今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

ハナの思い出 ~奇跡の復活劇~

2016年10月02日 | (故)ハナ
脳溢血という怖い病気。
ニャンコだってかかるんだということを、思い知った出来事があります。

ハナが家に来たのは家族が今の家に越して3年目のこと、当時はまだ小学生だった一番下の子が、近所で子供たちにいじめられていたノラの子猫を助けて、家に連れてきたのが始まりです。

子猫はあっという間に我が家の中心的存在になりました。
何しろ、いつも家にいるので当然です。
      
   ハナ、12才の頃。小柄で童顔、とてもおしとやかな子でした

         
       二十歳の頃。ハナ大好きのテツにくっつかれて少し迷惑そう


上の写真を撮った翌日の朝のこと。
朝食前のハナが、おぼつかない足取りで直径1mくらいの円をくるくると回ってます。
そして虚ろな目。

咄嗟に状況が飲み込めました。
脳の障害だと。
まさか、猫にもそんなことがあるなんて・・。

でも、だとすれば一刻を争うはず。
直ちに仕事を休み病院に連絡して、ハナを抱いて夫婦で家を飛び出しました。車の中でいろんな思いが錯綜しながら、ひたすらに彼女を抱き続けたことを覚えています。その病院は大した検査もできないが先生は我々の克明な報告に耳を傾け、そして、やはり脳溢血(か何か)だろうと診断。即入院、脳圧を下げる処置を中心に点滴を始めました。

翌日の夜になって、どういう判断だったか覚えてないのですが、とにかく退院して帰宅。そのときは視覚、聴覚、嗅覚ともに機能しているとは思えず、相変わらず右回りを続けるだけ、危ないのでケージに入れました。はじめてのケージ経験がこんな形で、と思うと本当に情けなかった。
             


我々夫婦には癌で亡くしたワンコの、壮絶な最後を看取った経験があります。
あのときと同じ介護生活の覚悟は、既にできてました。

しかし、その後のハナは奇跡の回復を見せるのです。
家に帰った翌日には徘徊もなくなり、居場所をいつものカゴに移しました。
その翌日には、「おい、もしかしたら右目が少し見えてるんじゃない?」
そしてまたその翌日には、後ろで手を叩くと3度に1度は振り向くようになって・・。
      
         ハナを見守るテツ

そしてついに4日目には、自分で食事をとったのです。
      
        足がもつれながらも食事をとるハナ


一週間後に通院したとき、先生と看護婦さんたちの驚いた顔、顔、顔・・・。
「いやあ、処置の早さがすべてですよ、」先生はそう言って我々夫婦をねぎらいました。



ハナはその1年後の2年前に、今度は敗血症で、22年の生涯を閉じました。
確かに感覚機能も運動機能も十分ではなく、本人はもどかしかったことでしょう。でも、長年住み慣れた家のこと、動物特有の勘もあって日常生活に困ることもなく、2階への上り下りも難なくこなしていました。
神様からもらった最後の1年間は、本人にとっても我々夫婦にとっても、最も充実した、最高の1年間だったと確信しています。

      
   鏡を使って周囲をチェックすることのできる、とても頭の良い子でした


(追伸)
我々夫婦は、晩年のハナのことを「オババ」と呼んでました。ハナと正式な名前で書くと何だかこそばゆい感じです。 ちなみに、テツのことは「プー」と呼んでいました。なぜそんな呼び方になったのかと言うと、あれしろこれしろと要求がとてもうるさかったからです。

いやはや、トシをとると人間もニャンコも同じなんですな。
いや、ホント。 気をつけないと・・・

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