いた。

本作品のテーマである
「よかれと思ってベストを尽くしても、報われないこともある」
はしっかり書いたつもり。

「宇宙戦士バルディオス」という作品が持っていた終末感、
閉塞感、悲劇性を前面に出したかったというのがまずやりたかったこと。

あとは、シリーズ中の悲劇のエピソードである「アフロディアに花束を」で
主要なキャラクターが魂の救済を得るということは、
その前にとてもやるせないエピソードがあったはず、
という拘りからお話を作ってみた次第。

まあ、そんな大上段に構えたものでもなく
基本的に狙ったのは「東映まんがまつり6本立て」の中の一本のイメージ。

尺も25分。

頭に東映の「波濤に三角文字」が出て、TVサイズのOPが流れて
終わりもTVサイズのED。

劇場用新作なんだけど、TVシリーズの流れの中の一本で
ただこの作品を見なくても、本編シリーズには響かないという構成。

裏設定としては第31.5話の位置づけ。

お話の基本フォーマットも敵ロボットが出て、危機に陥るも
バルディオスで撃退する、というテンプレートどおり。
この巨大ロボット物番組の基本フォーマットは絶対に崩さない。
その、いわば子供っぽいプロットの中で
いかに大人の鑑賞に堪えるお話を作りこめるかが拘りどころ。

スパイスとして、少しよそ行きのお飾りをさせる。
オールスター顔見世興行の風情だ。
ハーマン指令や、エミー・ラティン、果ては死んだ筈のデグラスが
重要な役どころで再登場。
ちらりとだがバード国王やエミリーも出る。

敵方も一回は倒した筈の龍型メカ・ベムロイドに加え
かってバルディオスを苦しめたメカの亡霊が大挙出てくる(これは今回の最終章でご確認を)

今回だけのオリジナル・キャラであるフロイス君も
「本編シリーズには響かない」という基本方針ゆえご退場願う。
ただ、この退場のさせ方が「アフロディアに花束を・前編」のアフロディアの心の動きに
影を落とす、という小ざかしい拘りを織り込んでいる。

まあ、それでさえファンが希少種となっている「宇宙戦士バルディオス」。
これくらいの拘りがあっても、バチは当たらないだろうという次第。

「30年前に終わった作品に、今時こーんなに拘った番外作品書くなんて
 ばっかじゃない?頭、少しいかれてんんじゃないの?」

こんな皆様からの褒め言葉(笑)を楽しみにしている。