今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

キリン、新天地に向かう

2019年08月21日 | チキン,キリン,ポニー
キリンが新しい生活に向けて旅立ちました。
キリンはチキンより2週間遅れてわが家に来た。チキンと同じ場所で保護されたので2匹は兄妹の可能性が高い。出会った当初から旧知のように馴染んでいたことからも伺える。2週間のノラ生活のせいかキリンはチキンのように保護者に馴れなかった。でも女の子らしく遊び方がかわいい。子猫ならではの活発なところはあっても、チキンのように暴力的なところがない。

チキンとキリン(手前) 当家に来た頃

しかしチキンより小柄で大人しいキリンは、チキンにとって格好の遊び相手。チキンに追い回され、組み伏せられて噛みつかれ、ついには悲鳴を挙げて逃げ出すとまた追い回される。一緒に寝ているときは微笑ましいけど、猫の世界に口出すなとは言え何とかならないものかと気を揉むことしきりなのです。たまにキリンがチキンを追い回すとつい応援したりして。

2匹とも保護時350g前後と標準の1/3程度だった体重が、その後ひと月で標準の1.6kgまで増えた。キリンは小柄の割には大食らいで、チキンの倍くらい食べています。チキンは保護者を親と慕うがキリンは猫同士の関わり合いに夢中で保護者に馴れない。何だかクウに似ている。でも子猫なので油断も隙も多く、必要があれば捕まえるのは簡単。捕まっても抵抗するどころか喉を鳴らしたり、それよりも追いかけられることの方が怖いようだ。

2匹はいつも一緒でした(右チキン)

そんなキリンが目に怪我をしました。最初は右目、次に左目。同じ頃シロキやクウも目に怪我をした。どうやらチキンが原因らしい。キリンの右目と他の猫たちは自力で治り、保護者は抗生物質の投与だけで済ませた。しかしキリンの左目のときは粗相問題の最中でしかもみうが倒れ、正直キリンまで気が回らなかった。1週間経っても治らない(目が開かない)ので病院に連れていくと、瞼が融合しつつあって(このままでは)開かなくなるかもしれないと。慌てました。結果的には治ってきたがまだ全開にはならず、目に膜を貼った感じが残る。しかも目薬投与のために何回も捕まえたのですっかり人間嫌いになり、今では家庭内ノラの如くになってしまった。

チキンの里親さん探しはひと月ほど前から始めました。かわいいし人懐こいのですぐに決まると思った。これまで3人の申込みがあったのですが、2人はペット不可の集合住宅だったのでお断りしました。残る1人はニャンコの経験がなく、しかも2才のお子さんがいるということでこっちが遠慮した。結果的に、ちび太のときと同じような感じでご縁に恵まれません。一方キリンは最初から里親さんが決まっていました。

寝るときは大好きなシロキおじさんと(中チキン)

お互いに引っ越す前にご近所だった、当家とは40年以上の付き合いになるお宅です。同世代ですが隣家に息子さん家族が暮らし、リフォームで家を繋げて今はばかでかい家に住んでいます。小さいお子さんはいないし全員が大の猫好き。当家より都心に近いが閑静な住宅街でこれまでは中外飼いだった。でも「虐待されたら嫌だから」と今度は完全中飼いにするそうです。ああ、これも時流なんだなと。「なるべく自由に過ごさせる」の方針は当家と同じ。特筆すべきは、このお宅で暮らした猫ちゃんが全員20才過ぎまで長生きしたこと。保護者の性格や方針も含めて、ニャンコにはとっても暮らしやすい環境なのだと思います。ちなみに先住ニャンコはいません。

左目が開かなくなって通院、待合室にて

そうは言っても、ニャンコにとって何処にともわからないまま強制的に連れて行かれる恐怖は想像を絶するものだろう。自分もハリーのトライアルのときにそれを思い知った(「おっとりハリーのトライアル」参照)。保護ボラさんのブログでトライアルに出発することを「幸せになりに行く」と表現しますが、それは先が見えている人間の話。本人(猫)はこの世の終わりに遭遇したくらい不安なのです。自分がその立場になってみれば容易にわかる話で、だから猫の生活環境を変えるときは思い切り気を遣う必要があるわけです。

案の定、里親さんと対面したキリンはそれまで聞いた事もない悲愴な声でキューウ、キューウと鳴き始めた。対面のためにケージに入れておいたので、檻の中で不安気に鳴くキリンにこっちの胸が痛んだ。やがてキリンは諦めたように静かになり、里親さんに引き取られて行きました。自分の臭いのついたマットとトイレ砂一式、それにキリンの大好きだったレトルトをつけてあげた。その間他の猫たちは2階に隠れて出てこなかったが、やがてキリンを探すチキンの姿が心に残った。

孤高の猫、ニャーにもくっつくキリン

こうして、キリンはトライアルに旅立ちました。トライアルと言っても失敗はないので、猫たちにとっては今生の別れです。チキンは翌日(つまり昨日)も少しおとなしかったが、今日にはまた元気一杯駆け回っています。そのチキンの里親さん探しは今後も続けていく予定です。とにかく保護者や他の猫にくっついているのが大好きなチキン。あまり馴れ過ぎないうちに里親さんが現れるといいのだけど。

(追伸)
キリンは一昨日里親さん宅に着いてからはテレビの裏に隠れて出てこなかったそうです。でも夜になって暗く誰もいなくなると出てきてご飯を食べトイレも済ませたとか。昨日は人の前でもご飯を食べた。今日は顔の前にご飯を出したら喉を鳴らして食べたとか。「あんなに食べて大丈夫?」と妻に電話があったらしい。トイレも順調らしく、キリンは新しい生活に向けてしっかり第一歩を踏み出したようです。やっぱり子ニャンの前向きパワーはすごい。


旅立ち前夜のキリン、知能指数の高そうな表情が印象的な子ニャンでした

後注)2匹ともウィルスチェック済、陰性でした。



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